一定期間内のビルド成功レポート

[アーティクル]
02/21/2013

一定期間内のビルド成功レポートは、ビルドの概要レポートを視覚的に表現したバージョンです。一定期間内のビルド成功レポートには、各日において実行された各ビルドカテゴリの最後のビルドのステータスが示されます。このレポートを使用すると、チームがチェックインしているコードの品質を追跡できます。加えて、ビルドが実行された日については、その日のビルドの概要を表示できます。

レポートへのアクセス、レポートの更新、またはレポートの管理の方法については、「レポート (アジャイル)」を参照してください。

[!メモ]

このレポートを使用するには、チームプロジェクトを含むチームプロジェクトコレクションが SQL Server Reporting Services でプロビジョニングされている必要があります。このレポートは、チームエクスプローラーを開いて、チームプロジェクトノードを展開したときに [レポート] が表示されない場合は使用できません。

このトピックの内容

レポートのデータ
レポートの期間の設定
レポートの解釈
レポートのフィルター処理

このレポートを使用すると、次の事項を確認できます。

プロジェクトで、テスト準備が整っているソフトウェアが作成された箇所。
プロジェクトで、回帰または不適切なチェックインでトラブルが起こっている箇所。
コードテストがうまくいっているか。

必要なアクセス許可

レポートを表示するには、Reporting Services で閲覧者ロールが割り当てられているグループに割り当てられているか、そのグループに属している必要があります。詳細については、「チームプロジェクトへのユーザーの追加」または「アクセス許可の管理」を参照してください。

レポートに表示されるデータ

一定期間内のビルド成功レポートに表示されるデータは、データウェアハウスから派生します。レポートには、一定期間の 1 つ以上のプロジェクトにおけるビルド定義に対するビルドとテスト結果の概要が示されます。

グラフには、ビルド定義、プラットフォーム、および構成の組み合わせごとに、行が表示されます。レポートには、そのレポートに対して指定されているフィルターの範囲内にある組み合わせのみが表示されます。次の図に示すように、一定期間におけるレビュー対象のビルドの成功または失敗をすぐに確認できます。

一定期間内のビルド成功レポートのサンプル

ビルド定義の毎日の実行結果は、次の表で説明する色別に表示されます。

ビルドステータス	色	内容
成功	緑	ビルドに成功しました。テストはすべて正常に完了しました。コードカバレッジは問題ありませんでした。
テスト成功、低カバレッジ	明るい緑	ビルドに成功しました。テストはすべて正常に完了しました。コードカバレッジは最低限でした。
ビルド正常終了、テストなし	黄	ビルドに成功しました。テストは実行されていません。
ビルド失敗	赤	ビルドは実行しましたが、テストに成功しませんでした。前回は失敗しなかったテストのうち、少なくとも 1 つに失敗しました。テストが新しいか、前回のテストの実行ではテストが成功しています。
テスト失敗	オレンジ	コンパイルエラーまたはその他のエラーにより、ビルドが失敗しました。
ビルドなし	白	この日はビルドが実行されませんでした。

レポートは、次の方法でフィルター処理できます。

レポートの開始日と終了日を変更します。
レポートに含めるプラットフォーム、構成、およびビルド定義を指定して、ビルド定義をフィルター処理します。

詳細については、このトピックの「レポートのフィルター処理」を参照してください。

必要なビルド管理アクティビティ

一定期間内のビルド成功レポートを有効に使用するために、チームメンバーはビルドを管理するための次のアクティビティを実行する必要があります。

ビルドシステムの設定。Team Foundation ビルドを使用するには、ビルドシステムを設定する必要があります。

詳細については、「Configuring Your Build System」を参照してください。
ビルド定義の作成。いくつかのビルド定義を作成し、各ビルド定義を実行して別のプラットフォームでコードを生成できます。また、別の構成で各ビルドを実行することもできます。

詳細については、「ビルド処理の定義」を参照してください。
ビルドの定期的な実行。ビルドは、設定された間隔または毎チェックイン後に実行できます。スケジュールトリガーを使用すると、定期的なビルドをスケジュールできます。詳細については、「ビルド定義の作成」および「ビルドの実行、監視、管理」を参照してください。

[!メモ]

チームメンバーはビルドエクスプローラーを使用してビルドを手動で評価することができますが、この評価は一定期間内のビルド成功レポートには反映されません。ビルド評価は、ビルドの概要レポートに表示されます。詳細については、「完了したビルドの品質の評価」および「ビルドの概要レポート」を参照してください。

レポートの期間の設定

現在のイテレーションにおけるチームの進行状況を理解するには、現在のイテレーションサイクルに合わせてレポートの開始日と終了日を設定する必要があります。

イテレーションの期間を変更するには

[イテレーション開始 (日付)] または [イテレーション終了 (日付)] の横にある予定表アイコンをクリックし、日付をクリックします。
[レポートの表示] をクリックします。

レポートの解釈

一定期間内のビルド成功レポートは、製品開発サイクルの段階によって変わるということを理解する必要があります。初期のイテレーションでは、ビルドとテストの失敗が示されることが多くなります。チーム全体で、レポートを早い段階で頻繁に確認することにより、テスト成功率の高い安定したビルドを作成することに集中できます。

レポートで確認できる事項

一定期間内のビルド成功レポートを確認すると、次の事項を確認できます。

ビルドの品質はどうか。
品質は上がっているか、下がっているか、それとも変わらないか。
プロジェクトで、テスト準備ができている箇所。
プロジェクトで、回帰または不適切なチェックインでトラブルが起こっている箇所。
コードテストがうまくいっているか。

チームメンバーは、一定期間内のビルド成功レポートの最後の列を確認して、最新のビルドが成功しているかどうかを判断する必要があります。レポート上で緑以外のセクションが長く続いている場合は、プロジェクトマネージャーと開発リーダーが、解決されていない問題の原因を探る必要があります。

正常なレポートと問題のあるレポート

正常な一定期間内のビルド成功レポートでは、ビルドが成功していることを示す緑が数日連続しています。問題のあるレポートでは、オレンジまたは赤のブロックが長く示されます。これらのブロックは、ビルドが成功していないか、またはテストに失敗していることを示しています。次の図は、正常なビルドと調査が必要なビルドを示しています。

正常および問題のあるビルド成功レポート

レポートのフィルター処理

一定期間内のビルド成功レポートは、次の方法でフィルター処理できます。

レポートの開始日と終了日を変更します。
レポートに含めるプラットフォーム、構成、およびビルド定義を指定して、レポートに表示されるビルドをフィルター処理します。

[!メモ]

ビルド定義を設定して、テストを実行しない、一部のテストのみ実行する、またはすべてのテストを実行することを指定できます。レポートは、ビルド定義の構成に応じて大きく変わります。

使用できるフィルターを次の図に示します。

ビルドの概要レポートのフィルター