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サーバー ファーム環境に Project Server 2007 を展開する

更新日: 2008年10月

 

トピックの最終更新日: 2015-03-09

この記事の内容 :

  • Project Server 2007 アーキテクチャの概要

  • Project Server 2007 インストールの手引き

  • サーバーがハードウェア要件およびソフトウェア要件を満たすことを確認する

  • セキュリティ アカウント要件

  • データベース サーバーを準備する

  • Project Server 2007 インストールの手順

ここでは、サーバー ファーム環境に Microsoft Office Project Server 2007 をインストールする方法について説明します。多数のサイトをホストする場合、最大限のパフォーマンスを必要とする場合、または多階層のトポロジの拡張性を必要とする場合は、サーバー ファーム環境で Office Project Server 2007 を展開することもできます。サーバー ファームは、Office Project Server 2007 アプリケーション実行専用の 1 台以上のサーバーから構成されます。

Important重要
ファーム環境への Office Project Server 2007 の展開はスタンドアロン インストールより複雑なので、開始する前に展開を計画することをお勧めします。展開を計画すると、展開を開始する前に必要な情報を収集し、重要な内容を決定する際に役立ちます。詳細については、「Office Project Server 2007 の計画とアーキテクチャ」を参照してください。

ここでは、以前のバージョンの Project Server からのアップグレードについては取り上げていません。Project Server 2007 へのアップグレードについては、「Office Project Server 2007 の移行ガイド」を参照してください。

Project Server 2007 アーキテクチャの概要

[!メモ] Office Project Server 2007 アーキテクチャの詳細については、「EPM ソリューション アーキテクチャを計画する (Project Server)」を参照してください。

Office Project Server 2007 インストールには、以下の 3 つの主なコンポーネントが含まれます。

  • Office Project Server 2007 Web 層

  • Office Project Server 2007 アプリケーション層

  • Office Project Server 2007 データベース層 (最新の Service Pack を適用した Microsoft SQL Server 2000、または Microsoft SQL Server 2005)

    Project Server 2007 アーキテクチャの概要

Office Project Server 2007 Web 層には 2 つのコンポーネントが含まれます。

  • Microsoft Office Project Web Access は、プロジェクト チーム メンバ、管理者、および Project Server データにアクセスを必要とするその他のユーザーすべてによる使用を目的に設計されています。基本的に、Office Project Web Access は、Project Server Interface (PSI) を使用する一連の Microsoft ASP.NET 2.0 アプリケーションです。

  • Windows SharePoint Services 3.0 は、Web ベースのチーム グループ作業およびドキュメント管理アプリケーションです。Office Project Web Access は、使いやすさ、管理強化、カスタマイズや他のアプリケーションとの統合の容易さを実現するために Windows SharePoint Services 3.0 上に構築されています。

    [!メモ] 詳細については、「Web 層を計画する」を参照してください。

Office Project Server 2007 アプリケーション層には、次のものが含まれます。

  • Project Server Interface (PSI) : Project Server Interface は、Office Project Server 2007 のアプリケーション プログラミング インターフェイス (API) です。Project Server Interface オブジェクト モデルは、Project Server 機能をすべての外部アプリケーションに公開します。Microsoft Office Project Professional 2007、Office Project Web Access、基幹業務 (LOB) アプリケーション、およびその他のサード パーティのアプリケーションは、PSI を使用して、下書きデータベース、発行済みデータベース、およびアーカイブ データベース内にある Project Server のデータにアクセスします。

  • Project Server プラットフォーム : このプラットフォームには、PSI を介してユーザーがアクセスする Project Server ビジネス オブジェクトが含まれます。

  • Project Server サービス : これらのサービスには、Server のレポート サービス、イベント サービス、およびキュー サービスが含まれます。

    [!メモ] 詳細については、「アプリケーション層を計画する」を参照してください。

Office Project Server 2007 データベース層には、次の Project Server データベースが含まれます。

  • 下書き : 下書きデータベースには、Office Project Professional 2007 の未発行プロジェクトを保存するテーブルが含まれています。下書きデータベースのプロジェクト データは、Office Project Web Access を使用してアクセスすることはできません。

