SharePoint 2010 ファームで SQL Server BI 機能を使用するためのガイド
このトピックでは、使用しているソフトウェアの各バージョンやエディションで利用可能な機能の概要を説明します。 また、特定の SQL Server 機能を使用するために必要な SharePoint 2010 インストールについても説明します。 SharePoint 2013 については、「SharePoint 2013 を使用した SQL Server BI 機能のインストール (SQL Server 2012 SP1)」を参照してください。
このトピックの内容
SharePoint の全般的な要件
SQL Server 2012 を使用するための SharePoint 2010 Service Pack 1 (SP1) の要件
SharePoint のエディションと BI 機能のサポート
SharePoint 2010 製品準備ツール
SharePoint のインストールを実行するための要件と推奨事項
SharePoint 2010 の全般的な要件
SharePoint 2010 製品は 64 ビットのみです。 32 ビットの以前のバージョンの SharePoint を使用していて、Reporting Services が SharePoint 統合モードでインストールされている場合、SharePoint 2010 にアップグレードすることはできません。 詳細については、SharePoint のドキュメントを参照してください。
Reporting Services には、SharePoint 製品用のアドインが含まれています。 このアドインとレポート サーバーに対してサポートされる構成については、ここに示す情報よりも詳細な情報が提供されています。 詳細については、「SharePoint および Reporting Services コンポーネントのサポートされる組み合わせ」を参照してください。
SharePoint 開発者ツールのみ SharePoint スタンドアロン構成をサポートします。 詳細については、SharePoint のドキュメントの「SharePoint ソリューションの開発要件」を参照してください。
SharePoint のエディションと BI 機能のサポート
いくつかの SQL Server 2012 ビジネス インテリジェンス機能は、SharePoint 製品の特定のエディションでのみサポートされます。
サポートされている機能 |
SharePoint 製品 |
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詳細については、「SQL Server 2012 の各エディションがサポートする機能」および「Power View のシステム要件」を参照してください。
SharePoint 2010 Service Pack 1 (SP1)
SharePoint 2010 のインストールを SharePoint 2010 Service Pack 1 (SP1) に更新することをお勧めします。 SharePoint SP1 は、次の場合に必要です。
SharePoint コンテンツ データベースまたは Reporting Services カタログ データベースに SQL Server 2012 バージョンのデータベース エンジンを使用する必要があります。
PowerPivot および PowerPivot 構成ツールを使用します。
SQL Server 2012 で実行されている SharePoint インストールに SP1 が必要とされる主な理由の 1 つは、前のリリースで推奨されていなかったデータベース エンジン機能の sp_dboption が SQL Server 2012 リリースでは廃止されることです。 詳細については、「SQL Server 2012 で廃止されたデータベース エンジンの機能」を参照してください。
SharePoint 2010 SP1 インストール ガイド
SharePoint Server 2010 SP1 をダウンロードし、ファーム内のすべてのサーバーに適用します。
注 |
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既存のファームでは、次の追加の手順のいずれかを使用して、SharePoint SP1 のアップグレードを完了する必要があります。 詳細については、「Office 2010 SP1 および SharePoint 2010 SP1 インストール時の既知の問題」および「SharePoint Server 2010 SP1 の説明」を参照してください。 |
SharePoint 製品構成ウィザード: ウィザードを実行し、SP1 のアップグレードと構成を実行します。
psconfig によるアップグレードの実行: コマンド psconfig –upgrade を実行し、SP1 アップグレードを実行します。
詳細については、「Psconfig コマンドライン リファレンス (SharePoint Server 2010)」の「upgrade」および「リソース センター: SharePoint 2010 製品の更新プログラム」を参照してください。
SQL Server BI 機能による SharePoint のインストール
SharePoint 2010 製品準備ツール
SharePoint 製品準備ツールは、オペレーティング システム内のサーバー ロールを有効化し、SharePoint インストールに必要なその他の前提要件ソフトウェアをインストールします。 次の表は、サーバーを SQL Server 2012 用に構成するための追加手順を示したものです。
コンポーネント |
動作 |
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Reporting Services アドイン |
