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CLI を使用してルートベースの VPN ゲートウェイを作成する

この記事では、Azure CLI を使用して、ルートベースの Azure VPN ゲートウェイをすばやく作成する方法について説明します。 VPN ゲートウェイが使用されるのは、ご利用のオンプレミスのネットワークへの VPN 接続を作成するときです。 また、VNet への接続に VPN ゲートウェイを使用することもできます。

この記事では、VNet、サブネット、ゲートウェイ サブネット、およびルートベースの VPN ゲートウェイ (仮想ネットワーク ゲートウェイ) を作成します。 選択したゲートウェイ SKU によっては、ゲートウェイの作成に 45 分以上かかる場合も少なくありません。 ゲートウェイの作成が完了すると、接続を作成できます。 これらの手順には、Azure サブスクリプションが必要です。

VPN ゲートウェイは、仮想ネットワーク内のリソースに安全にアクセスできるようにするための接続アーキテクチャの 1 つの要素にすぎません。

Diagram that shows a virtual network and a VPN gateway.

  • 図の左側には、この記事の手順を使って作成する仮想ネットワークと VPN ゲートウェイが示されています。
  • 図の右側に示すように、後でさまざまな種類の接続を追加できます。 たとえば、サイト間接続やポイント対サイト接続を作成できます。 構築できるさまざまな設計アーキテクチャを確認するには、「VPN Gateway の設計」を参照してください。

Azure サブスクリプションをお持ちでない場合は、開始する前に Azure 無料アカウントを作成してください。

前提条件

  • Azure Cloud Shell で Bash 環境を使用します。 詳細については、「Azure Cloud Shell の Bash のクイックスタート」を参照してください。

  • CLI リファレンス コマンドをローカルで実行する場合、Azure CLI をインストールします。 Windows または macOS で実行している場合は、Docker コンテナーで Azure CLI を実行することを検討してください。 詳細については、「Docker コンテナーで Azure CLI を実行する方法」を参照してください。

    • ローカル インストールを使用する場合は、az login コマンドを使用して Azure CLI にサインインします。 認証プロセスを完了するには、ターミナルに表示される手順に従います。 その他のサインイン オプションについては、Azure CLI でのサインインに関するページを参照してください。

    • 初回使用時にインストールを求められたら、Azure CLI 拡張機能をインストールします。 拡張機能の詳細については、Azure CLI で拡張機能を使用する方法に関するページを参照してください。

    • az version を実行し、インストールされているバージョンおよび依存ライブラリを検索します。 最新バージョンにアップグレードするには、az upgrade を実行します。

  • この記事では、Azure CLI のバージョン 2.0.4 以降が必要です。 Azure Cloud Shell を使用している場合は、最新バージョンが既にインストールされています。

リソース グループを作成する

az group create コマンドを使用して、リソース グループを作成します。 リソース グループとは、Azure リソースのデプロイと管理に使用する論理コンテナーです。

az group create --name TestRG1 --location eastus

仮想ネットワークの作成

az network vnet create コマンドを使用して、仮想ネットワークを作成します。 次の例では、EastUS の場所に、VNet1 という名前の仮想ネットワークを作成します。

az network vnet create \
  -n VNet1 \
  -g TestRG1 \
  -l eastus \
  --address-prefix 10.1.0.0/16 \
  --subnet-name Frontend \
  --subnet-prefix 10.1.0.0/24

ゲートウェイ サブネットの追加

ゲートウェイ サブネットには、仮想ネットワーク ゲートウェイ サービスが使用する予約済み IP アドレスが含まれます。 次の例を使用してゲートウェイ サブネットを追加します。

az network vnet subnet create \
  --vnet-name VNet1 \
  -n GatewaySubnet \
  -g TestRG1 \
  --address-prefix 10.1.255.0/27 

パブリック IP アドレスの要求

VPN ゲートウェイには、パブリック IP アドレスが必要です。 仮想ネットワーク用に作成した VPN ゲートウェイにパブリック IP アドレスが割り当てられます。 次の例を使い、az network public-ip create コマンドを使ってパブリック IP アドレスを要求します。

az network public-ip create \
  -n VNet1GWIP \
  -g TestRG1 \

VPN ゲートウェイを作成する

VPN ゲートウェイの作成には、az network vnet-gateway create コマンドを使用します。

--no-wait パラメーターを使用してこのコマンドを実行した場合は、フィードバックや出力が表示されなくなります。 --no-wait パラメーターは、ゲートウェイをバックグラウンドで作成するためのものです。 これは、VPN ゲートウェイがすぐに作成されるという意味ではありません。

az network vnet-gateway create \
  -n VNet1GW \
  -l eastus \
  --public-ip-address VNet1GWIP \
  -g TestRG1 \
  --vnet VNet1 \
  --gateway-type Vpn \
  --sku VpnGw2 \
  --vpn-gateway-generation Generation2 \
  --no-wait

