レポート ビルダ 2.0 のインストール
レポート ビルダ 2.0 は、レポートの作成、更新、および共有に使用できるレポート作成ツールです。SQL Server 2008 PCU1 では、レポート ビルダ 2.0 の ClickOnce バージョンが導入されています。SQL Server 2008 PCU1 より前のレポート ビルダ 2.0 は、ユーザーや管理者がローカル コンピュータに直接インストールしたスタンドアロン アプリケーションとしてのみ、使用可能でした。
ClickOnce は、Windows アプリケーションを配置するための Microsoft テクノロジです。ClickOnce では、Web ページ上でリンクをクリックすることによって、レポート ビルダ 2.0 のような Windows アプリケーションをインストールおよび実行することができます。ユーザーは、レポート ビルダ 2.0 をレポート マネージャまたは SharePoint サイトからインストールして実行できます。
ClickOnce アプリケーションの配置、ClickOnce アプリケーション セキュリティの適用、またはインターネット ゾーンでの ClickOnce アプリケーションの実行の詳細については、Microsoft Developer Network Web サイト (www.microsoft.com/msdn) の「Windows フォーム アプリケーションの ClickOnce 配置」、「Windows フォームのセキュリティの概要」、または「信頼されたアプリケーションの配置の概要」を参照してください。
レポート ビルダ 1.0 (ClickOnce アプリケーションとしてのみ使用可能) は、引き続き SQL Server 2008 と共にインストールされ、レポート ビルダ 2.0 ClickOnce アプリケーションのインストール後も使用できます。レポート ビルダ 1.0 は、SQL Server 2008 2008 PCU1 のインストール後も、既定の ClickOnce アプリケーションのままです。レポート ビルダ 2.0 を既定のアプリケーションにするには、管理者が設定を変更する必要があります。詳細については、「レポート ビルダ 2.0 を既定の ClickOnce レポート ビルダ バージョンとして設定する方法」を参照してください。
注意 |
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レポート ビルダ 1.0 と 2.0 は、どちらも Itanium 64 ベースのコンピュータにはインストールできません。レポート ビルダ 2.0 の場合は、スタンドアロン バージョンでも同様です。 |
システム要件
レポート ビルダ 2.0 をインストールするには、Microsoft.NET Framework 3.5 がローカル コンピュータにインストールされている必要があります。.NET Framework がローカル コンピュータにインストールされていない場合にレポート ビルダ 2.0 をインストールしようとすると、次のメッセージが表示されます。
"レポート ビルダ 2.0 をインストールする前に、Microsoft.NET Framework 3.5 をコンピュータにインストールする必要があります。.NET Framework 3.5 をインストールしてからレポート ビルダ 2.0 をインストールしてください。"
.NET Framework は、Microsoft ダウンロード センターからダウンロードできます。
レポート ビルダ 2.0 は、.NET Framework 3.5 をサポートするどの Microsoft Windows オペレーティング システムにもインストールできます。たとえば、Windows XP または Vista にレポート ビルダ 2.0 をインストールできます。
レポート ビルダ 2.0 を実行するコンピュータには 512 MB の RAM があることが推奨されます。ただし、実行するレポートの複雑さによっては、必要な RAM が増減することがあります。
レポート ビルダ 2.0 には 150 MB のディスク領域が必要です。ただし、レポートを格納するには追加領域が必要になります。
コンピュータへのレポート ビルダ 2.0 の直接インストール
レポート ビルダ 2.0 のスタンドアロン バージョンを配置するには、管理者が Microsoft Systems Management Server (SMS) などのソフトウェアを使用してユーザーのコンピュータにプログラムをプッシュするか、ユーザーがインストール元として使用できるレポート ビルダ 2.0 .msi ファイルを共有上に配置します。
また、コマンド ラインからインストールを実行して、サイレント インストールの実行、インストールのログ ファイルの書き込みなどのオプションを含めることもできます。使用可能なオプションについては、.msi ファイルを実行する Windows インストーラのマニュアルを参照してください。/? オプションを使用して、Windows インストーラのヘルプのコマンド プロンプト オプションを表示することもできます。
ソフトウェアを使用したインストール
特定のソフトウェアを使用してアプリケーションをインストールする方法については、そのソフトウェアのマニュアルを参照してください。SMS の詳細については、www.microsoft.com の SMS サイトを参照してください。
共有からのインストール
レポート ビルダ 2.0 をローカル コンピュータにインストールするために実行する ReportBuilder.msi の場所については、管理者に問い合わせてください。
レポート ビルダ 2.0 をインストールするには
レポート ビルダ 2.0 の Windows インストーラ パッケージ (MSI) である ReportBuilder.msi の場所を参照してクリックします。Microsoft SQL Server レポート ビルダ ウィザードが起動します。
[レポート ビルダ 2.0 のインストール ウィザードへようこそ] ページで、[次へ] をクリックします。
