次の方法で共有


Windows Vista で SQL Server 2005 を実行する場合の考慮事項

Microsoft Microsoft SQL Server 2005 を Windows Vista で実行するには、SP2 をインストールする必要があります。詳細については、「SQL Server 2005 のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア」を参照してください。

Windows Vista に SQL Server 2005 SP2 をインストールして実行する際は、次の点に注意してください。

Windows Vista のユーザー アカウント制御が原因の問題

Windows Vista には、管理者が、昇格した権限の使用を管理するのに役立つユーザー アカウント制御 (UAC) という新しい機能があります。Windows Vista の既定では、管理者は管理者自身の管理権限を使用しません。代わりに、標準ユーザー (管理者以外のユーザー) としてほとんどの操作を実行し、必要な場合にのみ一時的に管理権限を使用します。

UAC により、いくつかの既知の問題が発生します。詳細については、次の TechNet Web ページを参照してください。

管理者権限が Windows から継承されない

Windows Vista より前のバージョンでは、ローカルの Administrators グループのメンバに独自の SQL Server ログインは必要なく、SQL Server 内でも、それらのメンバに管理権限を与える必要はありませんでした。それらのメンバは、ビルトインのサーバー プリンシパル BUILTIN\Administrators として SQL Server に接続し、BUILTIN\Administrators が sysadmin 固定サーバー ロールのメンバであるため、SQL Server 内での管理権限を持っていました。

Windows Vista では、昇格した Windows の権限を使用して実行している管理ユーザーのみがこのようなメカニズムを使用できますが、この方法は推奨されません。代わりに、管理ユーザーごとに SQL Server ログインを作成し、そのログインを sysadmin 固定サーバー ロールに追加してください。また、SQL Server エージェント ジョブの実行に使用する Windows アカウントに対しても、同様の操作を行う必要があります。それらのジョブには、レプリケーション エージェント ジョブも含まれます。

machinename\Administrator としてログインし、新しいログインを sysadmin 固定サーバー ロールに追加するには

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム][SQL Server 2005] の順にクリックし、[SQL Server Management Studio] をクリックします。

  2. SQL Server に接続します。

  3. Windows ユーザーを sysadmin 固定サーバー ロールに追加するには、次の手順を実行します。

    1. [セキュリティ] をクリックします。
    2. [ログイン] を右クリックし、[新しいログイン] をクリックします。
    3. [ログイン名] ボックスにユーザー名を入力します。
    4. [サーバー ロール] をクリックします。
    5. [sysadmin] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。

管理者以外のユーザーとしてログインし、新しいログインを sysadmin 固定サーバー ロールに追加するには

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム][SQL Server 2005] の順にクリックし、[SQL Server Management Studio] を右クリックします。次に、[管理者として実行] をクリックします。

    Aa905868.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
    [管理者として実行] オプションを使用すると、ユーザー権限が昇格されます。
  2. [ユーザー アカウント制御] ダイアログ ボックスが表示されます。管理者の資格情報を入力することが必要な場合があります。[続行] をクリックします。

  3. SQL Server Management Studio で、SQL Server に接続します。

  4. Windows ユーザーを sysadmin 固定サーバー ロールに追加するには、次の手順を実行します。

    1. [セキュリティ] をクリックします。
    2. [ログイン] を右クリックし、[新しいログイン] をクリックします。
    3. [ログイン名] ボックスにユーザー名を入力します。
    4. [サーバー ロール] をクリックします。
    5. [sysadmin] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
レポート サーバー配置への管理者アクセスが拒否される

UAC により、レポート サーバー配置への管理アクセスが妨げられる場合があります。管理アクセスを行えるようにするには、このトピックの前半で説明した回避策を使用して SQL Server に接続し、使用しているアカウントに対し、ホームにシステムレベルでロールの割り当てを作成します。昇格した権限を使用して SQL Server Management Studio を実行する必要があるのは、使用しているアカウントのロールの割り当てを作成する場合、またはロールの割り当ての削除後にレポート サーバーにアクセスする場合だけです。アカウントのロールの割り当てを作成した後は、SQL Server Management Studio を終了し、標準の権限を使用して再度開くことができます。アカウントのロールの割り当てを作成することにより、他のユーザーに対して追加のロールの割り当てを作成できる権限が付与されます。

