Exchange Server 2007 SP2 の新機能
適用先: Exchange Server 2007 SP2
トピックの最終更新日: 2009-10-19
Microsoft Exchange Server 2007 Service Pack 2 (SP2) では、各サーバーの役割に多数の新機能が導入されています。ここでは、Exchange 2007 SP2 のインストールによって追加される新しい機能と強化された機能について説明します。
Exchange 2007 SP2 をダウンロードするには、「Exchange Server 2007 用のダウンロード」を参照してください。
Exchange Server 2010 の展開
組織内のクライアント アクセス サーバーをすべて Exchange Server 2007 Service Pack 2 (SP2) にアップグレードすると、Exchange Server 2010 を組織内に展開できます。さらに、サーバーの役割に関係なく、移行する Active Directory サイト内のすべての Exchange 2007 Server を Exchange 2007 SP2 にアップグレードする必要があります。
Exchange のバックアップ機能
Exchange 2007 Service Pack 2 には、Exchange バックアップをサポートするための、Windows Server バックアップ用の VSS プラグインが組み込まれています。SP2 をインストールすると、Windows Server バックアップを使用して、Exchange 2007 SP2 データベースのバックアップと復元を行うことができます。新しいプラグインは、WSBExchange.exe という名前の、1 つの実行可能ファイルとして提供されます。このプラグインは、SP2 によって自動的にすべての Exchange 2007 メールボックス サーバーにインストールされます。このプラグインにより、Windows Server バックアップを Exchange 対応の VSS バックアップにすることができます。この機能とその使用方法の詳細については、「Windows Server バックアップを使用した Exchange データのバックアップと復元」を参照してください。
監査の向上
新しい Exchange 監査イベントおよび監査ログ リポジトリにより、Exchange 管理者は、Exchange サーバー上で発生する動作をより簡単に監査できます。これにより、精度とパフォーマンスのバランスを適切に保ち、監査されたイベントに専用監査ログ リポジトリを介して簡単にアクセスできます。また、監査プロセスが簡素化され、監査イベントを専用の場所に分離することにより、監査イベントを簡単に確認できます。SP2 で使用可能な新しい監査機能の詳細については、「Exchange Server 2007 Service Pack 2 でのメールボックス アクセス監査について」を参照してください。
動的な Active Directory スキーマの検証
動的な AD スキーマの更新および検証機能により、将来のスキーマの更新が動的に展開されるだけでなく、新しいプロパティが AD スキーマに追加されるたびに競合を積極的に防止できます。この機能を展開すると、将来のスキーマの更新の管理がより簡単になり、AD スキーマに存在しないプロパティを追加する際のサポートの問題が防止されます。動的な Active Directory スキーマの検証の詳細については、「Exchange 2007 SP2 での動的なスキーマの更新および検証」を参照してください。
パブリック フォルダ クォータの管理
Exchange 2007 Service Pack 2 では、現在のコマンドレットの機能を強化し、パブリック フォルダの DAV (Distributed Authoring and Versioning) 管理に対する依存を排除することにより、パブリック フォルダ クォータを効率的に管理して管理タスクを実行するための方法を提供します。新しいパブリック フォルダ クォータ管理機能の詳細については、「Set-PublicFolder」のコマンドレットのドキュメントを参照してください。
集中管理される組織設定
多数の Exchange 組織設定の集中管理を可能にする新しいコマンドレット パラメータがいくつか追加されました。
新しいコマンドレット パラメータの詳細については、以下のトピックを参照してください。
- Add-AvailabilityAddressSpace
- Export-Mailbox
- Import-Mailbox
- Move-Mailbox
- New-ActiveSyncVirtualDirectory
- New-ManagedFolder
- Restore-Mailbox
- Set-ActiveSyncVirtualDirectory
- Set-CASMailbox
- Set-IMAPSettings
- Set-OABVirtualDirectory
- Set-OrganizationConfig
- Set-POPSettings
- Set-PublicFolder
- Set-TransportConfig
- Test-ActiveSyncConnectivity
- Test-OwaConnectivity
- Test-WebServicesConnectivity
前述のコマンドレット トピックに追加されたパラメータに加えて、UseRUSServer パラメータが以下のトピックに追加されました。
- Connect-Mailbox
- Enable-DistributionGroup
- Enable-Mailbox
- Enable-MailContact
- Enable-MailUser
- New-AddressList
- New-DistributionGroup
- New-DynamicDistributionGroup
- New-EmailAddressPolicy
- New-GlobalAddressList
- New-Mailbox
- New-MailContact
- New-MailUser
- New-PublicFolderDatabase
- Remove-AddressList
- Remove-EmailAddressPolicy
- Remove-GlobalAddressList
- Set-AddressList
- Set-Contact
- Set-DistributionGroup
- Set-DynamicDistributionGroup
- Set-EmailAddressPolicy
- Set-GlobalAddressList
- Set-Group
- Set-MailboxCalendarSettings
- Set-MailContact
- Set-MailPublicFolder
- Set-MailUser
- Set-OrganizationConfig
- Set-PublicFolderDatabase
- Set-UMMailbox
- Set-User
- Update-AddressList
- Update-EmailAddressPolicy
- Update-GlobalAddressList
セットアップ プログラムの向上
Exchange 2007 SP2 では Windows インストーラ セットアップ プログラムに変更が加えられています。次の変更点により、Exchange 2007 SP2 用の更新プログラムのロールアップ パッケージにより良く対応できるようになっています。
- WiX のアップグレード
Windows インストーラ XML (WiX) ツールセットが、安定した最新バージョンに更新されています。 - 診断レジストリ エントリの変更
診断レジストリ エントリを他のレジストリ エントリと区別するようにコードを変更しました。 - 新しいスタブ コンポーネント
Exchange サーバーの役割ごとにスタブ コンポーネントが作成されています。 - Windows インストーラ 4.5
Exchange 2007 SP2 をインストールするには、Windows インストーラ (MSI) 4.5 が必要です。
これらの変更の詳細については、「Exchange 2007 SP2 セットアップ プログラムの変更点」を参照してください。
詳細情報
詳細については、「Microsoft Exchange Server 2007 Service Pack 2 (SP2) Release Notes」を参照してください (このサイトは英語の場合があります)。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。