パラメータの既定値の指定
オプション パラメータの既定値を指定することによって、オプション パラメータを伴うストアド プロシージャを作成できます。このストアド プロシージャを実行した場合、他の値が指定されなければ既定値が使用されます。
既定値の指定が必要なのは、ストアド プロシージャの中で指定された既定値がパラメータにない場合に、ストアド プロシージャの実行時に呼び出し元プログラムからそのパラメータの値が渡されないと、システム エラーが返されるためです。
パラメータの既定値として適切に値を指定できない場合、パラメータの既定値として NULL を指定すると、ストアド プロシージャがパラメータの値なしで実行されたときに独自のメッセージを返すようにすることができます。
メモ : |
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既定値が空白または句読点を含む文字列の場合、または数字で始まる場合 (たとえば 6xxx)、単一引用符で囲む必要があります。 |
例
次の例で、@SalesPerson
という 1 つの入力パラメータを伴う usp_GetSalesYTD
プロシージャを作成します。このパラメータには既定値として NULL が割り当てられています。@SalesPerson
パラメータに値を渡さずにストアド プロシージャを実行した場合にカスタム エラー メッセージを返すためのエラー処理ステートメントで NULL を使用します。
USE AdventureWorks;
GO
IF OBJECT_ID('Sales.uspGetSalesYTD', 'P') IS NOT NULL
DROP PROCEDURE Sales.uspGetSalesYTD;
GO
CREATE PROCEDURE Sales.uspGetSalesYTD
@SalesPerson nvarchar(50) = NULL -- NULL default value
AS
SET NOCOUNT ON;
-- Validate the @SalesPerson parameter.
IF @SalesPerson IS NULL
BEGIN
PRINT 'ERROR: You must specify the last name of the sales person.'
RETURN
END
-- Get the sales for the specified sales person and
-- assign it to the output parameter.
SELECT SalesYTD
FROM Sales.SalesPerson AS sp
JOIN HumanResources.vEmployee AS e ON e.EmployeeID = sp.SalesPersonID
WHERE LastName = @SalesPerson;
RETURN
GO
次の例では、ストアド プロシージャを実行します。最初のステートメントは、入力値を渡さずにストアド プロシージャを実行します。その結果、ストアド プロシージャのエラー処理ステートメントによってカスタム エラー メッセージが返されます。2 番目のステートメントでは入力値を渡し、予期した結果セットが返されます。
-- Run the stored procedure without specifying an input value.
EXEC Sales.usp_GetSalesYTD;
GO
-- Run the stored procedure with an input value.
EXEC Sales.usp_GetSalesYTD N'Blythe';
GO
次の例では、@first、@second、および @third の各パラメータにそれぞれ既定値を指定した my_proc プロシージャと、他のパラメータ値を使用してこのストアド プロシージャを実行したときに表示される値を示します。
IF OBJECT_ID('dbo.my_proc', 'P') IS NOT NULL
DROP PROCEDURE dbo.my_proc;
GO
CREATE PROCEDURE dbo.my_proc
@first int = NULL, -- NULL default value
@second int = 2, -- Default value of 2
@third int = 3 -- Default value of 3
AS
SET NOCOUNT ON;
SELECT @first, @second, @third;
GO
EXECUTE dbo.my_proc; -- No parameters supplied
GO
以下に結果セットを示します。
NULL 2 3
EXECUTE dbo.my_proc 10, 20, 30;-- All parameters supplied
GO
以下に結果セットを示します。
10 20 30
EXECUTE dbo.my_proc @second = 500; -- Only second parameter supplied by name
GO
以下に結果セットを示します。
NULL 500 3
EXECUTE dbo.my_proc 40, @third = 50 -- Only first and third parameters
-- are supplied.
以下に結果セットを示します。
40 2 50
参照
概念
パラメータ名の指定
パラメータのデータ型の指定
パラメータの方向の指定
その他の技術情報
EXECUTE (Transact-SQL)
パラメータの指定