SQL Server Compact の操作
Microsoft SQL Server Compact 3.5 Service Pack 2 (SQL Server Compact 3.5) の操作や、SQL Server Compact 3.5 を使用するアプリケーションの構築は、以下の段階で行われます。
SQL Server Compact 3.5 環境のセットアップ
セキュリティの構成、クライアントとサーバーの接続
SQL Server Compact 3.5 データベースとデータの操作
SQL Server Compact 3.5 環境のセットアップ
SQL Server Compact 3.5 環境をセットアップすると、スタンドアロン デスクトップ アプリケーション、スタンドアロン デバイス アプリケーション、または分散型データベース アプリケーションを構築できます。
デバイスでローカルに実行することを目的としたアプリケーションを構築および配置するには、開発環境とクライアント環境をセットアップする必要があります。開発環境には、Visual Studio 2008 Service Pack 1 (SP1) をインストールする必要があります。詳細については、「開発環境のインストール」を参照してください。SQL Server Compact 3.5 をインストールすると、それがクライアント環境になります。詳細については、「デバイスへのインストールと配置 (SQL Server Compact)」を参照してください。
コンピューターでローカルに実行することを目的としたアプリケーションを構築するには、開発環境とクライアント環境をセットアップする必要があります。開発環境には、Visual Studio 2010 をインストールする必要があります (注: Visual Studio 2008 および Visual Studio 2008 Service Pack 1 (SP1) もサポートされています。ただし、Visual Studio 2010 の方が、SQL Server Compact データベース上での Transact-SQL エディターのサポートなど新しい開発機能が用意されているため、開発に適しています)。詳細については、「開発環境のインストール」を参照してください。SQL Server Compact 3.5 をインストールすると、それがクライアント環境になります。
SQL Server Compact 3.5 を使用する分散型データベース アプリケーションを構築するには、開発環境、クライアント環境、およびサーバー環境をセットアップする必要があります。これらの環境のセットアップには、適切なバージョンの Visual Studio (コンピューター用のアプリケーションを開発するか、デバイス用のアプリケーションを開発するか、あるいはその両方を開発するかによって異なります)、SQL Server 2008、またはそれ以降のバージョンの SQL Server、および SQL Server Compact 3.5 をインストールする必要があります。 その後、Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) をサーバー上にインストールおよび構成し、接続を構成する必要があります。詳細については、「クライアント環境とサーバー環境」、「SQL Server Compact のインストール」、および「サーバー環境のインストール」を参照してください。
注意
Visual Studio 2010 は、デスクトップ アプリケーションの開発に適した環境です。Visual Studio 2008 SP1 は、スマート デバイス アプリケーションの開発に適しています。Visual Studio 2010 は、スマート デバイス アプリケーションの開発をサポートしていません。詳細については、「開発環境のインストール」を参照してください。
セキュリティの構成
必要な SQL Server Compact 3.5 システムをインストールしたら、クライアントとサーバー間でデータを交換する前に、IIS のセキュリティ オプションを構成する必要があります。
また、SQL Server Compact 3.5 では、IIS の SSL (Secure Sockets Layer) 機能を使用して、SQL Server Compact 3.5 を実行しているデバイスと SQL Server を実行しているコンピュータ間で伝達されるデータを暗号化することもできます。
詳細については、「サーバー環境の構成とセキュリティ設定」を参照してください。
クライアントとサーバーの接続
SQL Server Compact 3.5 は、データ ソースに接続してデータを交換する、次の 2 つの方法をサポートしています。
リモート データ アクセス (RDA)
マージ レプリケーション
これらの接続手段では、IIS の認証、承認、および暗号化サービスを使用します。接続は有線、無線にかかわらず、LAN および WAN 経由で確立できます。Microsoft ActiveSync は、デスクトップ コンピュータのネットワーク接続を使用して、SQL Server と通信できます。これにより、デバイスには、ネットワーク カードまたはモデムが不要になります。
接続オプションの詳細については、「接続の管理 (SQL Server Compact)」を参照してください。
SQL Server Compact 3.5 データベースとデータの操作
以下のコンポーネントを使用して、SQL Server Compact 3.5 データベースとデータを変更および管理できます。
プログラミング API
SQL 言語
SQL Server Management Studio と SQL Server Management Studio Express
詳細については、「SQL Server Management Studio および SQL Server Management Studio Express (SQL Server Compact)」を参照してください。
Visual Studio 2010 での Transact-SQL エディター。詳細については、「Visual Studio Transact-SQL エディター」を参照してください。
SQL Server Compact 3.5 では、複数の接続を使用したデータベースへのアクセス、複数列のインデックスと一致するインデックスに対する制限、トランザクション サポート、参照整合性、128 ビットのファイル レベルの暗号化とパスワード保護、およびクエリ オプティマイザーも用意されています。
SQL Server Compact 3.5データベース エンジンは、対象となるデバイスのプロセッサに応じて、約 2.2 ～ 2.6 MB のディスク領域を使用します。SQL Server Compact 3.5 は、最大 4 GB のデータベースをサポートします。
SQL Server Compact 3.5 データベースの操作方法の詳細については、「データベースの操作 (SQL Server Compact)」を参照してください。
アプリケーションのビルド
SQL Server Compact 3.5 および .NET Compact Framework では、企業情報システムにアクセスするデバイス用アプリケーションのビルドに使用できる開発インフラストラクチャ テクノロジが提供されます。
SQL Server Compact 3.5 を使用するアプリケーションでは、ローカルの SQL Server Compact 3.5 データベースの作成、ローカル データの更新、およびデバイスで行われた変更と SQL Server データベースとのマージを行うことができます。
以下のプログラミング モデルは、SQL Server Compact 3.5 でサポートされています。
ADO.NET (C# または MicrosoftVisual Basic を使用してアクセスできます)
OLE DB (Visual Studio 内から Visual C++ オプションを使用してアクセスできます)