  • 発行済み : 発行済みデータベースには、発行済みのすべてのプロジェクトが含まれています。発行済みプロジェクトは Office Project Web Access で表示できます。発行済みデータベースには、Office Project Web Access に固有のテーブル (タイムシート、ビューなど) とグローバル データ テーブル (アウトライン コード、セキュリティ、およびメタデータ) も含まれます。

  • アーカイブ : アーカイブ データベースには、バックアップ バージョンおよび以前のバージョンのプロジェクトが含まれます。

  • レポート : レポート データベースは、レポートおよび OLAP キューブを生成するためのステージング領域です。レポート データベースのデータは、総合的で、読み取り専用のレポート生成に最適化されており、リアルタイムに近い状態で更新されます。

    [!メモ] 詳細については、「データベース層を計画する」を参照してください。

Project Server 2007 インストールの手引き

ここでは、Office Project Server 2007 のファーム展開の 3 つの例を紹介します。それぞれの例に、展開のインストール プロセスの手引きとなる概要的な手順が含まれています。この記事で、組織で必要なアーキテクチャに最も近い展開の手引きを識別し、関連する手順に従ってインストールを完了してください。概要的な手順の詳細については、この記事の後にある「Office Project Server 2007 インストールの手順」を参照してください。

[!メモ] Office Project Server 2007 のスタンドアロン インストールについては、この章では取り上げていません。スタンドアロン コンピュータへの Office Project Server 2007 のインストールについては、「Project Server 2007 をスタンドアロンのコンピュータにインストールする」を参照してください。

小規模なファームのインストール

小規模なファームの Office Project Server 2007 の特徴は、フロントエンド Web サーバーとアプリケーション サーバーが同じコンピュータ上に配置されていることです。小規模なファームの展開は、小中規模の組織をサポートでき、大規模な組織では Office Project Server 2007 をテストするために活用できます。小規模な展開は、500 ユーザーまでをサポートしますが、大規模な運用環境には適していません。

小規模なファームは、1 層または 2 層の構成で展開できます。

  • 1 層 : フロントエンド Web サーバー、アプリケーション サーバー、およびデータベース サーバーはすべて、同じコンピュータ上に配置されます。

    1 層の小規模ファーム

  • 2 層 : フロントエンド Web サーバーとアプリケーション サーバーは同じコンピュータ上に配置され、データベース サーバーは別のコンピュータに配置されます。データベース処理がフロントエンド Web サーバーとアプリケーション サーバーをホストするサーバーから取り除かれるため、可能な場合は、2 層構成をお勧めします。

    2 層の小規模ファーム

小規模なファームに Office Project Server 2007 を展開するには、Project Server のフロントエンド Web サーバーとアプリケーション サーバーの両方を同じコンピュータにインストールする必要があります。

単一サーバーにファームをインストールする

  1. バイナリ ファイルをインストールします。

    サーバー インストールの種類に対して [完全] を選択します。

  2. SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行します。

    • 新しいファームを作成する

    • 新しい構成データベースを作成する

  3. ファーム サービスを構成します。

    Project アプリケーション サービスを開始します。

  4. Web アプリケーションを作成します。

    • Project Web Access サイト コンテンツ向けの Web アプリケーションを作成する

    • Web アプリケーション向けのサイト コレクションを作成する

    • 共有サービス プロバイダ向けの Web アプリケーションを作成する

  5. 共有サービス プロバイダを作成します。

  6. ファームで Project Server 2007 のサイトを準備します。

中規模なファームのインストール

少し大きな組織のニーズを満たすには、Office Project Server 2007 を中規模なファームにインストールできます。

[!メモ] 容量計画の詳細については、「章の概要 : パフォーマンスおよび容量を計画する (Project Server)」を参照してください。

中規模なファームのトポロジにある Office Project Server 2007 の特徴は、3 層構成です。Web 層、アプリケーション層、およびデータベース層はすべて個別のコンピュータに配置されます。基本的な中規模のカスタム ファームは、1 つまたは 2 つのフロントエンド Web サーバー、単一のアプリケーション サーバー、および 1 つのデータベース サーバーまたは 2 つのクラスタ化されたデータベース サーバーで構成できます。

