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Team Foundation Server 用の SQL Server の手動インストール

Team Foundation Server 用に SQL Server をインストールする場合、一部の機能のインストールは必須ですが、他の機能が必要になるのはレポートを生成する場合だけです。Team Foundation Server を実行するには、データベース エンジンとフルテキスト検索の両方を、SQL Server の同じインスタンスにインストールする必要があります。ただし、そのインスタンスは、Team Foundation Server と同じサーバー上で実行されていなくてもかまいません。

レポートのための要件

レポートを生成する場合は、Analysis Services と Reporting Services の両方をインストールする必要があります。これらの機能の一方または両方を Team Foundation Server と同じサーバーにインストールすることも、それぞれの機能を Team Foundation Server とは異なる別々のサーバーにインストールすることもできます。

Team Foundation Server が実行されているサーバーとは別のサーバーに SQL Server Reporting Services をインストールした場合、レポート機能を使用するには、Team Foundation Server にクライアント ツール接続をインストールする必要があります。

ヒントヒント

SQL Server Express には、クライアント ツール接続が含まれていませんが、このトピックの手順に従って追加することができます。

SQL Server トポロジの推奨事項

Team Foundation Server では、さまざまな SQL Server トポロジがサポートされているため、既存の SQL Server のインストールを使用するチームにもある程度まで対応できます。Team Foundation Server に使用する SQL Server トポロジについては、いくつかのガイドラインがあります。どのトポロジを使用する場合でも、Team Foundation Server のデータをホストするすべてのサーバーに対して同じエディションの SQL Server を使用することをお勧めします。たとえば、レポートに別個のサーバーを使用する場合、Team Foundation Server の構成データベースをホストするサーバーと同じエディションの SQL Server がそのサーバーで実行されていることを確認する必要があります。

以下の設定は、使用するサーバー数に応じて推奨される設定です。

  • シングル サーバー: Team Foundation Server を実行しているサーバーにデータベース エンジン、フルテキスト検索、SQL Server Reporting Services、および SQL Server Analysis Services をインストールします。「Team Foundation Server のインストール」を参照してください。

  • デュアル サーバー: SQL Server Reporting Services と Team Foundation Server を同じサーバーにインストールし、データベース エンジン、フルテキスト検索、SQL Server Analysis Services を別のサーバーにインストールします。このシナリオでは、SQL Server トラフィックから HTTP トラフィックが分離されます。レポート機能を使用しない場合は、SQL Server Reporting Services および Analysis Services は必要ありません。

  • 複数サーバー: データベース エンジンとフルテキスト検索を 1 台目のサーバーにインストールします。SQL Server Reporting Services が 2 台目のサーバーで実行され、Analysis Services が 3 台目のサーバーで実行される構成です (Reporting Services と Analysis Services を同じサーバーに配置することもできます)。Team Foundation Server が実行されているサーバーには、クライアント ツール接続をインストールします。レポート機能を使用しない場合は、SQL Server Reporting Services、Analysis Services、およびクライアント ツール接続は必要ありません。この場合は、事実上、デュアルサーバー トポロジになります。

複数のサーバーの組み合わせを使用する配置の詳細については、「方法: 詳細構成を使用して Team Foundation Server をインストールする」を参照してください。

Dd578652.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifレポート サーバーのトポロジ

レポート サーバーが機能するためには、リレーショナル データベースが必要です。このデータベースは Team Foundation Server が使用するリレーショナル データベースか、別のインスタンスのいずれかになります。SQL Server Reporting Services とデータベース エンジンを同じサーバーにインストールする場合には、データベース エンジン インスタンス上のリレーショナル データベースを使用して SQL Server セットアップで自動的に Reporting Services を構成できます。データベース エンジンを指定しないで Reporting Services をインストールする場合は、SQL Server のインストール後に Reporting Services を手動で構成する必要があります。これには、レポート サーバー用のリレーショナル データベースをホストするデータベース エンジンのインスタンスを指定する手順が含まれます。「レポート サーバーの手動構成」を参照してください。

レポートを使用する Team Foundation Server の配置のベスト プラクティスとして、エラー発生時に回復するように Analysis Services の Windows サービスを構成します。詳細については、「エラー発生時に回復するように Analysis Services を構成する」を参照してください。

必要なアクセス許可

これらの手順を実行するには、SQL Server をインストールするサーバーの Administrators セキュリティ グループのメンバーである必要があります。

また、SQL Server のインスタンスがレポート サーバー上にない場合、レポート サーバーを手動で構成するには、レポート サーバー データベースをホストする SQL Server の Administrators セキュリティ グループのメンバーである必要があります。

SQL Server をインストールするには

ヒントヒント

Team Foundation Server 用の SQL Server 2008 R2 のインストール手順を説明したビデオを見ることができます (YouTube)。

  1. サポートされている SQL Server のバージョンのインストール DVD を挿入して、setup.exe を起動します。詳細情報: Team Foundation Server 用の SQL Server の要件

