インスタンス データベースの定義
Notification Services のインスタンスを構成するときに、インスタンス データベース名、インスタンス オブジェクトのスキーマ、およびデータベースの仕様 (新しいデータベースを作成する場合のみ) を定義することができます。インスタンス データベースには、インスタンス メタデータとサブスクライバ データが格納されます。
インスタンス データベース
Notification Services のインスタンスには、個別のインスタンス メタデータがあります。このメタデータには、インスタンスがホストするアプリケーション、それらのアプリケーションが使用するプロトコル、およびそれらの配信プロトコルを使用する配信チャネルが含まれます。
Notification Services では、インスタンス メタデータはインスタンス データベースに格納されます。インスタンス データベースにはサブスクライバとサブスクライバ デバイスのデータも格納され、そのインスタンスがホストするすべてのアプリケーションでサブスクライバ情報を共有できます。
既存のデータベースをインスタンス データベースとして使用することも、Notification Services で新しいデータベースを作成することもできます。Notification Services で新しいデータベースを作成する場合は、ファイル名、サイズ、場所などのデータベース プロパティを完全に定義する必要があります。インスタンス データベースを定義しなかった場合は、Notification Services により、そのインスタンス用の新しいデータベースが model データベースをテンプレートとして作成されます。この場合、インスタンスに応じた最適なパフォーマンスを得るには、model データベースをカスタマイズしておく必要があります。
メモ : |
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既存のデータベースを使用する場合、定義が必要なのはデータベース名とスキーマ名だけです。ファイル名やファイル サイズなどの他のデータベース プロパティを指定しても、Notification Services では不要なプロパティとして無視されます。 |
インスタンス データベースの定義に関する推奨事項については、「データベースに関する注意点」を参照してください。
既存のデータベースをインスタンス データの格納に使用する方法
Notification Services 2.0 では、インスタンス データ用の新しいデータベースが必ず作成されていました。Notification Services では、任意のユーザー データベースをインスタンス データの格納に使用することができます。
特定のデータベースを使用するには、そのデータベースの名前を指定し、すべてのインスタンス オブジェクトに対して一意のスキーマを指定する必要があります。インスタンスを作成すると、Notification Services によってスキーマが作成され、インスタンス テーブル、ビュー、ストアド プロシージャなどのすべてのオブジェクトがそのスキーマ内に作成されます。
同じデータベースに Notification Services のインスタンスを複数配置できるため、インスタンスごとに一意のスキーマを使用することで各インスタンスのオブジェクトを区別し、他のデータベース オブジェクトと名前が競合しないようにする必要があります。
指定されたデータベースが Notification Services のインスタンス作成時に存在しない場合は、Notification Services によって新しいデータベースが作成されます。
データベース名を指定するには
Notification Services のインスタンスを XML で構成する場合は、インスタンス構成ファイル (ICF) でデータベース名を指定します。Notification Services のインスタンスをプログラムで構成する場合は、Notification Services 管理オブジェクト (NMO) を使用してデータベース名を指定します。
- DatabaseName 要素 (ICF)
- DatabaseName プロパティ (NMO)
スキーマ名を指定するには
Notification Services のインスタンスを XML で構成する場合は、インスタンス構成ファイル (ICF) でスキーマ名を指定します。Notification Services のインスタンスをプログラムで構成する場合は、NMO を使用してスキーマ名を指定します。
- SchemaName 要素 (ICF)
- SchemaName プロパティ (NMO)
インスタンス データ用の新しいデータベースの作成
Notification Services でインスタンス データ用の新しいデータベースを作成するには以下の方法があります。
- インスタンス データベースを定義する。データベース名、スキーマ名、ファイル グループ、ログ ファイル、既定のファイル グループ、および照合順序を指定できます。データベースが存在しない場合、Notification Services では、指定された名前と指定されたプロパティで新しいデータベースが作成され、指定されたスキーマ内にすべてのインスタンス オブジェクトが作成されます。
- データベース名とスキーマ名のみを指定する。データベースが存在しない場合、Notification Services では、指定された名前で新しいデータベースが作成され、指定されたスキーマが作成され、指定されたスキーマ内にすべてのインスタンス オブジェクトが作成されます。この場合は、model データベースが新しいデータベースのテンプレートとして使用されます。
- データベース プロパティを一切指定しない。Notification Services では、instanceNameNSMain という名前の新しいインスタンス データベースが作成され、すべてのインスタンス オブジェクトが dbo スキーマ内に作成されます。この場合は、model データベースが新しいデータベースのテンプレートとして使用されます。
Notification Services で新しいデータベースを作成する場合は、model データベースをインスタンス データベースのテンプレートとして使用するのが望ましい場合を除き、データベースを完全に定義する必要があります。
インスタンス データベースを定義するには
Notification Services のインスタンスを XML で構成する場合は、インスタンス構成ファイル (ICF) でインスタンス データベースを定義します。Notification Services のインスタンスをプログラムで構成する場合は、NMO を使用してインスタンス データベースを定義します。
- Database 要素 (ICF)
- InstanceDatabaseOptions クラス (NMO)
参照
概念
インスタンス名の指定
データベース システム名の指定
アプリケーションとインスタンスの関連付け
カスタム配信プロトコルの定義
配信チャネルの定義
引数の暗号化の構成
インスタンスのバージョンと履歴の指定
インスタンス構成ファイルでのパラメータの使用
データベースに関する注意点
その他の技術情報
Notification Services のインスタンスの構成
Database 要素 (ICF)
インスタンス構成ファイルのテンプレート