ALTER QUEUE (Transact-SQL)
キューのプロパティを変更します。
構文
ALTER QUEUE <object> WITH [ STATUS = { ON | OFF } [ , ] ] [ RETENTION = { ON | OFF } [ , ] ] [ ACTIVATION ( { [ STATUS = { ON | OFF } [ , ] ] [ PROCEDURE_NAME = <procedure> [ , ] ] [ MAX_QUEUE_READERS = max_readers [ , ] ] [ EXECUTE AS { SELF | 'user_name' | OWNER } ] | DROP } ) ] [ ; ] <object> ::= { [ database_name. [ schema_name ] . | schema_name. ] queue_name } <procedure> ::= { [ database_name. [ schema_name ] . | schema_name. ] stored_procedure_name }
引数
- database_name (object)
変更するキューを含むデータベースの名前を指定します。database_name を指定しない場合、既定では現在のデータベースが使用されます。
- schema_name (object)
新しいキューが所属するスキーマの名前を指定します。schema_name を指定しない場合、既定では現在のユーザーの既定のスキーマが使用されます。
- queue_name
変更するキューの名前を指定します。
- STATUS (Queue)
キューが利用できる (ON) か、利用できない (OFF) かを指定します。キューが利用できない場合、キューにメッセージを追加したりキューからメッセージを削除することはできません。
RETENTION
キューのメッセージ保有期間の設定を指定します。RETENTION = ON の場合、このキューを使用するメッセージ交換で送信または受信されるすべてのメッセージは、メッセージ交換が終了するまでキュー内に保有されます。これにより、監査目的でメッセージを保有したり、エラーが発生した場合に補正するトランザクションを実行することができます。メモ : RETENTION = ON に設定すると、パフォーマンスが低下する場合があります。この設定は、アプリケーションのサービス レベル契約を満たす必要がある場合にのみ使用してください。
- ACTIVATION
このキューに到着するメッセージを処理するため、アクティブになっているストアド プロシージャについての情報を指定します。
- STATUS (Activation)
キューがストアド プロシージャをアクティブにするかどうかを指定します。STATUS = ON の場合は、現在実行中のプロシージャの数が MAX_QUEUE_READERS より少なく、ストアド プロシージャによるメッセージの受信よりも早くメッセージがキューに到着する場合に、PROCEDURE_NAME で指定されるストアド プロシージャがキューによって開始されます。STATUS = OFF の場合は、キューによってストアド プロシージャはアクティブになりません。
- PROCEDURE_NAME = <procedure>
処理するメッセージがキューに含まれているときにアクティブにするストアド プロシージャの名前を指定します。この値は SQL Server の識別子にする必要があります。アクティブ化の詳細については、「アクティブ化が行われるタイミングについて」を参照してください。
- database_name (procedure)
ストアド プロシージャを含むデータベースの名前を指定します。
- schema_name (procedure)
ストアド プロシージャを所有するスキーマの名前を指定します。
- stored_procedure_name
ストアド プロシージャの名前を指定します。
- MAX_QUEUE_READERS = max_readers
キューで同時に開始する、アクティブ化ストアド プロシージャの最大インスタンス数を指定します。max_readers には、0 ~ 32,767 の数値を指定する必要があります。
- EXECUTE AS
アクティブ化ストアド プロシージャを実行する SQL Server データベース ユーザー アカウントを指定します。キューによってストアド プロシージャがアクティブになったとき、SQL Server ではこのユーザーの権限を確認できる必要があります。Microsoft Windows ドメイン ユーザーの場合は、SQL Server がドメインに接続している必要があり、プロシージャがアクティブ化されたとき、またはアクティブ化が失敗したときに、指定したユーザーの権限を検証できる必要があります。SQL Server ユーザーの場合は、サーバーで常に権限を確認できます。
- SELF
現在のユーザーとしてストアド プロシージャを実行します (対象の ALTER QUEUE ステートメントを実行しているデータベース プリンシパル)。
- 'user_name'
