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PowerPivot データを使用した Reporting Services レポートの作成

SharePoint にパブリッシュされた PowerPivot ブックに基づいて、Reporting Services レポートを作成できます。Reporting Services にはグラフやマップを使用した豊富なデータ視覚化機能、PDF や Word などの追加の表示形式、包括的なサブスクリプションおよび配信オプションがあります。 Reporting Services は PowerPivot データを視覚化、表示、配布して、組織内の他のユーザーにビジネス インテリジェンス データを提供する強力な代替ツールです。

重要な注意事項重要

このトピックでは、レポート ツールから PowerPivot データに接続する方法について説明します。 接続を確立した後で、使用するデータ視覚化機能を含むレポートのデザイン方法を確認する場合は、Reporting Services ドキュメントを参照してください。

このトピックの内容は次のとおりです。

前提条件

アプローチの選択

Power View を使用した PowerPivot データへの接続

レポート ビルダーでの PowerPivot データへの接続

レポート デザイナーでの PowerPivot データへの接続

PowerPivot ギャラリーへのレポートのパブリッシュまたは保存

前提条件

PowerPivot ブックは、PowerPivot サーバー ソフトウェアが有効になっている SharePoint サイトにパブリッシュする必要があります。 PowerPivot サーバー ソフトウェアは、データを読み込み、レポート ビルダー、レポート デザイナー、または Power View で使用できるようにするために必要です。 詳細については、「PowerPivot の概要 (IT 管理者向け)」を参照してください。

Power View からの接続をサポートするには、SharePoint 2010 用 SQL Server 2012 Reporting Services および Reporting Services アドインが必要です。

レポート ビルダーからの接続をサポートするには、SQL Server 2008 R2 または SQL Server 2012 Reporting Services を使用できます。 また、ワークステーション コンピューターに ADOMD.NET が必要です。 このクライアント ライブラリは PowerPivot for Excel と一緒にインストールされていますが、このアプリケーションがインストールされていないコンピューターを使用する場合は、Microsoft Web サイトの SQL Server 2012 Feature Pack ページから ADOMD.NET をダウンロードしてインストールする必要があります。

レポート デザイナーからの接続をサポートするには、SQL Server 2008 R2 または SQL Server 2012 Reporting Services を使用できます。 また、ワークステーション コンピューターに OLE DB Provider for Analysis Services が必要です。 このバージョンのプロバイダーがインストールされていないコンピューターでレポート デザイナーを使用する場合は、SQL Server 2012 Feature Pack ページからダウンロードしてインストールできます。

アプローチの選択

Reporting Services 作成ツールは SQL Server インストール メディアを使用してインストールされています。

アプリケーション

アプローチ

リンク

Power View

SharePoint で作成した BI セマンティック接続 (.bism) ファイルまたは Reporting Services 共有データ ソース (.rsds) から Power View を起動します。 

または、PowerPivot ギャラリーに PowerPivot ブックがある場合は、ブックの [Power View レポートの作成] をクリックすると、ブックのデータを使用して Power View を起動できます。

操作方法

レポート ビルダー

SQL Server レポート サーバーから開いた PowerPivot ギャラリー、別のライブラリ、またはレポート ビルダーからレポート ビルダーを起動します。

操作方法

レポート デザイナー

SQL Server データ ツール (SSDT) を起動し、レポート プロジェクトを作成して、SharePoint サイトのパブリッシュされている PowerPivot ブックに接続します。

操作方法

注意

レポート サーバーは、ネイティブ モードまたは SharePoint モードで動作することができます。 レポート サーバーが、PowerPivot for SharePoint も備えた SharePoint 2010 ファームの SharePoint 用に構成されている場合は、PowerPivot ギャラリーからもレポートを開始できます。 PowerPivot ギャラリーからレポートを開始すると、データ ソース接続が作成されるため、開発作業が容易になります。

Power View を使用した PowerPivot データへの接続

開始する前に、PowerPivot ブックをデータ モデルとして使用するレポートの作成でユーザー エクスペリエンスを向上させるプロパティについて理解します。 詳細については、このトピックの「レポート作成用のモデルを準備するには」を参照してください。

Power View の動作のデモを見るには、Microsoft Channel 9 Web サイトのビデオ「多彩な Crescent: デモンストレーション」をご覧ください。 サンプル データを使用した手順の詳細については、「チュートリアル: Power View でのグラフ、タイル、およびその他の視覚化の作成」を参照してください。

