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バーチャル マシン用にメモリを構成する方法

適用対象: Virtual Machine Manager 2008, Virtual Machine Manager 2008 R2, Virtual Machine Manager 2008 R2 SP1

次の手順を使用して、新しいバーチャル マシン用に割り当てるホスト上のメモリ量を指定するか、Virtual Machine Manager (VMM) 2008 Service Pack 1 (SP1) で提供される動的メモリ機能を使用するかどうかを指定できます。この手順は、バーチャル マシンまたはテンプレートを変更する場合、あるいは、新しいテンプレート ウィザード、新しいハードウェア プロファイル ウィザード、新しいバーチャル マシン ウィザードでハードウェア プロファイル設定を構成する場合に使用できます。

注意

この設定は、バーチャル マシンまたはテンプレートのプロパティの [ハードウェア構成] タブ、新しいハードウェア プロファイル ウィザードの [ハードウェアの設定] タブ、または新しいテンプレート ウィザードか新しいバーチャル マシン ウィザードの [ハードウェアの構成] ページに表示されます。

VMM 2008 または VMM 2008 R2 では、次の手順を使用して、新しいバーチャル マシン用に割り当てるホスト上のメモリ量を指定できます。

バーチャル マシン用にメモリを構成するには (VMM 2008 および VMM 2008 R2):

  1. 左側のウィンドウの [ハードウェア プロファイル] で、[メモリ] をクリックします。

  2. 次のように設定を変更します。

    [バーチャル マシン メモリ]: バーチャル マシンに割り当てるホストのメモリ総量を MB または GB 単位で指定します。各バーチャル マシンのメモリで使用可能なメモリの最大量は、仮想化プラットフォームによって異なります。

    仮想化ソフトウェア 最小メモリ 最大メモリ

    Hyper-V (Windows Server 2008 R2 および Windows Server 2008)

    8 MB

    64 GB

    Virtual Server

    4 MB

    3.6 GB

    VMware ESX Server 3.5 および ESX Server 3i

    4 MB

    64 GB

    VMware ESX Server 3.0.2

    4 MB

    16 GB

VMM 2008 R2 SP1 では、静的メモリまたは新しい動的メモリ機能のいずれかを使用するようにバーチャル マシンを構成できます。また、メモリの優先順位も構成できます。メモリ設定を構成するには、次の手順を実行します。

重要

動的メモリを使用するには、バーチャル マシンが動的メモリをサポートするゲスト オペレーティング システムを実行している必要があります。さらに、Windows Server 2008 R2 Service Pack 1 を実行している Hyper-V ホスト上にバーチャル マシンが配置されている必要があります。動的メモリの要件の詳細については、「Virtual Machine Manager 2008 R2 SP1 の新機能」を参照してください。

バーチャル マシン用にメモリを構成するには (VMM 2008 R2 SP1):

  1. 左側のウィンドウの [ハードウェア プロファイル] で、[メモリ] をクリックします。

  2. 左側のウィンドウで、次のいずれかのオプションを選択します。

    注意

    バーチャル マシンが実行中の状態にある場合は、メモリ設定のうちメモリのバッファーのパーセント値とメモリの優先順位だけが変更可能です。それ以外のメモリ設定を変更するには、バーチャル マシンがオフになっている必要があります。

    • [静的]: [バーチャル マシン メモリ] ボックスで、バーチャル マシンに割り当てるホスト上のメモリの合計サイズをメガバイト (MB) またはギガバイト (GB) 単位で指定します。各仮想化プラットフォームの最大メモリ制限の詳細については、前述の手順のステップ 2 を参照してください。

    • [動的]: このオプションを選択すると、需要に応じて動的にメモリがバーチャル マシンに割り当てられます。次の設定を構成することも可能です。

      設定 説明

      起動メモリ

      バーチャル マシンの起動に必要なメモリを指定します (MB または GB)。この値は、ゲスト オペレーティング システムの起動に十分なサイズでなければなりませんが、メモリ使用率を最適化し、より高い集約率を実現するためにもできるだけ低く設定します。

      有効範囲: 8 MB ~ 64 GB の間の偶数値。最大メモリ以下の値でなければなりません。既定では、起動メモリは、本来静的メモリに割り当てられた値に設定されます。

      最大メモリ

      ホストがバーチャル マシンに割り当てることのできるメモリの最大値を指定します (MB または GB)。設定可能な下限値は起動メモリの値、上限値は 64 GB です。ただし、バーチャル マシンでは、ゲスト オペレーティング システムがサポートできる最大メモリと同量のメモリのみを使用できます。たとえば、バーチャル マシンの最大値を 64 GB と指定しても、このバーチャル マシンが最大 32 GB をサポートするオペレーティング システムを実行している場合は、32 GB を超えるメモリは使用できません。

      有効範囲: 8 MB ~ 64 GB の間の偶数値。起動メモリ以上の値でなければなりません。既定値は 65536 MB です。

      メモリ バッファー (%)

      バーチャル マシンの優先メモリ バッファー (パーセント値) を指定します。Hyper-V では、バーチャル マシンのコミット済みメモリを識別するパフォーマンス カウンターを使用して、バーチャル マシンの現在のメモリ要件を決定し、バッファーとして追加するメモリを計算します。詳細については、「Hyper-V Dynamic Memory Evaluation Guide (Hyper-V 動的メモリ評価ガイド)」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=196615) を参照してください。

      注意

      コンピューターの利用可能な物理メモリが、各バーチャル マシンの要求するメモリ バッファーを提供するのに十分でない場合には、バッファーは維持されません。

      有効範囲: 5% – 2000%. バッファーの既定値は 20% です。

ホスト上のメモリを割り当てるときに、バーチャル マシンの優先順位も指定できます。ホストでのメモリ使用率が高いとき、優先順位の低いバーチャル マシンよりも、優先順位の高いバーチャル マシンに先にメモリ リソースが割り当てられます。また、優先順位の高いバーチャル マシンは、優先順位の低いバーチャル マシンよりも先に起動されます。メモリの優先順位の構成方法の要件の詳細については、「バーチャル マシンの優先順位と可用性を構成する方法」を参照してください。

ヒント

メモリ使用率に関する情報は、VMM 管理者コンソールの [バーチャル マシン] ビューで表示できます。これを行うには、列ヘッダー行を右クリックして、[起動メモリ][割り当てられているメモリ][必要なメモリ][メモリの状態]、および[最大メモリ] 列を追加します。

参照:

概念

Virtual Machine Manager 2008 R2 SP1 の新機能
バーチャル マシンの優先順位と可用性を構成する方法

その他のリソース

バーチャル マシンの作成
ハードウェア プロファイルのプロパティを変更する方法