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アップグレード (PowerPivot for SharePoint)

このトピックの情報を使用して、SQL Server 2008 R2 PowerPivot for SharePoint をアップグレードします。このリリースの新機能および変更点の詳細については、「新機能 (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。

このトピックは、次のセクションで構成されています。

Service Pack 1 (SP1) へのアップグレード

SharePoint ファーム内の複数の PowerPivot for SharePoint サーバーのアップグレード

ファーム内の PowerPivot インスタンスへの QFE の適用

ファーム内の PowerPivot サーバーのバージョンのチェック

アップグレード後の検証タスク

Service Pack 1 (SP1) へのアップグレード

PowerPivot for SharePoint がインストールされている各アプリケーション サーバーに SP1 を適用します。SP1 のインストール後に再起動は不要です。

SharePoint タイマー ジョブによりソリューションがファーム内の Web アプリケーション全体で同期するまで待ちます。

必要に応じて、正常性ルールを実行して、ソリューションを必要なバージョンに直ちに同期させます。この方法では、IIS をリセットする必要があります。

  1. サーバーの全体管理の [監視] で、[ルールの定義の確認] をクリックします。

  2. [構成] カテゴリで、次のルールを探してクリックします。

    [PowerPivot: 配置済みのファーム ソリューションが最新ではありません。]

  3. このルールの [正常性アナライザー ルールの定義] ボックスで、[今すぐ実行] をクリックします。

  4. 古いバージョンが確実に使用できなくなるように、IIS をリセットします。この操作を行うには、管理者コマンド プロンプトを開き、「IISRESET」と入力します。

これ以上の構成手順は不要ですが、アップグレード後のタスクを実行してサーバーが動作することを確認する必要があります (このトピックの「アップグレード後の検証タスク」を参照)。

SharePoint ファーム内の複数の PowerPivot for SharePoint サーバーのアップグレード

複数の PowerPivot for SharePoint サーバーがある場合は、各サーバーに SP1 を忘れずに適用してください。複数の PowerPivot for SharePoint サーバーを含むマルチサーバー トポロジでは、すべてのサーバー インスタンスとコンポーネントで同じバージョンを使用する必要があります。最新バージョンのソフトウェアを実行するサーバーによって、ファーム内のすべてのサーバーのレベルが設定されます。一部のサーバーのみをアップグレードすると、古いバージョンのソフトウェアを実行するサーバーは、同様にアップグレードを行うまで使用できなくなります。

PowerPivot ソリューション ファイルは、物理コンピューター上の場所でアップグレードされますが、1 時間ごとに実行される SharePoint タイマー ジョブにより、ファーム全体の特定の Web アプリケーションに配置されます。タイマー ジョブのスケジュール設定によって、アプリケーションをホストする Web フロント エンド コンピューターにプログラム ファイルがコピーされる時期が決まります。タイマー ジョブがアップグレードの直前に実施された場合、PowerPivot の Web アプリケーション ソリューションのアップグレードがファーム全体に反映されるまで 1 時間近くかかる場合があります。この間、PowerPivot クエリ処理とデータ更新の要求が削除されます。この問題を回避するために、手動で正常性ルールを実行して、同じバージョンのソリューションを使用するようにすべてのサーバーを直ちに同期することができます。

マルチサーバー配置をアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. SQL Server セットアップを実行して、最初の PowerPivot for SharePoint インスタンスをアップグレードします。複数のサーバーがある場合は、どのサーバーでも選択できます。PowerPivot for SharePoint の配置にプライマリ サーバーの概念はありません。アップグレードを実行すると、すべての PowerPivot for SharePoint インスタンスで使用されるソリューション パッケージが新しいバージョンにアップグレードされます。

  2. SQL Server セットアップを実行して、PowerPivot for SharePoint をアップグレードすることにより、他の各サーバーをアップグレードします。

  3. SharePoint タイマー ジョブによりソリューションがファーム内の Web アプリケーション全体で同期するまで待ちます。

    必要に応じて、正常性ルールを実行して、ソリューションを必要なバージョンに直ちに同期させます。この方法では、IIS をリセットする必要があります。

    1. サーバーの全体管理の [監視] で、[ルールの定義の確認] をクリックします。

    2. [構成] カテゴリで、次のルールを探してクリックします。

      [PowerPivot: 配置済みのファーム ソリューションが最新ではありません。]

    3. このルールの [正常性アナライザー ルールの定義] ボックスで、[今すぐ実行] をクリックします。

    4. 古いバージョンが確実に使用できなくなるように、IIS をリセットします。この操作を行うには、管理者コマンド プロンプトを開き、「IISRESET」と入力します。

ファーム内の PowerPivot インスタンスへの QFE の適用

PowerPivot for SharePoint サーバーに修正プログラムを適用すると、既存のプログラム ファイルが、特定の問題の修正を含む新しいバージョンに更新されます。QFE をマルチサーバー トポロジに適用するときに、最初に使用すべきプライマリ サーバーはありません。ファーム内の他の PowerPivot サーバーに同じ QFE を適用している限り、どのサーバーからでも開始できます。

QFE を適用すると、ファーム構成データベースでサーバー バージョン情報が更新されます。修正プログラムを適用したサーバーのバージョンがファームに対して新たに想定されるバージョンになります。QFE を含まないサーバーは、修正プログラムを適用するまでオフラインになります。

QFE が適用されていることを確認するには、PowerPivot ソリューションを配置する正常性アナライザー ルールを実行する必要があります。

  1. QFE で提供されている手順に従って修正プログラムをインストールします。

  2. サーバーの全体管理の [監視] で、[ルールの定義の確認] をクリックします。

  3. [構成] カテゴリで、次のルールを探してクリックします。

    [PowerPivot: 配置済みのファーム ソリューションが最新ではありません。]