  2. [SQL Server インストール センター] ページで、[インストール] を選択し、[新規インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します] を選択します。

  3. [セットアップ サポート ルール] ページで、[OK] をクリックします。

  4. [プロダクト キー] のページで、プロダクト キーを入力するか、無償のエディションを指定し、[次へ] をクリックします。

  5. [ライセンス条項] ページで、使用許諾契約書を承認し、[次へ] をクリックします。

  6. [セットアップ サポート ファイル] ページで、[インストール] (SQL Server 2008 R2 のみ) を選択します。

  7. [セットアップ サポート ルール] ページで、[次へ] をクリックします。

    ヒントヒント

    Windows ファイアウォールの警告が表示される場合がありますが、この警告は無視しても問題ありません。Team Foundation Server に必要な SQL Server ポートの詳細については、「Team Foundation Server のインストールに必要なポート」を参照してください。

  8. [セットアップ ロール] のページで、[SQL Server 機能のインストール][次へ] の順に選択します。

  9. [機能の選択] のページで、使用するトポロジに応じて、次の 1 つ以上のコンポーネントのチェック ボックスをオンにして、[次へ] をクリックします。

    • データベース エンジン サービス (Team Foundation Server に必要)

    • フルテキスト検索または検索 ¹ のフルテキストとその意味抽出 (Team Foundation Server に必要)

    • Analysis Services (レポートに必要)

    • Reporting Services または Reporting Services – ネイティブ ¹ (レポートに必要)

    • クライアント ツール接続 (Team Foundation Server を実行するサーバーに他の SQL Server コンポーネントがインストールされていない場合に必要)

    • 管理ツール (基本)²

  10. [インストール ルール] ページで、[次へ] をクリックします。

  11. [インスタンスの構成] ページで、[既定のインスタンス] または [名前付きインスタンス] を選択します。[名前付きインスタンス] を選択した場合は、インスタンスの名前を入力します。[次へ] をクリックします。

  12. [必要なディスク領域] ページで、[次へ] をクリックします。

  13. [サーバー構成] ページで、次のいずれかの操作を行います。

    • SQL Server 2012 では、既定の設定を受け入れるか、各サービスの [アカウント名] ボックスに、ドメイン アカウントの名前または「NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE」を入力します。

    • SQL Server 2008 R2 では、[すべての SQL Server サービスで同じアカウントを使用する] を選択するか、³各サービスの [アカウント名] ボックスに、ドメイン アカウントの名前または「NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE」を入力します。

    使用する SQL Server のバージョンに関係なく、ドメイン アカウントを指定する場合は、パスワードを [パスワード] に入力します。NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE を使用する場合は、[パスワード] ボックスを空白のままにします。

  14. [スタートアップの種類] 列で、編集できるすべてのサービスに "自動" と表示されていることを確認し、[次へ] をクリックします。

    [!メモ]

    このページで照合順序の設定を指定できます。詳細については、「Team Foundation Server 用の SQL Server の照合順序システム要件」を参照してください。

  15. 手順 9. で [データベース エンジン サービス] チェック ボックスをオンにした場合は、[データベース エンジンの構成] ページで [Windows 認証モード] を選択し、[現在のユーザーの追加] を選択して、[次へ] をクリックします。それ以外の場合は、次の手順に進みます。

  16. 手順 9. で [Analysis Services] チェック ボックスをオンにした場合は、[Analysis Services の構成] ページで [現在のユーザーの追加] を選択し、[次へ] をクリックします。それ以外の場合は、次の手順に進みます。

  17. 手順 9. で [Reporting Services] チェック ボックスをオンにした場合は、[Reporting Services の構成] ページで [ネイティブ モードの既存の構成をインストールする。] (SQL Server 2008) または [Install and configure] (インストールと構成)(SQL Server 2012) をクリックします。これらのオプションが使用不可になっている場合は、[レポート サーバーを構成せずにインストールする。] (SQL Server 2008) または [Install only] (インストールのみ)(SQL Server 2012) を選択し、[次へ] をクリックします。

    [レポート サーバーを構成せずにインストールする。] または [Install only] (インストールのみ) を選択する必要がある場合、別のサーバーにレポート サーバーと Team Foundation Server を配置できる場合があります。これは、サポートされているトポロジですが、SQL Server のインストール了後にレポート サーバーを手動で構成する必要があります。次の手順に従ってください: レポート サーバーを手動で構成します。

    [!メモ]

    [SharePoint 統合モードの既定の構成をインストールする] をクリックしないでください。Team Foundation Server は、この構成モードをサポートしていません。