PowerPivot データおよび Power View を使用してレポートを作成するには、SharePoint ライブラリにパブリッシュされた PowerPivot ブックを参照する、BI セマンティック モデル接続 (.bism) ファイルまたは Reporting Services 共有データ ソース (.rsds) ファイルが必要です。 Power View では、レポートで使用するデータ接続が .bism または .rsds ファイルによって提供されます。 SharePoint に .bism または .rsds ファイルを作成したら、そこから Power View を起動できます。

SharePoint に .bism 接続または .rsds ファイルを作成する方法については、次のリンクをクリックしてください。

または、[レポートの作成] をクリックして、PowerPivot ギャラリー内の PowerPivot ブックからレポートを開始することもできます。

PowerPivot ギャラリーの [レポートの作成] ボタン

レポート作成用のモデルを準備するには

Power View 用の PowerPivot ブックの最適化に役立つレポート プロパティを確認し、使用することをお勧めします。 ブックのプロパティを設定すると、Power View でデータを操作する場合の既定の動作を設定できます。

PowerPivot for Excel には、Power View レポート プレビュー機能はありません。 Power View がインストールされている SharePoint サイトにブックをパブリッシュし、Power View を使用して変更をテストする必要があります。

  1. マトリックスまたはグラフ レイアウトを使用して、集約されたデータをさまざまなディメンションに沿って調べる場合は、ブックにメジャーが含まれている必要があります。 メジャーは明示的なメジャーである必要があります。 Excel でのドラッグ アンド ドロップ操作で暗黙的なメジャーを作成した場合、メジャーは Power View に表示されません。 詳細については、「PowerPivot で使用するメジャー」を参照してください。

  2. 画像データが含まれるブックの場合は、画像が必ず正しく表示されるようにプロパティを設定します。 画像の指定方法には、画像ファイルへの URL、またはブック内のバイナリの画像の 2 種類があります。

    URL アドレスで指定された画像ファイルを表示するには、テーブルを開き、URL アドレスが含まれている列を選択し、[詳細設定] タブで [イメージの URL] をクリックします。 既定では、URL アドレスはテキストと見なされます。 [イメージの URL] プロパティを設定すると、レポートにテキストの URL アドレスが返される代わりに、URL で指定された画像ファイルが取得されます。 このプロパティを設定する方法の詳細については、「PowerPivot ウィンドウ: [詳細設定] タブ」を参照してください。

    バイナリの画像を表示するには、画像データが含まれているテーブルを選択し、[詳細設定] タブで [テーブル動作] をクリックします。 このテーブルの [行識別子] プロパティを設定します。 他のプロパティも設定できますが、レポートでバイナリの画像を有効にするために必要なプロパティは [行識別子] のみです。 詳細については、「Power View レポートのテーブル動作プロパティの構成」を参照してください。

  3. 列を非表示にして、Power View のレポート フィールド リストを短縮および簡略化します。 レポートにおそらく使用されない列がテーブルに含まれている場合は、レポート作成者にとって関心のあるフィールドだけがリストに含まれるようにフィールド リストでそれらのフィールドを非表示にします。 詳細については、「レポート アプリケーションからの列の非表示」を参照してください。

  4. 列のデータ型をチェックし、レポート ユーザーにとって正しい型であることを確認します。 列のデータ型によって、レポートで使用されるデータ型が決定されます。 詳細については、「列のデータ型の設定」を参照してください。

  5. 数値データのデータ形式を確認します。 すべての数値データに対して既定の書式設定文字列が提供されますが、レポート データのテキスト表現に影響する、異なる書式設定文字列を選択できます。 詳細については、「[日付の形式] ダイアログ ボックス」を参照してください。

  6. 必要に応じて、各テーブルのフィールド セットを定義します。 フィールド セットは、Power View でテーブルをクリックしたときに 1 つ以上のフィールドが自動的にレポート ビューに追加されるかどうかを決定します。 詳細については、「Power View レポートの既定のフィールド セットの構成」を参照してください。

  7. レポートの設計に関する決定事項に Power View がどのように応答するかを決定するその他のテーブル動作を指定します。 要件を満たすテーブルでは、マトリックスのレイアウトで不要な小計を生成する集計を防止したり、特定のレイアウトに使用される既定のラベルや画像を選択できます。 詳細については、「Power View レポートのテーブル動作プロパティの構成」を参照してください。

