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Enable-Mailbox

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2009-05-12

既存のユーザーまたは InetOrgPerson のメールボックスを有効にするには、Enable-Mailbox コマンドレットを使用します。

構文

enable-Mailbox -Identity <UserIdParameter> -Database <DatabaseIdParameter> [-ActiveSyncMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-Alias <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DisplayName <String>] [-DomainController <Fqdn>] [-ManagedFolderMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-ManagedFolderMailboxPolicyAllowed <SwitchParameter>] [-PrimarySmtpAddress <SmtpAddress>] [-UseRusServer <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

enable-Mailbox -Identity <UserIdParameter> -Database <DatabaseIdParameter> -Room <SwitchParameter> [-ActiveSyncMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-Alias <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DisplayName <String>] [-DomainController <Fqdn>] [-ManagedFolderMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-ManagedFolderMailboxPolicyAllowed <SwitchParameter>] [-PrimarySmtpAddress <SmtpAddress>] [-UseRusServer <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

enable-Mailbox -Identity <UserIdParameter> -Database <DatabaseIdParameter> -Equipment <SwitchParameter> [-ActiveSyncMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-Alias <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DisplayName <String>] [-DomainController <Fqdn>] [-ManagedFolderMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-ManagedFolderMailboxPolicyAllowed <SwitchParameter>] [-PrimarySmtpAddress <SmtpAddress>] [-UseRusServer <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

enable-Mailbox -Identity <UserIdParameter> -Database <DatabaseIdParameter> -Shared <SwitchParameter> [-ActiveSyncMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-Alias <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DisplayName <String>] [-DomainController <Fqdn>] [-ManagedFolderMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-ManagedFolderMailboxPolicyAllowed <SwitchParameter>] [-PrimarySmtpAddress <SmtpAddress>] [-UseRusServer <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

enable-Mailbox -Identity <UserIdParameter> -Database <DatabaseIdParameter> -LinkedDomainController <String> -LinkedMasterAccount <UserIdParameter> [-ActiveSyncMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-Alias <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DisplayName <String>] [-DomainController <Fqdn>] [-LinkedCredential <PSCredential>] [-ManagedFolderMailboxPolicy <MailboxPolicyIdParameter>] [-ManagedFolderMailboxPolicyAllowed <SwitchParameter>] [-PrimarySmtpAddress <SmtpAddress>] [-UseRusServer <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Enable-Mailbox コマンドレットは、既存のユーザーまたは InetOrgPerson のメールボックスを有効にします。これにより、Active Directory ディレクトリ サービス内のユーザー オブジェクトに追加のメールボックス属性が作成されます。ユーザーがメールボックスにログオンするか、または電子メール メッセージを受信すると、Exchange データベース内にメールボックス オブジェクトが作成されます。

メールボックスを有効にするユーザーまたは InetOrgPerson を指定するには、Identity パラメータを使用します。メールボックスを格納する Exchange データベースを指定するには、Database パラメータを使用します。

Enable-Mailbox コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。

  • Exchange 受信者管理者の役割

Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

important重要 :
既存のユーザーのメールボックスを有効にするときにエイリアスが指定されていない場合、Microsoft Exchange Server 2007 はユーザー プリンシパル名 (UPN) を使用して、すべての非 ASCII 文字を下線文字に変換します。標準以外の文字セットを使用する一部の言語では、ユーザー アカウントの UPN に非 ASCII 値が含まれる場合があります。この場合、ユーザーのメールボックスを有効にするときに、エイリアスはすべて下線文字に変換されます。これを回避するには、新しいメールボックスを作成する前にユーザー アカウントが ASCII UPN を使用していることを確認するか、エイリアスの値を必ず指定してください。
note注 :
管理されたカスタム フォルダは、メッセージング レコード管理 (MRM) のプレミアム機能です。管理されたカスタム フォルダを含むポリシーを持つメールボックスには、Exchange Server Enterprise クライアント アクセス ライセンス (CAL) が必要です。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

Database

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.DatabaseIdParameter

Database パラメータには、どの Exchange データベースに新しいメールボックスを格納するかを指定します。次のいずれかの値を使用できます。

  • データベースの GUID
  • データベース名
  • サーバー名\データベース名
  • サーバー名\ストレージ グループ\データベース名

サーバー名を指定しない場合、コマンドレットはローカル サーバー上でデータベースを検索します。1 つのサーバーに同じ名前を持つデータベースが複数存在する場合、ストレージ グループを指定する必要があります。

Equipment

必須

System.Management.Automation.SwitchParameter

Equipment パラメータには、このメールボックスがリソース メールボックスである場合に、リソースの種類が機材であることを指定します。このパラメータは、リソース メールボックスを有効している場合にのみ必要になります。

Identity

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.UserIdParameter

Identity パラメータには、メールボックスを有効にしたいユーザーまたは InetOrgPerson を指定します。次のいずれかの値を使用できます。

  • GUID
  • 識別名 (DN)
  • ドメイン\アカウント
  • ユーザー プリンシパル名 (UPN)

LinkedDomainController

必須

System.String

LinkedDomainController パラメータには、ユーザー アカウントが存在するフォレストのドメイン コントローラを指定します。このフォレストのドメイン コントローラは、LinkedMasterAccount パラメータで指定したアカウントのセキュリティ情報を取得するために使用されます。このパラメータは、リンクされたメールボックスを作成している場合にのみ必要になります。このパラメータの値には、使用するドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用します。

