レポート デザイナーと Analysis Services キューブを使用することによる集計レポートの作成
チームの進行状況の追跡は、Visual Studio アプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) のデータをグラフやテーブルに集計したレポートを作成することにより、簡単になります。たとえば、チームの各担当者に割り当てられているアクティブな作業項目の数を示すレポートを作成できます。この種のレポートを作成するには、SQL Server のレポート デザイナーと、Visual Studio ALM 用の SQL Server Analysis Services キューブを使用します。
最初のレポートを作成した後、さまざまなメジャー、ディメンション、およびレイアウトを使用することでレポートを変更できます。たとえば、グラフを単純な縦棒グラフから積み上げ横棒グラフに変更できます。
これまでに Visual Studio ALM のレポートを作成したことがない場合は、「Visual Studio ALM のレポートの作成、カスタマイズ、および管理」を参照してください。レポート デザイナーを使用したことがない場合は、Microsoft Web サイトの「レポート デザイナーを使用したレポートのデザインと実装 (Reporting Services)」を参照してください。行項目の詳細 (作業項目のタイトルなど) を含むレポートを作成する方法については、「レポート デザイナーを使用した詳細レポートの作成」を参照してください。
必要条件
この手順を実行するには、Visual Studio と SQL Server Business Intelligence Development Studio が同じコンピューターにインストールされている必要があります。
[!メモ]
Business Intelligence Development Studio をインストールするには、SQL Server のセットアップ プログラムを実行し、インストールするコンポーネントを指定するときに、[クライアント コンポーネント] チェック ボックスをオンにします。SQL Server の最新のサービス パックをインストールするには、Microsoft Web サイトの「SQL Server 2008 の最新の Service Pack を入手する方法」を参照してください。
必要なアクセス許可
この手順を実行するには、次のロールのメンバーである必要があります。
Team Foundation Server のデータ層サーバーにある Analysis Services データベースの TfsWarehouseDataReaders セキュリティ ロール。詳細については、「Visual Studio ALM 用データ ウェアハウスのデータベースへのアクセスの許可」を参照してください。
SQL Server Reporting Services の Team Foundation コンテンツ マネージャー ロール。詳細については、「Team Foundation Server の管理アクセス許可の設定」を参照してください。
レポートを作成するには
Visual Studio で、レポート サーバー プロジェクトを作成または開きます。詳細については、「Visual Studio ALM 用のレポート サーバー プロジェクトの作成」を参照してください。
[プロジェクト] メニューの [新しい項目の追加] をクリックします。
[新しい項目の追加] ダイアログ ボックスが表示されます。
[レポート ウィザード] をクリックし、[追加] をクリックします。
レポート ウィザードで [データ ソースの選択] ページが表示されます。
[TfsOlapReportDS] 共有データ ソースをクリックし、[次へ] をクリックします。
ウィザードは [クエリのデザイン] ページに進みます。
[!メモ]
指定したデータ ソースが、Visual Studio ALM 用の Analysis Services データベースに接続します。詳細については、「Visual Studio ALM におけるレポート作成に必要なデータ ソースと編集ツールの選択」を参照してください。プロジェクトにこのデータ ソースがない場合は、作成します。詳細については、「Visual Studio ALM 用のレポート サーバー プロジェクトの作成」を参照してください。
[クエリ ビルダー] をクリックします。
[クエリ ビルダー] ダイアログ ボックスが表示されます。
レポート用のデータを取得するクエリを作成するには
次の図に示すように、[Team System] キューブをクリックします。
[!メモ]
Visual Studio ALM 用データ ウェアハウスで SQL Server Enterprise Edition を使用している場合は、キューブの一覧に Team System と一連のパースペクティブが含まれます。パースペクティブにより、対象を絞ったデータのビューが表示されるので、Team System キューブ全体でディメンションやメジャーをスクロールする必要はありません。この手順では、可能な場合は "作業項目の履歴" パースペクティブを使用できます。詳細については、「Team System の Analysis Services キューブで用意されているパースペクティブとメジャー グループ」を参照してください。