注意

テーブルのプロパティを変更しても、ブックを SharePoint に保存した後に予期したとおりの結果が得られない場合は、SharePoint で元のドキュメントを削除し、ブックの再パブリッシュを試みてください。

クライアント アプリケーションに影響するプロパティの詳細については、「Power View レポート プロパティ」を参照してください。

レポート ビルダーでの PowerPivot データへの接続

レポートを作成するには、レポート ビルダーを使用して、PowerPivot ギャラリーまたは別のライブラリにパブリッシュした PowerPivot ブックに基づき新しいレポートを開始します。 データをレポートで使用可能にするには、データの読み込みと計算を行う PowerPivot サーバーが SharePoint 環境に少なくとも 1 台必要です。

PowerPivot ギャラリーからレポート ビルダーを起動するには

次の手順では、Reporting Services が PowerPivot ギャラリーと同じ SharePoint 環境にインストールされ、SharePoint 統合用に構成されていることを前提とします。

  1. PowerPivot ギャラリーで、データ ソースに使用する PowerPivot ブックにスクロールし、[作成] リンク ドキュメント ボタンの下の下矢印をクリックします。GMNI_btn_NewDocReportGallery

  2. [レポート ビルダー レポートの作成] をクリックします。

    注意

    このオプションが表示されない場合、Reporting Services がこのサイトで有効になっていないか、サポートされるバージョンではありません。 Reporting Services がより新しいバージョンの場合は、レポート ビルダーではなく Power View を起動するボタンがボタン バーにあります。 PowerPivot ギャラリーが上のような状況である場合は、ライブラリの [新しいドキュメント] をクリックし、ドキュメントの種類として [レポート ビルダー レポート] をクリックして、レポート ビルダーを起動できます。 SharePoint 管理者はレポート ビルダーのコンテンツの種類を使用するようにギャラリーを構成しておく必要があります。 レポート ビルダーを起動できない場合は、管理者に問い合わせてください。

初回使用時に、レポート ビルダーはレポート サーバーからダウンロードされます。 ダウンロード後は、PowerPivot ブックをデータ ソースとして使用した新しい空のレポートが作成されて、PowerPivot ギャラリーに保存されます。 ブックへのデータ ソース接続が作成されます。

データ ソース接続は自動的に定義されますが、データセットとレポートのレイアウトは指定する必要があります。 次の手順でデータセットを作成して作業対象のテーブルと列を指定し、[挿入] タブでレポートのレイアウトを作成します。

レポート ビルダーが別のブラウザー ウィンドウで起動しない場合は、ブラウザーのセキュリティ設定によってブロックされている可能性があります。 この問題に対処するために、レポート ビルダーでレポートを手動で開くことができます。

  1. PowerPivot ギャラリーを [すべてのドキュメント] ビューに切り替えます。 これを実行するには、サーバー リボンの [ライブラリ] をクリックし、[現在のビュー][すべてのドキュメント] に変更します。

  2. PowerPivot ブックへのデータ ソース接続を含む空のレポートを選択します。

  3. 右側の下矢印をクリックして、[レポート ビルダーでの編集] をクリックします。

任意のライブラリからレポート ビルダーを起動するには

次の手順は、SharePoint サイトの管理者がライブラリ用にレポート サーバーのコンテンツ タイプを有効にしたことを前提としています。

  1. [ライブラリ ツール] のライブラリで、[新しいドキュメント] の横の下矢印をクリックします。

  2. [レポート ビルダー レポート] をクリックします。 レポートを選択する必要があります。 PowerPivot データに基づいてレポート モデルまたはレポート データ ソースを作成することはできません。

  3. [作業の開始] の [新しいレポート] で、作成するレポートの種類を選択します。

  4. [データセットの選択] で、[データセットの作成] を選択します。 [次へ] をクリックします。

  5. [データ ソースへの接続の選択] で [新規作成] をクリックします。

  6. [接続の種類の選択] で、[Microsoft SQL Server Analysis Services] を選択します。

  7. [データ ソースのプロパティ] で、[ビルド] をクリックして接続情報を指定します。

  8. [サーバー名] で、PowerPivot ブックの URL を入力します (例: http://Contoso-srv/Shared%20Documents/ContosoSales.xlsx)。

