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サイト間 VPN 接続を作成する - Azure CLI

この記事では、Azure CLI を使用して、オンプレミス ネットワークから仮想ネットワーク (VNet) へのサイト間 (S2S) VPN ゲートウェイ接続を作成する方法について説明します。

サイト間 VPN Gateway 接続は、IPsec/IKE (IKEv1 または IKEv2) VPN トンネルを介してオンプレミス ネットワークを Azure 仮想ネットワークに接続するために使用します。 この種類の接続では、外部接続用パブリック IP アドレスが割り当てられていてるオンプレミスの VPN デバイスが必要です。 この記事の手順では、共有キーを使用して、VPN ゲートウェイとオンプレミス VPN デバイスの間に接続を作成します。 VPN Gateway の詳細については、「VPN Gateway について」を参照してください。

CLI 記事用クロスプレミスのサイト間 VPN Gateway 接続の図。

開始する前に

構成を開始する前に、環境が次の条件を満たしていることを確認します。

  • 機能しているルートベースの VPN ゲートウェイがあることを確認します。 VPN ゲートウェイを作成するには、VPN ゲートウェイの作成に関するページを参照してください。

  • オンプレミス ネットワーク構成に含まれている IP アドレス範囲になじみがない場合は、それらの詳細を提供できる担当者と連携する必要があります。 この構成を作成する場合は、Azure がオンプレミスの場所にルーティングする IP アドレスの範囲のプレフィックスを指定する必要があります。 オンプレミス ネットワークのサブネットと接続先の仮想ネットワーク サブネットが重複しないようにしなければなりません。

  • VPN デバイス:

    • 互換性のある VPN デバイスがあり、それを構成できる人員がいることを確認します。 互換性のある VPN デバイスとデバイスの構成について詳しくは、VPN デバイスの概要に関する記事をご覧ください。
    • VPN デバイスがアクティブ/アクティブ モード ゲートウェイをサポートしているかどうかを判別します。 この記事では、高可用性接続に推奨されるアクティブ/アクティブ モード VPN ゲートウェイを作成します。 アクティブ/アクティブ モードでは、両方のゲートウェイ VM インスタンスがアクティブであることが指定されます。 このモードでは、ゲートウェイ VM インスタンスごとに 1 つずつの、2 つのパブリック IP アドレスが必要です。 ゲートウェイ VM インスタンスごとに IP アドレスに接続するように VPN デバイスを構成します。
      VPN デバイスでこのモードがサポートされていない場合、ゲートウェイでこのモードを有効にしないでください。 詳細については、「クロスプレミス接続と VNet 間接続用の高可用性接続を設計する」および「アクティブ/アクティブ モード VPN ゲートウェイについて」を参照してください。
  • この記事では、Azure CLI のバージョン 2.0 以降が必要です。

    • Azure Cloud Shell で Bash 環境を使用します。 詳細については、「Azure Cloud Shell の Bash のクイックスタート」を参照してください。

    • CLI リファレンス コマンドをローカルで実行する場合、Azure CLI をインストールします。 Windows または macOS で実行している場合は、Docker コンテナーで Azure CLI を実行することを検討してください。 詳細については、「Docker コンテナーで Azure CLI を実行する方法」を参照してください。

      • ローカル インストールを使用する場合は、az login コマンドを使用して Azure CLI にサインインします。 認証プロセスを完了するには、ターミナルに表示される手順に従います。 その他のサインイン オプションについては、Azure CLI でのサインインに関するページを参照してください。

      • 初回使用時にインストールを求められたら、Azure CLI 拡張機能をインストールします。 拡張機能の詳細については、Azure CLI で拡張機能を使用する方法に関するページを参照してください。

      • az version を実行し、インストールされているバージョンおよび依存ライブラリを検索します。 最新バージョンにアップグレードするには、az upgrade を実行します。

