SharePoint 2.0 Web パーツによるレポートの表示
更新 : 2006 年 12 月 12 日
Reporting Services には、特定のバージョンのレポート サーバーにおいて、特定の配置モードで動作する Web パーツがいくつかあります。ネイティブ モードの SQL Server 2005 レポート サーバーまたは SQL Server 2000 Reporting Services レポート サーバーから SharePoint サイト上のレポート サーバー コンテンツにアクセスするには、Reporting Services に用意されている SharePoint 2.0 Web パーツを使用します。このトピックでは、2.0 Web パーツのインストールと使用の方法について説明します。
SharePoint 3.0 Web パーツを使用して、SharePoint 統合モードで動作するレポート サーバーにアクセスするには、Reporting Services アドインを使用します。このアドインの詳細については、「Reporting Services と SharePoint テクノロジの統合」を参照してください。
レポート エクスプローラとレポート ビューアについて
レポート エクスプローラとレポート ビューアは、SQL Server 2000 Reporting Services Service Pack 2 (SP2) から導入された SharePoint 2.0 Web パーツであり、現在のリリースでも引き続き提供されています。
この Web パーツを利用することで、レポートを表示したり、 SharePoint サイトからレポート サーバーのフォルダ階層を参照することができます。
- レポート エクスプローラはレポート サーバー コンピュータ上のレポート マネージャに接続します。レポート サーバーで使用可能なレポートを表示し、個々のレポートにサブスクライブできます。レポート ビルダが有効であり、十分な権限がある場合には、レポート エクスプローラ Web パーツからレポート ビルダを起動することができます。
レポート エクスプローラでは、レポート マネージャのページを使用してフォルダの内容を表示できます。レポート サーバーのフォルダ階層に含まれる個別のアイテムおよびフォルダへのアクセスは、レポート サーバーにおけるロール割り当てによって制御されます。レポートを選択すると、新しいブラウザ ウィンドウでレポートが開きます。レポート サーバーの HTML ビューアにレポートが表示され、レポート ツール バーが表示されますが、レポート ビューア Web パーツは表示されません。ツール バーの設定をカスタマイズする場合には、レポート サーバーに URL アクセス パラメータを指定してください。手順については、「URL アクセス パラメータの使用」を参照してください。 - レポート ビューアには、レポートが表示されるだけでなく、ページの移動、コンテンツの検索、レポートのエクスポートなどに使用できるツール バーも表示されます。Web パーツ ページにレポート ビューア Web パーツを追加することで、ページに特定のレポートが常に表示されるようにできます。また、これをレポート エクスプローラに接続して、レポート ビューア Web パーツで開いているレポートをレポート エクスプローラで表示することができます。
メモ : |
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このレポート ビューア Web パーツは、Reporting Services アドインの一部である新しいレポート ビューア Web パーツと名前が同じです。新しいレポート ビューア Web パーツは、SQL Server 2005 Reporting Services SP2 レポート サーバーの新しい SharePoint 統合機能です。名前が同じでも、このレポート ビューア Web パーツはスキーマと実装が異なる別の Web パーツです。この 2 つのレポート ビューア Web パーツは名前が同じでも互換性はありません。この 2 つの Web パーツは外観によって区別できます。アドインと共にインストールされるレポート ビューア 3.0 Web パーツには、ツール バーに [アクション] メニューがあります。 |
要件
レポート ビューア Web パーツとレポート エクスプローラ Web パーツの使用には、次の要件があります。
- Windows SharePoint Services 2.0 および 3.0、Microsoft SharePoint Portal Server、Microsoft Office SharePoint Server 2007 など、サポート対象のバージョンの SharePoint 製品およびテクノロジ。
- レポート サーバーのバージョンは、Reporting Services SP2 が動作する SQL Server 2000、または任意のリリースの SQL Server 2005 Reporting Services である必要があります。
- レポート サーバーはネイティブ モードで動作する必要があります。レポート エクスプローラ Web パーツまたはレポート ビューア Web パーツを使用して、SharePoint 統合モードで動作するレポート サーバー上のレポートに接続したり表示することはできません。モードの詳細については、「Reporting Services の配置モード」を参照してください。
- レポート マネージャをインストールする必要があります。
Web パーツは従来のリリースから変更されていません。さらに、Reporting Services アドインに含まれる SharePoint 統合機能セットもサポートされません。具体的には、「Reporting Services と SharePoint テクノロジの統合」で説明されている機能がサポートされません。
レポート エクスプローラ Web パーツとレポート ビューア Web パーツは、Reporting Services に含まれているキャビネット (.cab) ファイルを使用して配布されます。以降のセクションでは、この Web パーツのインストール、構成、および使用の方法について説明します。
Web パーツのインストール
Web パーツは、SharePoint サーバーに対してキャビネット (.cab) ファイルとして配布されます。Web パーツをインストールするには、コマンド ラインで Stsadm.exe ツールを .cab ファイルに対して実行します。Stsadm.exe ツールはインストール済みの SharePoint に含まれています。このツールの詳細と Web パーツの配置の詳細については、SharePoint のマニュアルを参照してください。
メモ : |