[使用許諾契約書] ページで使用許諾契約書を読み、[同意する] オプションを選択します。[次へ] をクリックします。
個人名と会社名を指定します。[次へ] をクリックします。
[機能の選択] ページで、必要に応じて [参照] または [ディスク コスト] をクリックします。[次へ] をクリックします。
レポート ビルダ 2.0 の既定の場所を参照して更新するには、[参照] をクリックします。
注意 レポート ビルダ 2.0 の既定のインストール フォルダは <drive>Program Files\Microsoft SQL Server です。
レポート ビルダ 2.0 が使用するディスク領域を確認するには、[ディスク コスト] をクリックします。
注意 ボリュームに十分な空きディスク領域がない場合は、ボリュームが強調表示されます。
[既定の対象サーバー] ページで、必要に応じて対象レポート サーバーの URL を指定します (既定の URL と異なる場合)。[次へ] をクリックします。
注意 レポート ビルダ 2.0 をレポート サーバーに接続して使用する場合は、ここでサーバーの URL を指定すると便利です。ただし、レポート ビルダ 2.0 で作業しているときに [オプション] ダイアログ ボックスで指定することもできます。
[インストール] をクリックしてレポート ビルダ 2.0 のインストールを完了します。
コマンド ラインを使用したインストール
レポート ビルダ 2.0 のインストールをコマンド ラインから実行する場合は、引数を指定してインストールをカスタマイズできます。標準の MSI 固有パラメータに加えて、レポート ビルダ 2.0 に用意されているカスタム パラメータも使用できます。カスタム パラメータは名前と値のペアです。RBINSTALLDIR と REPORTSERVERURL の 2 つのカスタム パラメータを使用できます。
ユーザー インターフェイスをまったく操作しない完全なサイレント インストールを実行する場合は、/quiet オプションを指定します。quiet オプション フラグを使用するとインストール エラーが抑制されるように設計されています。そのため、quiet オプションを使用する場合は、ログ記録を指定する /l オプションを含めることをお勧めします。
重要 |
---|
Vista でコマンド ライン操作を実行するには、セキュリティ機能に基づいて高度な権限が必要となり、コマンド ラインの実行権限の入力が要求されるので、インストールはサイレント モードになりません。インストールをサイレント モードにするには、管理者としてコマンド ラインを実行する必要があります。 |
構文
msiexec/i ReportBuilder.msi /option [value] [/option [value]]
パラメータ
オプション |
説明 |
---|---|
/? |
Windows インストーラのヘルプのコマンド プロンプト オプションを表示します。
注意
レポート ビルダ 2.0 カスタム パラメータは表示されません。
|
RBINSTALLDIR |
レポート ビルダ 2.0 のルート インストール ディレクトリを指定します。 たとえば、RBINSTALLDIR=C:\myRB20Folder を使用すると、MSReportBulder.exe (レポート ビルダ 2.0 の実行可能ファイル) がフォルダ C:\myRB20Folder\Report Builder 2.0 にインストールされます。 |
REPORTSERVERURL |
レポート ビルダ 2.0 がサーバーにレポートを保存するときに使用する既定のレポート サーバーを指定します。 たとえば、REPORTSERVERURL ="http://myServer/reportserver" を使用すると、myServer が既定のレポート サーバーになります。 |
例
レポート ビルダ 2.0 をインストールするためのコマンド ラインの例を次に示します。
コマンド ラインからの基本的なインストール。 |
msiexec /i ReportBuilder.msi /quiet |
ログ記録を有効にしたコマンド ライン。 |
msiexec /i ReportBuilder.msi /quiet /l*v c:\junk\install.log |
ログ記録とカスタム インストール ディレクトリを指定したコマンド ライン。レポート ビルダ 2.0 は C:\myRB20\Report Builder 2.0 にインストールされます。 |
msiexec /i ReportBuilder.msi /quiet /l*v c:\junk\install.log RBINSTALLDIR="C:\myRB20 |
ログ記録とカスタム インストール ディレクトリを指定したコマンド ライン。インストール ディレクトリの名前にスペースが含まれています。レポート ビルダ 2.0 は C:\myFolder toplevel folder\sub folder\Report Builder 2.0 にインストールされます。 |
msiexec /i ReportBuilder.msi /quiet /l*v install.log RBINSTALLDIR=”C:\myFolder toplevel folder\sub folder” |
ユーザー インターフェイスを呼び出すコマンド ライン。ウィザード ページにインストール ディレクトリのパスが読み込まれますが、このページでパスを変更できます。 |
msiexec /i ReportBuilder.msi /l*v install.log RBINSTALLDIR=”C:\mydesired toplevel folder\and some sub folder” |
コンピュータへの ClickOnce バージョンのレポート ビルダ 2.0 のインストール
レポート ビルダ 2.0 の ClickOnce バージョンはレポート サーバー上にあり、それがインストールされているレポート マネージャまたは SharePoint サイトでユーザーがレポート ビルダのボタンをクリックすると、ユーザーのコンピュータ上で開かれます。管理者は、ユーザーがアクセスする前に、このアプリケーションをレポート サーバーにインストールしておく必要があります。
