2007 Office system の Config.xml ファイル
更新日: 2010年9月
適用対象: Office Resource Kit
トピックの最終更新日: 2015-03-09
IT の専門家で、TechNet または Office リソース キットを使用される方は、「Online Survey (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=132189\&clcid=0x411) をお読みください。どのようなドキュメントを必要とされているかお聞かせください。ドキュメントの改善に向けた取り組みの詳細については、「Office Resource Kit Blog (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=125627\&clcid=0x411) を参照してください。
この記事の内容 :
Config.xml 要素のクイック リファレンス
動作のしくみ
Config.xml ファイルの形式
Config.xml 要素のリファレンス
Config.xml ファイルの例
2007 Microsoft Office system の製品のインストールをカスタマイズするために主に使用するツールが Office カスタマイズ ツール (OCT) です。OCT を使用してセットアップ カスタマイズ ファイルを作成する方法の詳細については、「2007 Office system の Office カスタマイズ ツール」を参照してください。
Config.xml ファイルはインストール タスクの構成に使用し、セットアップの実行中のみ使用します。ユーザーのコンピュータにインストールまたはキャッシュされることはありません。管理者は Config.xml ファイルを編集してインストールをカスタマイズできます。既定では、製品のコア フォルダ (<製品のコア フォルダ名>.WW フォルダ。例 : Enterprise.WW または Pro.WW) に含まれている Config.xml ファイルにより、製品のインストールがセットアップに指示されます。たとえば、Pro.WW フォルダの Config.xml ファイルによって Microsoft Office Professional 2007 がインストールされます。
Config.xml ファイルを使用して、以下のインストール作業を行います。
ネットワーク インストール ポイントへのパスを指定する。
インストールする製品を指定する。
ログ記録、セットアップ カスタマイズファイルとソフトウェア更新プログラムの場所などのセットアップ オプションをカスタマイズする。
ユーザー名、会社名などのインストール オプションを設定する。
Office をインストールせずにローカル インストール ソース (LIS) をユーザーのコンピュータにコピーする。
インストールする言語を追加または削除する。
Config.xml ファイルは、機能の追加と削除、修復とアンインストールなどのメンテナンス操作にも使用できます。そのためには、管理者は元のソースから Setup.exe を再実行する必要があります。詳細については、「2007 Office system をメンテナンスするためのベスト プラクティス」の「Config.xml ファイルを使用したメンテナンス」を参照してください。
グループ ポリシーのソフトウェアのインストールを使用して展開するインストールをカスタマイズするには、Config.xml が必要です。詳細については、「グループ ポリシーのソフトウェアのインストールを使用して 2007 Office system を展開する」を参照してください。
重要 |
---|
Config.xml を編集するには、メモ帳などのテキスト エディタを使用します。Microsoft Office Word 2007 などの汎用の XML エディタを使用しないでください。 |
Config.xml ファイルの編集の詳細と、カスタマイズされた Config.xml ファイルの例については、「2007 Office system のカスタム構成を展開する (手順)」を参照してください。
Config.xml 要素のクイック リファレンス
以下の表は、Config.xml の要素の一覧です。これらの要素は任意の順序で記述することができます。ただし、Configuration 要素 は最初に記述する必要があり、また、Command 要素 などの要素は Config.xml 内での順序がインストール時の処理方法に影響します。
要素 | 説明 |
---|---|
Configuration 要素 |
最上位の要素です。 |
AddLanguage 要素 |
インストールに言語を追加します。 |
ARP 要素 |
製品についてコントロール パネルの [プログラムの追加と削除] のテキストと動作を制御する値です。 |
CCP_DRIVE 要素 |
RMCCPSEARCH によって検索されるフォルダへの絶対パスです。 |
Command 要素 |
インストール時にコマンドを実行します。 |
COMPANYNAME element |
製品がインストールされるコンピュータを所有するユーザーの組織または会社の名前です。 |
Display 要素 |
セットアップがユーザーに対して表示する UI のレベルです。 |
DistributionPoint 要素 |
インストールを実行するネットワーク インストール ポイントへの絶対パスです。 |
INSTALLLOCATION 要素 |
ユーザーのコンピュータ上の製品がインストールされるフォルダへの絶対パスです。 |
LIS 要素 |
ユーザーのコンピュータでローカル インストール ソース (LIS) をキャッシュする方法を指定するオプションです。 |
Logging 要素 |
セットアップが実行するログ記録の種類を指定するオプションです。 |
MinOSRequirement 要素 |
この製品でサポートされる最少限のオペレーティング システムです。 |
OptionState 要素 |
インストール時に個々の製品の機能を処理する方法を指定するオプションです。 |
PIDKEY 要素 |
25 文字のボリューム ライセンス キーです。 |
RemoveLanguage 要素 |
インストールから言語を削除します。 |
Setting 要素 |
Windows インストーラのプロパティの値です。 |
SetupUpdates 要素 |
セットアップがセットアップ カスタマイズ ファイルを見つけるために使用する検索パスです。 |
USERINITIALS 要素 |
