レポート デザイナーによるレポートの作成 (SSRS)
レポート デザイナーを使用すると、フル機能の Reporting Services レポートを作成できます。レポート デザイナーには、データ ソースやクエリ情報の定義、レポート上のデータ領域およびフィールドの配置、レポートのレイアウトの調整、対話機能の定義を実行できるグラフィカル インターフェイスが用意されています。
レポート デザイナー環境
レポート デザイナーは、Business Intelligence Development Studio で実行されるグラフィカル ツールです。BI Development Studio には、Microsoft Visual Studio と統合されたレポート デザイン環境が用意されています。レポート プロジェクトまたはレポート ウィザード プロジェクトのテンプレートを選択すると、レポート デザイナーのデータおよびデザイン画面が表示されます。レポート デザイナーには、クエリ デザイナーと式エディターが含まれます。レポートを操作するときは、Visual Studio のツールボックス、ソリューション エクスプローラー、およびプロパティ ウィンドウも使用できます。
レポート デザイナーでレポートを作成する方法
レポート デザイナーでレポートを作成するには、次のいずれかの方法を選択してください。
レポート プロジェクトを作成し、そこにレポートを追加した後、レポート データおよびレイアウトを手動で指定する。
レポート ウィザードを使用し、順を追った指示に従って、基本のレポートを定義する。
レポート ビルダーでアドホック レポートを作成し、それをレポート デザイナーで修正する。
新規または既存のアイテムとして、レポートをアプリケーションのプロジェクトまたはソリューションに追加する。
Microsoft Access の既存のレポートをインポートする。
レポート定義ファイルを直接操作する。
レポート プロジェクトとレポートの作成
レポートは、レポート プロジェクトに格納されているファイルです。レポート プロジェクトは、レポート定義およびリソースのコンテナーの役割を果たします。レポート プロジェクト内の各ファイルは、プロジェクトが配置されるときに、レポート サーバーにパブリッシュされます。プロジェクトを初めて作成する場合は、プロジェクトのコンテナーとしてソリューションも作成されます。複数のプロジェクトを 1 つのソリューションに追加することができます。
レポート プロジェクトの作成方法は 2 種類あります。空のレポート プロジェクト作成することも、レポート プロジェクト ウィザードを使用してレポート プロジェクトとレポートを作成することもできます。レポート プロジェクトの作成後、新規または既存のレポートをプロジェクトに追加できます。新規レポートの場合は、レポート データに使用するデータ ソースへの接続を定義し、データセットを定義する必要があります。1 つのレポートに対して、複数のデータ ソースとデータセットを定義できます。レポートのデータを定義したら、必要なレイアウトと対話機能をデザインします。詳細については、「新規または既存のレポートをレポート プロジェクトに追加する方法 (SSRS)」を参照してください。
レポートに使用するデータセットの定義の詳細については、「データ接続、データ ソース、および接続文字列 (SSRS)」を参照してください。レポートのデザインの詳細については、「チュートリアル : 基本的なテーブル レポートの作成」、「レポート デザインに関するヒント (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」、および「レポートの計画 (レポート ビルダー 3.0)」を参照してください。
レポートはさまざまな形式にエクスポートできますが、エクスポートすることによって、一部のレポート レイアウトや対話機能に影響が生じることがあります。各種の出力形式に関するデザイン上の注意事項の詳細については、「レポートのエクスポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
レポート ウィザードの使用
レポート ウィザードでは、データ定義とレポート デザインが、一連の手順に簡略化され、完成したレポートが生成されます。Visual Studio 環境に不慣れな場合や、基本のレポートをすぐに作成する必要がある場合に、レポート ウィザードを実行できます。詳細については、「レポート ウィザードを使用したレポートの作成 (SSRS)」を参照してください。ウィザードの終了後も、引き続きレポート デザイナーでレポートに変更を加えることができます。
レポート ビルダー 1.0 の使用
レポート モデルからアドホック レポートを作成する場合は、レポート ビルダー 1.0 を使用します。レポート ビルダーは、ユーザーがレポート サーバーからローカル コンピューターにダウンロードする ClickOnce Windows フォーム アプリケーションです。ユーザーは、定義済みのレポート モデルのフィールドを、レポート テンプレートにドラッグしてレポートを作成します。ユーザーは、データを書式設定、グループ化、並べ替え、およびフィルター処理することができます。レポート ビルダーのレポートをレポート デザイナーで開くことにより、必要な機能を追加できます。詳細については、「レポート ビルダー 1.0 を使用したレポートのデザインと実装」を参照してください。
プロジェクトまたはソリューションへのレポートの追加
空のレポート プロジェクト テンプレートを指定すると、レポートが新規アイテムまたは既存のアイテムとして Visual Studio のプロジェクトまたはソリューションに追加されて、レポート デザイナーが起動します。
初期状態では、空のレポート プロジェクトには、データやレイアウトについての情報は含まれません。空のレポートを作成したら、まずデータ ソースに接続し、データセット クエリを定義する必要があります。次に、データ、データ領域、テキスト ボックス、およびフィールドをレポート レイアウトに追加します。詳細については、「新規または既存のレポートをレポート プロジェクトに追加する方法 (SSRS)」、「レポートへのデータの追加 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」、および「テーブル、マトリックス、および一覧 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
レポート テンプレートとしてのカスタム レポートの追加
新しいレポートのテンプレートとしてカスタム レポートを使用するには、BI Development Studio がインストールされているコンピューターの ReportProject フォルダーにそのカスタム レポートをコピーするだけです。既定では、このフォルダーは、<drive>:\Program Files\Microsoft Visual Studio 9.0\Common7\IDE\Private Assemblies\ProjectItems\ReportProject にあります。レポート プロジェクトに新しいアイテムを追加すると、カスタム レポートが [テンプレート] ペインに表示されます。
Microsoft Access レポートのインポート
レポート デザイナーでは、Microsoft Access のデータベースまたはプロジェクト ファイルからレポートをインポートできます。レポート デザイナーによって、Access データベースまたはプロジェクト ファイル内の各レポートが RDL に変換され、指定したレポート プロジェクト内に保存されます。Access レポートのすべての機能がレポート定義 (.rdl) ファイルに転送されるわけではありません。詳細については、「Microsoft Access からレポートをインポートする方法 (Reporting Services)」、「Access からのレポートのインポート (Reporting Services)」、および「サポートされる Access レポート機能 (SSRS)」を参照してください。
レポート定義ファイルの直接操作
レポート デザイナーで作成したレポートは、XML ベースの .rdl ファイルとして保存されます。このファイルは、レポート デザイナー、テキスト エディターをはじめ、XML の編集が可能な任意のツールで編集できます。詳細については、「レポート定義言語の直接操作 (SSRS)」を参照してください。