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可用性グループの監視 (Transact-SQL)

Transact-SQL を使用して可用性グループ、可用性レプリカ、および関連付けられているデータベースを監視できるように、AlwaysOn 可用性グループには、一連のカタログ ビュー、動的管理ビュー、およびサーバー プロパティが用意されています。 Transact-SQL SELECT ステートメントを使用すると、これらのビューで、可用性グループや、そのレプリカおよびデータベースを監視できます。 特定の可用性グループに対して返される情報は、接続している SQL Server のインスタンスにプライマリ レプリカとセカンダリ レプリカのどちらがホストされているかによって変わります。

ヒントヒント

これらのビューの多くは ID 列を使用して結合可能であり、1 つのクエリで複数のビューの情報を取得できます。

このトピックの内容

  • 権限

  • Transact-SQL を使用して監視できるもの: 

    サーバー インスタンス上の AlwaysOn 可用性グループ機能

    WSFC クラスターの可用性グループ

    可用性グループ

    可用性レプリカ

    可用性データベース

    可用性グループ リスナー

  • 関連タスク

権限

AlwaysOn 可用性グループ カタログ ビューでは、サーバー インスタンスに対する VIEW ANY DEFINITION 権限が必要です。 AlwaysOn 可用性グループ 動的管理ビューでは、サーバーに対する VIEW SERVER STATE 権限が必要です。

サーバー インスタンス上の AlwaysOn 可用性グループ機能の監視

サーバー インスタンス上の AlwaysOn 可用性グループ 機能を監視するには、次の組み込み関数を使用します。

  • SERVERPROPERTY 関数
    AlwaysOn 可用性グループ が有効かどうかと、それが有効な場合はサーバー インスタンスで開始されているかどうかに関するサーバー プロパティ情報を返します。

    列名:  IsHadrEnabled、HadrManagerStatus

WSFC クラスターの可用性グループの監視

AlwaysOn 可用性グループに対応したローカル サーバー インスタンスをホストする Windows Server フェールオーバー クラスタリング (WSFC) クラスターを監視するには、次のビューを使用します。

  • sys.dm_hadr_cluster
    AlwaysOn 可用性グループに対応した SQL Server のインスタンスをホストする Windows Server フェールオーバー クラスタリング (WSFC) ノードに WSFC のクォーラムが存在する場合、sys.dm_hadr_cluster は、クラスター名とクォーラムに関する情報を公開する行を返します。 WSFC ノードにクォーラムが存在しない場合、行は返されません。

    列名:  cluster_name、quorum_type、quorum_type_desc、quorum_state、quorum_state_desc

  • sys.dm_hadr_cluster_members
    AlwaysOn が有効な SQL Server のローカル インスタンスをホストする WSFC ノードに WSFC クォーラムが存在する場合は、クォーラムを構成するメンバーごとに 1 行のデータと、各メンバーの状態を返します。

    列名:  member_name、member_type、member_type_desc、member_state、member_state_desc、number_of_quorum_votes

  • sys.dm_hadr_cluster_networks
    可用性グループのサブネット構成に参加しているメンバーごとに 1 行のデータを返します。 この動的管理ビューを使用して、可用性レプリカごとに構成されているネットワーク仮想 IP を検証できます。

    列名:  member_name、network_subnet_ip、network_subnet_ipv4_mask、network_subnet_prefix_length、is_public、is_ipv4

    主キー:  member_name + network_subnet_IP + network_subnet_prefix_length

  • sys.dm_hadr_instance_node_map
    AlwaysOn 可用性グループに参加させる可用性レプリカをホストする SQL Server のすべてのインスタンスに対して、サーバー インスタンスをホストする Windows Server フェールオーバー クラスタリング (WSFC) ノードの名前を返します。 この動的管理ビューには、次の用途があります。

    • この動的管理ビューは、同一の WSFC ノードでホストされている複数の可用性レプリカを持つ可用性グループを検出するために役に立ちます。これはサポート外の構成であり、可用性グループが間違って構成されているときに FCI フェールオーバーが発生した場合にこの状態になることがあります。

    • 複数の SQL Server インスタンスが同一の WSFC ノードでホストされている場合、Resource DLL はこの動的管理ビューを使用して接続先の SQL Server インスタンスを決定します。

    列名:  ag_resource_id、instance_name、node_name

  • sys.dm_hadr_name_id_map
    SQL Server の現在のインスタンスが参加する AlwaysOn 可用性グループの、可用性グループ ID、WSFC リソース ID、および WSFC グループ ID という 3 つの一意の ID に対するマッピングを示します。 このマッピングの目的は、WSFC リソースまたは WSFC グループの名前が変更されるシナリオを処理することです。