製品がインストールされるコンピュータを所有するユーザーのイニシャルです。 |
USERNAME 要素 |
製品がインストールされるコンピュータを所有するユーザーの名前です。 |
動作のしくみ
セットアップは、Setup.exe と同じフォルダで Config.xml のコピーを検索します。この場所でコピーが見つからない場合、セットアップはインストールする製品のコア製品フォルダにある Config.xml ファイルを使用します。ネットワーク インストール ポイントに複数の製品がある場合は、セットアップはインストールする製品が指定されるまで待機した後、Config.xml のコピーを検索します。製品フォルダにある Config.xml のコピーでは、Configuration 要素 要素の Product 属性によって製品が識別されます。
セットアップの /config コマンド ライン オプションを使用して、Config.xml ファイルの場所を指定することもできます。次に例を示します。
\\<サーバー>\<共有>\setup.exe /config \\<サーバー>\<共有>\Enterprise.WW\config.xml
[!メモ] OCT を使用してセットアップ カスタマイズ ファイルも作成していた場合、Config.xml で定義したカスタマイズは、カスタマイズ ファイルでのカスタマイズよりも優先されます。
Config.xml ファイルの形式
Config.xml の XML 要素は < で始まり、/> で終わります。
基本的な要素の形式は、以下のとおりです。
< element [attribute**="value"] [attribute="value"**] … />
次に例を示します。
<Display Level="none" AcceptEula="Yes" />
要素と属性では大文字と小文字が区別されます。属性値は二重引用符 (") で囲む必要があり、大文字と小文字は区別されません。
要素の定義は複数行にわたる場合があります。要素の定義内のスペース、復帰、改行、およびタブ文字は無視されます。
次に例を示します。
<Display
Level="none"
AcceptEula="yes"
/>
ヒント |
---|
要素の定義が長い場合は、各属性を独立した行に配置し、インデントを使用すると、ファイルが読みやすくなります。 |
Configuration 要素 要素は特殊な要素で必須です。他のすべての要素は Configuration 要素 要素内に含まれ、この要素は </Configuration> で閉じられます。
次に例を示します。
<Configuration Product="Enterprise">
<PIDKEY Value="1234512345123451234512345" />
<Display Level="none" AcceptEula="Yes"/>
</Configuration>
コメントは、"<!--" と "-->" で区切って、任意の場所に追加できます。
次に例を示します。
<!-- Install Office Enterprise 2007 -->
<Configuration Product="Enterprise" >
<!-- Set the product key -->
<PIDKEY Value="1234512345123451234512345" />
<Display
<!-- Turn off all Setup UI -->
Level="none"
<!-- Accept the EULA for the user -->
AcceptEula="Yes"
/>
</Configuration>
各 Office 製品フォルダには既定の Config.xml ファイルがあり、このファイルは Configuration 要素 要素と、製品について適切な値に設定された Product 属性で構成されています。コメントで囲まれた多くの要素の例が Configuration 要素 要素内に含まれています。これらの要素をアクティブにするには、コメントの開始記号と終了記号を削除し、適切な属性値を入力します。
たとえば、以下の PIDKEY 要素 要素をアクティブにするには、
<!-- <PIDKEY Value="BCDFGHJKMPQRTVWXY2346789B" /> -->
この要素を次のように変更します。
<PIDKEY Value="1234567890123456789012345" />
Config.xml 要素のリファレンス
このリファレンスの説明では、以下の表記規則を使用します。
太字 |
要素または属性名 |
通常のフォント |
表示されているとおりに入力するテキスト |
斜体 |
追加する値のプレースホルダー |
x|y |
複数の値からの選択 |
[x] |
省略可能な値 |
Configuration 要素
最上位の要素です。この要素は必須であり、他のすべての要素はこの要素内に含まれている必要があります。
構文
<Configuration [Product="productID"] >
...
</Configuration>
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Product |
productID |
インストールされる製品の setup.xml ファイルの Setup 要素内の ID 属性の値。 |
備考
Product 属性は、この Config.xml ファイルの影響を受ける製品を識別します。productID は、製品のコア フォルダにある Setup.xml ファイルの Setup 要素の ID 属性で定義されます。
Product 属性は省略できます。ただし、Display 要素Level 属性を "Basic" または "None" に設定している場合を除きます。この場合、Product 属性は必須です。Product 属性で指定されている製品がネットワーク インストール ポイントに存在しない場合、セットアップはインストールを終了します
例
Office Enterprise 2007 の productID は、Enterprise.WW\Setup.xml の以下の行にあります。
<Setup Id="Enterprise" Type="Product" ... >
この productID を Config.xml で使用して Office Enterprise 2007 を指定するには、次のように入力します。
<Configuration Product="Enterprise">
...
