SQL トレース データの収集によるロード テストでのパフォーマンスの監視と向上
SQL トレースはロード テストで使用するツールで、Web アプリケーションのパフォーマンスの監視と向上に役立ちます。SQL トレースを使用するためには、データを格納するために Web アプリケーションで SQL Server を使用している必要があります。
[!メモ]
SQL トレースは、Web パフォーマンス テスト以外にも使用できます。SQL Server データベースにアクセスするアプリケーションの単体テストにも役立ちます。
ロード テストの実行中に、後で分析するための SQL トレース データを収集できます。トレース データを収集すると、テストされている SQL Server データベースの中で、実行が最も遅いクエリおよびストアド プロシージャを識別できます。トレースを有効にするには、作成したロード テストをロード テスト エディターで編集します。
SQL トレースを有効にすると、ロード テストの実行中に、トレース データが含まれるファイルが作成されます。このデータは、テストの実行の終了時にロード テストの結果ストアに自動的に保存され、トレース ファイルは削除されます。ロード テストの完了後、トレース データの分析は [SQL トレース] テーブルで行います。詳細については、「The SQL Trace Data Table」を参照してください。
SQL トレースが有効な場合、テーブル ビューで使用可能な SQL トレース テーブルのロード テスト アナライザーに SQL トレース データを表示できます。SQL のパフォーマンスの問題を診断するには、ロード テストの実行中に SQL Profiler セッションを別途起動しなくても、使いやすい SQL トレースを利用できます。この機能を有効化するには、ロード テストを実行しているユーザーが SQL トレースの実行に必要な SQL 特権を持ち、トレース ファイルが書き込まれるディレクトリ (通常は共有) を指定する必要があります。ロード テストが完了すると、トレース ファイル データはロード テストの結果リポジトリにインポートされ、実行されたロード テストに関連付けられるので、後でロード テスト アナライザーを使用していつでも表示できます。
[!メモ]
Windows Vista が動作しているコンピューターで、ローカルに実行するロード テストで SQL トレースを使用するには、トレース対象の SQL Server インスタンスの sysadmin ロールのメンバーである必要があります。この問題を解消するには、現在のユーザーを sysadmin ロールに追加するよう SQL Server の管理者に依頼する必要があります。
[!メモ]
実行設定の各プロパティとその説明の一覧については、「ロード テストの実行設定のプロパティ」を参照してください。タスク
要件
Visual Studio Ultimate
方法: SQL トレース データを統合します。
ロード テストの実行で SQL トレースを有効にするには
ロード テスト エディターで、ロード テストを開きます。
ロード テストの [実行設定] のアクティブ ノードを右クリックし、**[プロパティ]**を選択します。
[プロパティ] ウィンドウが表示されます。
[有効な SQL トレース] プロパティを設定します。True は SQL トレースが有効であること、False は無効であることを示します。
[SQL トレースの接続文字列] プロパティを設定します。監視する SQL サーバーの接続文字列を入力するか、[接続プロパティ] ] ダイアログ ボックスを開くには、[...]ボタンを選択します。
[SQL トレース ディレクトリ] プロパティを設定します。SQL トレース データを格納するフォルダーを入力します。このパスは、SQL Server と、Visual Studio Ultimate を実行するクライアントからアクセスできる必要があります。
[トレースされる SQL 操作の最小継続時間] プロパティを設定します。トレースされるクエリの最小時間の値を入力します。たとえば、500 の場合、500 単位以上かかるすべてのクエリがトレースされます。単位はミリ秒です。
[!メモ]
SQL Server 2005 を使用すると、時間間隔の単位はマイクロ秒です。
テストを保存し、実行します。
SQL トレースのデータは、ロード テストの完了後に表示できるようになります。詳細については、「The SQL Trace Data Table」を参照してください。
[!メモ]
実行設定プロパティとその説明の一覧については、「ロード テストの実行設定のプロパティ」を参照してください。
参照
概念
ロード テストの結果リポジトリ内のロード テストの結果の管理