改ページ調整サポート
更新 : 2007 年 11 月
ワイヤレス デバイスに使用される画面は、機能がそれぞれ異なっています。コンテンツを表現豊かに表示できる画面もありますが、数行のモノクロ テキストだけを表示するものもあります。基本的な機能しか持たない画面に表示するコンテンツは、適切に表示するために改ページ調整する必要がよくあります。ASP.NET モバイル コントロールでは、ターゲット デバイスに適したページに、フォームを自動的に改ページ調整できます。ここでは、モバイル コントロールが改ページ調整にどうかかわるかについて説明します。
改ページ調整のウエイト設定システム
フォームの改ページ調整処理は、ウエイト設定システムに基づいています。各ページ アダプタは、OptimumPageWeight プロパティを通じて、フォームの最適なページ ウエイトを返します。
デバイス アダプタのセットは、最適なウエイトをページまたは各コントロールに設定することができます。これらのウエイトの単位は、柔軟に選択することができます。ウエイトの単位の適切な規則を構成することはできますが、既定の単位系に従う場合は、コントロールの既定のウエイトをデバイス アダプタのセットに対して使用することができます。
.gif "メモ") メモ : |
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既定の単位系は、ControlPager クラスの DefaultWeight 定数によって示されるように、1 行を 100 単位とする比率に基づいています。 |
改ページ調整が行われるときは、ASP.NET がコントロール ツリーを反復処理し、ウエイトを計算してページ番号を割り当てます。ASP.NET は、現在のページをレンダリングした後、適切な改ページ調整を行います。FirstPage プロパティおよび LastPage プロパティを使用すると、コントロールの割り当てられたページを決定できます。
改ページ調整のアルゴリズムでは、複数のページ間で改ページ調整が行われないようにするコントロールの設定が考慮されています。たとえば、Panel コントロールのコンテンツを複数のページにわたって分割したくない場合があります。コントロールのコンテンツが改ページ調整されないようにするには、コントロールの実装で PaginateChildren プロパティをオーバーライドし、false を返します。
基本改ページ調整のサポート
適切な改ページ調整を確実に行うには、コントロールが VisibleWeight プロパティをオーバーライドして、ウエイトを返す必要があります。既定のウエイトは 100 で、これは既定の単位系の 1 行に対応します。
また、コントロールのウエイトをデバイス固有の値にする場合は、コントロール アダプタが VisibleWeight プロパティをデバイスに適した値でオーバーライドします。MobileControl 基本クラスが VisibleWeight プロパティを実装すると、この値をデバイス アダプタから取得できます。
内部改ページ調整およびカスタム改ページ調整の設計
一部のコントロールは、コントロールに子コントロールがない場合でも、改ページ調整を使用して複数のフォーム ページにわたってコントロールのコンテンツを分割します。たとえば、多数の項目のある List コントロールは、複数のフォーム ページにわたってそのコントロール自身の改ページ調整を行うことがあります。これは、内部改ページ調整と呼ばれます。内部改ページ調整機能を持つコントロールには、カスタム改ページ調整機能もあります。カスタム改ページ調整はアプリケーションにコールバック関数を提供して、アプリケーションが要求に応じて必要なデータをコントロールに提供したり、関連するデータをグループ化したりできるようにします。
改ページ調整の防止
改ページ調整は、複数のページにわたってコントロールのコンテンツを分割します。場合によっては、コントロールが複数のページにわたって改ページ調整されないようにすることがあります。たとえば、Panel コントロールが改ページ調整されないようにする場合です。Panel コントロールには Paginate プロパティがあります。この既定値は false です。