</Configuration>
AddLanguage 要素
指定した言語をインストールに追加します。
構文
<AddLanguage
Id="ll-cc" | "match"
[ShellTransform="Yes"]
/>
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Id |
ll - cc |
言語識別子。言語タグの一覧については、「2007 Office system の言語識別子」を参照してください。 |
match |
ユーザーの Windows ユーザー ロケールの言語と一致する言語。 |
|
ShellTransform |
Yes |
シェル ユーザー インターフェイスの言語を指定します。複数の AddLanguage 要素が指定されている場合は、そのうちの 1 つの言語でのみ ShellTransform 要素を指定する必要があります。 |
備考
言語はネットワーク インストール ポイントで利用できる必要があります。
複数の AddLanguage および RemoveLanguage 要素 要素を指定できます。RemoveLanguage 要素 要素と AddLanguage 要素の両方で同じ言語を指定している場合は、AddLanguage 要素が優先され、その言語がインストールされます。
[!メモ] 複数の AddLanguage 要素が指定されている場合は、そのうちの 1 つの言語でのみ ShellTransform 要素を指定する必要があります。指定されていない場合、セットアップはインストールを終了します。
2007 Office system をインストールする際は、3 つの異なる言語の概念について理解する必要があります。
セットアップのユーザー インターフェイス (UI) : インストールの言語です。
シェルの UI : ショートカット、右クリックのコンテキスト メニュー、およびツールヒントの言語です。
Office の UI : Office のユーザー インターフェイスとメニューの言語です。
Office の言語が複数ある場合は、これら 3 つの値が以下のようにして決まります。
既定では、セットアップの UI は、インストールで使用可能なリソースのセットと、ユーザーのロケールに一致する機能に依存します。セットアップの UI は、既定ではユーザーのロケールに一致します。シェルの UI は、インストールされる言語のセットに依存し、既定ではセットアップの UI に従います。既定の Office の UI 言語は、ユーザーのロケールと現在のユーザー設定に依存します。既定では、各ユーザーのコンピュータで設定された Windows ユーザーのロケールを使用します。つまり、既定では、セットアップの UI、シェルの UI、および Office の UI はすべて同じになります。
Windows オペレーティング システムの "ロケール" とは、ユーザーの言語、環境、および文化的な規則に関連した、一連のユーザー設定情報のことです。この情報は値のリストで表され、正しい入力言語、キーボードのレイアウト、並べ替え順序、数字形式、日付形式、通貨形式、および時間形式を決めるのに使用されます。ユーザーのロケールは、日付、時間、通貨、数字、およびテキストの並べ替え順序を表示するために既定で使用される形式を決める、ユーザーごとの設定です。ユーザーのロケールはコンピュータで作成されるアカウントごとに指定されます。
管理者が Config.xml ファイルでインストール用の言語を複数指定する場合は、シェルの UI の言語を、インストールしようとする言語のセットから選択する必要があります。それには、管理者が Config.xml ファイルで AddLanguage 要素の ShellTransform 属性を指定します。これにより、セットアップがシェルの UI に対して使用する言語が指定されます。ただし、この操作は、ユーザーのコンピュータにインストールするときのセットアップの UI や Office の UI の選択に必ずしも影響するわけではありません。
たとえば、英語、フランス語、ドイツ語、およびスペイン語を持つ Office イメージがあり、セットアップでこれらすべての言語の完全な言語サポートをインストールすることを指定し、シェルの UI がユーザーの既定の地域のオプションに従うように指定する場合は、次の要素を Config.xml ファイルに追加します。
<AddLanguage Id="match" ShellTransform="yes"/> <AddLanguage Id="en-us" /> <AddLanguage Id="fr-fr" /> <AddLanguage Id="de-de" /> <AddLanguage Id="es-es" />
この例では、セットアップによって、指定されたすべての言語がインストールされ、シェルの UI はユーザーのロケールの言語に一致します。より多くの言語がソース イメージで使用できる場合は、match の言語が明示的に呼び出された他の 4 つの言語のうちどれにも解決されないときに、この例の match の値で追加の言語をインストールすることもできます。たとえば、ソースに日本語も含まれている場合は、ユーザーのロケールが日本語に設定されているコンピュータにインストールされるときに、他の 4 つの言語に加えて日本語もインストールされます。
例
<AddLanguage Id="en-us" ShellTransform="Yes" />
ARP 要素
製品についてコントロール パネルの [プログラムの追加と削除] のテキストと動作を制御する値を指定します。
構文
<ARP 属性 =" 値 " [属性**="値"**] ... />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
ARPCOMMENTS |
テキスト |
追加のテキストです。最大で 255 文字まで入力できますが、一部の文字が表示されない場合があります。 |
ARPCONTACT |
テキスト |
技術サポートの連絡先の一覧です。 |
ARPNOMODIFY |
Yes |
[変更] ボタンを使用できないようにして、ユーザーが製品のインストールを変更できないようにします。 |
No (既定値) |
ユーザーが製品のインストールを変更することを許可します。 |
|
ARPNOREMOVE |
Yes |
[削除] ボタンを使用できないようにして、ユーザーが製品を削除できないようにします。 |
No (既定値) |
ユーザーが製品を削除することを許可します。 |
|
ARPURLINFOABOUT |
URL |
製品のホーム ページの URL です。 |
ARPURLUPDATEINFO |
URL |
製品の更新プログラムに関する情報の URL です。 |
ARPHELPLINK |
URL |
ユーザーがテクニカル サポートを受けることができる Web サイトの URL です。 |
ARPHELPTELEPHONE |
テキスト |
テクニカル サポートの電話番号です。 |
CCP_DRIVE 要素
RMCCPSEARCH が検索するフォルダへの絶対パスです。RMCCPSEARCH アクションでは、アップグレード インストールを実行する前に、ファイルの署名を使用して対象となる製品がシステムにインストールされていることを確認します。
構文
<CCP_DRIVE Value=" 値 " />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Value |
値 |
RMCCPSEARCH によって検索されるフォルダへの絶対パスです。 |
例
<CCP_DRIVE Value="\\server\office2003" />