中規模ファーム トポロジ

Office Project Server 2007 を単純な中規模ファーム (単一のアプリケーション サーバーおよびフロントエンド Web サーバーを個別のコンピュータに配置) にインストールするには、次の表に示す手順を実行する必要があります。アプリケーション サーバーの手順を順番に実行してから、フロントエンド Web サーバーの手順を開始してください。

サーバー A (アプリケーション サーバー用) サーバー B (フロントエンド Web サーバー用)

バイナリ ファイルをインストールします。

サーバー インストールの種類に対して [完全] を選択します。

バイナリ ファイルをインストールします。

サーバー インストールの種類に対して [Web フロント エンド] を選択します。

SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行します。

  • 新しいファームを作成する

  • 新しい構成データベースを作成する

SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行します。

サーバー A に作成された既存のファームに接続します。

ファーム内の両方のサーバーでバイナリ ファイルをインストールし、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行した後、SharePoint サーバーの全体管理の Web サイトから以下のタスクを実行する必要があります。

  1. アプリケーション サーバー用のファーム サービスを構成します。

    • Project アプリケーション サービスを開始する
  2. Web アプリケーションを作成します。

    • Project Web Access サイト コンテンツ向けの Web アプリケーションを作成する

    • Web アプリケーション向けのサイト コレクションを作成する

    • 共有サービス プロバイダ用の Web アプリケーションを作成する

  3. 共有サービス プロバイダを作成します。

  4. ファームで Project Server 2007 のサイトを準備します。

大規模なファームのインストール

Web 層およびアプリケーション層にサーバーを追加すると、より大規模な会社のニーズを満たすように中規模なファームのサイズを拡大することができます。データベース層にデータベース サーバーを追加してクラスタ化したり、複数のクラスタを含めたりすることもできます。

また、ファームを Microsoft Office SharePoint Server 2007 と統合し、検索、インデックス、Excel Calculation Services などの他のサービスを使用することもできます。

大規模ファーム トポロジ

ファームにフロントエンド Web サーバーを追加する

ファームにフロントエンド Web サーバーをさらに追加することができます。追加を行うと、ファームは使用可能な Web サイトをすべて新しいサーバーにレプリケートして、そのサーバーを通じてユーザーがサイトを利用できるようにします。

[!メモ] 複数のフロントエンド Web サーバーを、ネットワーク負荷分散を使用してサーバー間で負荷を分散するように構成できます。フロントエンド Web サーバーのネットワーク負荷分散オプションの詳細については、「冗長性を計画する (Office SharePoint Server)」の「フロントエンド Web サーバーの可用性を計画する」を参照してください。

ファームにフロントエンド Web サーバーを追加するには、以下の手順を実行する必要があります。

ファームに別のフロントエンド Web サーバーを追加する

  1. バイナリ ファイルをインストールします。

    サーバー インストールの種類に対して [Web フロント エンド] を選択します。

  2. SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行します。

    既存のファームに接続します。

ファームにアプリケーション サーバーを追加する

ファームを拡張して Office Project Server 2007 アプリケーション サーバーをさらに追加することもできます。複数の Office Project Server 2007 アプリケーション サーバーがファームで使用できる場合、Web 層からの要求はラウンドロビン方式でアプリケーション サーバーに分散されます。たとえば、2 台の Project Server アプリケーション サーバーが存在する環境で、SharePoint Web アプリケーション サービスからの 1 番目の要求は始めにアプリケーション サーバー A に送信されます。2 番目の要求は、アプリケーション サーバー B に送信されます。3 番目の要求は再びアプリケーション サーバー A に送信され、その後も同様に処理されます。

[!メモ] 負荷分散は、ファーム内のアプリケーション サーバー間で内部処理されます。Windows Server 2003 用のネットワーク負荷分散サービスを使用するようにアプリケーション サーバーを構成することはできません。