VPN ゲートウェイの作成には 45 分以上かかる場合があります。

VPN ゲートウェイを表示する

az network vnet-gateway show \
  -n VNet1GW \
  -g TestRG1

応答は次のようになります。

{
  "activeActive": false,
  "bgpSettings": {
    "asn": 65515,
    "bgpPeeringAddress": "10.1.255.30",
    "bgpPeeringAddresses": [
      {
        "customBgpIpAddresses": [],
        "defaultBgpIpAddresses": [
          "10.1.255.30"
        ],
        "ipconfigurationId": "/subscriptions/<subscription ID>/resourceGroups/TestRG1/providers/Microsoft.Network/virtualNetworkGateways/VNet1GW/ipConfigurations/vnetGatewayConfig0",
        "tunnelIpAddresses": [
          "20.228.164.35"
        ]
      }
    ],
    "peerWeight": 0
  },
  "disableIPSecReplayProtection": false,
  "enableBgp": false,
  "enableBgpRouteTranslationForNat": false,
  "enablePrivateIpAddress": false,
  "etag": "W/\"6c61f8cb-d90f-4796-8697\"",
  "gatewayType": "Vpn",
  "id": "/subscriptions/<subscription ID>/resourceGroups/TestRG1/providers/Microsoft.Network/virtualNetworkGateways/VNet1GW",
  "ipConfigurations": [
    {
      "etag": "W/\"6c61f8cb-d90f-4796-8697\"",
      "id": "/subscriptions/<subscription ID>/resourceGroups/TestRG1/providers/Microsoft.Network/virtualNetworkGateways/VNet1GW/ipConfigurations/vnetGatewayConfig0",
      "name": "vnetGatewayConfig0",
      "privateIPAllocationMethod": "Dynamic",
      "provisioningState": "Succeeded",
      "publicIPAddress": {
        "id": "/subscriptions/<subscription ID>/resourceGroups/TestRG1/providers/Microsoft.Network/publicIPAddresses/VNet1GWIP",
        "resourceGroup": "TestRG1"
      },
      "resourceGroup": "TestRG1",
      "subnet": {
        "id": "/subscriptions/<subscription ID>/resourceGroups/TestRG1/providers/Microsoft.Network/virtualNetworks/VNet1/subnets/GatewaySubnet",
        "resourceGroup": "TestRG1"
      }
    }
  ],
  "location": "eastus",
  "name": "VNet1GW",
  "natRules": [],
  "provisioningState": "Succeeded",
  "resourceGroup": "TestRG1",
  "resourceGuid": "69c269e3-622c-4123-9231",
  "sku": {
    "capacity": 2,
    "name": "VpnGw2",
    "tier": "VpnGw2"
  },
  "type": "Microsoft.Network/virtualNetworkGateways",
  "vpnGatewayGeneration": "Generation2",
  "vpnType": "RouteBased"
}

パブリック IP アドレスの表示

ゲートウェイに割り当てられたパブリック IP アドレスを表示するには、次の例を使用します。

az network public-ip show \
  --name VNet1GWIP \
  --resource-group TestRG1

ipAddress フィールドに関連付けられている値が VPN ゲートウェイのパブリック IP アドレスです。

応答の例:

{
  "dnsSettings": null,
  "etag": "W/\"69c269e3-622c-4123-9231\"",
  "id": "/subscriptions/<subscription ID>/resourceGroups/TestRG1/providers/Microsoft.Network/publicIPAddresses/VNet1GWIP",
  "idleTimeoutInMinutes": 4,
  "ipAddress": "13.90.195.184",
  "ipConfiguration": {
    "etag": null,
    "id": "/subscriptions/<subscription ID>/resourceGroups/TestRG1/providers/Microsoft.Network/virtualNetworkGateways/VNet1GW/ipConfigurations/vnetGatewayConfig0",

リソースをクリーンアップする

作成したリソースが必要でなくなったら、az group delete を使用してリソース グループを削除します。 これによって、リソース グループと、それに含まれるすべてのリソースが削除されます。

az group delete --name TestRG1 --yes

次のステップ

ゲートウェイの作成が完了したら、自分の仮想ネットワークと別の VNet の間の接続を作成できます。 または、自分の仮想ネットワークとオンプレミスの場所の間の接続を作成します。