Command 要素
実行するコマンド ラインを指定します。詳細については、「備考」を参照してください。
ヒント |
---|
OCT の対応するオプションは、[インストール環境の追加とプログラムの実行] です。 |
構文
<Command
Path="path"
[QuietArg="arguments"]
[Args="args"]
[ChainPosition="Before" | "After"(既定値)]
[Wait="mseconds"]
[Execute="Install"(既定値) | "Uninstall"]
[Platform="x86"(既定値) | "x64"]
/>
属性
次の表では、Command 要素の属性について説明します。
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Path |
パス |
実行可能ファイルの完全修飾パスです。パスの値にスペースが含まれている場合は、次の例に示すように二重引用符を使用する必要があります。 "\\server\share\Office 12\copylogs.bat" |
QuietArg |
文字列 |
サイレント インストールを構成する場合にコマンド ラインに追加する引数の文字列です。どのような場合に QuietArg 属性を使用するのかの詳細については、この表の後の「備考」を参照してください。 |
Args |
文字列 |
実行可能ファイルに渡される引数の文字列です。チェーン インストールでどのような場合に Args 属性を使用するのかの詳細については、この表の後の「備考」を参照してください。 Args 要素の値に引用符が含まれている場合は、次の例に示すように、値全体を単一引用符 (') で囲みます。 Args='"/param value"' |
ChainPosition |
Before |
このコマンドは、主な製品のインストールの前に実行されます。 |
After (既定値) |
このコマンドは、主な製品のインストールの後に実行されます。 |
|
Wait |
ミリ秒 |
Display 要素 Level 属性を "full" または "basic" に設定して製品をインストールする場合、プログラムを実行してから、インストールを続行するまでに待機するミリ秒単位の時間です。既定値は 0 (ゼロ) で、待ち時間がないことを示します。 |
Execute |
Install (既定値) |
セットアップは、主な製品をインストールするときにこのコマンドを実行します。 |
Uninstall |
セットアップは、主な製品をアンインストールするときにこのコマンドを実行します。 |
|
Platform |
x86 (既定値) |
このプログラムは Intel x86 プラットフォームを必要とすることを指定します。このコマンドは、インストールを実行するコンピュータがこのプラットフォームの要件に一致している場合にのみ実行されます。 |
x64 |
このプログラムが x86 アーキテクチャに対する x64 拡張機能をサポートする 64 ビット プロセッサを必要とすることを指定します。このコマンドは、インストールを実行するコンピュータがこのプラットフォームの要件に一致している場合にのみ実行されます。 |
備考
Config.xml ファイルの Command 要素と OCT の [インストール環境の追加とプログラムの実行] オプション ([プログラム エントリの追加] ダイアログ ボックスおよび [プログラム エントリの変更] ダイアログ ボックスで入力するコマンド ライン) は、製品の初回インストールおよびアンインストールでのみ使用できます。Command 要素のコマンドは、初回インストールおよびアンインストール時にのみ処理されます。初回インストール後に Command 要素のコマンドをカスタマイズに使用しても、コマンドは無視されます。
コマンド ラインでは、該当する製品のインストール時に任意のコマンドを実行するか、または目的の軽量の実行可能ファイルを実行するように指定できます。
Config.xml の Command 要素および OCT の [インストール環境の追加とプログラムの実行] オプションには、企業向けソフトウェアの展開および管理ツールが備えているようなソフトウェア展開機能 (展開の進行状況を追跡し、問題のトラブルシューティングを行う機能など) がありません。そのため、Config.xml の Command 要素と OCT の [インストール環境の追加とプログラムの実行] の使用は、コンピュータに対する変更やユーザーの入力を必要としない、軽量の実行可能ファイルやコマンドの実行に限定することをお勧めします。たとえば、ユーティリティを実行して、ログをコピーしたり、インストールの最後にウェルカム ページを起動するコマンドを実行することができます。
重要 |
---|
チェーン処理は、各製品を個別にインストールする場合ほど信頼性が高くありません。たとえば、2 つのインストールをチェーン処理し、1 つの製品でインストールが失敗したり、予期しないエラーが発生した場合、主要なインストールおよびチェーン処理されたインストールが正常に完了していない可能性があります。そのため、チェーン処理の使用はお勧めしません。企業環境で複数の製品を同時にインストールする場合は、チェーン処理ではなく、Microsoft System Center Configuration Manager 2007、Microsoft Systems Management Server (SMS) 2003、サードパーティ製ツールなどの展開管理プログラムを使用することをお勧めします。 |
Args および QuietArg の使用方法は次のとおりです。
Args 属性は必ずコマンドに追加します。これには、"/install"、**"Company=**MyCorporation" などのスイッチを含めることができます。
セットアップをサイレント実行する場合 (Display を Display="none" として設定) は、QuietArg 属性も追加します。このような場合は、QuietArg 属性に "/quiet" スイッチを指定できます。たとえば、QuietArg="/quiet" と指定できます。
Wait 属性の特長を以下に示します。
Wait 属性を 0 ミリ秒に設定することは、プログラムを実行してから、インストールを続行するまでの待機時間がないことを示します。この場合、コマンドが実行されると、直ちに次の処理が行われます。
リターン コードが関係するのは、Wait 値がゼロでない場合のみです。0 を指定すると、指定されたプログラムの実行後に、待機することなくインストールが続行されます。したがって、このような場合は報告されるリターン コードがありません。
Wait 属性をゼロ以外の正の値に設定すると、指定したミリ秒の間、セットアップは待機します。指定した時間よりも早くプロセスが終了した場合は、セットアップが続行します。指定した時間が経過したときにプロセスが終了していない場合、セットアップは失敗します。
Wait 属性を -1 に設定することは、無限に待機することを示します。この設定では、コマンド プロセスが応答しなくなった (ハングした) 場合にセットアップが応答しなくなり、コマンドの実行を無限に待つことになるので、問題となる可能性があります。
Config.xml ファイルに複数の Command 要素がある場合は、Config.xml で指定されている順序で実行されます。
例
<Command Path="\\server\share\myscript.exe" Args='/id "123 abc"' QuietArg="/q" Wait="30000" />