レポート サーバーのインストールと構成の詳細については、「Windows Vista 上で 32 ビット Reporting Services をインストールする方法」および「Windows Vista 上で 64 ビット Reporting Services をインストールする方法」を参照してください。

レポート サーバー仮想ディレクトリへのローカル アクセスが拒否される

Internet Explorer を使用してローカル コンピュータ上のレポート マネージャまたはレポート サーバーにアクセスしようとすると、アクセス拒否エラーが発生します。このエラーを解決するには、レポート マネージャとレポート サーバー URL を Internet Explorer の信頼済みサイトに追加します。

Notification Services コマンド プロンプトが開かない

Notification Services コマンド プロンプトを開こうとすると、"アクセスが拒否されました" というエラーで失敗します。これは、<ドライブ>\Program Files\Microsoft SQL Server\90 にある Notification Services フォルダへのアクセスに管理権限が必要なためです。

Notification Services コマンド プロンプトを実行するには、管理者アカウントを使用してコンピュータにログオンするか、昇格した権限を使用して Notification Services コマンド プロンプトを実行します。

管理者アカウントを使用するには

  1. ローカルの管理者アカウントを使用してコンピュータにログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム][Microsoft SQL Server 2005][構成ツール] の順にクリックし、[Notification Services コマンド プロンプト] を右クリックします。次に、[管理者として実行] をクリックします。

昇格した権限を使用するには

  1. ローカルの管理者グループのメンバであるアカウントを使用してコンピュータにログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピュータ] をクリックします。

  3. <ドライブ>\Program Files\Microsoft SQL Server\90\NotificationServices を参照します。

  4. "このフォルダにアクセスする許可がありません" というメッセージが表示された場合は、[続行] をクリックします。

    Aa905868.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
      上記のメッセージが表示されない場合は、フォルダへのアクセス権限を既に持っています。
  5. [Notification Services コマンド プロンプト] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。

SQL Server Management Studio の Notification Services コマンドでエラーが返される

SQL Server Management Studio で Notification Services コマンドを実行しようとすると、"オブジェクト参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません" というエラーが発生することがあります。これは、一部の Notification Services コマンドの実行に管理権限が必要なためです。

昇格した権限を使用して SQL Server Management Studio を実行するには

  1. 管理者アカウントを使用してコンピュータにログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム][Microsoft SQL Server 2005] の順にクリックし、[SQL Server Management Studio] を右クリックします。次に、[管理者として実行] をクリックします。

昇格した権限を使用して SQL Server Management Studio を実行したくない場合は、Notification Services コマンド プロンプトを使用して Notification Services の配置と管理を行います。

レプリケーション スナップショット共有の権限を明示的に付与する必要がある

UAC により、スナップショット共有への管理アクセスが妨げられる場合があります。スナップショット エージェント、ディストリビューション エージェント、およびマージ エージェントによって使用される Windows アカウントに、スナップショット共有の権限を明示的に与える必要があります。この操作は、Windows アカウントが Administrators グループのメンバである場合にも必要です。詳細については、SQL Server Books Online の「レプリケーション エージェント セキュリティ モデル」を参照してください。

SQL Server のパフォーマンス カウンタがオペレーティング システムのパフォーマンス モニタに表示されない

SQL Server 2005 SP2 のこのリリースでは、Windows Vista を実行している場合、SQL Server のパフォーマンス カウンタはオペレーティング システムのパフォーマンス モニタには表示されません。ただし、SQL Server のパフォーマンス カウンタは、sys.dm_os_performance_counters 動的管理ビューで確認できます。