レポート ビルダの ClickOnce バージョンを開く方法の詳細については、「レポート ビルダ 2.0 ClickOnce を起動する方法」を参照してください。
レポート サーバーへの ClickOnce バージョンのレポート ビルダ 2.0 のインストール
ClickOnce バージョンはレポート サーバーにインストールされ、ネイティブ モードまたは SharePoint 統合モードの Reporting Services と共に使用できます。ClickOnce バージョンのインストール後、ユーザーはレポート マネージャまたは SharePoint サイトからレポート ビルダを開くことができます。
既定では、ClickOnce アプリケーションはレポート ビルダ 1.0 を開きます。SQL Server 2008 PCU1 または SharePoint 用レポート ビルダ 2.0 のインストール後に、レポート ビルダ 2.0 を既定のバージョンとして指定できます。詳細については、「レポート ビルダ 2.0 を既定の ClickOnce レポート ビルダ バージョンとして設定する方法」を参照してください。
ネイティブ モードの Reporting Services
レポート ビルダ 2.0 の ClickOnce バージョンをネイティブ モードの Report Services にインストールするには、SQL Server 2008 PCU1 をインストールします。SQL Server 2008 PCU1 は、「SQL Server トラブルシューティングとサポート」の SQL Server 2008 ダウンロード ページからダウンロードできます。
SharePoint 統合モードの Reporting Services
レポート ビルダ 2.0 の ClickOnce バージョンを SharePoint 統合モードでインストールされた Report Services にインストールするには、アドインの SharePoint 用 SQL Server 2008 レポート ビルダ 2.0 をインストールする必要があります。このアドインだけを SQL Server 2008 PCU1 とは別にダウンロードしてインストールすることができます。しかし、必須ではありませんが、SQL Server 2008 PCU1 もインストールすることをお勧めします。このアドインは、「SQL Server トラブルシューティングとサポート」の SQL Server 2008 ダウンロード ページからダウンロードできます。
レポート ビルダ 2.0 の ClickOnce バージョンをインストールする前に、SharePoint テクノロジ用 SQL Server Report Services アドインを SharePoint 環境にインストールしておく必要があります。
レポート ビルダ 2.0 をインストールするには
レポート ビルダ 2.0 ClickOnce アプリケーションの Windows インストーラ パッケージ (MSI) である RBClickOnce.msi の場所を参照してクリックします。既定では、MSI は C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\12\ISAPI\ReportBuilder フォルダにダウンロードされます。
[SharePoint 用 SQL Server 2008 レポート ビルダ 2.0 のインストール ウィザードへようこそ] ページで、[次へ] をクリックします。
[使用許諾契約書] ページで使用許諾契約書を読み、[同意する] オプションを選択します。[次へ] をクリックします。
個人名と会社名を指定します。[次へ] をクリックします。
[インストール] をクリックしてレポート ビルダ 2.0 のインストールを完了します。これで、レポート ビルダの ClickOnce バージョンが使用できるようになります。
レポート ビルダの言語
レポート ビルダ 2.0 は、英語に加えて 21 か国語で使用できます。レポート ビルダ 2.0 のスタンドアロン バージョンをダウンロードする場合は、インストールする言語バージョンを選択します。インストールする言語バージョンごとにダウンロードを繰り返す必要があります。ClickOnce バージョンの場合は、すべての言語バージョンがサーバーにインストールされます。ユーザーのコンピュータのカルチャに応じて、インストールする言語バージョンが判断されます。カルチャと利用可能な言語が一致しない場合は、英語バージョンがインストールされます。
次の表に、使用可能な言語バージョンに関する情報を示します。
LCID |
言語 |
カルチャ |
---|---|---|
1028 |
中国語 (繁体字) |
zh-TW |
1029 |
チェコ語 |
cs-CZ |
1030 |
デンマーク語 |
da-DK |
1031 |
ドイツ語 |
de-DE |
1032 |
ギリシャ語 |
el-GR |
1033 |
英語 |
en-US |
1035 |
フィンランド語 |
fi-FI |
1036 |
フランス語 |
fr-FR |
1038 |
ハンガリー語 |
hu-HU |
1040 |
イタリア語 |
it-IT |
1041 |
日本語 |
ja-JP |
1042 |
韓国語 |
ko-KR |
1043 |
オランダ語 |
nl-NL |
1044 |
ノルウェー語 (ブークモール) |
nb-NO |
1045 |
ポーランド語 |
pl-PL |
1046 |
ポルトガル語 (ブラジル) |
pt-BR |
1049 |
ロシア語 |
ru-RU |
1053 |
スウェーデン語 |
sv-SE |
1055 |
トルコ語 |
tr-TR |
2052 |
中国語 (簡体字) |
zh-CN |
2070 |
ポルトガル語 (ポルトガル) |
pt-PT |
3082 |
スペイン語 (スペイン) |
es-ES |