ファームにアプリケーション サーバーを追加するには、以下の手順を実行する必要があります。

ファームに別のアプリケーション サーバーを追加する

  1. バイナリ ファイルをインストールします。

    サーバー インストールの種類に対して [完全] を選択します。

  2. SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行します。

    既存のファームに接続します。

  3. ファーム サービスを構成します。

    • Project アプリケーション サービスを開始する

    • Windows SharePoint Services Web Application サービスを停止する

サーバーがハードウェア要件およびソフトウェア要件を満たすことを確認する

Office Project Server 2007 をインストールする前に、コンピュータが次の表に記載されているハードウェア要件およびソフトウェア要件を満たすことを確認します。

ハードウェア要件

コンポーネント 説明

プロセッサ

(必須) プロセッサの処理速度が 2.5 ギガヘルツ (GHz) 以上のデュアル プロセッサ

(推奨) プロセッサの処理速度が 3 ギガヘルツ (GHz) 以上のデュアル プロセッサ

メモリ

  • ファーム展開 : 2 ギガバイト (GB) の RAM

  • SQL Server がフロントエンド Web サーバーまたはアプリケーション サーバーに配置されるファーム展開 : (推奨) 4 ギガバイト (GB) の RAM

ハード ディスク

3 GB の空きハード ディスク領域

ディスプレイ

解像度が 1024 x 768 以上のモニタ

ネットワーク接続

ファーム展開 : 100 メガビット/秒 (Mbps) の接続速度

光学式ドライブ

DVD ドライブ

ソフトウェア要件

Office Project Server 2007 には、次のソフトウェア要件があります。Office Project Server 2007 は Windows SharePoint Services 3.0 上に構築されているため、Windows SharePoint Services 3.0 に適用される要件が Office Project Server 2007 にも適用されることに注意してください。

Office Project Server 2007 のハードウェアおよびソフトウェア要件の詳細については、「ハードウェア要件およびソフトウェアの要件を決定する (Project Server)」を参照してください。

オペレーティング システム

Office Project Server 2007 は、Windows Server 2003 Service Pack 1 (SP1) 以降で動作します。重要な更新プログラムをすべて適用することをお勧めします。以下の Windows Server 2003 エディションを使用できます。

  • Windows Server 2003, Standard Edition

  • Windows Server 2003, Enterprise Edition

  • Windows Server 2003, Datacenter Edition

  • Windows Server 2003, Web Edition

Web ブラウザ

最新の Service Pack が適用された Internet Explorer 6.0 または Internet Explorer 7.0 が必要です。

インターネット インフォメーション サービス 6.0

インターネット インフォメーション サービス (IIS) 6.0 がコンピュータで有効になっている必要があります。ワーカー プロセス分離モードを使用するようにサーバーを構成する必要もあります。これは新しいインストールの既定の設定です。ただし、Windows Server 2000 の IIS 5.0 からアップグレードした場合は、IIS 5.0 分離モードが有効になっているので、この設定を IIS 6.0 ワーカー プロセス分離モードに変更する必要があります。ワーカー プロセス分離モードは、IIS 6.0 用に再設計されたアーキテクチャを活用し、ワーカー プロセス コア コンポーネントを使用します。

Microsoft .NET Framework 3.0

Microsoft .NET Framework 3.0 のダウンロードにより、ワークフロー機能に必要な Windows Workflow Foundation コンポーネント (ビルド 4203.2) がインストールされます。

Microsoft .NET Framework 3.0 のダウンロード ページで、Microsoft .NET Framework 3.0 をダウンロードしてインストールするための手順に従います。x86 ベースのコンピュータ用と x64 ベースのコンピュータ用にそれぞれ異なるダウンロードが用意されています。使用するコンピュータに合わせて適切なバージョンをダウンロードし、インストールしてください。Microsoft .NET Framework 3.0 のダウンロードにより、必要な Windows Workflow Foundation コンポーネントがインストールされます。

Microsoft .NET Framework Version 3.0 をインストールする

  1. Web ブラウザで、「Microsoft .NET Framework 3.0 再配布可能パッケージ」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=72322&clcid=0x409) に移動します。

