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チュートリアル: Web パフォーマンス テストの記録と実行

このチュートリアルでは、ブラウザーの記録から Web パフォーマンス テストを作成し、それが正常に動作することを検証します。

このチュートリアルでは、Visual Studio Ultimate のツールを使用して Web パフォーマンス テストを作成および実行する手順を説明します。 ブラウザー セッションを記録することで、Web パフォーマンス テストを作成します。この Web パフォーマンス テストは、Web 要求を示す URL の一覧として Web パフォーマンス テスト エディターに表示されます。 . Web パフォーマンス テストの詳細については、「Web パフォーマンス テストの作成と編集」を参照してください。

このチュートリアルでは、次のタスクを行います。

  • テスト プロジェクトの作成

  • ブラウザーの記録からの Web パフォーマンス テストの作成

  • Web パフォーマンス テストを実行して正常に動作することを検証

必須コンポーネント

このチュートリアルを実行するための要件は次のとおりです。

チュートリアルの準備

このチュートリアルでは、「チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成」で作成した Web アプリケーションを変更しませんが、アプリケーションのアドレスが必要です。

このチュートリアルの準備をするには

  1. チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成」で作成した Web アプリケーションを開きます。

  2. Ctrl キーを押しながら F5 キーを押して、ブラウザーで Web アプリケーションを実行します。 最初のページが表示されます。

    注意

    この操作により、Web パフォーマンス テストの対象となる Web アプリケーションを実行する ASP.NET 開発サーバーが起動します。 ASP.NET 開発サーバーのアイコンが、タスク バーの右側の通知領域に表示されます。

  3. Web アプリケーションのアドレスをクリップボードかメモ帳ファイルにコピーします。 アドレスの例: https://localhost:<ポート番号>/ColorWebApp/Default.aspx

  4. ブラウザーを閉じます。

テスト プロジェクトの作成

テスト プロジェクトを作成するには

  1. [ファイル] メニューの [追加] をポイントし、[新しいプロジェクト] をクリックします。

    [新しいプロジェクトの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [インストールされたテンプレート] で、必要に応じて [Visual Basic] または [Visual C#] を展開し、[テスト] をクリックします。

    注意

    このチュートリアルではコードは作成しません。 プロジェクト用に選択する言語は、コード化された Web パフォーマンス テストが生成されるときに使用される言語に影響します。

  3. テンプレートの一覧の [テスト プロジェクト] をクリックします。

  4. [プロジェクト名] ボックスに「ColorWebAppTest」と入力します。

  5. [場所] ボックスに、Web アプリケーションを保存したフォルダーの名前を入力します。 たとえば、「C:\Users\<user name>\Documents\Visual Studio 2010\Projects\ColorWebApp」というフォルダー名を入力します。 また、[参照] を使用してフォルダーを見つけることもできます。

  6. [ソリューションのディレクトリを作成] チェック ボックスをオフにします。

  7. [OK] をクリックします。

    注意

    既定では、Visual Studio 2010 Ultimate によって単体テスト ファイルが追加されます。 単体テスト ファイルはこのチュートリアルでは使用しないため、削除してかまいません。 削除しなかったとしても、このチュートリアルには影響しません。

Web パフォーマンス テストの記録

Web サイトをエンド ユーザーのように閲覧して、Web パフォーマンス テストを記録します。 サイト間を移動すると、要求が記録され、Web パフォーマンス テストに追加されます。 Web パフォーマンス テストを記録する方法の詳細については、「方法: Web パフォーマンス テスト レコーダーを使用して新しい Web パフォーマンス テストを作成する」を参照してください。

Web パフォーマンス テストを記録するには

  1. [テスト] メニューの [新しいテスト] をクリックします。

    [新しいテストの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [新しいテストの追加] ダイアログ ボックスで、[Web パフォーマンス テスト] をクリックし、テスト名を「ColorWebTest.webtest」と入力して、[OK] をクリックします。

    ColorWebTest.webtest という新しい Web パフォーマンス テスト ファイルがプロジェクトに追加され、Web パフォーマンス テスト レコーダーが Internet Explorer の新しいインスタンスに表示されます。