ローカル ネットワーク ゲートウェイを作成する

ローカル ネットワーク ゲートウェイは通常、オンプレミスの場所を指します。 サイトに Azure が参照できる名前を付け、接続を作成するオンプレミス VPN デバイスの IP アドレスを指定します。 また、VPN ゲートウェイを介して VPN デバイスにルーティングされる IP アドレスのプレフィックスも指定します。 指定するアドレスのプレフィックスは、オンプレミス ネットワークのプレフィックスです。 オンプレミス ネットワークが変わった場合は、プレフィックスを簡単に更新できます。

次の値を使用します。

  • --gateway-ip-address は、オンプレミス VPN デバイスの IP アドレスです。
  • --local-address-prefixes は、オンプレミスのアドレス空間です。

ローカル ネットワーク ゲートウェイを追加するには、az network local-gateway create コマンドを使用します。 次の例では、複数のアドレス プレフィックスを含むローカル ネットワーク ゲートウェイを示します。 サンプルの値は実際の値に変更してください。

az network local-gateway create --gateway-ip-address [IP address of your on-premises VPN device] --name Site1 --resource-group TestRG1 --local-address-prefixes 10.3.0.0/16 10.0.0.0/24

VPN デバイスの構成

オンプレミス ネットワークとのサイト間接続には VPN デバイスが必要です。 この手順では、VPN デバイスを構成します。 VPN デバイスを構成するときは、次の値が必要です。

  • [共有キー]: この共有キーは、サイト間 VPN 接続を作成するときに指定するものと同じです。 ここで紹介している例では、単純な共有キーを使用しています。 実際には、もっと複雑なキーを生成して使用することをお勧めします。

  • 仮想ネットワーク ゲートウェイ インスタンスのパブリック IP アドレス: 各 VM インスタンスの IP アドレスを取得します。 ゲートウェイがアクティブ/アクティブ モードである場合、ゲートウェイ VM インスタンスごとに 1 つの IP アドレスがあります。 アクティブなゲートウェイ VM ごとに 1 つずつ、両方の IP アドレスを使用してデバイスを構成してください。 アクティブ/スタンバイ モード ゲートウェイの IP アドレスは 1 つのみです。

    仮想ネットワーク ゲートウェイのパブリック IP アドレスを探すときには、az network public-ip list コマンドを使用します。 読みやすいように、出力は書式設定され、パブリック IP の一覧が表形式で表示されます。 この例では、VNet1GWpip1 は、パブリック IP アドレス リソースの名前です。

    az network public-ip list --resource-group TestRG1 --output table
    

ご利用の VPN デバイスによっては、VPN デバイス構成スクリプトをダウンロードできる場合があります。 詳細については、VPN デバイス構成スクリプトのダウンロードに関するページを参照してください。

次のリンクには、構成の詳細についての情報が掲載されています。

VPN 接続を作成する

仮想ネットワーク ゲートウェイとオンプレミス VPN デバイスとの間にサイト間 VPN 接続を作成します。 アクティブ/アクティブ モード ゲートウェイを使っている場合は (推奨)、ゲートウェイ VM インスタンスごとに個別に IP アドレスがあります。 高可用性接続を適切に構成するには、各 VM インスタンスと VPN デバイスの間にトンネルを確立する必要があります。 両方のトンネルが同じ接続の一部です。

接続の作成には、az network vpn-connection create コマンドを使用します。 共有キーは、VPN デバイスの構成に使用したものと同じ値にする必要があります。

az network vpn-connection create --name VNet1toSite1 --resource-group TestRG1 --vnet-gateway1 VNet1GW -l eastus --shared-key abc123 --local-gateway2 Site1

しばらくすると、接続が確立されます。

VPN 接続の確認

接続に成功したことを確認するには、az network vpn-connection show コマンドを使用します。 この例では、"--name" はテストする接続の名前を示しています。 接続が確立中の場合は、接続状態は "Connecting" と表示されます。 接続が確立されると、状態は "Connected" に変更されます。 環境の値を使用して次の例を変更します。

az network vpn-connection show --name <connection-name> --resource-group <resource-group-name>

