次の方法で共有


分析データ ソースに対するコマンドの実行

新規 : 2005 年 12 月 5 日

分析データ ソースへの接続を確立した後、AdomdCommand オブジェクトを使用して、そのデータ ソースに対してコマンドを実行し、結果を取得することができます。これらのコマンドによるデータ取得には、多次元式 (MDX)、データ マイニング拡張機能 (DMX)、さらには SQL の一部の構文も使用できます。また、Analysis Services Scripting Language (ASSL) コマンドを使用して、基になるデータベースを変更することもできます。

コマンドの作成

コマンドを実行するには、まず、そのコマンドを作成する必要があります。コマンドを作成するには 2 つの方法があります。

  • 1 つは、AdomdCommand コンストラクタを使用する方法です。この場合、データ ソースに対して実行するコマンドと、そのコマンドの実行対象となる AdomdConnection オブジェクトを指定します。
  • もう 1 つは、AdomdConnection オブジェクトの CreateCommand メソッドを使用する方法です。

実行するコマンドのテキストは、CommandText プロパティを使用して照会および変更できます。作成するコマンドは、実行後に必ずしもデータを返す必要はありません。

コマンドの実行

AdomdCommand オブジェクトを作成したら、Execute メソッドを使用して、コマンドからさまざまな操作を実行することができます。次の表は、実行可能な操作の一部を示しています。

目的 使用するメソッド

結果をデータのストリームとして返す

ExecuteReaderAdomdDataReader オブジェクトを返す

CellSet オブジェクトを返す

ExecuteCellSet

行を返さないコマンドを実行する

ExecuteNonQuery

XML for Analysis (XMLA) に準拠した形式のデータを含む XMLReader オブジェクトを返す

ExecuteXmlReader

コマンドの実行例

この例では、AdomdCommand を使用して XMLA コマンドを実行します。このコマンドは、ローカル サーバー上の Adventure Works DW キューブを処理し、データを返しません。

        void ExecuteXMLAProcessCommand()
        {
            //Open a connection to the local server
            AdomdConnection conn = new AdomdConnection("Data Source=localhost");
            conn.Open();

            //Create a command, and assign it an XMLA command to process the cube.
            AdomdCommand cmd = conn.CreateCommand();
            cmd.CommandText = "<Process xmlns=\"https://schemas.microsoft.com/analysisservices/2003/engine\">\r\n" +
  @"<Object>
    <DatabaseID>Adventure Works DW Standard Edition</DatabaseID>
    <CubeID>Adventure Works DW</CubeID>
  </Object>
  <Type>ProcessFull</Type>
  <WriteBackTableCreation>UseExisting</WriteBackTableCreation>
</Process>";

            //Execute the command
            int result = cmd.ExecuteNonQuery();

            //Close the connection
            conn.Close();
        }