Visual Studio ALM におけるレポート作成に必要なデータ ソースと編集ツールの選択
Visual Studio アプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) のデータを表示するレポートを作成するときは、3 種類のデータ ソースのいずれかを指定し、3 種類の編集ツールのいずれかを使用します。データ ソースと編集ツールの選択には相関関係があります。
生成できる最も単純なレポートは作業項目リストに基づいています。作業項目に関するレポートは、作業項目クエリを Microsoft Excel にエクスポートすることで作成できます。作業項目リストは、数百以下の作業項目を扱うテーブルおよびグラフに最適です。
現在の状態および傾向の履歴に関するデータを作成するには、レポート作成に最適化されたオンライン分析処理 (OLAP: Online Analytical Processing) データ キューブ (TFS_Analysis) を使用します。OLAP データ キューブは、一連の基準を満たす作業項目の数など、集計情報を提供するレポートに最も適しています。バーンダウン グラフや進行状況グラフなどの経時的な傾向を示すレポートは、OLAP データ キューブを使用すると最も簡単に作成できます。
リレーショナル ウェアハウス データベース (TFS_Warehouse) を使用すると、行項目の詳細を提供するレポートを作成できます。このようなレポートとしては、作業項目のタイトルを含むレポートや、傾向や履歴データを含まない複雑なレポートがあります。
このトピックの内容
データ ソースと編集ツール
Excel を使用した作業項目のリストに基づくレポートの生成
OLAP データ キューブに基づくレポートの作成
ウェアハウス データに基づくレポートの作成
その他のリソース
データ ソースと編集ツール
次の表で示すように、データ ソースの選択は、表示するデータの種類だけでなく、レポートの作成に使用するツールにも依存します。Excel を使用する場合は、ウェアハウス データベースを効果的に使用できません。レポート ビルダーまたはレポート デザイナーを使用する場合は、作業項目のリストは使用できません。
編集ツール |
作業項目クエリの結果 |
OLAP データ キューブ (TFS_Analysis) |
リレーショナル ウェアハウス データベース (TFS_Warehouse) |
---|---|---|---|
Excel |
○ |
○ |
X |
レポート ビルダー |
X |
○ |
○ |
レポート デザイナー |
X |
○ |
○ |
3 種類のデータ ソースを参照するレポートを作成する方法の詳細については、次の表に示す関連トピックを参照してください。
編集ツール |
データ ソース |
関連トピック |
---|---|---|
Excel |
作業項目クエリの結果 |
|
Excel |
OLAP データ キューブ |
|
レポート デザイナー |
OLAP データ キューブ |
|
レポート デザイナー |
ウェアハウス データベース |
Excel を使用した作業項目のリストに基づくレポートの生成
作業項目クエリまたは静的な作業項目セットを使用するリストを、Excel で作成できます。ある意味、このリストは既に詳細レポートでもあります。詳細については、「Microsoft Excel を使用した作業項目の作成、オープン、および変更」を参照してください。また、Analysis Services データベースを使用する一連のレポートを生成する基として、作業項目クエリを使用することもできます。
作業項目リストから、ピボットテーブル レポートおよびピボットグラフ レポートを作成することもできます。詳細については、Microsoft Web サイトの「PivotTable reports 101 (Microsoft Office Online) (ピボットテーブル レポート 101 (Microsoft Office オンライン))」を参照してください。
リストの内容を更新するには、[チーム] ツール バーの [最新の情報に更新] をクリックするか、[チーム] メニューの [最新の情報に更新] をクリックします。ピボットテーブル レポートおよびピボットグラフ レポートを更新するには、[データ] ツール バーの [データの更新] をクリックするか、[データ] メニューの [データの更新] をクリックします。
OLAP データ キューブに基づくレポートの作成
Analysis Services データベースは、ウェアハウス データベースのデータを集計する、より効率的な分析用多次元データベースです。このデータ ソースは、特に Microsoft Excel と相性の良いデータ ソースです。
Analysis Services データベースは、データをキューブ構造に編成します。キューブには、多くのディメンションに対して集計されたメジャーが含まれます。この構造は、一連の作業項目に対する作業時間などのような集計値を提供します。値は、クエリで計算されるのではなく、キューブから直接選択されます。
[!メモ]
[作業項目]、[作業項目数] など、事前に集計されないメジャーもあります。このようなメジャーは、クエリの実行時に計算されます。
Analysis Services データベースを使用すると、Excel でピボットテーブル レポートやピボットグラフ レポートを簡単に作成できます。詳細については、「作業項目クエリを使用した Microsoft Excel でのレポートの作成」を参照してください。
このデータ ソースの詳細については、「Team System の Analysis Services キューブで用意されているパースペクティブとメジャー グループ」を参照してください。
ウェアハウス データに基づくレポートの作成
ウェアハウス データベースはリレーショナル データベースで、一連の関連するテーブルでデータが編成されており、そのデータにアクセスするためのビューおよびテーブル値関数を使用できます。チーム プロジェクト コレクションのデータは、ウェアハウス データベースで収集および管理されます。Transact-SQL クエリの作成に習熟している場合は、ウェアハウス データベースを使用してレポートを作成できます。
[!メモ]
プロジェクトで使用される作業項目によっては、Analysis Services データベースに存在しない詳細データが、ウェアハウス データベースに含まれている場合があります。ウェアハウスに対する作業項目フィールドのマップに関する詳細については、「作業項目フィールドの使用」を参照してください。
ウェアハウス データベースの詳細については、「Visual Studio ALM 用のリレーショナル ウェアハウス データベースを使用したレポートの生成」を参照してください。
その他のリソース
詳細については、Microsoft Web サイトの次のページを参照してください。