SQL Server Integration Services からのレポート データセットの作成
Integration Services パッケージを実行することによって生成されるデータを使用する Reporting Services レポートを作成できます。このパッケージは、このトピックで説明する最低限の必要条件を満たす必要があります。
注意 |
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SSIS データ処理拡張機能はサポートされていません。このデータ処理拡張機能は実稼働環境向けの機能ではなく、既定ではオフになっています。実稼働サーバーで SSIS データ処理拡張機能を使用することは、現時点では推奨されていません。レポート サーバーでこの機能を有効にして使用する場合、実行時には Report Server Windows サービス アカウントまたは Report Server Web サービス アカウントのセキュリティ ID を使用してパッケージが処理されることに注意してください。このことは、パッケージによってアクセスされるデータ ソースのセキュリティ確保に関係してきます。詳細については、「SSIS パッケージのデータを使用するための Reporting Services の構成」を参照してください。 |
パッケージ データを使用するレポートのデータ処理のフローを以下に示します。
ユーザーがレポートを開くか、またはレポート サーバーがスケジュールされた処理を介してレポートを生成すると、レポート処理が始まります。
レポート サーバーがファイル システムまたは msdb データベースに保存されているパッケージ (.dtsx) ファイルに接続します。レポートの接続文字列には、パッケージ ファイルへの完全修飾パスを指定する必要があります。
レポート サーバーがレポートで定義されたクエリを Integration Services の処理に渡します。このクエリは DataReader 変換先の名前です。
レポート サーバーがデータを取得して、レポート レイアウトに結合し、指定されたとおりに表示します。
Integration Services のイベントからレポート処理を起動することはできません。製品のイベント モデルは統合されていません。レポート処理は Reporting Services から起動する必要があります。
データ ソースの種類として SSIS を選択するには、自動実行アカウントおよび SSIS データ処理拡張機能を構成する必要があります。詳細については、「自動実行アカウントの構成」および「SSIS パッケージのデータを使用するための Reporting Services の構成」を参照してください。
パッケージのデザイン
すべてのパッケージがレポートにデータを提供できるわけではありません。レポート データに使用するパッケージでは、変換先をメモリ内に格納する DataReader 変換先の使用が必要条件となります。次の一覧で、パッケージおよびレポートの作成に必要なその他の条件と手順について説明します。
Integration Services で、1 つ以上の DataReader 変換先を満たすデータ フロー タスクを少なくとも 1 つ持つパッケージを作成します。変換先オブジェクトには、レポートで使用する入力列が必要です。
外部データ ソースへの接続を構成します。パッケージを SQL Server リレーショナル データ ソースに接続する場合は、Windows 認証または SQL Server 認証のいずれかを選択できます。接続の構成時には、SQL Server 認証と保存されたパスワードを使用します。
パッケージを実行して、意図したデータが返されることを確認します。パッケージによって返されたデータを表示するデータ ビューアの設定方法の詳細については、「データ フローにデータ ビューアを追加する方法」を参照してください。
パッケージをファイル システムまたは SQL Server のフォルダに保存します。SSIS パッケージ ストアにパッケージを保存することはできません。
レポートで使用する結果セットを含む DataReader 変換先の名前をメモします。後でこの名前をレポート クエリとして指定します。
レポートの接続およびクエリの定義
パッケージを定義した後、SSIS データ処理拡張機能を使用するレポートを作成できます。レポートにはパッケージへの接続を指定するデータセットを含める必要があります。このデータセット クエリは DataReader 変換先の名前です。データセットで定義した資格情報を使用してパッケージが実行されます。次の一覧で、レポートのデータセットに指定する必要のある接続とクエリの定義について説明します。
データ ソースの種類は SSIS である必要があります。
資格情報の種類は、[資格情報なし] または [Windows 資格情報] にすることができます。データベース認証は使用できません。レポート データセットで最初に接続を作成すると、資格情報は自動的に [資格情報なし] に設定されます。レポートをパブリッシュした後、レポート マネージャまたは SQL ServerManagement Studio を使用して、資格情報の種類を Windows 統合セキュリティまたは保存されている Windows ユーザー アカウントに切り替えることができます。資格情報を保存する場合は、[データ ソースへの接続時に Windows 資格情報として使用する] オプションを選択してください。資格情報の要求はサポートされません。
パッケージへの接続文字列には、ファイル システムまたは msdb 上のパッケージ (.dtsx) ファイルへの完全修飾パスを指定する必要があります。dtexec ユーティリティの -file 引数または -sql 引数を使用します。ユーティリティ自体を指定する必要はありません。SSIS データ処理拡張機能は、このユーティリティをバックグラウンド処理として実行します。コマンド ライン引数の詳細については、「dtexec ユーティリティ」を参照してください。次の例は、ファイル システムからパッケージを取得するために使用可能な接続文字列の構文を示しています。
-f c:\datafiles\packages\reportdatapackage.dtsx
このクエリは DataReader 変換先の名前です。既定では、この名前は DataReaderDest になります。この名前を別の名前に変更できます。