  2. [ダウンロード] をクリックし、[実行] をクリックします。

  3. [Microsoft .NET Framework 3.0 セットアップ] ページで [次へ] をクリックします。

  4. [「使用許諾契約書」の条項に同意します] チェック ボックスをオンにし、[インストール] をクリックします。

  5. インストールを完了したら、[完了] をクリックします。

.NET Framework 3.0 をインストールした後、ASP.NET 2.0.50727 が有効になっていることを確認する必要があります。

インターネット インフォメーション サービス (IIS) で ASP.NET 2.0.50727 を有効にする

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。

  2. [名前] ボックスに「inetmgr」と入力し、[OK] をクリックします。

  3. インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャの左側のウィンドウで、ASP.NET を有効にするコンピュータを選択します。

  4. 右側のウィンドウで、[Web サービス拡張] フォルダをダブルクリックします。

  5. [ASP.NET v2.0.50727] を右クリックし、[許可する] を選択します。

コマンド プロンプトを使用して IIS で ASP.NET 2.0.50727 を有効にする

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。

  2. %windir%\Microsoft.net\Framework\v2.0.50727 ディレクトリに移動します。

  3. 以下のコマンドを実行します。

    aspnet_regiis.exe -i -enable

通知要件

Office Project Server 2007 の展開計画で、電子メール通知を送信する必要があると判断した場合は、簡易メール転送プロトコル (SMTP) サーバーが必要です。電子メール通知を受信する必要がある場合は、以下のプロトコルのどちらかを使用して SMTP サーバーからメールを受信するメール クライアントが必要です。

  • Post Office Protocol 3 (POP3)。

  • インターネット メッセージ アクセス プロトコル 4 (IMAP4)。

  • 別の方法として、Microsoft Messaging Application Programming Interface (MAPI) 準拠のメッセージング ソフトウェアがある場合、メール クライアントは電子メール通知を受信できます。

セキュリティ アカウント要件

インストールおよび構成中に、特定のユーザー アカウントおよびパスワードを指定する必要があります。管理アカウントおよびセキュリティ アカウントの詳細については、「管理アカウントとサービス アカウントを計画する (Project Server)」を参照してください。

データベース サーバーを準備する

データベース サーバー コンピュータは、Microsoft SQL Server 2005 または最新の Service Pack が適用された Microsoft SQL Server 2000 を実行している必要があります。

Office Project Server 2007 セットアップ プログラムは、Office Project Server 2007 のインストールおよび構成時に必要なデータベースを自動的に作成します。また、IT 環境やポリシーにより必要になる場合は、必要なデータベースをプレインストールすることができます。

前提条件の詳細については、「ハードウェア要件およびソフトウェアの要件を決定する (Project Server)」を参照してください。

SQL Server 2005 外部からのアクセスの構成設定

SQL Server 2005 を使用する場合は、外部からのアクセスの構成設定を変更する必要もあります。

SQL Server 2005 で外部からのアクセス設定を構成する

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントし、[Microsoft SQL Server 2005] をポイントします。次に、[構成ツール] をポイントし、[SQL Server 2005 セキュリティ構成] をクリックします。

  2. [SQL Server セキュリティ構成] ダイアログ ボックスで、[サービスと接続のセキュリティ構成] をクリックします。

  3. ツリー ビューで SQL Server のインスタンスのノードを展開し、[データベース エンジン] ノードを展開してから、[リモート接続] をクリックします。

  4. [ローカル接続およびリモート接続] を選択し、[TCP/IP および名前付きパイプを使用する] を選択して [OK] をクリックします。

SQL Server およびデータベースの照合順序

SQL Server の照合順序は、大文字と小文字を区別しないように構成する必要があります。SQL Server データベースの照合順序は、大文字と小文字を区別しない、アクセントを区別する、カタカナを区別する、および文字幅を区別するように構成する必要があります。この構成により、ファイル名の一意性が Windows オペレーティング システムとの一貫性があることを確認します。照合順序の詳細については、SQL Server Books Online の「SQL 照合順序の選択」または「セットアップでの照合順序の設定」を参照してください。

必要なアカウント

次の表では、Microsoft SQL Server の構成と Office Project Server 2007 のインストールに使用されるアカウントについて説明します。必要なアカウントの詳細 (これらのアカウントに必要な特定の特権など) については、「管理アカウントとサービス アカウントを計画する (Project Server)」を参照してください。