別の方法で接続を確認する場合は、「VPN Gateway 接続の確認」を参照してください。

一般的なタスク

このセクションでは、使用頻度の高いコマンドのうち、サイト間構成の操作に役立つものを紹介しています。 CLI のネットワーク関連のコマンドの一覧については、Azure CLI のネットワーク関連のコマンドのページを参照してください。

ローカル ネットワーク ゲートウェイを表示するには

ローカル ネットワーク ゲートウェイの一覧を表示するには、az network local-gateway list コマンドを使用します。

az network local-gateway list --resource-group TestRG1

ローカル ネットワーク ゲートウェイ IP アドレスのプレフィックスを変更するには (ゲートウェイに接続していない場合)

IP アドレスのプレフィックスを追加または削除するときに、まだゲートウェイに接続がない場合は、az network local-gateway create を使ってプレフィックスを更新できます。 現在の設定を上書きするには、ローカル ネットワーク ゲートウェイの既存の名前を使用します。 別の名前を使用した場合には、既存のゲートウェイが上書きされずに、新しいローカル ネットワーク ゲートウェイが作成されます。 このコマンドは、VPN デバイスのゲートウェイ IP アドレスの更新にも使用できます。

変更を加えるたびに、変更するプレフィックスだけでなく、プレフィックスの一覧全体を指定する必要があります。 今回は、保持する必要があるプレフィックスだけを指定します。 この場合、10.0.0.0/24 と 10.3.0.0/16 です

az network local-gateway create --gateway-ip-address 23.99.221.164 --name Site2 -g TestRG1 --local-address-prefixes 10.0.0.0/24 10.3.0.0/16

ローカル ネットワーク ゲートウェイ IP アドレスのプレフィックスを変更するには (ゲートウェイに接続している場合)

ゲートウェイに接続している状態で IP アドレスのプレフィックスを追加または削除する場合には、az network local-gateway update を使ってプレフィックスを更新します。 これに伴い、VPN 接続のためにある程度のダウンタイムが発生します。

変更を加えるたびに、変更するプレフィックスだけでなく、プレフィックスの一覧全体を指定する必要があります。 この例では、10.0.0.0/24 と 10.3.0.0/16 が既に存在します。 更新にあたっては、追加する 10.5.0.0/16 と 10.6.0.0/16 も含め、プレフィックスを 4 つともすべて指定します。

az network local-gateway update --local-address-prefixes 10.0.0.0/24 10.3.0.0/16 10.5.0.0/16 10.6.0.0/16 --name VNet1toSite2 -g TestRG1

ローカル ネットワーク ゲートウェイの "gatewayIpAddress" を変更するには

VPN デバイスのパブリック IP アドレスを変更する場合は、更新された IP アドレスでローカル ネットワーク ゲートウェイを変更する必要があります。 ゲートウェイを変更するときは、必ずローカル ネットワーク ゲートウェイの既存の名前を指定してください。 別の名前を使用した場合には、既存のゲートウェイ情報が上書きされずに、新しいローカル ネットワーク ゲートウェイが作成されます。

ゲートウェイの IP アドレスを変更するには、az network local-gateway update コマンドを使用します。値 "Site2" と "TestRG1" は独自の値に置き換えてください。

az network local-gateway update --gateway-ip-address 23.99.222.170 --name Site2 --resource-group TestRG1

出力に表示されている IP アドレスが正しいことを確認します。

"gatewayIpAddress": "23.99.222.170",

共有キーの値を確認するには

共有キーの値が VPN デバイスの構成に使用したものと同じ値であることを確認します。 異なる場合は、デバイスの値を使用して接続をもう一度実行するか、返された値でデバイスを更新します。 値が一致する必要があります。 共有キーを表示するには、az network vpn-connection-list を使用します。

az network vpn-connection shared-key show --connection-name VNet1toSite2 --resource-group TestRG1

VPN ゲートウェイのパブリック IP アドレスを表示するには

仮想ネットワーク ゲートウェイのパブリック IP アドレスを探すときには、az network public-ip list コマンドを使用します。 読みやすいように、この例の出力には書式を設定し、パブリック IP の一覧が表形式で表示されるようにしてあります。

az network public-ip list --resource-group TestRG1 --output table

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