LinkedMasterAccount

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.UserIdParameter

LinkedMasterAccount パラメータには、ユーザー アカウントが存在するフォレストのマスタ アカウントを指定します。マスタ アカウントは、メールボックスのリンク先となるアカウントです。マスタ アカウントには、このメールボックスへのアクセス許可が与えられます。このパラメータは、リンクされたメールボックスを作成している場合にのみ必要になります。次のいずれかの値を使用できます。

  • GUID
  • 識別名 (DN)
  • ドメイン\アカウント
  • ユーザー プリンシパル名 (UPN)
  • LegacyExchangeDN
  • SmtpAddress
  • Alias

Room

必須

System.Management.Automation.SwitchParameter

Room パラメータには、このメールボックスがリソース メールボックスである場合に、リソースの種類が会議室であることを指定します。このパラメータは、リソース メールボックスを有効している場合にのみ必要になります。

Shared

必須

System.Management.Automation.SwitchParameter

Shared パラメータには、共有メールボックスを作成していることを指定します。共有メールボックスは、複数のユーザーがログオンできるメールボックスです。このメールボックスは、ログオン可能なユーザーに関連付けられるわけではありません。無効になっているユーザー アカウントに関連付けられます。

このパラメータは、共有メールボックスを作成している場合にのみ必要になります。

ActiveSyncMailboxPolicy

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.MailboxPolicyIdParameter

ActiveSyncMailboxPolicy パラメータには、作成するメールボックスに対して有効にするメールボックス ポリシーを指定します。このパラメータを指定しない場合、既定のメールボックス ポリシーが使用されます。

Alias

省略可能

System.String

Alias パラメータは、有効にするメールボックスの電子メール エイリアスを変更します。

エイリアスは、間にスペースを入れずピリオドで区切って文字の組み合わせを指定することができます。エイリアスに特殊文字を含めることはできません。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するためには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータに値を指定する必要はありません。

DisplayName

省略可能

System.String

DisplayName パラメータには、メールボックスの表示名を指定します。DisplayName は、Exchange 管理コンソールの [受信者の構成] に表示される名前です。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

DomainController パラメータには、この構成の変更を Active Directory に書き込むドメイン コントローラを指定します。使用するドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用します。

LinkedCredential

省略可能

System.Management.Automation.PSCredential

LinkedCredential パラメータには、LinkedDomainController パラメータに指定されたドメイン コントローラへのアクセスに使用する資格情報を指定します。このパラメータは、リンクされたメールボックスを有効にしている場合でも省略可能です。

ManagedFolderMailboxPolicy

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.MailboxPolicyIdParameter

ManagedFolderMailboxPolicy パラメータには、作成するメールボックスに対して有効にする管理フォルダ メールボックス ポリシーを指定します。このパラメータを指定しない場合は、既定の管理フォルダ メールボックス ポリシーが使用されます。

ManagedFolderMailboxPolicyAllowed

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

ManagedFolderMailboxPolicyAllowed パラメータを指定すると、Outlook 2007 以前のバージョンの Outlook を使用している電子メール クライアントではメッセージング レコード管理機能がサポートされていないという警告が表示されなくなります。ManagedFolderMailboxPolicy パラメータを使用してメールボックスに管理フォルダ メールボックス ポリシーを割り当てる場合、ManagedFolderMailboxPolicyAllowed が使用されていないと、既定で警告が表示されます。

note注 :
Outlook 2003 Service Pack 3 クライアントではメッセージング レコード管理がサポートされていますが、機能が限定されます。

PrimarySmtpAddress

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.SmtpAddress

このパラメータを使用して、メールボックスのプライマリ SMTP アドレスを指定します。既定では、プライマリ SMTP アドレスは、既定の電子メール アドレス ポリシーに基づいて生成されます。このパラメータでプライマリ SMTP アドレスを指定した場合、このコマンドレットによりメールボックスの EmailAddressPolicyEnabled 属性が $false に設定されます。このメールボックスの電子メールアドレスは、電子メールアドレス ポリシーに基づいて自動的に更新されることはありません。

UseRusServer

省略可能

System.String

note注 :
このパラメータは Exchange 2007 SP2 でのみ使用できます。

UseRusServer パラメータを指定すると、このコマンドで、アドレス一覧サービスを実行している指定のメールボックス サーバーを使用してメールボックスと Active Directory ユーザー属性が取得され、それらが設定されるようになります。

アドレス一覧サービスは、Exchange システム アテンダント サービスのコンポーネントです。アドレス一覧サービスは、Active Directory において Exchange 固有の属性値を作成および管理します。アドレス一覧サービスを使用すると、アドレス一覧メンバシップや電子メール アドレスなどの特定の情報を使用して、ドメイン内の受信者オブジェクトを更新できます。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータに値を指定する必要はありません。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー 説明

  

次の例は、既存のユーザー Ted Bremer に対してメールボックスを作成する方法を示しています。メールボックスは、Exchange サーバー Mail01 の Database01 に作成されます。

Enable-Mailbox -Identity Contoso\TedBremer -Database Mail01\Database01

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。