  4. このルールの [正常性アナライザー ルールの定義] ボックスで、[今すぐ実行] をクリックします。

  5. 古いバージョンが確実に使用できなくなるように、IIS をリセットします。この操作を行うには、管理者コマンド プロンプトを開き、「IISRESET」と入力します。

ファーム内のサービスのバージョン情報をチェックするには、サーバーの全体管理の [アップグレードと修正プログラムの管理] セクションにある [製品と修正プログラムのインストール状態のチェック] ページを使用します。

ファーム内の PowerPivot サーバーのバージョンのチェック

ファーム内の PowerPivot System サービスおよび Analysis Services のサービス インスタンスはすべて、同じバージョンである必要があります。すべてのサーバー コンポーネントが同じバージョンであることを確認するには、次のコンポーネントのバージョン情報を確認します。

  • Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll ファイル。これは、PowerPivot System サービスのオブジェクト モデルが含まれているファイルです。

  • PowerPivot for SharePoint がインストールされている各アプリケーション サーバーの Analysis Services サービス。

PowerPivot ソリューションおよび PowerPivot System サービスのバージョンを確認する方法

  1. \Windows\Assembly で Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll ファイルを探します。

  2. Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  3. [詳細] をクリックします。

  4. ファイル バージョンは、製品リリースを表す 10.50.1600.1 である必要があります。

PowerPivot for SharePoint サーバーには、Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll のコピーが複数あります。このファイルのコピーは、グローバル アセンブリ \inetpub\wwwroot\wss\VirtualDirectories\80\bin\ と \Program Files\Microsoft SQL Server\100\SDK\Assemblies にあります。

インストールのファイルのバージョンを確認する場合には、必ず Assembly フォルダーのバージョンを参照してください。これはセットアップがアップグレードするコピーです。ファイルの他のコピーは、powerpivotwebapp.wsp ソリューション パッケージまたはセットアップ (接続コンポーネントをインストールする場合) によって追加されます。ソリューション パッケージは、追加したコピーを更新します。マルチサーバー アップグレード操作の段階によっては、\inetpub のコピーがグローバル アセンブリのバージョンより新しくなることがあります。

Analysis Services のバージョンを確認する方法

ファーム内の一部の PowerPivot for SharePoint サーバーのみをアップグレードした場合は、アップグレードされていないサーバーの Analysis Services インスタンスがファームで想定されるバージョンより古くなります。

  1. <drive>:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSAS10_50.PowerPivot\OLAP\bin で msmdsrv.exe を探します。

  2. msmdsrv.exe を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  3. [詳細] をクリックします。

  4. ファイル バージョンは 10.50.1600.1 である必要があります。

  5. この番号が Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll ファイルと同じであることを確認します。

  6. msmdsrv.exe が Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll より古い場合は、SQL Server セットアップを実行して Analysis Services インスタンスをアップグレードします。

アップグレード後の検証タスク

PowerPivot サーバーのアップグレードまたは修正プログラムの適用を行った後には、サーバーが動作していることを確認してください。

タスク

リンク

Claims to Windows Token Service が実行されていることを確認します。

サーバーの全体管理で、[サーバーのサービスの管理] ページを開き、Claims to Windows Token Service が開始していることを確認します。

[管理ツール] の [サービス] で、Claims to Windows Token Service が実行されていない場合は開始します。

クエリとデータの処理が機能していることを確認します。

PowerPivot データを含む複数のブックを開きます。スライサーまたはフィルターをクリックして、クエリ操作が機能していることを確認します。スライサーまたはフィルターに応答してデータが変更された場合は、クエリが正常に処理されています。

複数のサーバーがある場合は、ハード ドライブのキャッシュ ファイルの存在をチェックします。キャッシュ ファイルが存在する場合は、データ ファイルがその物理サーバーに読み込まれたことを示します。\Program Files\Microsoft SQL Server\MSAS10_50.POWERPIVOT\OLAP\Backup フォルダー内のキャッシュ ファイルを探します。

その処理が機能していることを確認するには、既存のブックのデータ更新スケジュールを開き、[さらに、できるだけ早く更新を行います] チェック ボックスをオンにします。データ更新が完了するまで数分間待ち、データ更新履歴ページをチェックして、データ更新が正常に完了していることを確認します。

その後数日間にわたり PowerPivot 管理ダッシュボードのデータ更新レポートを監視して、データ更新に対する変更がないことを確認します。

PowerPivot 管理ダッシュボード

新規サービス アプリケーション構成設定が使用可能であることを確認します。

サーバーの全体管理の [アプリケーション構成の管理] で、構成ページを開き、新しいファイル キャッシュ制限が [データ更新] セクションに表示されていることを確認します。

注意
これまでのタスクに成功しなかった場合にのみ、残りのタスクを実行します。

SharePoint 統合 DLL のバージョンをチェックして、アップグレードが行われたことを確認します。

ファーム内の PowerPivot サーバーのバージョンのチェック

PowerPivot for SharePoint を実行するすべてのコンピューターでサービスが実行されていることを確認します。

PowerPivot for SharePoint インスタンスでのサービスの開始または停止

サイト コレクション レベルでの機能のアクティブ化を確認します。

サイト コレクションを対象とした PowerPivot 機能の統合のアクティブ化

PowerPivot 設定と機能を構成する方法の詳細については、「構成 (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。

インストール後のすべての構成タスクを示した手順の詳細については、「既存の SharePoint サーバーに PowerPivot for SharePoint をインストールする方法」を参照してください。