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利益チャート (SQL Server データ マイニング アドイン)

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利益チャートでは、マイニング モデルの使用に関連して予測される利益増加分を表示することによって、ビジネス シナリオに応じてどの顧客にコンタクトするべきかを判断できます。 このチャートの Y 軸は利益を、X 軸はコンタクトした母集団の割合を示します。 一般的に、利益チャートでは、ある時点まで利益の増加が見られますが、その時点以降では、コンタクトする顧客数が増加するにつれて利益は減少します。

利益チャートの構成

精度チャートでは予測が正しいか誤りであるかの確率のみが評価されますが、利益チャートには予測に応じて実行されたアクションの結果に関する実際の情報が組み込まれます。 これは、ウィザードの実行中に指定する次の要因を考慮することにより実現されます。

  • 人口

    リフト チャートを作成するために使用されるデータセット内のケース数。 たとえば、潜在顧客の数などです。

  • [固定コスト]

    そのビジネス問題に関連する固定コスト。 たとえば、対象顧客に販促メールを送付する場合は、かけた電話の回数、販促メールの送付数といった変動要因に左右されないコストが固定コストになります。

  • 個々のコスト

    固定コスト以外に追加されるコストで、各顧客へのコンタクトに関連するコストです。 たとえば、販促用メール送付や電話などです。

  • 個人あたりの収益

    成功した各販売に関連する収益です。

利益チャート ウィザードの使用

利益チャートを作成するには、既存のデータ マイニング モデルを参照する必要があります。 モデルを参照して、データに一致するモデルを見つけるには、[ モデルの管理 ] または [ 参照 ] をクリックして、使用されたアルゴリズムとマイニング モデル内の列に関する詳細を表示します。

詳細については、「Excel でのモデルの参照 (SQL Server データ マイニング アドイン)」および「モデルの管理 (SQL Server データ マイニング アドイン)」を参照してください。

利益チャートを作成するには

  1. 既存のモデルを選択します。

  2. 予測の対象となる列とターゲット値 (必要な場合) を指定します。

  3. ソース データ (予測を作成するためにモデルに渡すデータ) を選択します。 モデルの作成に使用したデータとは異なるデータを選択する必要があります。

  4. 新しい (ソース) データの列と、データ マイニング モデルに使用された列とをマッピングします。 列名が似ている場合、ウィザードによって自動的にマッピングされます。

  5. ウィザードに従って、コスト情報 (固定コスト、変動コスト、母集団、および予測される収益) を入力します。

  6. 必要に応じて、段階的な一連のコストを入力できます ([参照] (...) ボタンをクリックします)。 たとえば、メール送付は送付数が増えるほどコストが安くなるため、送付数に対応する別々のコストを入力でき、ウィザードによってサンプルのサイズに合わせてコストが調整されます。

  7. ウィザードによって、モデルのコストとメリットに関する分析のチャートが作成されます。

要件

不連続な数値を予測する場合は、予測する正確なターゲット値を選択する必要があります。

利益チャートについて

利益チャートには、チャート内の任意の場所をクリックすると移動する灰色の垂直線が描かれています。 マイニング凡例には、グラフ上の灰色の線の位置に関連付けられているスコア、母集団の正しい値、予測確率が表示されます。 灰色の線を使用してチャート内の利益の最大点を選択すると、予測確率値を使用して顧客へのコンタクト用の確率しきい値を判定できます。

たとえば、利益曲線の最大点が母集団の 55% の位置にあり、関連する予測確率が 20% の場合は、最大の利益を得るために、20% 以上の応答が得られると予測される顧客数のみにコンタクトすればよいことがわかります。

参照

モデルの検証と予測用モデルの使用 (Excel 用データ マイニング アドイン)