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PowerPivot for SharePoint の既定の構成

このトピックでは、SQL Server セットアップの [新しいサーバー] インストール オプションで PowerPivot for SharePoint をインストールしたときに、SharePoint で作成および構成されるサービスとアプリケーションについて説明します。

[新しいサーバー] インストール オプションを使用すると、既定の状態で利用できるサーバーがインストールおよび構成され、SharePoint の構成も行われます。多くの配置シナリオでは、既定の構成で十分です。相互運用性やパフォーマンスに問題がなければ、セットアップで構成された状態で PowerPivot サーバー システムを使用できます。

このトピックの内容は次のとおりです。

インストールの基本的なシステム要件

データベース エンジン

Analysis Services の SharePoint 統合モード

SharePoint 構成データベースおよび重要なサービス

既定の Web アプリケーションおよびルート サイト コレクション

Windows トークン サービスに対するクレーム

PowerPivot ソリューションの配置

Excel Services の準備

Secure Store Service の準備とデータ更新の構成

PowerPivot System サービスの準備

使用状況データ収集の有効化

インストールの基本的なシステム要件

[新しいサーバー] オプションを使用して PowerPivot for SharePoint をインストールする前に、コンピューターが次に示す要件を満たしている必要があります。

  • SharePoint のインストール メディアに収録されている PrerequisiteInstaller.exe プログラムを使用して、すべての SharePoint 必須コンポーネントがインストールおよび構成されている。

  • SharePoint のインストール メディアに収録されている Setup.exe を使用して、すべての SharePoint プログラム ファイルがインストールされている。

  • SharePoint サーバーが構成されていない。[新しいサーバー] インストール オプションを使用して SQL Server セットアップを実行する前に、SharePoint 構成プログラム (PSConfig.exe) を実行しないでください。[新しいサーバー] インストールが機能するには、SQL Server セットアップで構成タスクを自動的に実行する必要があります。詳細については、「新しい SharePoint サーバーへの PowerPivot for SharePoint のインストール」を参照してください。

データベース エンジンの準備

[新しいサーバー] インストール オプションを選択すると、データベース エンジンが配置に追加されます。後で、SQL Server セットアップで SharePoint を構成するときに、ローカル データベース エンジンを使用して、構成データベース、サービス アプリケーション データベース、およびコンテンツ データベースが作成されます。

サービスの準備に使用される資格情報は、SQL Server セットアップの実行中に収集されます。SQL Server セットアップを実行するユーザーは、データベース エンジン システム管理者でもあることが必要です。このユーザーは、セットアップ中に [現在のユーザーの追加] オプションを選択して必要な権限を取得しておく必要があります。

Analysis Services の SharePoint 統合モード

SQL Server セットアップによって、SharePoint 統合モードの Analysis Services サービスが PowerPivot 名前付きインスタンスとしてインストールされます。サービスの準備に使用される資格情報は、SQL Server セットアップの実行中に指定されます。

SQL Server セットアップを実行するユーザーは、Analysis Services システム管理者でもあることが必要です。このユーザーは、セットアップ中に [現在のユーザーの追加] オプションを選択して必要な権限を取得しておく必要があります。また、Analysis Services インスタンスに接続する PowerPivot サービス アプリケーションのサービス ID には、Analysis Services システム管理権限が必要です。これらの権限は、セットアップ中に [新しいサーバー] インストール オプションを使用したり、SharePoint サーバーの全体管理で PowerPivot サービス アプリケーションを手動で作成したりすると付与されます。

SharePoint 統合モードの詳細については、「SharePoint 統合モードの Analysis Services (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。

SharePoint 構成データベースおよび重要なサービス

PowerPivot for SharePoint の既定の構成を設定する場合は、SQL Server セットアップで Psconfig.exe がバックグラウンドで実行され、構成データベースの作成、および必要なサービス (Microsoft SharePoint Foundation ワークフロー タイマー サービス、Microsoft SharePoint Foundation Web アプリケーション サービス、サーバーの全体管理サービスなど) の有効化が行われます。サービスの準備に使用されるファーム アカウントの資格情報は、SQL Server セットアップの実行中に収集されます。SQL Server セットアップを実行するユーザーは、ファーム管理者になります。

既定の Web アプリケーションおよびルート サイト コレクション

既定の SharePoint Web アプリケーションが作成および構成されます。PowerPivot for SharePoint の要求に従い、Web アプリケーションはクラシック モード認証を使用するように構成されます。

ルート サイト コレクションも作成されます。アプリケーションはファーム アカウントとして実行されます。SQL Server セットアップを実行するユーザーは、プライマリ サイト コレクション管理者になります。