次の図に示すように、[メジャー] を展開し、[作業項目の履歴] メジャー グループを展開します。次に、[累積数] メジャーをデータ領域にドラッグします。
[!メモ]
累積数は、選択されている作業項目の数を示します。フィルターを適用していないので、表示される数は作業項目の総数です。作業項目のメジャーの詳細については、「Team System の Analysis Services キューブで用意されているパースペクティブとメジャー グループ」を参照してください。
次の図に示すように、"担当者" ディメンションを展開し、"人" プロパティをデータ領域にドラッグします。
クエリによって、各担当者に割り当てられている作業項目数が返されます。
[!メモ]
通常、"担当者" フィールドには Windows アカウントが格納されます。各 Windows アカウントでは、"人" プロパティにそのアカウントの表示名が格納され、"エイリアス" プロパティにエイリアスが格納されます。
"作業項目" ディメンションを展開し、"状態" プロパティをデータ領域にドラッグし、[OK] をクリックします。
クエリ ビルダーが閉じて、レポート ウィザードの [クエリのデザイン] ページが再び表示されます。
レポートの最初のレイアウトをデザインするには
[次へ] をクリックします。
ウィザードは [レポートの種類] ページに進みます。
[マトリックス] をクリックし、[次へ] をクリックします。
ウィザードは [マトリックスのデザイン] ページに進みます。
[Cumulative_Count] をクリックし、[詳細] をクリックします。
[状態] をクリックし、[列] をクリックします。
[人] をクリックし、[行] をクリックし、[次へ] をクリックします。
ウィザードは [マトリックスのスタイルを選択] ページに進みます。
スタイルをクリックし、[次へ] をクリックします。
ウィザードは [レポート ウィザードの完了] ページに進みます。
レポートの名前を入力し、[レポート プレビュー] をクリックします。次に、[完了] をクリックして、レポートを作成します。
ウィザードが閉じて、[プレビュー] タブがアクティブな状態のレポート ドキュメント ウィンドウが表示されます。
テーブルをグラフと置き換えるには
レポート ドキュメント ウィンドウで、[レイアウト] タブをクリックします。
[!メモ]
レポート デザイナーでは 3 つのタブを使用します。これらのタブをの簡単な説明を次の表に示します。
タブ
Description
Data
レポートで使用するデータセットを定義します。
[レイアウト]
レポートのビジュアル要素をデザインおよび配置します。
[プレビュー]
レポートを実行して外観を確認します。
テーブルを強調表示し、Del キーを押します。
[!メモ]
テーブル全体を強調表示するには、テーブル内の任意の場所をクリックし、テーブルの左上隅をクリックします。
[ツールボックス] から [グラフ] 要素をレポートのレイアウト領域にドラッグし、必要に応じて、グラフのサイズを変更します。
[!メモ]
既定では、[ツールボックス] と [データセット] は Visual Studio の画面左側のタブです。
グラフを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[グラフのプロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
[データ] タブをクリックし、[TfsOlapReportDS] データセット名をクリックします。
[値] の [追加] をクリックします。
[グラフの値を編集] ダイアログ ボックスが表示されます。
[値] タブの [値] ボックスの一覧で、[=Sum(Fields!Cumulative_Count.Value)] をクリックし、[OK] をクリックします。
[カテゴリ グループ] で [追加] をクリックします。
[グループ化と並べ替えのプロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
[!メモ]
カテゴリ グループはグラフの x 軸上に表示されます。
[式] テーブルの最初の行で、[=Fields!Person.Value] をクリックし、[OK] をクリックします。
[系列グループ] で [追加] をクリックします。
[グループ化と並べ替えのプロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
[式] テーブルの最初の行で、[=Fields!State.Value] をクリックし、[OK] をクリックした後、[OK] をクリックします。
[プレビュー] タブをクリックして、各チーム メンバーに割り当てられている作業項目数を示すグラフを表示します。作業項目数は作業項目の状態別に整理されています。
レポートを配置するには
ソリューション エクスプローラーで、レポートをクリックします。
[ビルド] メニューの [ReportName の配置] をクリックします。
重要 レポートの配置を成功させるには、プロジェクトの設定に適切な値を設定する必要があります。詳細については、「Visual Studio ALM 用のレポート サーバー プロジェクトの作成」を参照してください。
参照
処理手順
Visual Studio ALM 用のレポート サーバー プロジェクトの作成
概念
Team System の Analysis Services キューブで用意されているパースペクティブとメジャー グループ