SQL Server Compact 3.5 データベース (デバイス) の使用
更新 : 2008 年 7 月
Visual Studio には、デバイス アプリケーションでよく使用される軽量のリレーショナル データベース エンジンである SQL Server Compact 3.5 が含まれています。
SQL Server Compact 3.5 の概要
SQL Server Compact 3.5 は、次の機能を備えているため、デバイス アプリケーションに適したデータベースです。
軽量操作 (インプロセスで実行され、デバイスに 2 MB の空き領域があればインストールできます)。
SQL Server クエリ プログラミング機能の豊富なサブセット。
SQL Server データ型の豊富で一貫性のあるサブセット。
ADO.NET と OLE DB のサポート。
.sdf データベース ファイルを使用したローカル データ ストレージ。
(RDA、マージ レプリケーション、および Microsoft Synchronization Services for ADO.NET で Microsoft SQL Server データベースを使用する) データ同期。
ローカル セキュリティ
SQL Server Compact 3.5 データベース エンジンには、デバイスのローカル データベースをセキュリティで保護するための、パスワードによる保護と暗号化の機能があります。また、接続のセキュリティに関するさまざまなオプションを構成することもできます。
サーバーとの接続
SQL Server Compact 3.5 は、サーバーでのマージ レプリケーション、リモート データ アクセス、セキュリティ計画、およびセキュリティ実装をサポートしています。
SQL Server Compact のインストール
[スマート デバイス プログラマビリティ] オプションを選択すると、Visual Studio によって、SQL Server Compact 3.5 for Devices が drive:\Program Files\Microsoft SQL Server Compact Edition\v3.5\Devices にインストールされます。詳細については、「SQL Server Compact 3.5 と Visual Studio」を参照してください。
SQL Server Compact 3.5 は、デバイスまたはエミュレータにもインストールする必要があります。詳細については、「方法 : デバイスに SQL Server Compact 3.5 をインストールする」を参照してください。
ヘルプの表示
既定では、SQL Server Compact 3.5 のドキュメントはローカルにインストールされません。SQL Server Compact 3.5 オンライン ブックをダウンロードするには、SQL Server Compact 3.5 オンライン ブックのダウンロード センターにアクセスしてください。
Visual Database Tools
サーバー エクスプローラ/データベース エクスプローラおよび Visual Database Tools を使用すると、Visual Studio で SQL Server Compact 3.5 (.sdf) データベース ファイルを作成および管理できます。特定のデータベース タスクを実行する方法については、以下のトピックを参照してください。
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メモ : 以前のバージョンの SQL Server Compact を使用して開発されたデータベースに接続する場合、[SQL Server Compact 3.5 データベースへのアップグレード] ダイアログ ボックスが表示されます。Visual Studio 2008 の Visual Database Tools では、以前のバージョンの SQL Server Compact/Mobile Edition を使用して開発されたデータベースがサポートされていません。詳細については、「SQL Server 2005 Compact Edition 3.1 データベースの使用 (デバイス)」を参照してください。
デバイス プロジェクトでの SQL Compact データベースへのアクセス
System.Data.SqlServerCe 名前空間は、SQL Server Compact 3.5 データベースの .NET Compact Framework データ プロバイダです。この名前空間のメソッドとクラスを使用して、SQL Server Compact 3.5 データベースに格納されているデータにアクセスできます。SqlServerCe データ プロバイダを使用して、データに手動でアクセスできます。また、データ ソース構成ウィザードを使用して、プロジェクト内にデータ ソース コードを生成することもできます。System.Data.SqlServerCe 名前空間については、SQL Server Compact 3.5 オンライン ブックを参照してください。
データ ソース構成ウィザード
データ ソース構成ウィザードは、DataSet または System.Data.SqlServerCe.SqlCeResultSet に基づくデータ ソース コードを生成するように構成できます。データ ソース オブジェクトにアクセスすることにより、データにアクセスできます。データ ソース オブジェクトをユーザー インターフェイス コントロールにバインドして表示することもできます。データ ソース構成ウィザードの使用方法の詳細については、「方法 : デバイス プロジェクトにデータベースを追加する」を参照してください。
通常、SqlCeResultSet はデータベースに直接アクセスするため、DataSet よりも実行が高速でメモリ使用量は少なくなります。ただし、SqlCeResultSet は ADO.NET に準拠していません。詳細については、「結果セットとデータセットの対比 (デバイス)」および「方法 : SqlCeResultSet コードを生成する (デバイス)」を参照してください。
メモ : |
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Visual Studio 2008 のデータ ソース構成ウィザードでは、以前のバージョンの SQL Server Compact/Mobile Edition 用のコードは生成されません。詳細については、「SQL Server 2005 Compact Edition 3.1 データベースの使用 (デバイス)」を参照してください。 |
Microsoft Synchronization Services for ADO.NET を使用した、接続の頻度があまり高くないアプリケーション
Visual Studio 2008 Service Pack 1 と Microsoft Synchronization Services for ADO.NET を使用すると、リモート データベースと SQL Server Compact データベース間でデータを同期する、接続の頻度があまり高くないスマート デバイス アプリケーションをビルドできます。
接続の頻度があまり高くないアプリケーションは、クライアントのローカル データベースからリモート データにアクセスします。これらは、定期的に、ローカル データ キャッシュをリモート データベースのデータと同期します。そのため、リモート データベースへの接続が使用できない場合でも、アプリケーションは機能できます。
詳細については、「接続の頻度があまり高くないアプリケーション (デバイス)」を参照してください。
Visual Studio でのデータ デザイナのサポート
Visual Studio には、SQL Server Compact 3.5 データ ソースをフォーム デザイナにドラッグするなどのタスクを実行できるデータ デザイナ ツールが用意されています。詳細については、次のトピックを参照してください。
方法 : データベースのデータの変更を永続化する (デバイス)
メモ : Visual Studio 2008 のデータ デザイナ ツールでは、以前のバージョンの SQL Server Compact/Mobile Edition はサポートされません。詳細については、「SQL Server 2005 Compact Edition 3.1 データベースの使用 (デバイス)」を参照してください。
自動配置
SQL Server Compact 3.5 を使用するマネージ スマート デバイス プロジェクトを配置またはデバッグするときに、SQL Server Compact 3.5 ランタイムがまだインストールされていない場合は、Visual Studio 2008 がデバイスまたはエミュレータにランタイムを自動的に配置してインストールします。詳細については、「方法 : デバイスに SQL Server Compact 3.5 をインストールする」を参照してください。
参照
概念
SQL Server Compact 3.5 と Visual Studio
履歴の変更
日付 |
履歴 |
理由 |
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2008 年 7 月 |
Microsoft Synchronization Services for ADO.NET と SQL Server Compact を使用して、接続の頻度があまり高くないスマート デバイス アプリケーションを作成する方法に関するセクションを追加 |
SP1 機能変更 |