SQL Server セットアップでは、PowerPivotWebApp ソリューションが既定の Web アプリケーションに配置され、PowerPivot 機能がルート サイト コレクションに対してアクティブ化されます。

アプリケーションとサイト コレクションでは SharePoint の既定値が使用されます。

既定のインストールでは、PowerPivot ギャラリー ライブラリは自動的に作成されます。このライブラリの詳細については、「PowerPivot ギャラリーの管理」を参照してください。

Windows トークン サービスに対するクレーム

SQL Server セットアップによって、Windows トークン サービスに対するクレームが開始されます。これにより、Excel Services が PowerPivot System サービスに認証済みの要求を転送できるようになります。

このサービスを構成する方法の詳細については、「PowerShell 構成スクリプト (PowerPivot for SharePoint)」または「既存の SharePoint サーバーに PowerPivot for SharePoint をインストールする方法」を参照してください。

PowerPivot ソリューションの配置

SQL Server セットアップでは、グローバル ソリューション パッケージ (powerpivotfarm.wsp) が配置され、さらにアプリケーション レベルのソリューション (powerpivotwebapp.wsp) が既定の Web アプリケーションに配置されます。これらのソリューションによって、Web フロントエンドとサーバーの全体管理に、構成ページとアプリケーション ページ、およびプログラム ファイルが追加されます。これらのソリューションをどのような場合に配置するか、および配置する方法の詳細については、「PowerPivot ソリューションの配置」を参照してください。

Excel Services の準備

SQL Server セットアップによって、Excel Services がアクティブ化されてサービス アプリケーションが作成されます。サービス アプリケーションはファーム アカウントとして実行されます。サービスは既定のサービス接続リストに追加されます。既定の Web アプリケーションのブックにアクセスできるように、信頼できるファイル保存場所が有効化されて構成されます。

サービスは既定値を使用するように構成されますが、次の [信頼できるファイル保存場所] のプロパティは例外です。

  • [ブックの最大サイズ] を 50 MB に設定します。これにより、ブックの最大サイズの上限が、Web アプリケーションに対する既定のファイルの最大アップロード サイズと同じになります。

  • [外部データの許可] を [信頼できるデータ接続ライブラリと、埋め込まれている接続] に設定し、ブック ファイル内に埋め込まれた接続文字列を使用してデータ接続を処理できるようにします。この値は必須です。

  • [データ更新に関する警告を表示する] をオフにして、PowerPivot ギャラリーでサムネイルを許可します。この機能をオンに戻す場合は、必ず PowerPivot ギャラリーを信頼できる場所に追加してください。詳細については、「PowerPivot サイト用の信頼できる場所を作成する方法」を参照してください。

Secure Store Service の準備とデータ更新の構成

Secure Store Service はサーバー側のデータ更新操作で使用され、SharePoint にパブリッシュされた PowerPivot ブックの新しいデータを取得します。SQL Server セットアップによって、Secure Store Service がアクティブ化されてサービス アプリケーションが作成され、マスター キーが生成されます。サービス アプリケーションはファーム アカウントとして実行されます。サービスは既定のサービス接続リストに追加されます。また、データ更新を有効にするために、定期データ更新をサポートする自動 PowerPivot データ更新アカウントが作成されます。既定のインストールでは、自動 PowerPivot データ更新アカウントもファーム アカウントとして実行されます。このアカウントを変更する方法の詳細については、「PowerPivot 自動データ更新アカウントの構成と使用」を参照してください。

PowerPivot System サービスの準備

SQL Server セットアップによって、ルート サイト コレクションに対して PowerPivot 機能の統合がアクティブ化され、PowerPivot サービス アプリケーションが作成されます。サービスは既定のサービス接続グループに追加されます。初期状態では、サービス アプリケーションはファーム アカウントとして実行されます。これは、後から SharePoint サーバーの全体管理で変更できます。

PowerPivot System サービスのアプリケーション プール ID には、ローカルの Analysis Services インスタンスに対するシステム管理者権限があります。この権限は、Analysis Services インスタンスにデータの読み込みとアンロードの要求を発行する場合に必要です。

使用状況データ収集の有効化

PowerPivot for SharePoint は、SharePoint の使用状況データ収集インフラストラクチャを使用して、PowerPivot の使用状況に関する情報をファーム全体で収集します。使用状況データは常に SharePoint のインストールに含まれますが、使用する前に有効にする必要があります。使用状況のデータ収集は、新しいサーバーのインストール中に SQL Server セットアップによって有効になります。