次の方法で共有


フィルタ条件の指定 (レポート ビルダ)

フィルタ条件とは、レポートからデータを除外するかどうかを決定するために、フィールド内のアイテムまたはエンティティを比較する値のことです。たとえば、フランスの売上データのみを表示するとします。その場合、Country が "France" に等しいというフィルタ条件を作成します。レポートを実行すると、Country に含まれるすべてのアイテムが "France" という値と比較されます。アイテムが "France" と等しくない場合は、レポートからそのアイテムが除外されます。データ ソースの設定方法により、一覧、テキスト ボックス、カレンダーなど、さまざまな方法を使用して条件を指定できます。

一覧からの条件の選択

[一覧にある] 演算子を使用する際には、フィルタ条件で使用可能なフィールドまたはエンティティに対応するすべてのアイテムが、自動作成された一覧に表示されます。この一覧から条件を選択するには、フィルタ条件で使用する各アイテムのチェック ボックスをオンにします。アイテムはいくつでも選択できます。自動作成される一覧の長さは、エンティティまたはフィールドに含まれるアイテムの数や、データ ソースで設定された既定値などによって異なります。

フィルタを適用した一覧の作成

表示するアイテム数が多すぎる一覧は扱えないため、自動作成の一覧を使用できないことがあります。たとえば、フィルタ条件に Sales Order エンティティを追加するとします。データベースの内容によっては、選択対象の販売注文が数百万件も存在する場合があります。各販売注文を一覧に含めることは、非実用的です。

このような場合は、ユーザーが独自にフィルタを適用した一覧を作成するように求められます。このようにフィルタを適用した一覧を使用することで、自動作成の一覧に表示するアイテムの数を制限できます。その後は、他の一覧の場合と同様に、フィルタ条件に追加するアイテムを選択できます。たとえば、Sales Order エンティティに含まれるアイテムの数が多すぎて、作成済みの一覧に表示できない場合、特定の日付に発生した販売注文のみを表示するには、[フィルタ一覧] ダイアログ ボックスを使用してあらかじめ一覧にフィルタを適用しておくことができます。このダイアログ ボックスでは、必要な販売注文を特定するためのフィルタ条件を指定し、[使用できるデータ] ボックスに追加します。このとき、使用可能なデータをすべて [選択したデータ] ボックスに追加することも、特定のアイテムを選択することもできます。[OK] をクリックすると、[データのフィルタ選択] ダイアログ ボックスで条件の下矢印をクリックしたときに、[選択したデータ] ボックスのすべてのアイテムが作成済みの一覧として表示され、フィルタ条件に追加する条件を選択できます。

フィルタ済み一覧を作成する際は、条件を指定しているのではなく、フィルタ条件を選択する際に使用できる条件オプションを制限しているだけであるということを念頭に置いてください。

相対日付の使用

レポート ビルダのフィルタでは、相対日付の値と相対日付の範囲という 2 種類の相対日付がサポートされています。相対日付の値は、特定の時点のデータをフィルタで選択する場合にフィルタ条件として使用します。相対日付の値を指定するには、フィルタ領域に日付フィールドまたは時刻フィールドを追加する際に条件領域に表示されるカレンダー コントロールと、そのカレンダー コントロールの下部にある相対日付オプションを使用します。また、「今日」のように適切なテキストを入力する方法もあります。テキストの照合時に、大文字と小文字は区別されません。

相対日付の範囲は、比較演算子を使用して指定します。これにより、一定範囲の日付に対応するデータを取得できます。日付範囲の詳細については、「フィルタ条件に使用する比較演算子の選択 (レポート ビルダ)」を参照してください。

相対日付の値

次の値がサポートされています。

名前 説明

[今日]

今日の日付の午前 0 時 (00:00:00 AM) のデータを返します。

今日が 2009 年 10 月 15 日だとすると、2009 年 10 月 15 日のデータが返されます。

[今]

今日の日付と時刻に対応するデータを返します。

現在 2009 年 10 月 15 日午後 1 時半だとすると、2009 年 10 月 15 日の午前 0 時から午後 1 時半までのデータが返されます。

[昨日]

今日の日付の前日のデータを返します。

今日が 2009 年 10 月 15 日だとすると、2009 年 10 月 14 日のデータが返されます。

[明日]

今日の日付の翌日のデータを返します。

今日が 2009 年 10 月 15 日だとすると、2009 年 10 月 16 日のデータが返されます。

[今月の初日]

今日の日付に基づき、現在の月の最初の日付のデータを返します。

今日が 2007 年 7 月 12 日だとすると、2007 年 7 月 1 日のデータが返されます。

[今四半期の初日]

今日の日付に基づき、現在の四半期の最初の日付のデータを返します。

今日の日付が 2007 年 7 月 12 日で、現在が第 3 四半期だとすると、2007 年 7 月 1 日のデータが返されます。

[今年の初日]

今日の日付に基づき、現在の年の最初の日付のデータを返します。

今日が 2007 年 7 月 12 日だとすると、2007 年 1 月 1 日のデータが返されます。

[今月の最終日]

今日の日付に基づき、現在の月の最後の日付のデータを返します。

今日が 2007 年 7 月 12 日だとすると、2007 年 7 月 31 日のデータが返されます。

[今四半期の最終日]

今日の日付に基づき、現在の四半期の最後の日付のデータを返します。

今日の日付が 2007 年 7 月 12 日で、現在が第 3 四半期だとすると、2007 年 9 月 30 日のデータが返されます。

[今年の最終日]

今日の日付に基づき、現在の年の最後の日付のデータを返します。

今日が 2007 年 7 月 12 日だとすると、2007 年 12 月 31 日のデータが返されます。

[(n) 日前]

今日から指定日数分だけさかのぼった日付のデータを返します。

今日が 2007 年 7 月 12 日で、日数として 5 日が指定されているとすると、2007 年 7 月 8 日のデータが返されます。

[(n) か月前]

現在の日付の月から指定月数分だけさかのぼった日付のデータを返します。

今日が 2007 年 7 月 12 日で、月数として 2 か月が指定されているとすると、2007 年 5 月 12 日のデータが返されます。

[(n) 年前]

現在の日付の年から指定年数分だけさかのぼった日付のデータを返します。

今日が 2007 年 7 月 12 日で、年数として 3 年が指定されているとすると、2004 年 7 月 12 日のデータが返されます。

[(n) 日後]

今日から指定日数分だけ先の日付のデータを返します。

今日が 2009 年 8 月 15 日で、日数として 10 日が指定されているとすると、2009 年 8 月 25 日のデータが返されます。

[(n) か月後]

今日から指定月数分だけ先の日付のデータを返します。

今日が 2010 年 4 月 3 日で、月数として 5 か月が指定されているとすると、2010 年 9 月 3 日のデータが返されます。

[(n) 年後]

今日の年に指定年数を足した日付のデータを返します。

今日が 2010 年 4 月 3 日で、年数として 2 年が指定されているとすると、2012 年 4 月 3 日のデータが返されます。

参照

処理手順

フィルタ条件を追加、移動、削除する方法 (レポート ビルダ)
フィルタ条件をグループ化する方法 (レポート ビルダ)

概念

フィルタ条件の操作 (レポート ビルダ)

その他の技術情報

[データのフィルタ選択] ダイアログ ボックス (レポート ビルダ)
[フィルタ一覧] ダイアログ ボックス (レポート ビルダ)

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手