  9. [ユーザー名][パスワード] は空白にします。 この接続は、ログオンする必要がある Windows アカウントを使用して確立されます。

  10. [接続テスト] をクリックし、ファイルにアクセスできることを確認してから [OK] をクリックします。

  11. [データ ソースのプロパティ] で [資格情報] をクリックします。

  12. [現在の Windows ユーザーを使用する] を選択し、[OK] をクリックします。

    重要な注意事項重要

    このオプションは必ず選択してください。 この手順を省略すると、後でレポートを実行しようとしたときに HTTP 401 エラーが発生します。

  13. [次へ] をクリックして、[クエリのデザイン] ページに進みます。

  14. [クエリのデザイン] で、クエリをビルドするワークスペースに属性とメジャーをドラッグします。

  15. ウィザードの残りのページを使用して、レポートの作成を終了します。

  16. [実行] をクリックして、レポートを表示します。

  17. PowerPivot データ アクセスをサポートするサーバーとサイトを選択して、レポートを SharePoint に保存します。

注意

PowerPivot データ ソースが同じギャラリーに存在する場合は、PowerPivot ギャラリーをレポートの場所として選択するのが最も良い方法です。 PowerPivot ブックが別の場所にある場合、レポートに対する PowerPivot ギャラリーのプレビュー イメージはオフになります。 詳細については、このトピックの「PowerPivot ギャラリーへのレポートのパブリッシュまたは保存」を参照してください。

レポート デザイナーでの PowerPivot データへの接続

レポート デザイナーは、SQL Server と一緒にインストールされる作成ツール、SQL Server データ ツール (SSDT) にホストされています。 次の手順では、PowerPivot データへの接続をサポートする Analysis Services OLE DB プロバイダーがインストールされていることを前提とします。 詳細については、このトピックの「前提条件」を参照してください。

  1. [すべてのプログラム] の [SQL Server データ ツール] をクリックします。

  2. [ファイル] メニューの [新規作成] をクリックし、[プロジェクト] をクリックします。 [レポート サーバー プロジェクト] を選択します。

  3. ソリューション エクスプローラーで [レポート] を右クリックし、[新しいレポートの追加] をクリックします。

  4. [データ ソースの選択] で、[Microsoft SQL Server Analysis Services] を選択します。

  5. [編集] をクリックします。

  6. [サーバー名] で、PowerPivot ブックの URL を入力します (例: http://contoso-srv/shared%20documents/ContosoSales.xlsx)。

    注意

    [接続テスト] はクリックしないでください。 次の 2 つの手順を完了するまで使用できません。

  7. [資格情報] をクリックします。

  8. [Windows 認証 (統合セキュリティ) を使用する] をクリックし、[OK] をクリックします。

  9. [次へ] をクリックします。

  10. [クエリのデザイン] で [クエリ ビルダー] をクリックして、レポートに使用するメジャーおよびディメンションを選択します。

PowerPivot ギャラリーへのレポートのパブリッシュまたは保存

レポートを PowerPivot ギャラリーにパブリッシュしてプレビュー機能を使用する場合、プレビュー イメージを表示するためにレポートまたは PowerPivot ブック データ ソースの場所を変更する必要が生じることがあります。

PowerPivot ギャラリーにパブリッシュする Reporting Services レポートでは、プレビュー イメージは以下の条件を満たしている場合にのみ生成されます。

  • データを提供するレポートおよび PowerPivot ブックは、同じ PowerPivot ギャラリーに一緒に保存する必要があります。

  • レポートには、PowerPivot データのみが格納されます。 ブックの他のデータ用にプレビュー イメージを作成することはできません。 データ ソースは PowerPivot ブックである必要があります。

プレビューは他のライブラリではサポートされません。 PowerPivot ギャラリー以外に他のライブラリを使用する場合や、プレビュー イメージが重要でない場合は、ブックのレポート データ ソースの種類および場所の要件は無視してかまいません。 レポートと PowerPivot ブックはいずれも任意のサーバーの場所からアクセスできます。

関連項目

タスク

Reporting Services レポートのデータのインポート

SharePoint への保存

概念

SharePoint での PowerPivot ブックの使用

その他の技術情報

レポート、グラフ、およびピボットテーブルの概要