SharePoint 2010 製品準備ツールは、SQL Server 2008 R2 バージョンの Reporting Services アドインをインストールします。 SQL Server 2012 には、SQL Server 2012 の機能に必要な新しいバージョンのアドインが含まれます。 アドインは、SQL Server インストール ウィザードを使用してインストールすることも、MSDN からダウンロードすることもできます。 最新バージョンのアドインの入手方法とインストール方法の詳細については、「SharePoint 製品用 Reporting Services アドインの検索場所」および「SharePoint 用 Reporting Services アドインのインストールまたはアンインストール」を参照してください。 |
Analysis Services OLE DB Provider (MSOLAP) |
SharePoint 2010 は、SQL Server 2008 バージョンの OLE DB プロバイダーを Excel Services の一部としてインストールします。 このバージョンでは、PowerPivot データ アクセスはサポートされません。 PowerPivot データ接続をサポートする SharePoint サーバーに最新バージョンのプロバイダーをインストールする必要があります。 詳細については、「SharePoint サーバーへの Analysis Services OLE DB プロバイダーのインストール」を参照してください。 |
ADO.NET Services |
SharePoint 2010 では、前提要件のリストに ADO.NET サービスが含まれていますが、このサービスは Prerequisite インストーラーではインストールされません。 ADO.NET サービスを追加するには、手動でインストールする必要があります。 ADO.NET サービスのインストールは、SharePoint リストを PowerPivot ブックまたは Reporting Services レポートへのデータ フィードとして使用する場合に必要です。 手順については、「SharePoint リストのデータ フィードのエクスポートをサポートする ADO.NET Data Services のインストール方法」を参照してください。 |
SharePoint のインストールを実行するための要件と推奨事項
インストールする SQL Server 2012 機能とそれらのインストール順序によって、利用可能な SharePoint との統合レベルが決まります。 たとえば、組み込みデータベースを使用する SharePoint サーバー上の Reporting Services を通じて利用できる機能統合レベルもあります。ただし、一部の BI 機能に必要なインフラストラクチャはファーム インストールでしか提供されないため、多く機能統合シナリオでは、SharePoint のファーム インストールが必要となります。
SharePoint ファームは、単一サーバーにすることも、複数サーバーにすることもできます。 ファームがスタンドアロン インストールと違う点は、追加のインフラストラクチャ (Claims to Windows Token Service など) が存在するという点です。
ファームは、SharePoint セットアップで [サーバー ファーム] のオプションを選択した場合に有効化されます。 PowerPivot for SharePoint または Power View を使用する場合は、ファーム インストールが必要です。 スタンドアロンの SharePoint インストールは、Reporting Services の開発環境用にサポートされており、この用途に多く使用されます。 ただし、本番環境には SharePoint のファーム インストールを使用することをお勧めします。
PowerPivot for SharePoint または Reporting Services 共有サービスには、完全なサーバー インストールも必要です。
セットアップ ウィザードの最後のページでは、ファームを構成するよう求められると共に、必要に応じてデフォルトの Web アプリケーションとルート サイト コレクションを構成するよう求められます。 ほとんどのセットアップ ユーザーはこのインストール パスでインストールします。 なんらかの理由でファームを構成しなかった場合は、PowerPivot 構成ツールのファーム構成オプションを使用することでファームを構成できます。
以前のリリースでは、PowerPivot をインストールする場合、ファームを未構成のままにすることが推奨されていました。これは、SQL Server のインストール オプションを使用して、PowerPivot for SharePoint を使用準備完了状態でインストールする場合に、後の手順を省略できたためです。 今リリースでは、これは重要ではなくなりました。 PowerPivot 構成ツールを使用して既存のファームを調整し、PowerPivot for SharePoint インストール用の推奨設定が使用されるようにできます。
Reporting Services は、既存の SharePoint ファームにインストールできます。 Reporting Services または SharePoint は任意の順序でインストールできますが、Reporting Services の構成は順序に応じて変わります。 詳細については、「ファームへのレポート サーバーの追加 (SSRS スケールアウト)」および「SharePoint モードの Reporting Services を単一サーバー ファームとしてインストールする」を参照してください。
関連項目
概念
SharePoint 2013 を使用した SQL Server BI 機能のインストール (SQL Server 2012 SP1)