チュートリアル: Web パフォーマンス テストへのデータ バインドの追加 (XML ファイル)
このチュートリアルでは、Web パフォーマンス テストを .XML ファイルにバインドし、それが正常に動作することを検証します。
データ バインドを使用することにより、データベースが Web パフォーマンス テストにデータを提供できるようになります。 データ ソースのデータを、フォーム ポスト パラメーターなどのデータを必要とする Web 要求の一部にバインドできます。 詳細については、「Web パフォーマンス テストへのデータ ソースのバインド」を参照してください。
このチュートリアルでは、次のタスクを行います。
Web パフォーマンス テストにデータ バインドを追加
Web パフォーマンス テストを実行して正常に動作することを検証
必須コンポーネント
このチュートリアルを実行するための要件は次のとおりです。
Visual Studio 2010 Ultimate
「チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成」で作成した Web アプリケーション
「チュートリアル: Web パフォーマンス テストの記録と実行」で作成した Web パフォーマンス テスト
チュートリアルの準備
このチュートリアルでは、バインド先となるサンプル データ ソースが必要です。 ここでは、単純な .XML ファイル データ ソースを作成します。
データ ソースを準備するには
新しいフォルダーを作成し、Data という名前を付けます。
Data フォルダーで、新しいテキスト ファイルを作成し、ColorData.xml という名前を付けます。
注意
ファイルの作成には、メモ帳など、任意のテキスト エディターを使用できます。
次の内容をテキスト ファイルに追加します。
<?xml version="1.0"?> <ColorData> <Color> <ColorId>0</ColorId> <ColorName>Red</ColorName> </Color> <Color> <ColorId>1</ColorId> <ColorName>Blue</ColorName> </Color> </ColorData>
ファイルを保存して閉じます。
注意
ファイルを XML エディターで開き、XML が正しい形式であることを確認できます。
Web パフォーマンス テストを準備するには
「チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成」で作成した Web アプリケーションを開きます。
Ctrl キーを押しながら F5 キーを押して、ブラウザーで Web アプリケーションを実行します。 最初のページが表示されます。 ブラウザーを閉じます。
注意
この操作により、Web パフォーマンス テストの対象となる Web アプリケーションを実行する ASP.NET 開発サーバーが起動します。 ASP.NET 開発サーバーのアイコンが、タスク バーの右隅の通知領域に表示されます。
「チュートリアル: Web パフォーマンス テストの記録と実行」で作成した Web アプリケーションを開きます。
ソリューション エクスプローラーで、[ColorWebTest.webtest] をダブルクリックします。 Web パフォーマンス テスト エディターが開き、Web 要求の一覧が表示されます。
Web パフォーマンス テストへのデータ バインドの追加
Web パフォーマンス テストにデータ ソースを追加するには
Web テスト エディターのツール バーにある [データ ソースの追加] をクリックします。
テスト データ ソース作成ウィザードが表示されます。
[データ ソース名] ボックスに「ColorsXML」と入力します。
[データ ソースの種類] ボックスの一覧の [XML ファイル] をクリックします。
[次へ] をクリックします。
[XML ファイルを選択する] ボックスにファイルのパスと名前を入力するか、[...] ボタンをクリックして対象のファイルを選択します。 たとえば、次のように入力します。
<Your Path>\Data\ColorData.xml
[テーブル] ボックスの一覧の [色] をクリックします。
XML ファイルのデータが [データのプレビュー] ペインに表示されます。
[次へ] をクリックします。
[このデータ ソースで使用できるテーブルから選択する] で、[色] の横にあるチェック ボックスをオンにします。
[完了] をクリックします。
ファイルを現在のプロジェクトに追加するかどうかを確認するダイアログ ボックスが表示されます。
[はい] をクリックします。
[データ ソース] ノードが Web パフォーマンス テストに追加され、階層構造にテキスト ファイルがテーブルとして表示されます。
このチュートリアルでは、ファイルをプロジェクトに追加する必要はありません。 実際の作業では、次の表の情報に従ってファイルを追加するかどうかを決定してください。
応答
結果
利点
はい
ファイルがプロジェクトにコピーされます。
プロジェクトを配置するときに追加の作業は必要ありません。
X