    列名:  ag_name、ag_id、ag_resource_id、ag_group_id

注意

このトピックの「可用性レプリカの監視」の sys.dm_hadr_availability_replica_cluster_nodessys.dm_hadr_availability_replica_cluster_states、および「可用性データベースの監視」の sys.availability_databases_clustersys.dm_hadr_database_replica_cluster_states も参照してください。

WSFC クラスターと AlwaysOn 可用性グループの詳細については、「Windows Server フェールオーバー クラスタリング (WSFC) と SQL Server」および「フェールオーバー クラスタリングと AlwaysOn 可用性グループ (SQL Server)」を参照してください。

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可用性グループの監視

サーバー インスタンスが可用性レプリカをホストしている可用性グループを監視するには、次のビューを使用します。

  • sys.availability_groups
    SQL Server のローカル インスタンスが可用性レプリカをホストしている可用性グループごとに 1 行のデータを返します。 各行には、可用性グループ メタデータのキャッシュされたコピーが含まれます。

    列名:  group_id、name、resource_id、resource_group_id、failure_condition_level、health_check_timeout、automated_backup_preference、automated_backup_preference_desc

  • sys.availability_groups_cluster
    WSFC クラスター内の可用性グループごとに 1 行のデータを返します。 各行には、Windows Server フェールオーバー クラスタリング (WSFC) クラスターからの可用性グループ メタデータが含まれます。

    列名:  group_id、name、resource_id、resource_group_id、failure_condition_level、health_check_timeout、automated_backup_preference、automated_backup_preference_desc

  • sys.dm_hadr_availability_group_states
    SQL Server のローカル インスタンスで可用性レプリカを保持する可用性グループごとに 1 行のデータを返します。 各行には、特定の可用性グループの正常性を定義する状態が表示されます。

    列名:  group_id、primary_replica、primary_recovery_health、primary_recovery_health_desc、secondary_recovery_health、secondary_recovery_health_desc、synchronization_health、synchronization_health_desc

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可用性レプリカの監視

可用性レプリカを監視するには、次のビューとシステム関数を使用します。

  • sys.availability_replicas
    SQL Server のローカル インスタンスが可用性レプリカをホストしている各可用性グループ内の可用性レプリカごとに 1 行のデータを返します。

    列名:  replica_id、group_id、replica_metadata_id、replica_server_name、owner_sid、endpoint_url、availability_mode、availability_mode_desc、failover_mode、failover_mode_desc、session_timeout、primary_role_allow_connections、primary_role_allow_connections_desc、secondary_role_allow_connections、secondary_role_allow_connections_desc、create_date, modify_date、backup_priority、read_only_routing_url

  • sys.availability_read_only_routing_lists
    WSFC フェールオーバー クラスター内の AlwaysOn 可用性グループにある各可用性レプリカの読み取り専用ルーティング リストに対する行を返します。

    列名:  replica_id, routing_priority、read_only_replica_id

  • sys.dm_hadr_availability_replica_cluster_nodes
    Windows Server フェールオーバー クラスタリング (WSFC) クラスター内の AlwaysOn 可用性グループの可用性レプリカ (結合状態に関係なく) ごとに 1 行のデータを返します。

    列名:  group_name、replica_server_name、node_name

  • sys.dm_hadr_availability_replica_cluster_states
    Windows Server フェールオーバー クラスタリング (WSFC) クラスター内のすべての AlwaysOn 可用性グループ (レプリカの場所に関係なく) のレプリカ (結合状態に関係なく) ごとに 1 行のデータを返します。

    列名:  replica_id、replica_server_name、group_id、join_state、join_state_desc

  • sys.dm_hadr_availability_replica_states
    各ローカル可用性レプリカの状態を示す 1 行のデータと、同じ可用性グループに含まれるリモート可用性グループごとの 1 行のデータを返します。

    列名:  replica_id、group_id、is_local、role、role_desc、operational_state、operational_state_desc、connected_state、connected_state_desc、recovery_health、recovery_health_desc、synchronization_health、synchronization_health_desc、last_connect_error_number、last_connect_error_description、last_connect_error_timestamp

  • sys.fn_hadr_backup_is_preferred_replica
    現在のレプリカが推奨されるバックアップ レプリカであるかどうかを判別します。

注意

可用性レプリカのパフォーマンス カウンター (SQLServer:Availability Replica パフォーマンス オブジェクト) の詳細については、「SQL Server、Availability Replica」を参照してください。

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可用性データベースの監視

可用性データベースを監視するには、次のビューを使用します。

  • sys.availability_databases_cluster
    クラスターのすべての AlwaysOn 可用性グループに含まれる SQL Server インスタンス上のデータベースごとに、1 行のデータを格納します。ローカル コピー データベースが可用性グループに参加しているかどうかは問いません。

    注意

    データベースを可用性グループに追加すると、プライマリ データベースは自動的にそのグループに参加します。 セカンダリ データベースを可用性グループに参加させるには、各セカンダリ レプリカでそのデータベースを準備する必要があります。

