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テンプレートからバーチャル マシンを作成する方法

適用対象: Virtual Machine Manager 2008, Virtual Machine Manager 2008 R2, Virtual Machine Manager 2008 R2 SP1

ここでは、バーチャル マシン テンプレートからバーチャル マシンを作成する方法について説明します。

考慮事項

  • システム ディスクまたは起動ディスクの構成は変更できません。

  • テンプレートは、[ライブラリ] ビューでナビゲーション ウィンドウの [ライブラリ サーバー] をクリックすると表示されるデータベース オブジェクトです。テンプレートは [VM とテンプレート] フォルダーに表示されます。

要件

  • バーチャル ハード ディスクに、サポートされているオペレーティング システムがインストールされていることが必要です。詳細については、「Virtual Machines でサポートされているオペレーティング システム」を参照してください。

  • バーチャル ハード ディスク上の管理者パスワードは、Sysprep プロセスで処理できるように、空白にしておく必要があります。ただし、ゲスト オペレーティング システム プロファイルの管理者パスワードは空白にする必要はありません。

  • カスタマイズされたテンプレートを使用する場合、バーチャル ハード ディスクのオペレーティング システムは、コンピューター ID 情報を削除して準備されている必要があります。Windows オペレーティング システムの場合は、Sysprep ツールを使用してバーチャル ハード ディスクを準備できます。

    注意

    必要に応じて、オペレーティング システム プロファイルを指定しない、カスタマイズされていないテンプレートを使用することもできます。

手順

テンプレートからバーチャル マシンを作成するには:

  1. Virtual Machine Manager 管理者コンソールの [バーチャル マシン] ビューで [新しいバーチャル マシン] をクリックします。

  2. 新しいバーチャル マシン ウィザードで必要な設定を行います。

ウィザード ページ 操作

バーチャル マシン ID

次のオプションを構成します。

  • [バーチャル マシン名] (必須): 一意のバーチャル マシン名を入力します。

  • [所有者] (必須): 所有者は、Active Directory にドメイン アカウントを持っている必要があります。

  • [説明] (省略可能): 新しいバーチャル マシンの説明を入力します。

ハードウェアの構成

バーチャル マシンの追加ハードウェアを構成するには、次の手順を実行します。

  • 起動順序 - オペレーティング システムを起動するデバイスの順序を選択します。

  • CPU 要件 - バーチャル マシンのプロセッサ要件を指定します。

  • メモリ - バーチャル マシンに割り当てるメモリの量、および、動的メモリを使用するかどうかを指定します。

    注意

    動的メモリのサポートは、Virtual Machine Manager (VMM) 2008 R2 Service Pack 1 (SP1) で導入されました。

  • フロッピー ドライブ - ホスト上の物理フロッピー ディスク、またはライブラリに保管されているバーチャル フロッピー ディスクを読み取るバーチャル フロッピー ドライブを構成します。

  • ビデオ アダプター - バーチャル マシン用の仮想ビデオ アダプターを構成します。

    注意

    ビデオ アダプターのサポートは、VMM 2008 R2 SP1 で導入されました。

  • DVD または CD ドライブ - IDE バスにバーチャル DVD ドライブまたはバーチャル CD ドライブを追加します。

  • バーチャル ハード ディスク - IDE デバイスまたは SCSI アダプターにバーチャル ハード ディスクを追加します。

  • ネットワーク アダプター - バーチャル マシン用の仮想ネットワーク アダプターを 1 つ以上構成します。

  • 優先順位と可用性 - ホスト上の CPU リソースとメモリ リソースに対するバーチャル マシンの優先順位を構成します。バーチャル マシンを高可用性に構成します。

    注意

    メモリ リソースの優先順位のサポートは、VMM 2008 R2 SP1 で導入されました。

ゲスト オペレーティング システム

(カスタマイズ可能なテンプレートのみ)

テンプレートに基づいて、ID 情報、管理資格情報、およびコンピューターへのユーザー アクセスを構成します。

  • [全般設定]: 次の設定を入力します。

    • [ID 情報]: コンピューター名を指定します。テンプレートに基づいてバーチャル マシンのコンピューター名をランダムに生成するには、[コンピューター名] フィールドにアスタリスク (*) を入力します。