COMPANYNAME element
製品がインストールされるコンピュータを所有するユーザーの組織または会社の名前です。
ヒント |
---|
OCT の対応するオプションは、[インストール先と組織名] の [組織名] の設定です。 |
構文
<COMPANYNAME Value=" companyname " />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Value |
companyname |
会社または組織の名前です。 |
例
<COMPANYNAME Value="Microsoft Corporation" />
Display 要素
セットアップがユーザーに対して表示する UI のレベルです。
ヒント |
---|
OCT の対応するオプションは、「2007 Office system の Office カスタマイズ ツール」の「使用許諾契約とユーザー インターフェイス」にある [表示レベル] とライセンス契約の設定です。 |
構文
<Display
Level="None" | "Basic" | "Full"(既定値)
CompletionNotice="Yes" | "No"(既定値)
SuppressModal="Yes" | "No"(既定値)
NoCancel="Yes" | "No"(既定値)
AcceptEula="Yes" | "No"(既定値)
/>
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Level |
None |
セットアップの UI は表示されません。Display Level="none" と設定すると、セットアップでサイレント インストール (無人インストール) が実行されます。詳細については、「備考」を参照してください。 |
Basic |
セットアップは、起動画面、プロダクト キー (PIDKEY) のページ (必要な場合)、使用許諾契約書 (EULA) のページ (必要な場合)、進行状況バー、および完了通知 (許可されている場合) を表示します。 |
|
Full (既定値) |
セットアップはユーザーに対してすべての UI を表示します。 |
|
CompletionNotice |
Yes |
Level が "Basic" または "None" に設定されている場合にのみ適用されます。セットアップは完了通知を表示します。 |
No (既定値) |
Level が "Basic" に設定されている場合にのみ適用されます。セットアップは完了通知を表示しません。 |
|
SuppressModal |
Yes |
Level が "Basic" に設定されている場合にのみ適用されます。セットアップは、インストールを中断するエラー メッセージおよびその他のダイアログ ボックスを表示しません。 |
No (既定値) |
Level が "Basic" に設定されている場合にのみ適用されます。セットアップは、必要に応じてエラーおよびその他のダイアログ ボックスを表示します。 |
|
NoCancel |
Yes |
Level が "Full" または "Basic" に設定されている場合に、キャンセル ボタン (進行状況ダイアログの右上隅の X) を無効にします。 |
No (既定値) |
Level が "Full" または "Basic" に設定されている場合に、ユーザーが進行状況バーからインストールを取り消すことができるようにします。 |
|
AcceptEULA |
Yes |
ユーザーの代わりに、使用許諾契約書に同意します。セットアップは、使用許諾契約書のページを表示しません。 |
No (既定値) |
Level が "None" に設定されていない場合、セットアップは使用許諾契約書のページを表示します。 |
備考
この要素が定義されていない場合、既定の設定が使用されます。無効な値が指定されている場合は、セットアップはインストールを終了します。
Level 属性が "Basic" または "None" に設定されており、PIDKEY 要素 要素を使用してプロダクト キーを指定した場合、セットアップは管理者がユーザーの代わりに使用許諾契約書にも同意したものと見なします。
[!メモ] 企業環境では、セットアップのサイレント インストールが実行されるように、Display level の値を none に設定して、ユーザーに情報の入力を要求することや、ファイルが使用中のときなどにユーザーの操作が行われるまでインストールが待機状態になることを回避してください。Display Level の値を none に設定することによって、SuppressModal 属性と CompletionNotice 属性はオフになり、使用許諾契約 (EULA) に同意したものと見なされます。また、管理者は 2007 Office system のインストール中に Office アプリケーションが実行されないことを保証する必要もあります。
Display level を basic に設定し、SuppressModal を yes に設定すると、いずれかの Office ファイルが使用中の場合にユーザーにメッセージが表示されることがあります。Display level を none に設定すれば、そのような場合でもユーザーにメッセージが表示されることはなくなります。SuppressModal 属性によって "ファイルが使用中" のメッセージが表示されなくなるわけではなく、Display level を none に設定した場合にのみそれらのメッセージが表示されなくなります。
セットアップで Display 要素が使用されるのは、セットアップが setup.exe と同じフォルダで Config.xml ファイルを見つけた場合、またはセットアップのコマンド ライン オプション /config を使用して Config.xml ファイルを指定した場合だけです。セットアップが製品フォルダにある Config.xml ファイルを使用する場合、セットアップは既定の表示オプションを使用します。
例
<Display Level="none" AcceptEula="Yes" />
DistributionPoint 要素
インストールを実行するネットワーク インストール ポイントへの絶対パスを指定します。
構文
<DistributionPoint Location=" path " />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Location |
パス |
インストールを実行するネットワーク インストール ポイントへの絶対パスです。 |
備考
この要素が指定されていない場合、セットアップでは Setup.exe ファイルがネットワーク インストール ポイントのルートにあると見なされます。
[!メモ] セットアップで DistributionPoint 要素が使用されるのは、セットアップが setup.exe と同じフォルダで Config.xml ファイルを見つけた場合、またはセットアップのコマンド ライン オプション /config を使用して Config.xml ファイルを指定した場合だけです。セットアップが製品フォルダにある Config.xml ファイルを使用する場合、ネットワーク インストール ポイントは既に特定されているので、この要素は無視されます
例
<DistributionPoint Location="\\server1\office" />
INSTALLLOCATION 要素
製品がインストールされる、ユーザーのコンピュータ上のフォルダへの絶対パスを指定します。
ヒント |
---|
