データ型の概要
更新 : 2007 年 11 月
JScript には、プログラムで使用できる多くのデータ型が用意されています。これらの型は、値データ型と、JScript オブジェクトと呼ばれる参照データ型の 2 つのカテゴリに分類されます。JScript に型を追加するには、新しいデータ型を含む名前空間またはパッケージをインポートするか、新しいデータ型として使用できる新しいクラスを定義します。
データ型の詳細
次の表は、JScript でサポートされる値データ型を示しています。表の 2 列目は、Microsoft .NET Framework の対応するデータ型です。.NET Framework 型の変数または JScript の値型のどちらの変数を宣言しても同じ結果が得られます。記憶領域のサイズと範囲も型ごとに決まっています。3 列目は、1 つのインスタンスに必要な記憶領域を示しています。4 番目の列は、保持できる値の範囲を示します。
JScript の値型 |
.NET Framework 型 |
記憶領域のサイズ |
範囲 |
---|---|---|---|
N/A |
true または false。 |
||
2 バイト |
任意の Unicode 文字。 |
||
float (単精度浮動小数点数) |
4 バイト |
約 -1038 ~ 1038。精度は 7 桁です。10-44 までの数値を表すことができます。 |
|
8 バイト |
約 -10308 ~ 10308。精度は 15 桁です。10-323 までの数値を表すことができます。 |
||
12 バイト (整数部) |
約 -1028 ~ 1028。精度は 28 桁です。10-28 までの数値を表すことができます。 |
||
byte (符号なし) |
1 バイト |
0 ~ 255。 |
|
ushort (符号なし短整数) |
2 バイト |
0 ~ 65,535。 |
|
uint (符号なし整数) |
4 バイト |
0 ~ 4,294,967,295。 |
|
ulong (符号なし長整数) |
8 バイト |
0 ~ 約 1020。 |
|
sbyte (符号付き) |
1 バイト |
-128 ~ 127。 |
|
short (符号付き短整数) |
2 バイト |
-32,768 ~ 32,767。 |
|
int (符号付き整数) |
4 バイト |
-2,147,483,648 ~ 2,147,483,647。 |
|
long (符号付き長整数) |
8 バイト |
約 -1019 ~ 1019。 |
|
void |
N/A |
N/A |
値を返さない関数の戻り値の型として使用されます。 |
次の表は、JScript に用意されている、型として使用できる参照データ型 (JScript オブジェクト) です。参照型には、定義済みの特定の記憶領域サイズがありません。
JScript の参照型 |
.NET Framework 型 |
参照先 |
---|---|---|
同等の項目はありません。 |
オートメーション オブジェクト。 |
|
Array および型指定された配列と相互運用。 |
任意の型の配列。 |
|
Boolean と相互運用。 |
true または false の Boolean 値。 |
|
DateTime と相互運用。 |
日付は JScript の Date オブジェクトを使って実装されます。範囲は、1970 年 1 月 1 日の前後およそ 285,616 年です。 |
|
同等の項目はありません。 |
コレクション内の項目の列挙。下位互換性を維持するために用意されています。 |
|
同等の項目はありません。 |
Error オブジェクト。 |
|
同等の項目はありません。 |
Function オブジェクト。 |
|
Double と相互運用。 |
約 -10308 ~ 10308 の範囲の数値。精度は約 15 桁です。10-323 までの数値を表すことができます。 |
|
Object と相互運用。 |
Object 参照。 |
|
Regex と相互運用。 |
正規表現オブジェクト。 |
|
String 型 (可変長) |
0 個 ~ 約 20 億個の Unicode 文字各文字は 16 ビット (2 バイト) です。 |
|
String オブジェクト (可変長) |
String と相互運用。 |
0 個 ~ 約 20 億個の Unicode 文字各文字は 16 ビット (2 バイト) です。 |
同等の項目はありません。 |
読み取り専用の Visual Basic 配列。下位互換性を維持するために用意されています。 |