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次に示す手順では、SQL Server 2005 Reporting Services、および Windows SharePoint Services 3.0 または Office SharePoint Server 2007 を使用しているものとします。Web パーツを Windows SharePoint Services 2.0 にインストールする方法については、Reporting Services SP2 が動作する SQL Server 2000 の readme を参照してください。 |
SharePoint サーバー上のフォルダに RSWebParts.cab をコピーします。この .cab が Reporting Services にインストールされます。既定では、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Tools\Reporting Services\SharePoint フォルダに配置されます。これを SharePoint サーバー上の任意のフォルダにコピーしておき、Web パーツのインストールが終わった後で削除できます。
SharePoint 製品またはテクノロジがインストールされているコンピュータで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Stsadm.exe ツールのあるフォルダに移動します。実行中の Windows SharePoint Services のバージョンによって、パスは異なります。Windows SharePoint Services 3.0 を使用している場合、パスは C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\12\BIN になります。
次の構文を使用して、.cab に対して Stsadm.exe を実行します。
STSADM.EXE -o addwppack -filename "C:\ Program Files\Microsoft SQL Server\90\Tools\Reporting Services\SharePoint\RSWebParts.cab" -globalinstall
-globalinstall
を指定すると、Web パーツがグローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) に追加されます。Web パーツを接続する場合には、この手順を必ず実行してください。
Web パーツの追加と構成
Web パーツをインストールした後で、SharePoint サイトの Web パーツ ページに Web パーツを追加できます。Web サイトを作成してコンテンツを追加する権限が必要です。
Web パーツのカスタマイズがサポートされないことに注意してください。Web パーツはそのまま使用することが想定されています。拡張したり変更したりしないでください。
Web パーツをチーム サイトに追加するには
- SharePoint Web アプリケーションで、Web パーツ ページを開きます。
- [サイトの操作] の [ページの編集] をクリックします。
- ページのゾーンで、[Web パーツの追加] をクリックします。
- [Web パーツの追加] ダイアログ ボックスを下にスクロールして [その他] を表示します。Office SharePoint Server を使用している場合、先に [すべての Web パーツ] の展開が必要になることがあります。
- [レポート エクスプローラ] を選択します。両方の Web パーツを同時に同じゾーンに追加する場合は、[レポート ビューア] も選択します。
同じリストに [SQL Server Reporting Services レポート ビューア] が表示されていても、これは選択しないでください。この Web パーツは、SharePoint 統合モードでレポート サーバーを実行するために使用する Reporting Services アドインをインストールする際に登録されます。これを使用してネイティブ モードのレポート サーバーのレポートを表示することはできません。 - [追加] をクリックします。
- ページが編集モードのときに、レポート エクスプローラ Web パーツの [編集] をクリックします。
- [レポート マネージャ URL] に、アクセス対象のネイティブ モードのレポート サーバーに関連付けられているレポート マネージャ インスタンスの URL を入力します。レポート マネージャ URL の既定の構文は、http://<servername>/reports です。
必要に応じて、[開始パス] を設定します。開始パスは、レポート サーバーのフォルダ階層内のフォルダです。既定のページをフォルダ階層の下層のフォルダに置く場合、開始パスを指定できます。パスは必ずスラッシュから開始します。レポート サーバーのフォルダ階層のルート ノードを起点とし、サーバー名やレポート マネージャ仮想ディレクトリを含まない、完全なパスを指定する必要があります。たとえば、ルート ノードの直下にある Adventure Works という名前のフォルダを開くには、[開始パス] に「/Adventure Works」と指定します。 - レポート エクスプローラとレポート ビューアを接続するには、ページが編集モードのときに接続を設定します。
- [レポート エクスプローラ Web パーツ] メニューの [編集] をクリックします。
- [接続] をポイントします。
- [レポートの表示場所] をポイントします。
- [レポート ビューア] をクリックします。
- ページ内にレポートを表示するレポート ビューアを追加した場合、そのレポートの URL を入力します。
- [レポート ビューア Web パーツ] メニューの [編集] をクリックします。
- [共有 Web パーツの変更] をクリックします。
- [レポート マネージャ URL] に、アクセス対象のネイティブ モードのレポート サーバーに関連付けられているレポート マネージャ インスタンスへの完全 URL を入力します。
- [レポート パス] で、スラッシュ、フォルダのパス、レポート名の順に指定します。サーバー名やレポート マネージャの仮想ディレクトリは含めないでください。たとえば、Adventure Works フォルダにある Company Sales レポートを開くには、「/Adventure Works/Company Sales」と指定します。
変更履歴
リリース | 履歴 |
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2006 年 12 月 12 日 |
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参照
概念
Reporting Services の権限とセキュリティの管理
レポートの表示
レポート マネージャ
Reporting Services と SharePoint テクノロジのバージョン間での統合レベルの比較
Reporting Services と Windows SharePoint Services の並列配置
その他の技術情報
インストールする Reporting Services コンポーネントの選択