    列名:  group_id、group_database_id、database_name

  • sys.databases
    SQL Server のインスタンスに、データベースごとに 1 行のデータを保持します。 データベースが可用性レプリカに属している場合は、そのデータベースの行に、レプリカの GUID と、その可用性グループ内のデータベースの一意識別子が表示されます。

    AlwaysOn 可用性グループ 列名:  replica_id、group_database_id

  • sys.dm_hadr_auto_page_repair
    サーバー インスタンスで任意の可用性グループに対してホストされている可用性レプリカの可用性データベースに対するページの自動修復の試行ごとに 1 行のデータを返します。 このビューには、特定のプライマリまたはセカンダリ データベースに対して最近試行されたページの自動修復に対応する行が含まれます (データベースあたり最大 100 行)。 データベースあたりの最大行数に達すると、その後に試行されたページの自動修復の行によって、既存のエントリが置き換えられます。

    列名:  database_id、file_id、page_id、error_type、page_status、modification_time

  • sys.dm_hadr_database_replica_states
    SQL Server のローカル インスタンスが可用性レプリカをホストしている任意の可用性グループに参加しているデータベースごとに 1 行のデータを返します。

    列名:  database_id、group_id、replica_id、group_database_id、is_local、synchronization_state、synchronization_state_desc、is_commit_participant、synchronization_health、synchronization_health_desc、database_state、database_state_desc、is_suspended、suspend_reason、suspend_reason_desc、recovery_lsn、truncation_lsn、last_sent_lsn、last_sent_time、last_received_lsn、last_received_time、last_hardened_lsn、last_hardened_time、last_redone_lsn、last_redone_time、log_send_queue_size、log_send_rate、redo_queue_size、redo_rate、filestream_send_rate、end_of_log_lsn、last_commit_lsn、last_commit_time、low_water_mark_for_ghosts

  • sys.dm_hadr_database_replica_cluster_states
    Windows Server フェールオーバー クラスタリング (WSFC) クラスター上の各可用性グループに含まれる可用性データベースの正常性を把握するための情報を含む行を返します。 この動的管理ビューは、フェールオーバーを計画する際やフェールオーバーに応答する際のほか、特定のプライマリ データベースでログの切り捨てを維持している可用性グループ内のセカンダリ レプリカを検出する際に役立ちます。

    列名:  replica_id、group_database_id、database_name、is_failover_ready、is_pending_secondary_suspend、is_database_joined、recovery_lsn、truncation_lsn

    注意

    プライマリ レプリカの場所は、可用性グループに対して権限を持つソースです。

注意

可用性データベースの AlwaysOn 可用性グループ パフォーマンス カウンター (SQLServer:Database Replica パフォーマンス オブジェクト) の詳細については、「SQL Server、Database Replica」を参照してください。 また、可用性データベースのトランザクション ログを監視するには、SQLServer:Databases パフォーマンス オブジェクトの次のカウンターを使用します。[Log Flush Write Time (ms)][Log Flushes/sec][Log Pool Cache Misses/sec][Log Pool Disk Reads/sec]、および [Log Pool Requests/sec]。 詳細については、「SQL Server、Databases オブジェクト」を参照してください。

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可用性グループ リスナーの監視

WSFC クラスターのサブネット上の可用性グループ リスナーを監視するには、次のビューを使用します。

  • sys.availability_group_listener_ip_addresses
    可用性グループ リスナーに対してオンラインになっている準拠仮想 IP アドレスごとに 1 行のデータを返します。

    列名:  listener_id、ip_address、ip_subnet_mask、is_dhcp、network_subnet_ip、network_subnet_prefix_length、network_subnet_ipv4_mask、state, state_desc

  • sys.availability_group_listeners
    特定の可用性グループについて、可用性グループにネットワーク名が関連付けられていないことを示すゼロ行を返すか、WSFC クラスター内の可用性グループ リスナーの構成ごとに 1 行のデータを返します。

    列名:  group_id、listener_id、dns_name、port、is_conformant、ip_configuration_string_from_cluster

  • sys.dm_tcp_listener_states
    各 TCP リスナーの動的状態情報を含む行を返します。

    列名:  listener_id、ip_address、is_ipv4、port、type、type_desc、state、state_desc、start_time

    主キー:  listener_id

可用性グループ リスナーの詳細については、「可用性グループ リスナー、クライアント接続、およびアプリケーションのフェールオーバー (SQL Server)」を参照してください。

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関連タスク

AlwaysOn 可用性グループの監視タスク:

AlwaysOn 可用性グループの監視に関するリファレンス (Transact-SQL) :

AlwaysOn パフォーマンス カウンター:

AlwaysOn 可用性グループのポリシー ベースの管理

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関連項目

概念

AlwaysOn 可用性グループ (SQL Server)

AlwaysOn 可用性グループの概要 (SQL Server)

可用性グループの監視 (SQL Server)