チュートリアル : ロード テストの作成と実行
更新 : 2007 年 11 月
このチュートリアルでは、1 つまたは複数の Web テストで構成されるロード テストを作成します。
このチュートリアルでは、Visual Studio Team Test スイートのツールを使用して、ロード テストを作成し、実行する手順について説明します。ロード テストは、Web テストおよび単体テストのコンテナです。ロード テストは、新しいロード テスト ウィザードを使用して作成します。ロード テストの詳細については、「ロード テストの操作」を参照してください。
ロード テストでは、目的のロード シミュレーションを生成するために変更できる多くのランタイム プロパティを公開しています。このチュートリアルでは、ロード テスト ウィザードを使用して、Web テストをロード テストに追加します。Web テストの詳細については、「Web テストの操作」を参照してください。
このチュートリアルでは、ロード テストに追加できる既存の 1 つまたは複数の Web テストが必要です。
このチュートリアルでは、次のタスクを行います。
Web テストで使用する Web アプリケーションを作成または検索します。
ロード テストで使用する Web テストを作成します。
ロード テストを作成します。
ロード テストの設定をいくつか変更します。
ロード テストを実行します。
前提条件
開発中の Web アプリケーション。一般に、Web テストで構成されているロード テストは、開発中で、稼動の準備が整っていない Web アプリケーションをテストするために使用されます。そのため、そのような Web アプリケーションが存在すると想定します。ASP.NET、Web サーバー、IIS、および Microsoft SQL Server などのその他のバックエンド データ サポートなど、Web アプリケーションの必要条件も満たしている必要があります。
詳細については、「チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成」を参照してください。
必要に応じて、ASP.NET Starter Kits からスタート キットをインストールします。セットアップ プログラムやその他のトラブルシューティングが必要な場合は、このサイトの指示に従ってください。
メモ : ロード テストには Web テストと単体テストの両方を含めることができますが、このチュートリアルでは、Web テストを含むロード テストに焦点を当てます。
Web テスト。チュートリアル : Web テストの記録と実行 を参照してください。
チュートリアルを準備する
チュートリアルを準備するには
開発中の稼動前の Web アプリケーションを識別します。
必要に応じて、ASP.NET Starter Kits からスタート キットをインストールします。ローカル コンピュータにセットアップすると、これらのチュートリアルを実行できます。
このチュートリアルで使用する Web テストをまだ作成していない場合は、「チュートリアル : Web テストの記録と実行」を参照してください。残りの手順では、Web テストの名前として WebTest1.webtest を使用します。
ロード テスト ウィザードの使用
新しいロード テスト ウィザードを開始する
使用するWeb テスト、WebTest1.webtest が含まれているソリューションを開きます。
詳細については、「チュートリアル : Web テストの記録と実行」を参照してください。
ソリューション エクスプローラで、テスト プロジェクト ノードを右クリックします。[追加] をクリックし、[ロード テスト] をクリックします。
新しいロード テスト ウィザードが開始します。
新しいロード テスト ウィザードの最初のページは、[ようこそ] ページです。
[次へ] をクリックします。
ロード テスト シナリオの設定を編集する
シナリオの名前を入力します。シナリオとは、グループ化機構です。一連のテストおよびこれらのテストをロードの下で実行するためのプロパティで構成されています。
[待ち時間のプロファイル] に [記録された待ち時間を中央値とする正規分布を使用する] を設定します。待ち時間は、ユーザーが Web ページで次のページに進むまでの考慮時間を表します。詳細については、「方法 : Web テストの待ち時間を設定する」を参照してください。
終了したら、[次へ] をクリックします。
テスト シナリオのロード パターン設定を編集する