    • [管理パスワード]: バーチャル マシンのローカル管理者パスワードを指定します。このテンプレートで作成されるバーチャル マシンがドメインにない場合、ユーザーはこのパスワードを使用してローカル コンピューターにアクセスする必要があります。

      注意

      このテンプレートでバーチャル マシンが作成される際にユーザーにパスワードの入力を求めるには、[管理パスワード] フィールドにアスタリスク (*) を入力します。このフィールドを指定しないと、バーチャル マシンの作成は失敗します。

    • [プロダクト キー]: バーチャル マシンのプロダクト キーをテンプレートに含めるには、[プロダクト キー] フィールドにプロダクト キーを入力します。バーチャル マシンを作成するユーザーに各自のプロダクト キーを入力するよう求めるには、このフィールドを空のままにします。

    • [タイム ゾーン]: [タイム ゾーン] リストから該当するオプションを選択するか、既定のタイム ゾーンをそのまま使用します。

    • [オペレーティング システム]: バーチャル マシン上で実行されるオペレーティング システムを選択します。選択したオペレーティング システムがインストールされるわけではありません。

  • [ネットワーク]: バーチャル マシンのネットワーク アクセスを決定する設定を構成します。

    • [ドメイン/ワークグループ]: このテンプレートから作成されるバーチャル マシンをドメインに配置する場合は、[ドメイン] をクリックします。次に、最初のログオン時にコンピューターをドメインに参加させるために使用するユーザー アカウントを指定します。このテンプレートから作成されるバーチャル マシンをドメインに配置しない場合は、[ワークグループ] をクリックしてワークグループの名前を入力します。

  • [スクリプト]: [スクリプト] の下のオプションを指定して、Sysprep 用の追加設定を行います。

    • [応答ファイル]: Sysprep ファイル (Windows XP、Windows Server 2000、または Windows Server 2003) または Unattend.xml ファイル (Windows Vista または Windows Server 2008) をゲスト オペレーティング システムのプロファイルにアタッチできます。応答ファイル スクリプトはライブラリ共有に保管されている必要があります。

      応答ファイルを選択するには、[参照] をクリックして [sysprep.inf スクリプトの選択] ダイアログ ボックスを開き、ファイルを選択します。

      設定を追加するには、[応答ファイル] フィールドで、実行する Sysprep ファイルまたは Unattend ファイルを指定します。応答ファイル内の設定は、ウィザードでの設定に追加されます。

    • [[GUIRunOnce] コマンド]: ユーザーがバーチャル マシンに初めてログオンするときに実行されるコマンドを指定するには、追加するコマンドを [追加するコマンド] フィールドに入力して [追加] をクリックします。これにより、Sysprep ファイルの [GuiRunOnce] セクションにコマンドが追加されます。

      注意

      テンプレートからバーチャル マシンを作成する際に環境変数の拡張を有効にするには、GuiRunOnce コマンドの前に cmd.exe /c を使用する必要があります。

保存先の選択

テンプレートからバーチャル マシンを作成するときは、[バーチャル マシンをホストに配置する] オプションを選択する必要があります。

ホストの選択

各ホストの評価を確認して、このバーチャル マシンを展開するのに最も適したホストを決定します。

注意

一覧に表示されるホストの数が多い場合は、[ホスト グループ][検索する文字列]、または [グループ] フィールドを使用して、候補となるホストのセットを絞り込みます。

バーチャル マシンをホストする適性に基づいて、使用可能なすべてのホストが 0 ~ 5 個の星で評価されています。ホストの評価は、バーチャル マシンのハードウェアとリソースの要件、および予想されるリソースの使用量に基づいて行われます。また、VMM または個別のバーチャル マシン展開用にカスタマイズ可能な配置設定にも基づいています。評価は推奨です。必要なディスク容量とメモリを備えた任意のホストを選択できます。VMM のホストの評価方法の詳細については、「Virtual Machine Manager でのホスト評価方法」を参照してください。