ストアド プロシージャを実行するユーザーの名前を指定します。user_name には SQL Server 識別子として有効な SQL Server ユーザーを指定する必要があります。現在のユーザーは、指定した user_name に対して IMPERSONATE 権限を保持している必要があります。
- OWNER
キューの所有者としてストアド プロシージャを実行します。
- DROP
キューに関連付けられているすべてのアクティブ化情報を削除します。
解説
指定されたアクティブ化ストアド プロシージャが存在するキューにメッセージが含まれている場合は、アクティブ化状態を OFF から ON に変更すると、すぐにアクティブ化ストアド プロシージャがアクティブになります。アクティブ化状態を ON から OFF に変更すると、ストアド プロシージャのインスタンスのアクティブ化処理は停止しますが、現在実行中のストアド プロシージャのインスタンスは停止しません。
キューにアクティブ化ストアド プロシージャを追加しても、キューのアクティブ化の状態は変わりません。キューのアクティブ化ストアド プロシージャを変更しても、現在実行中のアクティブ化ストアド プロシージャのインスタンスには影響しません。
Service Broker では、アクティブ化処理の一部として、キューに設定されているキュー リーダーの最大数が確認されます。したがって、キューに対してキュー リーダーの最大数を増やすと、Service Broker ではすぐにアクティブ化ストアド プロシージャのインスタンスを追加起動できるようになります。キューに対してキュー リーダーの最大数を減らしても、現在実行中のアクティブ化ストアド プロシージャのインスタンスには影響しませんが、アクティブ化ストアド プロシージャのインスタンスの数が、設定されている最大数より少なくなるまで、Service Broker ではストアド プロシージャの新しいインスタンスは起動されません。アクティブ化処理の詳細については、「アクティブ化が行われるタイミングについて」を参照してください。
キューが使用不可能な場合、Service Broker では、データベースの転送キュー内にあるキューを使用するサービスのメッセージが保持されます。カタログ ビュー sys.transmission_queue では、転送キューのビューが提供されます。
RECEIVE ステートメントまたは GET CONVERSATION GROUP ステートメントで利用できないキューを指定すると、ステートメントは失敗し、Transact-SQL エラーが返されます。
権限
既定では、キューを変更する権限は、キューの所有者、db_ddladmin 固定データベース ロールまたは db_owner 固定データベース ロールのメンバ、および sysadmin 固定サーバー ロールのメンバに与えられています。
例
A. キューを利用できないようにする
次の例では、ExpenseQueue
キューをメッセージの受信に利用できないようにします。
ALTER QUEUE ExpenseQueue WITH STATUS = OFF ;
B. アクティブ化ストアド プロシージャを変更する
次の例では、キューによって開始されるストアド プロシージャを変更します。このストアド プロシージャは、ALTER QUEUE
ステートメントを実行したユーザーとして実行されます。
ALTER QUEUE ExpenseQueue
WITH ACTIVATION (
PROCEDURE_NAME = new_stored_proc,
EXECUTE AS SELF) ;
C. キュー リーダーの数を変更する
次の例では、このキュー用に Service Broker で起動されるストアド プロシージャ インスタンスの最大数を 7
に設定します。
ALTER QUEUE ExpenseQueue WITH ACTIVATION (MAX_QUEUE_READERS = 7) ;
D. アクティブ化ストアド プロシージャと EXECUTE AS アカウントを変更する
次の例では、Service Broker によって開始されるストアド プロシージャを変更します。このストアド プロシージャは、ユーザー SecurityAccount
として実行されます。
ALTER QUEUE ExpenseQueue
WITH ACTIVATION (
PROCEDURE_NAME = AdventureWorks.dbo.new_stored_proc ,
EXECUTE AS 'SecurityAccount') ;
E. メッセージを保持するようキューを設定する
次の例では、メッセージを保持するようキューを設定します。このキューでは、キューを使用するサービス間で送信または受信されるすべてのメッセージが、そのメッセージ交換が終わるまで保持されます。
ALTER QUEUE ExpenseQueue WITH RETENTION = ON ;
F. キューからアクティブ化情報を削除する
次の例では、キューからすべてのアクティブ化情報を削除します。
ALTER QUEUE ExpenseQueue WITH ACTIVATION (DROP) ;
参照
関連項目
CREATE QUEUE (Transact-SQL)
DROP QUEUE (Transact-SQL)
EVENTDATA (Transact-SQL)
その他の技術情報
キュー
Service Broker のアクティブ化
内部アクティブ化のコンテキスト