OCT の対応するオプションは、[インストール先と組織名] の [既定のインストール先] の設定です。 |
構文
<INSTALLLOCATION Value=" path " />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Value |
パス |
製品がインストールされる、ユーザーのコンピュータ上のフォルダへの絶対パスです。 |
備考
このパスでは、システム環境変数を使用できます。この要素が指定されていない場合、Office は %ProgramFiles%\Microsoft Office にインストールされます。
例
<INSTALLLOCATION VALUE="%ProgramFiles%\MyApps" />
LIS 要素
ユーザーのコンピュータでローカル インストール ソース (LIS) をキャッシュする方法を制御し、製品のインストール ファイルが格納されている 1 つ以上のネットワーク インストール ポイントの場所を指定します。
構文
<LIS
[CACHEACTION="CacheOnly" | "RemoveCacheOnly"]
[SOURCELIST=" semicolon-delimited-path-list "]
/>
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
CACHEACTION |
CacheOnly |
セットアップはユーザーのコンピュータに LIS をコピーしますが、製品をインストールしません。 |
RemoveCacheOnly |
キャッシュがユーザーのコンピュータにコピーされており、Office がインストールされていない場合、セットアップはユーザーのコンピュータから LIS を削除しますが、製品をインストールまたはアンインストールしません。 |
|
SOURCELIST |
semicolon-delimited-path-list |
製品のインストール ファイルが含まれている 1 つ以上のネットワーク インストール ポイントをセミコロンで区切ったリストです。 OCT の対応するオプションは、[追加のネットワーク ソース] です。 |
備考
既定では、LIS は、Office のインストール先のドライブのルートにある \MsoCache\All Users フォルダに作成されます。ネットワーク インストール ポイントの Updates フォルダにあるセットアップ カスタマイズ ファイルおよびソフトウェアの更新プログラムもコピーされます。
INSTALLLOCATION 要素 を指定した場合は、パスでのドライブの指定を使用して、LIS を作成するドライブが決定されます。たとえば、INSTALLLOCATION 要素 のパスが E:\office\files の場合、LIS は E ドライブに作成されます。SOURCELIST 属性に列挙されたソースはインストールされた製品と共に保存され、ユーザーのコンピュータ上のローカル インストール ソース (LIS) が見つからない場合や壊れた場合に、セットアップによって使用されます。
例
<LIS CACHEACTION="CacheOnly" />
<LIS SOURCELIST="\\server1\office;\\server2\corpdata" />
Logging 要素
セットアップが実行するログ記録の種類を指定します。
構文
<Logging
Type="Off" | "Standard"(既定値) | "Verbose"
Path="path"
Template="filename.txt"
/>
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Type |
Off |
セットアップはログを記録しません。 |
Standard (既定値) |
セットアップはインストール情報をログ ファイルに書き込みます。 |
|
Verbose |
セットアップはすべてのインストール情報をログ ファイルに書き込みます。 |
|
Path |
パス |
ログ ファイル用に使用されるフォルダへの絶対パスです。環境変数を使用できます。既定値は %temp% です。 |
Template |
filename .txt |
ログ ファイルの名前です。ファイル名の任意の場所に文字列 * を挿入した場合、Setup.exe によって実行される各インストールについて一意のログ ファイルが作成されます。後の説明を参照してください。* が含まれておらず、指定したファイル名が既に存在している場合は、既存のファイルにログ情報が追加されます。ファイル拡張子 .txt を含める必要があります。既定のテンプレートは SetupExe(*).log です。 |
備考
Template 値の任意の場所で * を指定できます。セットアップは、その場所に以下の形式で文字列を挿入します。
YYYYMMDDHHMMSS xxx
それぞれの値の意味は以下のとおりです。
YYYY = 年
MM = 月
DD = 日
HH = 時
MM = 分
SS = 秒
xxx = セットアップによって生成される一意の文字列
[!メモ] セットアップで Logging 要素が使用されるのは、セットアップが setup.exe と同じフォルダで Config.xml ファイルを見つけた場合、またはセットアップのコマンド ライン オプション /config を使用して Config.xml ファイルを指定した場合だけです。セットアップが製品フォルダにある Config.xml ファイルを使用する場合、セットアップは既定のログ記録オプションを使用します。
例
<Logging Type="standard" Path="%temp%"
Template="MyLog(*).txt"
/>
この例では、セットアップは製品をインストールするたびにログ ファイルを作成します。次のような一意のファイル名が使用されます。
%temp%\MyLog(20060428110717CFC).txt
%temp%\MyLog(20060429113143C70).txt
MinOSRequirement 要素
この製品でサポートされる最少限のオペレーティング システムを指定します。
構文
<MinOSRequirement
VersionNT="version"
WindowsBuild="number"
ServicePackLevel="number"
/>
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
VersionNT |
version |
Windows NT のバージョンです。 |
WindowsBuild |
number |
Windows のビルド番号です。 |
ServicePackLevel |
number |
Windows のサービス パック番号です。 |
以下の値を使用できます。
システム | VersionNT | WindowsBuild | ServicePackLevel |
---|---|---|---|
Windows XP |
501 |
2600 |
2 以上 |
Windows Server 2003 |
502 |
3790 |
0 以上 |
備考
ユーザーのコンピュータのオペレーティング システムが、ここで指定されたバージョン (この要素が指定されていない場合は Office の既定値) よりも前のバージョンである場合は、セットアップはインストールを続行しません。2007 Office system で必要なバージョンよりも前の Microsoft Windows のバージョンをここで指定することはできません。
システム要件の詳細については、「2007 Office system の概要」を参照してください。