ファイルがプロジェクトにコピーされません。 プロジェクトを配置するときに、ファイル パスの更新が必要になることがあります。
サイズが大きくなる可能性のあるデータ ファイルは、プロジェクトとは別に管理することが必要です。 チーム メンバー間で共有するデータ ファイルは、すべてのメンバーがアクセスできる中央の場所に置く必要があります。
[ファイル] メニューの [ColorWebTest.webtest の保存] をクリックして Web パフォーマンス テストを保存します。
Web パフォーマンス テストにデータ バインドを追加するには
Web パフォーマンス テスト エディターで、Red.aspx ページにリダイレクトされる要求を探します。 通常は、要求リストの 2 番目のノードになります。
重要
この Web アプリケーションでは、Default.aspx ページから Red.aspx ページへの移動にリダイレクトを使用します。 Web パフォーマンス テスト エディターの要求リストでは、目的の要求は Red.aspx ではなく Default.aspx に表示されます。 正しい要求を見つけるには、要求のノードを展開し、[フォーム ポスト パラメーター] フォルダーを展開して、そこに RadioButtonList=Red というエントリがあることを確認します。
[RadioButtonList1] ノードを選択します。
[プロパティ] ウィンドウで、[値] プロパティを設定します。 この時点では [Red] に設定されています。これは、Web パフォーマンス テスト記録時に選択されたものです。 プロパティをクリックし、表示される下向きの矢印をクリックします。
[ColorsXML] を展開し、[Color] テーブルを展開し、[ColorName] を選択します。 これで、RadioButtonList がデータ ソースにバインドされました。
[テスト] メニューの [テスト設定の編集] をポイントし、[ローカル (local.testsettings)] をクリックします。
[テスト設定の構成] ダイアログ ボックスで、左ペインで [Web テスト] をクリックし、右ペインで [データ ソース行ごとに 1 つ実行] をクリックします。 これにより、テストはデータベースの行ごとに 1 回ずつ反復実行されます。 テストの反復処理ごとに、カーソルはデータベースの次の行に移動します。
ヒント
すべての結果はメモリに格納されます。 したがって、[データ ソース行ごとに 1 つ実行] オプションは、大容量のデータセットには適しません。 大容量のデータセットに含まれるすべての行を対象にする場合は、単一のユーザー ロード テストで Web パフォーマンス テストを実行する方法をお勧めします。 1 回に 1 行ずつ実行するには、Web パフォーマンス テストでデータ テーブルを選択し、[アクセス方法] を [Unique] に設定します。 ロード テストには、Web パフォーマンス テストのようなメモリの制約はありません。
[閉じる] をクリックします。
[ファイル] メニューの [ColorWebTest.webtest の保存] をクリックして Web パフォーマンス テストを保存します。
正常な動作を検証するための Web パフォーマンス テストの実行
Web パフォーマンス テストを検証するには
Web パフォーマンス テスト エディターの [テストの実行] をクリックして Web パフォーマンス テストを開始し、Web パフォーマンス テスト結果ビューアーを表示します。
Web パフォーマンス テスト結果ビューアーに、Web パフォーマンス テストの 2 回の実行が示されます。 Run 1 は最初の行のデータを使用し、Run 2 は 2 番目の行のデータを使用します。 Run 1 は Red.aspx ページにアクセスし、Run 2 は Blue.aspx ページにアクセスします。
注意
両方のテストの実行を表示するには、Web パフォーマンス テスト結果ビューアー内で必要に応じてスクロール アップします。
[コンテキスト] タブをクリックし、2 つの実行で異なる値がコンテキストにバインドされているのを確認します。 バインドされた各列は、DataSource1.Table1.ColumnA フォームのコンテキスト パラメーターに設定されます。
注意
Run 2 のエラーの原因は応答 URL 検証規則です。その URL が、記録された URL と一致しないためです。 このエラーを取り除くには、Web パフォーマンス テスト エディターの [検証規則] ノードの下にある [応答 URL] 検証規則を削除します。 詳細については、「Web パフォーマンス テストでの検証規則と抽出ルールの使用」を参照してください。
次の手順
このチュートリアルでは、.XML ファイルを使用して Web パフォーマンス テストにデータ バインドを追加しました。 他のデータ ソースにバインドする方法については、以下のトピックを参照してください。
チュートリアル: Web パフォーマンス テストへのデータ バインドの追加 (CSV ファイル)
チュートリアル: Web パフォーマンス テストへのデータ バインドの追加