チュートリアル: コマンド ラインでのネイティブ C++ プログラムのコンパイル (C++)
Visual C++ に含まれる C++ コンパイラを使用して、基本的な Visual C++ プログラムから Windows フォーム アプリケーションおよびコンポーネントまで、あらゆるものを作成できます。
このチュートリアルに従うと、テキスト エディターを使用して基本的な Visual C++ プログラムを作成し、それをコマンド ラインでコンパイルできます。
作成した Visual C++ プログラムを、Visual Studio 統合開発環境 (IDE: Integrated Development Environment) を使用してコンパイルすることもできます。詳細については、「チュートリアル: Visual Studio で CLR をターゲットにした C++ プログラムのコンパイル (C++)」を参照してください。
次の手順で示すプログラムを入力する代わりに、独自の Visual C++ プログラムを使用してもかまいません。また、他のヘルプ トピックにある任意の Visual C++ コード サンプル プログラムを使用することもできます。
必須コンポーネント
このチュートリアルを完了するには、C++ 言語の基本を理解している必要があります。
Visual C++ ソース ファイルを作成してコマンド ラインでコンパイルするには
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft Visual Studio 2010]、[Visual Studio ツール] の順にポイントし、[Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] をクリックして [Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] ウィンドウを開きます。
コンピューターのオペレーティング システムと構成によっては、このチュートリアルのコードを正常にコンパイルするために管理者の資格情報が必要な場合があります。[Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] ウィンドウを管理者として実行するには、[Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
コマンド プロンプトで「notepad basic.cpp」と入力し、Enter キーを押します。
ファイルを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。
メモ帳で、次の行を入力します。
#include <iostream> int main() { std::cout << "This is a native C++ program." << std::endl; return 0; }
[ファイル] メニューの [保存] をクリックします。
Visual C++ ソース ファイルが作成されました。
メモ帳を閉じます。
コマンド プロンプトで「cl /EHsc basic.cpp」と入力し、Enter キーを押します。/EHsc は、コンパイラに対して C++ 例外処理を有効化するよう指示するコマンド ライン オプションです。詳細については、「/EH (例外処理モデル)」を参照してください。
cl.exe コンパイラによって、basic.exe という名前の実行可能プログラムが生成されます。
実行可能プログラムの名前は、コンパイラによって表示される出力情報の行に示されます。
任意のファイル名拡張子を持つ、ディレクトリ内の basic という名前のファイルの一覧を表示するには、「dir basic.*」と入力し、Enter キーを押します。
.obj ファイルは中間形式のファイルであり、無視してかまいません。
basic.exe プログラムを実行するには、「basic」と入力し、Enter キーを押します。
プログラムは、次のテキストを表示して終了します。
This is a native C++ program.
[Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] ウィンドウを閉じるには、「exit」と入力し、Enter キーを押します。
.NET クラスを使用する Visual C++ プログラムのコンパイル
次の手順は、.NET Framework クラスを使用する Visual C++ プログラムをコンパイルする方法を示します。
/clr (共通言語ランタイムのコンパイル) コンパイラ オプションを使用する必要があります。これは、このプログラムが .NET クラスを使用しており、必要な .NET ライブラリを含める必要があるためです。Visual C++ コンパイラは、マシンで実行可能な命令ではなく、MSIL コードを含む .exe ファイルを生成します。
この手順に従って、ヘルプ トピックにある任意のサンプル Visual C++ プログラムをコンパイルします。
Visual C++ .NET コンソール アプリケーションをコマンド ラインでコンパイルするには
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft Visual Studio 2010]、[Visual Studio ツール] の順にポイントし、[Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] をクリックして [Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] ウィンドウを開きます。
コンピューターのオペレーティング システムと構成によっては、このチュートリアルのコードを正常にコンパイルするために管理者の資格情報が必要な場合があります。[Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] ウィンドウを管理者として実行するには、[Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
コマンド プロンプトで「notepad basicclr.cpp」と入力し、Enter キーを押します。
ファイルを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。
メモ帳で、次の行を入力します。
int main() { System::Console::WriteLine("This is a Visual C++ program."); }
[ファイル] メニューの [保存] をクリックします。
.NET クラス (Console) を使用して Visual C++ ソース ファイルを作成しました。これは System 名前空間に配置されます。
メモ帳を閉じます。
コマンド プロンプトで「cl /clr basicclr.cpp」と入力し、Enter キーを押します。cl.exe コンパイラによって、basicclr.exe という名前の実行可能プログラムが生成されます。
任意のファイル名拡張子を持つ、ディレクトリ内の basicclr という名前のファイルの一覧を表示するには、「dir basicclr.*」と入力し、Enter キーを押します。
.obj ファイルは中間形式のファイルであり、無視してかまいません。
.manifest ファイルは、アセンブリに関する情報を含む XML ファイルです (アセンブリは .exe プログラム、.dll コンポーネント、ライブラリなど .NET の配置単位です)。
basicclr.exe プログラムを実行するには、「basicclr」と入力し、Enter キーを押します。
プログラムは、次のテキストを表示して終了します。
This is a Visual C++ program.
[Visual Studio 2010 コマンド プロンプト] ウィンドウを閉じるには、「exit」と入力し、Enter キーを押します。
次の手順
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