重要

VMM 2008 R2 では、 Windows Server 2008 R2 を実行しているホストまたは ESX Server ホストについて、ウィザードの [ホストの選択] ページに最初に表示される評価は、VMM による予備評価に基づいています。完全なホスト評価を表示するには、ホストをクリックして選択する必要があります。

  1. VMM でのホストの評価に使用された配置設定を表示し、必要に応じて設定を変更するには、[評価のカスタマイズ] をクリックします。

  2. ホスト評価に関するその他の情報を確認するには、一覧からホストを選択し、次のタブを使用して情報を表示します。

    • [詳細]: ホストの状態と、ホスト上に展開されているバーチャル マシンの一覧が表示されます。

    • [評価の説明]: ホストの評価がゼロの場合、その原因となった状況が一覧表示されます。

    • [SAN の説明]: SAN 転送を使用してバーチャル マシンのファイルをホストに移動できない場合、SAN 転送の障害となる状況が一覧表示されます。

    ホストのネットワーク最適化が有効になっている場合、緑の矢印が [ネットワーク最適化] 列に表示されます。VMM 2008 R2 では Windows Server 2008 R2 を実行する Hyper-V ホストで利用できるネットワークの最適化機能を活用できます。ネットワークの最適化やそれをサポートするハードウェアに関する情報については、Windows Server 2008 R2 のドキュメントを参照してください。バーチャル マシンを展開した後は、この機能は Windows Server 2008 R2 を実行しているホストに展開されているバーチャル マシンでのみ表示されます。

    新しいバーチャル マシンをホストするのに十分なディスク領域を持つホストが一覧にない場合は、[前へ] をクリックして [ボリューム構成] ページに戻り、ボリュームをいくつか削除するか、そのサイズを小さくします。VMM でホスト評価の計算に使用される既定の配置オプションを上書きすることもできます。加えた変更は、このバーチャル マシンの展開のみに適用されます。VMM のホストの評価方法の詳細については、「Virtual Machine Manager でのホスト評価方法」を参照してください。

パスの選択

ホスト上の既定のバーチャル マシン パスをそのまま使用して、このバーチャル マシンに関連付けられたファイルを保存します。下向き矢印をクリックして別のパスを選択するか、[参照] をクリックしてホスト上の別のパスを指定することもできます。以下のオプションを選択することも可能です。

  • 既存の既定パス以外のパスを選択した場合に、そのパスに他のバーチャル マシンも保管するには、[このパスをホスト上の既定のバーチャル マシン パスの一覧に追加する] をチェック ボックスをオンにします。既定のバーチャル マシン パスを構成する方法については、「ホストの配置オプションを設定する方法」を参照してください。

  • [バーチャル マシンをライブラリに保管する] を選択した場合は、バーチャル マシンを保管するライブラリ サーバーを指定し、バーチャル マシンのファイルを保管するライブラリ共有のパスを選択します。

[サマリー] ページが表示されます。

ネットワークの選択

物理ネットワーク アダプターを [接続されていません] のネットワーク、または選択したホストにある任意の仮想ネットワークに接続します。

追加のプロパティ

[追加のプロパティ] ページで、ページで、既定の設定をそのまま使用するか、「バーチャル マシンの自動開始および停止アクションを構成する方法」の説明に従って設定を変更します。

サマリー

構成設定を確認します。設定を変更するには、[前へ] をクリックします。

必要に応じて、[スクリプトの表示] をクリックして、このウィザードおよび変換を実行する Windows PowerShell スクリプトを表示 (およびコピー) します。VMM のすべての管理タスクは、スクリプトまたはコマンド ラインで実行できます。詳細については、「Scripting (スクリプト)」を参照してください。

必要に応じて、[バーチャル マシンをホストへの展開後に起動する] チェック ボックスをオンにします。

[ジョブ] ビューで、新しいバーチャル マシンの作成中のジョブの進行状況を監視し、バーチャル マシンが正常に作成されたことを確認します。作成できなかった場合は、[ジョブ] ウィンドウの下部に表示されるエラー メッセージで、その原因と対処法を確認します。

参照:

概念

新しいバーチャルマシンの作成