SQL Server Compact サーバー エージェントの統計を使用した接続のトラブルシューティング
LOGGING_LEVEL 2 または 3 を指定すると、Microsoft SQL Server Compact 3.5 サーバー エージェント ログに同期の統計が記録されます。統計データ ブロックごとに、最後の 15 分間に発生した接続操作がレポートされます。履歴データのみが報告され、現在の情報はレポートされません。http://sqlservername/sqlce/sqlcesa35.dll?stats のように、?Stats パラメータを使用して SQL Server Compact 3.5 サーバー エージェントに対して ping を実行した場合、レプリケーションの同期とリモート データ アクセス (RDA) の同期に関して、現在の統計データと履歴の統計データを示す Web ページが表示されます。
この Web ページには、現在の状態の情報と、各項目について最大 15 分間の情報の概要が記載された 2 つの表が表示されます。次の表に、SQL Server Compact 3.5 サーバー エージェントに対して ping を実行して統計情報を得た際に、2 つの表に表示される項目を示します。
Current State
現在の状態の情報は、仮想ディレクトリ固有の SQL Server Compact 3.5 サーバー エージェントに対して ping を実行した時点における、すべての値の状態です。
項目 | 説明 |
---|---|
TransferIN Threads Available |
デバイスからサーバーへすべてのデータを転送する際に使用できるスレッドの数。このプロパティの値は、1 からレジストリ値 Max_Threads_Per_Pool まで動的に大きくなります。 |
TransferIN Threads Busy |
デバイスからサーバーへアクティブにデータを転送している転送スレッドの数。 |
TransferOUT Threads Available |
サーバーからデバイスへすべてのデータを転送する際に使用できる転送スレッドの数。 |
TransferOUT Threads Busy |
サーバーからデバイスへアクティブにデータを転送している転送スレッドの数。 |
Sync Threads Available |
マージ レプリケーションの Synchronize()、RDA Pull()、Push()、または Submit SQL() の実行に使用できる同期スレッドの数。 |
Sync Threads Busy |
SQL Server を使用して Synchronize()、Pull()、Push()、または SubmitSQL() をアクティブに実行している同期スレッドの数。 |
Max Threads Per Pool |
転送スレッドと同期スレッドの各プールにおける最大スレッド数。既定値は、1 プールにつき 20 スレッドです。この値は、Max_Threads_Per_Pool レジストリ キーによって制御されます。 |
Sessions Since Restart |
IIS コンピュータの再起動以降のセッションの数。各同期操作は、1 つのセッションです。 |
Total Active Sessions |
データをアクティブに転送または同期しているセッションの数。この数は通常、アクティブに実行されているかキューで待機しているレプリケーション セッションおよび RDA セッションの数と等しい値になります。 |
Total Transfer Requests Queued |
転送スレッドが要求を処理できるようになるまでキューで待機している転送要求の数。 |
Total Sync Requests Queued |
同期スレッドが要求を処理できるようになるまでキューで待機している同期要求の数。 |
Stats Since <Time Period>
この表は、この表と Current State の表の上に表示されている日時の間に収集された、最大で 15 分間のデータの概要です。たとえば、先ほど示した現在の状態の表の時刻が 10:00:00 で、"Stats Since xxxx time" が 10:08:00 の場合、この表で示される統計は、15 分間のうちの最初の 8 分間です。
履歴に関する時刻情報には、SQL Server Compact 3.5 サーバー エージェント ログを使用します。詳細については、「SQL Server Compact サーバー エージェント ログの統計の読み取り」を参照してください。特定の時点のスループット情報が必要な場合には、?Stats パラメータを使用すると便利です。
項目 | 説明 |
---|---|
Total Replication Syncs |
このレポート期間中に実行されたレプリケーション マージの数。 |
Total RDA SubmitSQLs |
レポート期間中のリモート データ アクセス (RDA) SubmitSQL() の呼び出し回数。 |
Total RDA Pushes |
レポート期間中の RDA Push() の呼び出し回数。 |
Total RDA Pulls |
レポート期間中の RDA Pull() の呼び出し回数。 |
Average .IN File Size |
.IN ファイルの平均サイズ (バイト単位)。拡張子が .IN のファイルは、クライアントから送信されたメッセージ データで作成された物理ファイルです。 |
Average .OUT File Size |
.OUT ファイルの平均サイズ (バイト単位)。拡張子が .OUT のファイルは、サーバーから送信されたメッセージ データで作成された物理ファイルです。 |
Total Completed Operations |
この期間中に完了した、レプリケーションの Synchronize() の呼び出し、RDA の SubmitSQL()、Push()、および Pull() の呼び出しの数。 |
Total Incomplete Operations |
この期間中に開始したが完了しなかった、レプリケーションの Synchronize() の呼び出し、RDA の SubmitSQL()、Push()、および Pull() の呼び出しの数。 |
Total Sync Thread Time (seconds) |
すべての同期スレッドが同期操作を完了するためにかかった時間の総計 (秒単位)。この統計には、SQL Server Compact 3.5 クライアントとのメッセージ送受信に費やされた時間は含まれません。 |
Total Transfer Thread Time IN (seconds) |
すべてのデータをサーバーへ送信するために必要な時間の合計 (秒単位)。この属性と Total_Transfer_Thread_Time_OUT を比較すると、サーバーまたはデバイスのどちらへのデータ送信に時間が多く費やされているかがわかります。 |
Total Transfer Thread Time OUT (seconds) |
すべてのデータをサーバーから送信するのに必要な時間の総計 (秒単位)。この属性と Total_Tranfer_Thread_Time_IN を比較すると、サーバーまたはデバイスのどちらへのデータ送信に時間が多く費やされているかがわかります。 |
Total Sync Queue Time (seconds) |
同期スレッドを使用してサーバーとの同期処理を開始できるようになるまでクライアントの同期要求が待機する時間の総計 (秒単位)。 |
Total Transfer Queue Time IN (seconds) |
転送スレッドを使用してデバイスからサーバーへデータを送信できるようになるまでクライアントがキューで待機する時間の総計 (秒単位)。 |
Total Transfer Queue Time OUT (seconds) |
転送スレッドを使用してサーバーからデバイスへデータを送信できるようになるまでクライアントがキューで待機する時間の総計 (秒単位)。 |
参照
処理手順
Internet Explorer を使用したサーバー エージェントの構成の確認 (SQL Server Compact)
SQL Server Compact 3.5 サーバー エージェントの診断を使用した接続のトラブルシューティング