    ヒント

    次の手順を正しく機能させるためには、表示されている順序で次の手順を実行する必要があります。

  3. ブラウザーのアドレス バーに、前の手順でコピーした Web アプリケーション アドレスを入力し、Enter キーを押します。

    注意

    Visual Studio 2010 Ultimate は、記録した Web パフォーマンス テスト URL を Web パフォーマンス テスト レコーダーに順次表示します。

  4. [Red] を選択し、[Submit] をクリックします。Label が [Red] のページが表示されます。

  5. 最初のページに戻ります。

  6. [Blue] を選択し、[Submit] をクリックします。Label が [Blue] のページが表示されます。

  7. 最初のページに戻ります。

  8. Web パフォーマンス テスト レコーダー[停止] をクリックして、記録を停止します。

    ダイアログ ボックスが開き、"動的パラメーターを検出しています" というメッセージが表示されます。 このダイアログ ボックスには、受信した HTTP 応答でのパラメーターの検出状況を示すプログレス バーも表示されます。

    ColorWebApp には動的パラメーターがないため、ダイアログ ボックスに "昇格する動的パラメーターが検出されませんでした。" というメッセージが表示されます。 その後、ダイアログ ボックスが閉じます。

    注意

    動的パラメーターが検出された場合は、[動的パラメーターを Web テスト パラメーターに昇格] ダイアログ ボックスが表示され、Web パフォーマンス テストを実行するときに適用する昇格のチェック ボックスをオンにできます。 詳細については、「方法: 動的パラメーターによる Web パフォーマンス テスト再生の問題を解決する」を参照してください。

    Web パフォーマンス テストの記録が終了すると、Web パフォーマンス テストが Web パフォーマンス テスト エディターに URL の一覧として表示されます。 ここでテストを編集できます。

  9. [ファイル] をクリックし、[名前を付けて ColorWebTest.webtest を保存] をクリックして、新しく記録された Web パフォーマンス テストを保存します。

要求プロパティの表示と変更

Web パフォーマンス テスト エディターの URL ツリーは、要求ツリーと呼ばれます。 要求ツリーでさまざまなノードを選択すると、各要求に関連付けられたプロパティを表示できます。

要求プロパティを表示および変更するには

  1. Web パフォーマンス テスト エディターで、要求ツリーに移動し、https://localhost:<PortNumber>/Default.aspx の最初のインスタンスを選択します。

  2. [プロパティ] ウィンドウの、[URL][リダイレクトに従う]、および [待ち時間] などのプロパティの値を控えます。

  3. この要求の待ち時間は、0 より大きい値であることに注意してください。 これは、ユーザーが [Blue] を選択し、前に示した手順の 4. で [Submit] をクリックするまで既定のページが待機する秒数です。

    詳細については、「方法: 待ち時間を設定して Web パフォーマンス テストで操作休止時間をシミュレートする」を参照してください。

  4. ツール バーの [要求の詳細の設定] をクリックします。

    [要求の詳細] ダイアログ ボックスが表示されます。 このダイアログ ボックスを使用して、Web パフォーマンス テストでのさまざまな Web 要求の待ち時間を確認し、編集することができます。

  5. [待ち時間] 列で、待ち時間の値が 0 より大きい各要求を選択し、値を 1 に変更します。 これにより、ユーザー操作が原因となる遅延を最小限に抑えて、テストを再生できます。

    詳細については、「方法: Web パフォーマンス テストで要求の詳細を設定する」を参照してください。

  6. [OK] をクリックします。

  7. 要求ツリーで、https://localhost:<PortNumber>/Default.aspx の 2 番目のインスタンスを展開します。

  8. [フォーム ポスト パラメーター] フォルダーを展開します。

    RadioButtonList1 ポスト パラメーターおよび Button1 ポスト パラメーターで [Blue] を選択して [Submit] をクリックした後に、この要求が発生したことに注意してください。

  9. Red ポスト パラメーターおよび Submit ポスト パラメーターを使用して、http:// localhost:<PortNumber>/Default.aspx 要求の同じ 2 番目のインスタンスの要求ノードを強調表示し、要求を識別できるように [プロパティ] ウィンドウに [想定される応答] プロパティを表示します。