  18. (省略可能) [エラーと使用状況レポート] ページで、エラー情報を Microsoft に送信するかどうかを指定し、[次へ] を選択します。

  19. [インストール ルール] ページで、[次へ] をクリックします。

  20. [インストールの準備完了] ページで、インストールされるコンポーネントの一覧を確認して、[インストール] をクリックします。

    [インストールの進行状況] ページに、各コンポーネントのインストール状況が表示されます。

  21. [完了] ページで、[閉じる] をクリックします。

¹ SQL Server 2012 では、機能名は SQL Server 2008 R2 と少し異なります。この手順を実行すると、両方のバージョンの機能名が表示されますが、インストールする必要があるのは、インストールする SQL Server のバージョンに該当する機能のみです。

² Team Foundation Server をインストールする目的では、SQL Server と同じコンピューターに管理ツール (基本または完全) をインストールする必要はありません。ただし、SQL Server のインストールを検証するには、SQL Server Management Studio の管理ツールを使用する必要があります。

³ [すべての SQL Server サービスで同じアカウントを使用する] (SQL Server 2008 R2 のみ) をクリックしても、一部のサービスのアカウント情報を手動で入力する必要がある場合があります。

レポート サーバーの手動構成

SQL Server 2008 R2 では Reporting Services の自動構成を指定できません

SSRS 自動構成のない SQL Server 2008 R2

Reporting Services と同じサーバーにデータベース エンジンをインストールしなかった場合、SQL Server 2008 R2 で Reporting Services の構成オプションを使用できます。SQL Server 2012 の画面とは少し異なりますが、機能は同じです。SQL Server のインストールが完了した後に次の手順に従ってレポート サーバーを手動で構成する必要があります。

めったにありませんが、Reporting Services が Team Foundation Server と同じサーバー上にあり、レポート サーバーを構成しなかった場合、Team Foundation Server のインストール中にレポート サーバーの構成を完了するようにメッセージが表示されるので、手順 3. から実行してください。

レポート サーバーを手動で構成するには

  1. [スタート] のメニューから、[Reporting Services 構成マネージャー] を起動します。

    [Reporting Services 構成の接続] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [サーバー名] ボックスに、レポート サーバーの名前を入力します。インスタンス名を使用している場合は、[レポート サーバー インスタンス] ボックスにインスタンス名を入力します。[接続] をクリックします。

  3. [Reporting Services 構成マネージャー] ページで、レポート サービスの状態が "停止" になっている場合は [開始] をクリックします。

  4. ナビゲーション バーで [Web サービス URL] をクリックします。

  5. [Web サービス URL] ページで、[適用] をクリックして [仮想ディレクトリ][IP アドレス]、および [TCP ポート] の各ボックスの既定値を受け入れます。

  6. ナビゲーション バーで [データベース] をクリックします。

  7. [レポート サーバー データベース] ページで、[データベースの変更] をクリックします。

    レポート サーバー データベース構成ウィザードが表示されます。

  8. ウィザードの [アクション] ページで、[新しいレポート サーバー データベースを作成する] を選択して、[次へ] をクリックします。

  9. ウィザードの [データベース サーバー] ページで、[サーバー名] ボックスに、レポート サーバーのデータベースをホストするローカルまたはリモートの SQL Server インスタンス名を入力し、[次へ] をクリックします。

  10. ウィザードの [データベース] ページで、[次へ] をクリックして [データベース名][言語][ネイティブ モード] の各ボックスの既定値を受け入れます。

  11. [資格情報] で、[次へ] をクリックして [認証の種類][ユーザー名][パスワード] の各ボックスの既定値を受け入れます。

  12. ウィザードの [概要] ページで、情報を確認し、[次へ] をクリックします。

  13. ウィザードの [続行して完了する] ページで、[完了] をクリックします。

  14. Reporting Services 構成マネージャーのナビゲーション バーで、[レポート マネージャー URL] をクリックします。

  15. [レポート マネージャー URL] ページで、[適用] をクリックして [仮想ディレクトリ] ボックスの既定値を受け入れ、[終了] をクリックします。

エラー発生時に回復するように Analysis Services を構成する

Analysis Services プロパティ

エラー発生時に再起動するように Analysis Services の Windows サービスを構成する必要があります。

Analysis Services が回復するように構成するには

  1. [スタート] メニューの [サービス] コントロール パネルをクリックします。

  2. [SQL Server Analysis Services (MSSQLSERVER)] の Windows サービスのショートカット メニューを開き、[プロパティ] をクリックします。

    Analysis Services の名前付きインスタンスを使用している場合は、インスタンス名がかっこで囲んで表示されます。

  3. [回復] を選択します。

  4. [最初のエラー] ボックスの一覧で、[サービスを再起動する] を選択します。

  5. [次のエラー] ボックスの一覧で、[サービスを再起動する] を選択します。

  6. [その後のエラー] ボックスの一覧の [サービスを再起動する] を選択し、[OK] をクリックします。

参照

概念

Team Foundation Server のインストール

方法: 詳細構成を使用して Team Foundation Server をインストールする

TFS のアップグレード要件

Team Foundation Server 用の SQL Server の照合順序システム要件