レッスン 2 : Tutorial インスタンスの初期ビルドの実行
更新 : 2006 年 7 月 17 日
このレッスンでは、インスタンス構成ファイル (ICF) を確認し、必要に応じて ICF を更新します。さらに、アプリケーション定義ファイル (ADF) を確認した後、Notification Services の Tutorial インスタンスを作成します。
ICF の確認
最初に、TutorialICF.xml でインスタンスの構成を確認します。このインスタンス構成は、Weather アプリケーションをホストする Tutorial という名前の Notification Services インスタンスを定義しています。
このチュートリアルでは TutorialICF.xml を修正しませんが、ファイルの内容をひととおり確認しておきましょう。
ICF を確認するには
ソリューション エクスプローラで [Tutorial] を展開し、[その他] を展開します。
[TutorialICF.xml] をダブルクリックします。
この ICF には次の要素があります。
- ParameterDefaults 要素。ICF と ADF の既定のパラメータ値を指定します。
- InstanceName 要素。Notification Services のインスタンス名を指定します。ここでは Tutorial です。
- SqlServerSystem 要素。Notification Services データベースをホストする SQL Server のインスタンスを指定します。この要素には、%_DBEngineInstance_% パラメータが含まれています。このパラメータの値はパラメータの既定値に基づいており、ユーザーがインスタンスを作成または更新すると無効になります。
- Applications 要素。Weather アプリケーションに関する基本的な情報です。アプリケーションの名前、フォルダ、ADF の場所、および ADF の置き換え可能なパラメータの名前と値が指定されています。Weather アプリケーションでは、%_InstancePath_% と %_ServerName_% の 2 つパラメータが使用されます。これらのパラメータ値はパラメータの既定値に基づいており、インスタンスを作成または更新すると無効になります。
- DeliveryChannels 要素。組み込み File 配信プロトコルの配信チャネルを指定します。Weather アプリケーションは、File 配信プロトコルを使用して、FileChannel という名前の配信チャネルに通知を配信します。この通知は、FileNotifications.htm という名前のファイルに書き込まれます。
ICF ParameterDefaults の編集
チュートリアルの更新をより簡単にするために、ICF の ParameterDefaults セクションに記述されている以下の値が正しいことを確認してください。
- _DBEngineInstance_ パラメータの値は、オブジェクト エクスプローラで接続しているデータベース エンジンのインスタンス名でなければなりません。このパラメータの既定値は、ローカル コンピュータの名前を取得する環境変数 %COMPUTERNAME% です。指定のインスタンスに接続すると、%COMPUTERNAME% の部分が SQL Server のインスタンス名に置き換えられます。既定のインスタンスの場合、値はコンピュータ名と同じになります。
- _ServerName_ パラメータの値は、ローカル コンピュータの名前でなければなりません。ADF に渡されるこの値は、Notification Services エンジン コンポーネントの実行場所を指定します。インスタンスをスケール アウトしない限り、この値は %COMPUTERNAME% のままにしておきます。なお、このチュートリアルではインスタンスのスケール アウトを推奨しません。
- _InstancePath_ の値は、TutorialICF.xml ファイルのパスです。サンプルを既定の場所にインストールしなかった場合は、この値をチュートリアル ファイルの正しいパスに変えてください。%ProgramFiles% は、ローカル コンピュータ上の Program Files フォルダのパス (通常は C:\Program Files) を取得する環境変数です。
ParameterDefaults セクションのいずれかの値を変更した場合は、TutorialICF.xml を保存して閉じます。
ADF の確認
次に、WeatherADF.xml の初期アプリケーション定義を確認します。このファイルは、チュートリアルの途中で修正します。
ADF を確認するには
ソリューション エクスプローラで [Weather] を展開し、[その他] を展開します。
WeatherADF.xml をダブルクリックします。
初期段階の ADF には、情報がほとんどありません。アプリケーションを正常に作成するために必要な情報のみがあります。空の SubscriptionClasses 要素、空の NotificationClasses 要素、およびアプリケーションのジェネレータおよびディストリビュータの SystemName 要素です。これらの要素には、%_NSServer_% パラメータが含まれています。Notification Services のインスタンスを作成すると、このパラメータの値が ICF から ADF へ渡されます。
Notification Services のインスタンスの作成
Notification Services のインスタンスを作成するときは、ICF の名前、および ICF に必要なすべてのパラメータを Notification Services に指定します。Notification Services は、ICF を使用してインスタンス データベースを作成します。また、その ICF で指定されている Weather アプリケーションの ADF を使用して、アプリケーション データベースを作成します。
SQL Server Management Studio を使用して、Notification Services のインスタンスを作成します。
Notification Services のインスタンスを作成するには
オブジェクト エクスプローラで [Notification Services] を右クリックし、[新しい Notification Services インスタンス] をクリックします。
[参照] をクリックし、TutorialICF.xml を選択して、[開く] をクリックします。
このファイルの既定の場所は、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Samples\Notification Services\tutorial\TutorialICF.xml です。
[パラメータ] グリッドでパラメータの値を確認します。ICF を編集している場合は、指定した値が表示されていることを確認してください。
%COMPUTERNAME% および %ProgramFiles% 環境変数を使用している場合は、これらの変数の値も表示されます。
[OK] をクリックします。
作成状況がダイアログ ボックスに表示されます。すべてのアクションが正常に完了する必要があります。アクションが正常に完了しない場合は、指定したパラメータの値が正しいことを確認し、再び Notification Services のインスタンスを作成してください。
作成アクションが完了したら、[閉じる] をクリックします。
結果の確認
Tutorial インスタンスを作成すると、2 つの新しいデータベースと、1 つの Notification Services インスタンスがオブジェクト エクスプローラに表示されます。
結果を確認するには
オブジェクト エクスプローラで、[データベース] を展開します。
2 つのデータベースが表示されます。1 つは、インスタンス データベースである TutorialNSMain、もう 1 つはアプリケーション データベースである TutorialWeather です。これらのデータベースが表示されない場合は、[データベース] を右クリックして、[最新の情報に更新] をクリックします。
[Notification Services] を展開します。
Tutorial という名前の Notification Services インスタンスが表示されます。Tutorial インスタンスが表示されない場合は、[Notification Services] を右クリックして、[最新の情報に更新] をクリックします。
次のレッスン
参照
概念
Notification Services のチュートリアル
その他の技術情報
通知ソリューションの作成
Notification Services の配置
SQL Server Notification Services の紹介