[ステップ ロード] をクリックします。
メモ : ロード パターンは、持続とステップの 2 種類から選択します。それぞれに役割がありますが、このチュートリアルでは [ステップ ロード] を選択します。
[ユーザー カウントの開始] を 10 ユーザーに設定します。
[ステップ継続時間] を 10 秒に設定します。
[ユーザー カウントのステップ] を 10 ユーザー/ステップに設定します。
[最大ユーザー カウント] を 100 ユーザーに設定します。
[次へ] をクリックします。
テストをシナリオに追加する
次の手順で、テストをロード テスト シナリオに追加し、テスト ミックスを編集します。
[追加] をクリックして、テストを選択します。[使用可能なテスト] ペインのテストをクリックし、矢印をクリックして、[選択されたテスト] ペインに追加します。
テストの追加が終了したら、[OK] をクリックします。
テスト ミックスが表示されます。スライダを使用すると、テストの配布を調整できます。
スライダを希望のミックスに調整し終えたら、[次へ] をクリックします。
テスト シナリオのブラウザ ミックスを選択する
ドロップダウン リストで、[Internet Explorer 6.0] をクリックしてテスト ミックスに追加します。
他のブラウザを追加することもできます。スライダを使用して、テストの配分とウェイトを調整します。
[次へ] をクリックします。
テスト シナリオのネットワーク ミックスを選択する
[LAN] をクリックして、ネットワーク帯域幅ミックスに追加します。
その他のネットワークの種類も追加できます。スライダを使用して、テストの配分とウェイトを調整します。
[次へ] をクリックします。
ロード テストの実行中にカウンタ セットで監視するコンピュータを指定する
[コンピュータの追加] をクリックして、テストの実行中に監視するコンピュータを選択し、以前に対象とした非稼動 Web サイトをホストするサーバーの名前を入力します。ホスト コンピュータ名を追加することによって、ロード テストで重要なパフォーマンス データを収集します。
メモ : 監視する各サーバーでは、パフォーマンス モニタを実行するために十分なユーザー権限が必要です。十分なユーザー権限がない場合は、エラーが生成されます。
サイトの SQL データベースをホストするコンピュータに対しては、個別のエントリを追加できます。コンピュータを追加しないことを選択した場合、ローカルのロード カウンタのみがテストに追加されます。
監視するカウンタ セットを選択します。特定のパフォーマンス モニタをロード テストに追加する、定義済みの一組のカウンタ セットが表示されます。
テストしているサイトが ASP.NET サーバーで実行される場合、このテストの [ASP.NET] チェック ボックスおよび [IIS] チェック ボックスをオンにします。
[次へ] をクリックします。
ロード テストの実行設定を編集する
ロード テストをスモーク テストするために、[実行継続時間] を 2 分に設定します。
Web テストおよびロード テストをビルドする場合、すべてが正しく構成され、期待どおりに実行されることを検証するために、短く、軽いロード テストを実行することが、推奨される方法です。この処理は、スモーク テストと呼ばれます。
[完了] をクリックします。ロード テスト エディタで、ロード テストが開きます。
ロード テストの実行
ロード テストを作成したら、そのロード テストを実行して、ロード シミュレーションに Web サイトが応答する状況を確認します。ロード テストを実行している間、[ロード テスト モニタ] ウィンドウが表示されます。
ロード テストを実行するには
ロード テストがロード テスト エディタで開いている状態で、緑の [実行] をクリックします。ロード テストが実行を開始します。
表示可能領域を最大限にするには、Visual Studio の [表示] メニューの [全画面表示] をクリックします。
テスト シミュレーションでいずれかのしきい値を超えた場合、ツリー コントロール ノードにアイコンが表示され、しきい値違反について示されます。エラーの場合は赤い丸がオーバーレイ表示され、警告の場合は黄色い三角形がオーバーレイ表示されます。しきい値を超えたカウンタを探し、アイコンをグラフにドラッグすることによって、グラフを作成できます。この操作は、テストが実行している間に行うことができます。凡例の [コンピュータ] 列を確認すると、どのコンピュータで発生しているかがわかります。