OptionState 要素
インストール中に特定の製品の機能を処理する方法を指定します。
重要 |
---|
通常は、OCT を使用して機能のインストール状況を変更することをお勧めします。OCT の対応するオプションは、[機能のインストール状況の設定] です。 |
構文
<OptionState
Id="optionID"
State="Absent" | "Advertise" | "Default" | "Local"
[Children="force"]
/>
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Id |
optionID |
ユーザーがインストールすることを選択できるアイテムです。 |
State |
Absent |
機能はインストールされません。 |
Advertise |
機能は最初に使用するときにインストールされます。 |
|
Default |
機能は既定のインストール状況に戻ります。 |
|
Local |
機能はユーザーのコンピュータにインストールされます。 |
|
Children |
force |
機能のすべての子機能が、指定した状況に設定されます。 |
備考
機能は、ユーザーがインストールすることを選択できるアイテムです。機能の Id 値は、コア製品フォルダにある Setup.xml ファイルの Option 要素で定義されます。
OptionState の Id 値の一覧については、「Config.xml ファイルの OptionState Id 値」を参照してください。Config.xml で OptionState 要素を変更する方法については、「グループ ポリシーのソフトウェアのインストールを使用して 2007 Office system を展開する」の「Config.xml ファイルの OptionState 要素を変更する」を参照してください。
例
<OptionState Id="ExcelAddinFiles"
State="Absent"
Children="force"
/>
PIDKEY 要素
25 文字のボリューム ライセンス キーです。
ヒント |
---|
OCT の対応するオプションは、「2007 Office system の Office カスタマイズ ツール」の「使用許諾契約とユーザー インターフェイス」にある [プロダクト キー] の設定です。 |
構文
<PIDKEY Value=" 25-character-key " />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Value |
25-character-key |
25 文字のボリューム ライセンス キーです。 |
備考
PIDKEY 値が設定されている場合、ユーザーは Office をインストールするときにプロダクト キーを入力する必要がありません。
例
<PIDKEY Value="1234512345123451234512345" />
[!メモ] Display 要素 要素の Level 属性が "Basic" または "None" に設定されており、PIDKEY 要素を使用してプロダクト キーを指定した場合、セットアップは管理者がユーザーの代わりにライセンス条項にも同意したものと見なします。この場合、Display 要素 要素の AcceptEULA 属性の設定に関係なく、インストール中も、Office アプリケーションを最初に実行したときにも、ユーザーに使用許諾契約書の確認は求められません。
RemoveLanguage 要素
指定した言語をインストールから削除します。
構文
<RemoveLanguage Id=" ll - cc " />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Id |
ll-cc |
言語識別子。言語タグの一覧については、「2007 Office system の言語識別子」を参照してください。 |
備考
ユーザーのコンピュータに言語がインストールされていない場合、RemoveLanguage 要素は無視されます。
複数の AddLanguage 要素 および RemoveLanguage 要素を指定できます。RemoveLanguage 要素と AddLanguage 要素 要素の両方で同じ言語を指定している場合は、AddLanguage 要素 要素が優先され、その言語はインストールされます。
例
<RemoveLanguage Id="en-us" />
Setting 要素
Windows インストーラのプロパティの値を指定できます。
ヒント |
---|
OCT の対応するオプションは、「2007 Office system の Office カスタマイズ ツール」の「セットアップのプロパティの変更」です。 |
構文
<Setting Id=" name " Value=" value " />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Id |
name |
Windows インストーラのプロパティの名前です。 |
Value |
値 |
プロパティに割り当てる値です。 |
備考
Windows インストーラのすべてのプロパティを Setting 要素で指定できるわけではありません。ブロックされているプロパティが指定されている場合、セットアップはインストール処理を終了します。サポートされているプロパティが指定されている場合、セットアップはプロパティを直接 Windows インストーラに渡します。Windows インストーラのすべてのプロパティの一覧、サポートおよびブロックされるプロパティの説明については、「2007 Office system のセットアップ プロパティ」を参照してください。
Setting 要素では REMOVEPREVIOUS の設定がサポートされています。この設定は、指定したアプリケーションをシステムから削除します。以下の構文を使用します。
<Setting Id="REMOVEPREVIOUS" Value="Option Id" />
ここで、Option Id は 2007 Office system アプリケーションの ID 値です。複数のアプリケーションを指定するには、カンマ区切りのリストを使用して、該当する Option Id 値を指定します。Option Id 値の一覧については、「Config.xml ファイルの OptionState Id 値」を参照してください。
[!メモ] Outlook をインストールする場合は、ユーザーの設定に関係なく、以前にインストールされた Outlook のバージョンは必ず削除されます。
REMOVEPREVIOUS を Option Id 値と一緒に指定した場合は、指定したアプリケーションのみが削除されます。
REMOVEPREVIOUS を指定しない場合は、以前にインストールされた Office アプリケーションのうち、代替がインストールされるものがすべて削除されます。これは既定の動作です。
REMOVEPREVIOUS に空の値を指定した場合 (REMOVEPREVIOUS="")、アプリケーションは削除されません。
Setting 要素では SETUP_REBOOT プロパティもサポートされています。SETUP_REBOOT は、インストール後に再起動を開始します。以下の構文を使用します。
<Setting Id="SETUP_REBOOT" Value="value" />
ここで、value には以下のいずれかを指定できます。
AutoAlways--常に再起動を開始します。ユーザーに確認を表示しません。
Always--セットアップの終わりに必ず再起動について確認を表示します。
