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データ ソース オブジェクトにおける権限の付与 (Analysis Services)

通常、Analysis Services のユーザーは、Analysis Services プロジェクトの基になるデータ ソースへのアクセスを必要とすることはほとんどありません。ユーザーは通常、Analysis Services データベース内のデータを要求するクエリを発行するだけです。ただし、データ マイニングのコンテキストでは、マイニング モデルに基づいた予測の実行など、マイニング モデルの登録済みデータをユーザーが入力したデータに結合しなければならない場合があります。ユーザーが入力したデータが含まれているデータ ソースに接続するには、OPENQUERY (DMX) 句または OPENROWSET (DMX) 句を含んでいるデータ マイニング拡張機能 (DMX) クエリを使用します。

データ ソースに接続する DMX クエリを実行するには、Analysis Services データベース内のデータ ソース オブジェクトに対するアクセス権が必要です。既定では、サーバー管理者またはデータベース管理者のみがデータ ソース オブジェクトへのアクセス権を持っています。つまり、管理者が権限を付与しない限り、ユーザーはデータ ソース オブジェクトにアクセスできません。

重要な注意事項重要

セキュリティ上の理由から、OPENROWSET 句内の開いている接続文字列を使用して DMX クエリを送信することはできないようになっています。

データ ソースに対する読み取り権限を設定する

データベース ロールには、データ ソース オブジェクトへのアクセス権をまったく与えないか、または読み取り権限を与えることができます。

  1. SQL Server Management Studio で、Analysis Services のインスタンスに接続し、オブジェクト エクスプローラーで適切なデータベースの [ロール] を展開し、データベース ロールをクリックするか、新しいデータベース ロールを作成します。

  2. [データ ソース アクセス] ペインで、[データ ソース] 一覧から目的のデータ ソース オブジェクトを探します。次に、そのデータ ソースの [アクセス] 一覧で [読み取り] を選択します。このオプションが使用できない場合、[全般] ペインでフル コントロールが選択されているかどうかを確認します。フル コントロールは既に権限を提供しています。データ ソース上の権限をオーバーライドできません。

データ ソース オブジェクトが使用する接続文字列の操作

データ ソース オブジェクトには、基になるデータ ソースに接続するための接続文字列が含まれています。この接続文字列を使用すると、次のいずれかを指定できます。

  • ユーザー名とパスワードを指定する

    データ ソース オブジェクトで使用される接続文字列によってユーザー名とパスワードを指定すると、それぞれ異なるユーザー アカウントが設定された複数のデータ ソース オブジェクトを作成できます。複数のデータ ソース オブジェクトを作成すると、ユーザーが特定のデータ ソース オブジェクトにだけアクセスし、その他のデータ ソース オブジェクトにアクセスできないようにすることができます。このようなその他のデータ ソース オブジェクトは、キューブやマイニング モデルなどのオブジェクトを処理するために Analysis Services 自体によって使用されます。

  • Windows 認証を指定する

    データ ソース オブジェクトで使用される接続文字列によって Windows 認証を指定すると、Analysis Services は、クライアントの権限を借用できるようになります。データ ソースがリモート コンピューターにある場合、 Kerberos 認証を使用して、データ ソースのあるリモート コンピューターと Analysis Services のコンピューターの両方に、権限借用のための認証を設定する必要があります。設定しないとクエリは失敗します。詳細については、「Kerberos の制約付き委任のための Analysis Services の構成」を参照してください。

    OLE DB またはその他のクライアント コンポーネントの権限借用レベル プロパティを通じての権限借用をクライアントが許可していない場合、Analysis Services は、基になるデータ ソースに匿名接続しようとします。大部分のデータ ソースは匿名アクセスを受け付けないため、リモート データ ソースへの匿名接続が成功することは稀です。

関連項目

タスク

ディメンション データへのカスタム アクセス権の付与 (Analysis Services)

概念

多次元モデルのデータ ソース

接続文字列プロパティ (Analysis Services)

Analysis Services でサポートされる認証方法

キューブまたはモデル権限の付与 (Analysis Services)

セル データへのカスタム アクセス権の付与 (Analysis Services)