画像出力のデザイン
画像表示拡張機能では、レポートがビットマップまたはメタファイルとして表示されます。画像表示拡張機能では、既定でレポートの TIFF ファイルが生成されます。このファイルは、複数のページに表示することもできます。クライアントは、受信した画像をイメージ ビューアで表示したり、印刷したりできます。
画像表示拡張機能は、GDI+ でサポートされている任意の形式でファイルを生成できます。これらの形式には、BMP、EMF、GIF、JPEG、PNG、および TIFF があります。TIFF 形式の場合、プライマリ ストリームのファイル名は ReportName.tif です。その他の形式の場合は、1 ファイルが 1 ページに表示されます。ファイル名は ReportName_Page.ext (.ext は選択した形式のファイル拡張子) です。
レポートの外観
画像表示拡張機能では、レポート上の仮想ページ (1 ページまたは複数のページ) にレポートのすべての要素を集め、その仮想ページから画像を作成することで、レポートが処理されます。HTML 表示拡張機能などの拡張機能を使用する場合、レポートが最終的にユーザー側でどのように表示されるのかは、クライアントのブラウザに依存します。そのため、ブラウザのバージョン、設定、およびフォントによって、ユーザーの使用感が異なる可能性があります。画像であれば、どのユーザーにも確実に同じフォントおよびレイアウトで表示されます。
レポートはレポート サーバーで表示されるので、レポート サーバーには適切なフォントをインストールしておく必要があります。
アイテムの配置
レポートに表示するときに、さまざまなアイテムのサイズが変更される場合があります。たとえば、テキスト ボックスは、格納されているデータに応じて拡大または縮小されることがあります。マトリックスおよびテーブルは、データの行数に合わせて拡張されます。アイテムの表示/非表示を設定すると、設定に従って表示/非表示が切り替わります。画像表示拡張機能でページを表示する場合、まず各アイテムのサイズが計算されてから、周囲のアイテムが配置されます。たとえば、テーブルが拡張されると、テーブルの下のテキスト ボックスは下に移動します。
アイテムが他のアイテムと重なる場合、それらのアイテムに対するレポート定義の ZIndex 要素の値によって、アイテムがどのように表示されるかが決まります。ZIndex の値が大きなアイテムは、ZIndex の値が小さいアイテムよりも前面に表示されます。
ページ ヘッダーおよびページ フッター
ページ ヘッダーおよびページ フッターは、レポートの余白に表示されます。ある特定のページでヘッダーまたはフッターを表示しない場合でも、ページ ヘッダーとページ フッターの領域は常に確保されます。ページ ヘッダーおよびページ フッターの幅は、レポート本文に存在するすべての列に及びます。
ページ割り当て
画像表示拡張機能により生成されるページのサイズは、レポートのページ幅および高さに余白を加えた上で決まります。このサイズは、レポートを表示するときに、デバイス情報設定で上書きできます。
レポートの本文の幅とページの幅は異なる場合があります。本文の幅がページ幅より広い場合、1 ページのレポートが物理的には 2 ページにまたがって表示されます。本文の幅がページ幅より狭い場合、ページに空白が余分に表示されます。
改ページの下にあるアイテムは、次のページの先頭に移動します。四角形などのコンテナに改ページが入っている場合、コンテナは 2 ページに分割されます。
同一ページに表示
レポート上のアイテムは、1 ページにまとめるように設定できます。データ領域など、一部のアイテムについては、この設定を明示的に行う必要があります。テーブル行など、その他のアイテムについては、可能な限り 1 ページにまとめられます。改ページが含まれておらず、高さがページの表示可能領域に収まるアイテムは、アイテム全体がそのページに表示されます。アイテムが収まらない場合、アイテムの先頭に改ページが配置され、アイテムが次のページに表示されます。単独のレポート アイテムまたはレポート アイテムのセットがページよりも大きい場合、アイテムがページの最下部に達したところで分割されます。新しいページで繰り返されるアイテムは、関連するアイテムが表示されるページごとに一度表示されます。
次の表に、個別のアイテムがページでどのようにまとめられるかを示します。
アイテム | 動作 |
---|---|
一覧 |
一覧の KeepTogether プロパティが True の場合、繰り返し使用される一覧のインスタンスはすべて、一覧に改ページがない限りまとめられます。 |
テーブル |
テーブルの KeepTogether プロパティが True の場合、テーブルのすべての行は改ページがない限りまとめられます。 |
マトリックス |
一覧の KeepTogether プロパティが True の場合、マトリックスのすべてのセルは改ページがない限りまとめられます。 |
グラフ |
グラフは常にまとめられます。 |
テーブル行 |
テーブル行は改ページがない限り常にまとめられます。 |
テーブル列 |
テーブル列は常にまとめられます。 |
テーブル グループ ヘッダー |
テーブル グループ ヘッダーと直後の詳細行はまとめられます。 |
テーブル グループ フッター |
テーブル グループ フッターと直前の詳細行はまとめられます。 |
マトリックス行 |
マトリックス行は改ページがない限り常にまとめられます。 |
マトリックス列 |
マトリックス列は改ページがない限り常にまとめられます。 |
四角形 |
四角形は改ページがない限り常にまとめられます。 |
画像 |
画像は常にまとめられます。 |
直線 |
直線は常にまとめられます。 |
テキスト ボックス |
テキスト ボックスは常にまとめられます。分割が必要な場合は、行と行の間で分割されます。行の途中では分割されません。 |
サブレポート |
サブレポートはまとめられません。 |
テーブル グループ |
テーブル グループはまとめられません。 |
マトリックス グループ |
マトリックス グループはまとめられません。 |
表示
画像表示拡張機能を使用してレポートを表示する場合、次のような複数のデバイス情報設定を指定できます。
- 表示するページの範囲
- ページの幅と高さ
- 余白のサイズ
- 列数と列の間隔
- 画像の解像度
- 画像の形式
- 画像の表示色
デバイス情報設定の詳細については、「Reporting Services デバイス情報設定」を参照してください。
このセクションのトピック
- 画像表示でのデータ領域
画像表示拡張機能で、データ領域がどのように表示されるかについて説明します。
- 画像表示でのレポート アイテム
画像表示拡張機能で表示されるレポート アイテムについて説明します。
- 画像表示でのページ レイアウト
画像表示拡張機能で表示されるレポートのレイアウトとプロパティについて説明します。