IfNeeded--セットアップで再起動が必要な場合は、セットアップの終わりに再起動について確認を表示します (既定)。
AutoIfNeeded--セットアップで再起動が必要な場合は、再起動を開始します。ユーザーに確認を表示しません。
Never--再起動を開始または確認しません。
例
<Setting Id="SETUP_REBOOT" Value="NEVER" />
<Setting Id="REMOVEPREVIOUS" Value="WORDFiles" />
SetupUpdates 要素
セットアップがセットアップ カスタマイズ ファイルを見つけるために使用する検索パスを指定します。
構文
<SetupUpdates
[CheckForSUpdates="Yes"(既定値) | "No"]
[SUpdateLocation="path-list"]
/>
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
CheckForSUpdates |
Yes (既定値) |
セットアップは SUpdateLocation のパス一覧を使用して、セットアップ カスタマイズ ファイルを検索します。 |
No |
セットアップは、SUpdateLocation のパス一覧を使用してセットアップ カスタマイズ ファイルを検索しません。 |
|
SUpdateLocation |
path-list |
セミコロンで区切られた、フォルダへの絶対パスの一覧です。 |
備考
セットアップは、指定されたすべてのフォルダで、インストールしている製品用に作成されたセットアップ カスタマイズ ファイルを検索し、ファイル名のアルファベット順に適用します。セットアップのコマンド ラインでセットアップ カスタマイズ ファイルを指定した場合は、そのファイルが最初に適用され、次にこの要素で指定されたフォルダ内で見つかったファイルが適用されます。
例
<SetupUpdates
CheckForSUpdates="Yes"
SUpdateLocation="\\server1\office\updates;\\server2\corpdata\updates"
/>
USERINITIALS 要素
製品がインストールされるコンピュータを所有するユーザーのイニシャルです。
構文
<USERINITIALS Value=" value " />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Value |
値 |
ユーザーのイニシャルです。 |
例
<USERINITIALS Value="JD" />
USERNAME 要素
製品がインストールされるコンピュータを所有するユーザーの名前です。
構文
<USERNAME Value=" value " />
属性
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
Value |
値 |
ユーザーの名前です。 |
備考
Office 2007 の Username 要素は以下のように設定されます。
Office を実行しているユーザーが、Office をインストールしたユーザーと同じである場合は、セットアップ時にユーザーが入力した Username と Initials が使用されます。ユーザーは、Office を初めて起動するときに入力を求められることはありません。Office を自分でインストールするホーム ユーザーの場合は、ほとんどがこれに該当します。
Office を実行しているユーザーが、Office をインストールしたユーザーと同じではない場合には、ユーザーは Office を初めて起動するときに Username と Initials を確認するように求められます。管理者がユーザーに代わって Office をインストールする企業環境の場合は、ほとんどがこれに該当します。
初回起動時にユーザーに表示される Username 要素の値には、以前にインストールされたバージョンの Office の既定値、または現在ログオン中のユーザーの既定値が、あらかじめ設定される場合があります。既定値はユーザーによる確認を受けるまでは使用されません。以前のバージョンの Office がコンピュータにインストールされている場合は、以前のバージョンの Office によって作成されたレジストリ キーが使用されます。たとえば、以前にインストールされた Office が Office 2003 の場合は、そのレジストリ キーが HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\11.0\Common\UserInfo に設定されています。
例
<USERNAME Value="John Doe" />
Config.xml ファイルの例
以下の例は、典型的なインストール用の Config.xml ファイルです。この例では Microsoft Office Enterprise 2007 の製品バージョンを使用しています。
[!メモ] このファイルの出荷版では
Command Path="msiexec.exe"
が使用されていました。以下の例では msiexec.exe ファイルの絶対パスを使用しています。Command Path="%WINDIR%\system32\msiexec.exe"
ここで、%WINDIR% は Windows のファイルが含まれているフォルダです。コマンドを実行するには絶対パスを含める必要があり、そうしないとコマンドは失敗します。
<Configuration Product="Enterprise">
<!-- <Display Level="full" CompletionNotice="yes" SuppressModal="no" AcceptEula="no" /> -->
<!-- <Logging Type="verbose" Path="%temp%" Template="Microsoft Office Enterprise Setup(*).txt" /> -->
<!-- <PIDKEY Value="BCDFGHJKMPQRTVWXY2346789B" /> -->
<!-- <USERNAME Value="Customer" /> -->
<!-- <COMPANYNAME Value="MyCompany" /> -->
<!-- <INSTALLLOCATION Value="%programfiles%\Microsoft Office" /> -->
<!-- <LIS CACHEACTION="CacheOnly" /> -->
<!-- <DistributionPoint Location="\\server\share\Office12" /> -->
<!-- <OptionState Id="OptionID" State="absent" Children="force" /> -->
<!-- <Setting Id="SETUP_REBOOT" Value="IfNeeded" /> -->
<!-- <Command Path="%WINDIR%\system32\msiexec.exe" Args="/i \\server\share\my.msi" QuietArg="/q" ChainPosition="after" Execute="install" /> -->
</Configuration>
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入手可能なブックの一覧については、「2007 Office リソース キットのダウンロード可能なブック」を参照してください。