Reporting Services の配置における接続とアカウント

更新 : 2006 年 12 月 12 日

このトピックでは、Reporting Services の配置で使用されるアカウントと接続について説明します。レポート サーバー Windows サービスおよび Web サービスのアカウントを指定する方法については、「Reporting Services のサービス アカウントとパスワードの構成」を参照してください。

接続の概要

次の図は、既定でインストールされる構成でのアカウントと接続を示しています。

接続 1 : ユーザーからレポート サーバーへの接続

既定では、ユーザーは各自の Windows ドメインの資格情報と統合セキュリティを使用してレポート サーバーに接続します。カスタム認証拡張機能を作成して配置する場合は、フォーム認証を使用するようにレポート サーバーを構成することもできます。あるいは、レポート サーバーがワークグループ内に配置されている場合は、基本認証を使用するようにレポート サーバーを構成することもできます。レポート サーバーでカスタム フォーム認証または基本認証を使用する場合、ユーザーは、その認証プロバイダに有効なログインを使用してレポート サーバーに接続します。

ユーザーが認証されると、レポート サーバーでは、レポート サーバーのコンテンツに対するアクセスと操作を承認するための権限が確認されます。これらの権限は、ユーザーがどのタスクを実行できるかを記述するロール割り当てで定義します。レポート サーバーに接続する各ユーザーは、レポート サーバーへの接続時に使用するアカウントにロール割り当てが定義されている必要があります。詳細については、「Reporting Services の権限とセキュリティの管理」を参照してください。

メモ :
レポート サーバーに接続するレポートまたはツール (レポート マネージャや SQL Server Management Studio など) をユーザーが実行するたびに、レポート サーバーに対するユーザー接続が発生します。レポート サーバーへの接続に使用する URL の詳細については、「レポート サーバー仮想ディレクトリの構成」を参照してください。

接続 2 : レポート サーバーからレポート サーバー データベースへの接続

レポート サーバー データベースは、レポート サーバーの内部記憶域となるものです。レポート サーバーはレポート サーバー データベースに接続して、コンテンツ、サーバーの状態、およびメタデータの保存や取得を行います。ユーザーやその他のアプリケーションからは、レポート サーバー データベースに接続できません。レポート サーバー データベースに接続できるのは、レポート サーバーだけです。

レポート サーバーは Web サービスおよび Microsoft Windows サービスとして実装されているので、各サービスはデータベースに接続できる必要があります。レポート サーバー データベースへの接続を構成する際に、次のいずれかの方法を選択できます。

• サービス アカウントを使用します。各サービスは、専用のサービス アカウントで動作します。サービス アカウントを使用して、データベースに接続できます。
• ドメイン アカウントを使用します。各サービスは、指定した 1 つのドメイン ユーザー アカウントを使用して接続します。
• SQL Server ログインを使用します。各サービスは、指定した 1 つのデータベース ユーザー アカウントを使用して接続します。

接続を構成するには、Reporting Services 構成ツールの [データベースのセットアップ] ページを使用します。このツールを使用すると、指定したアカウントのログインとデータベース権限が自動的に作成されます。詳細については、「レポート サーバー データベース接続の構成」を参照してください。

接続 3 : レポート サーバーから外部データ ソースへの接続

レポートで使用するデータを取得するため、レポート サーバーは、外部データ ソースをホストする他のサーバーに接続する必要があります。外部データ ソースに対する接続は、最初にレポートで定義され、レポートがパブリッシュされた後は、レポートとは独立して管理されます。実行時には、これらの接続は、レポートを実行しているユーザーではなく、レポート サーバーによって行われます。レポート サーバーは、特定のデータ ソースに資格情報を渡します。任意のレポートについて、レポート サーバーは次のいずれかの方法で資格情報を取得できます。

• レポートを実行しているユーザーの委任された資格情報を借用または使用します。Windows 認証を使用するようにレポート データ ソースを構成するには、レポート サーバーでも既定の Windows セキュリティ拡張機能を使用するように構成する必要があります。レポート サーバーでフォーム認証または基本認証を使用している場合は、借用または委任された資格情報を使用するようにレポート データ ソースを構成することはできません。
• ユーザーに資格情報の入力を要求します。
• レポート サーバー データベースに格納されている資格情報を取得します。
• 資格情報を使用しません。このオプションは、自動レポート処理アカウントを構成する場合に利用できます。データ ソースで資格情報を使用しない場合 (たとえば、データが XML ドキュメントの場合)、このオプションを選択できます。レポート サーバーでは、データ ソースをホストするコンピュータに接続するために、自動処理アカウントを使用します。このアカウントは、Reporting Services 構成ツールを使用して構成できます。詳細については、「自動実行されるレポート処理用のアカウントの構成」を参照してください。

外部データ ソースへの接続方法の詳細については、「データ ソースへの接続」および「資格情報と接続情報の指定」を参照してください。

メモ :
SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services を使用している場合は、SQL Server のリレーショナル データ ソースをレポートのデータ ソースとして使用し、ローカルの SQL Server Express データベース エンジン インスタンス上で実行する必要があります。リモート データ ソースなど、その他の種類のデータ ソースはサポートされません。

参照

処理手順

レポート マネージャを起動する方法 (レポート マネージャ)
レポート サーバーに登録および接続する方法 (Management Studio)
Reporting Services 構成を開始する方法

概念

Reporting Services のサービス アカウントとパスワードの構成
レポート サーバー Web サービスおよび Windows サービスの管理
レポート サーバー データベース接続の構成
自動実行されるレポート処理用のアカウントの構成
データ ソースへの接続
資格情報と接続情報の指定
Reporting Services のデータ ソース プロパティの設定

その他の技術情報

実行コンテキストについて
[Web サービス ID] - Windows Server 2003 (Reporting Services 構成)
[Web サービス ID] (Reporting Services 構成)

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手

変更履歴

リリース	履歴
2006 年 12 月 12 日	変更内容 : サービス アカウントのガイドラインを別のトピックに移動しました。
2006 年 7 月 17 日	新しい内容 : 接続を示す図を追加し、説明を修正しました。 ローカル サービスの説明を追加しました。 ネットワーク サービス構成アカウントを追加しました。 変更内容 : 内容を大幅に改訂しました。
2006 年 4 月 14 日	新しい内容 : サービス アカウントの構成プロセス (サーバー管理のアカウント要件、ログイン権限、データベース権限など) について説明を追加しました。