  10. [プロパティ] ウィンドウで、[レポート名] の横にあるテキスト ボックスを選択し、「Red」と入力します。

  11. http:// localhost:<PortNumber>/Default.aspx の 4 番目のインスタンスの要求ノードを強調表示します。

  12. [プロパティ] ウィンドウで、[レポート名] プロパティの横にあるテキスト ボックスを選択し、「Blue」と入力します。

    "レポート名" プロパティを使用すると、次の手順で要求を実行するときに Web パフォーマンス テスト アナライザーで要求を識別するのが簡単になります。 レポート名により、関係者がレポート内の要求を識別するのも簡単になります。

    詳細については、「方法: Web パフォーマンス テストでレポート名を使用して要求を識別しやすくする」および「方法: Microsoft Excel を使用してロード テスト パフォーマンス レポートを作成する」を参照してください。

  13. [ファイル] をクリックし、[名前を付けて ColorWebTest.webtest を保存] をクリックして、新しく記録された Web パフォーマンス テストを保存します。

    Web 要求および Web パフォーマンス テストの変更の詳細については、「Web パフォーマンス テスト エディターを使用した Web パフォーマンス テスト記録のカスタマイズ」を参照してください。

正常な動作を検証するための Web パフォーマンス テストの実行

Web パフォーマンス テストを実行して、正常に動作することを検証します。 記録した各 Web 要求が再生され、結果が収集されます。 詳細については、「Web パフォーマンス テストの実行」を参照してください。

Web パフォーマンス テストを検証するには

  1. Web パフォーマンス テスト エディターで、ツール バーの [テストの実行] をクリックします。

    テストの実行が開始され、テストに含まれる各要求が Web パフォーマンス テスト結果ビューアーのセッションに表示されます。 [テスト結果] ウィンドウにテスト全体の結果が表示されます。 次に、結果を検証します。

  2. Web パフォーマンス テスト結果ビューアーで、一覧の最初の要求を選択します。

    要求の左どなりには、緑色のチェック マークが表示されます。 緑色のチェック マークは、要求が成功したことを示します。 Web アプリケーションの最初のページは下部のペインに表示されます。

    要求の左どなりには、緑色のチェック マークか赤い X が表示されます。 赤い X は、要求が失敗したことを示します。 これにより、テストの完了後、テスト全体の結果が失敗になります。 既定では、テストが失敗しても残りのテストは中止されず、実行は継続されます。 たとえば、外部 Web 要求はファイアウォールの問題で失敗する可能性があります。 ただし、次の要求は引き続き試行され、テストの実行は続行されます。

    ヒント

    ローカル ネットワーク外の Web サイトにアクセスできない場合、Web パフォーマンス テストにプロキシ サーバーを指定する必要がある可能性があります。 ファイアウォールの問題の詳細については、「方法: Web パフォーマンス テストのプロキシ サーバーを指定する」を参照してください。

  3. 前の手順で割り当てた "レポート名" を使用することで、Red と Blue という 2 つの要求を簡単に認識できます。 "レポート名" を使用しないと、それぞれの要求には同じ名前が付けられます。

  4. テストを 2 度目に実行する場合は、Web パフォーマンス テスト結果ビューアーの上部にある [再度実行するには、ここをクリックします] をクリックします。

次の手順

このチュートリアルでは、Web パフォーマンス テストを記録し、実行しました。 Web パフォーマンス テストを作成したので、必要に応じて次の拡張機能を追加できます。

参照

処理手順

方法: Web パフォーマンス テスト レコーダーを使用して新しい Web パフォーマンス テストを作成する

方法: 待ち時間を設定して Web パフォーマンス テストで操作休止時間をシミュレートする

チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成

チュートリアル: Web パフォーマンス テストへのデータ バインドの追加

チュートリアル: Web パフォーマンス テストへの検証規則と抽出規則の追加

チュートリアル: コード化された Web パフォーマンス テストの作成

参照

Web パフォーマンス テスト エディターの概要

その他の技術情報

方法: Web パフォーマンス テストでレポート名を使用して要求を識別しやすくする

方法: Web パフォーマンス テストで要求の詳細を設定する

方法: Microsoft Excel を使用してロード テスト パフォーマンス レポートを作成する

Web パフォーマンス テスト エディターを使用した Web パフォーマンス テスト記録のカスタマイズ