Excel 表示での式
式は、レポート アイテムの値の計算、またはスタイルと書式のプロパティやその他のレポート アイテムのプロパティの値を計算するためにレポートで使用されます。Reporting Services では、Microsoft Visual Basic で記述された式をサポートしています。Microsoft Excel 形式に生成する際に、Visual Basic の数式は、可能であれば Excel の数式に変換されます。数式は、フィールドの値を直接参照するのではなく、レポートの現在のページのレポート アイテムのみを参照する必要があります。レポート アイテムへの参照は、適切なセルへの参照に変換されます。レポートの式の詳細については、「Reporting Services での式を使用した作業」を参照してください。
Visual Basic の式を使用してレポート定義言語 (RDL) で定義されている数式では、"+" を使用して文字列を連結できます。ただし、Excel では "+" 演算子による文字列の連結はサポートされていません。したがって、数式を正しく変換するには、レポートでは数値オペランドの加算の表現に "+" 演算子を使用し、文字列の連結の表現には "&" を使用するようにしてください。
テキスト ボックスで使用される数式と関数
テキスト ボックスの演算子と関数の中には、レポートを Excel にエクスポートする場合にサポートされないものがあります。サポートされない演算子や関数を使用すると、数式変換が失敗します。代わりに、数式の計算後の値が、定数としてセルに配置されます。
サポートされている演算子は、次のとおりです。
: + - / * ^ & < <= <> = > >=
サポートされている関数は、次のとおりです。
Abs、Atan、Choose、Cos、DateValue、Day、DDB、Exp、FV、Hour、Int、Ipmt、Left、Minute、Month、Now、Nper、Pmt、PPmt、Pv、Rate、Right、Second、Sign、Sin、Sln、Sqrt、Syd、Tan、Today、Year
Visual Basic の他の関数も利用できますが、これらは変換の際に適切な Excel の関数名に変換されます。この関数名の対応を次の表に示します。
Visual Basic .NET の関数 | Excel の関数 |
---|---|
Asc |
Code |
Cdate |
DateValue |
Chr |
Char |
DateSerial |
Date |
Hex |
Dec2Hex |
Iif |
If |
Lcase |
Lower |
Oct |
Dec2Oct |
Ucase |
Upper |
サポートされない式など、その他の数式は Excel 用に生成されません。代わりに、値が直接セルに配置されます。レポート全体で Excel の数式を生成せず、値だけが配置されるようにする場合は、OmitFormulas のデバイス情報設定を使用して数式の生成を抑制できます。OmitFormulas およびその他のデバイス情報設定の詳細については、「Reporting Services デバイス情報設定」を参照してください。