アカウント 目的

SQL Server サービス アカウント

SQL Server のセットアップ時にこのアカウントが要求されます。このアカウントは、以下の SQL Server サービスのサービス アカウントとして使用されます。

  • MSSQLSERVER

  • SQLSERVERAGENT

既定のインスタンスを使用していない場合、これらのサービスは以下のように表示されます。

  • MSSQL$InstanceName

  • SQLAgent$InstanceName

セットアップ ユーザー アカウント

各サーバー上でセットアップの実行に使用されるユーザー アカウント

サーバー ファーム アカウント

このアカウントは、次のように呼ばれることもあります。

  • データベース アクセス アカウント

このアカウントは、以下のとおりです。

  • SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトのアプリケーション プール アカウント

  • Windows SharePoint Services Timer (SPAdmin) サービスのプロセス アカウント

共有サービス プロバイダ データベースから有効期限が切れたセッション状態データを削除する

Office Project Server 2007 のインストール後、共有サービス プロバイダ データベースから有効期限が切れたセッション状態データを定期的に削除する必要があります。このデータは、ASPStateTempSessions テーブルに保存されています。このテーブルを切り捨てて、有効期限が切れたセッションをテーブルから削除されるようにする必要があります。これを行わないと、時間の経過と共にデータベースにデータが蓄積され、サーバーのパフォーマンスに影響します。

ASPStateTempSessions テーブルから有効期限が切れたデータを削除するには

  1. SQL Server エージェント サービスを実行してデータベースを監視します。

  2. ASPStateTempSessions テーブルを定期的に切り捨て、有効期限が切れたセッション状態データを削除します。次の SQL スクリプトを実行して、テーブルからデータを削除することができます。

    use <SharedServicesProviderName>
    truncate table ASPStateTempSessions
    

データベースのプレインストール (オプション)

Office Project Server 2007 データベースは、展開の「Provision Office Project Server 2007 sites on the farm (英語)」手順の中で自動的に作成されます。多くの IT 環境では、データベースの作成および管理はデータベース管理者 (DBA) によって制御されます。セキュリティおよびその他のポリシーにより、DBA が Office Project Server 2007 によって必要となるデータベースを作成することが要求される場合があります。ここでは、Office Project Server 2007 のインストールを開始する前に、DBA がこれらのデータベースを作成する方法について詳細に説明します。

Project Server データベースを作成および構成する

  1. Microsoft SQL Server Management Studio を使用して、データベース サーバーに移動し、以下の 4 つの Project Server データベースを作成します。

    • ProjectServer_Published

    • ProjectServer_Working

    • ProjectServer_Archive

    • ProjectServer_Reporting

      [!メモ] データベースを作成するときは、前に説明した SQL Server の照合順序の要件に確実に準拠するようにします。

  2. データベース所有者がすべてのデータベースのセットアップ ユーザー アカウントであることを確認します。

  3. Microsoft SQL Server Management Studio を使用して、SSP サービス アカウントを各データベース内の Users グループおよび db_owner ロールに追加します。

4 つの Project Server データベースが作成および構成された後、それらに接続する展開プロセスの「Provision Office Project Server 2007 sites on the farm (英語)」手順の中でデータベース名を入力できます。

詳細な手順を含め、Windows SharePoint Services 3.0 データベースのプレインストールの詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0DBA が作成するデータベースを使用して展開する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

Project Server 2007 インストールの手順

ここでは、コンピュータに Office Project Server 2007 をインストールするために必要なインストールの手順について説明します。この記事の「Office Project Server 2007 インストールの手引き」セクションで、目的のインストールの種類と共にこれらの手順を使用します。

Office Project Server 2007 バイナリ ファイルをインストールする

Office Project Server 2007 バイナリ ファイルのインストールでは、サーバーにインストールする種類を選択できます。

  1. インストール場所に移動し、Setup.exe ファイルをダブルクリックしてセットアップ プログラムを起動します。

  2. [プロダクト キーの入力] ページで、25 桁のプロダクト キーを入力し、[続行] をクリックします。

  3. [使用許諾契約書] ページで、契約書の条項を表示します。[「使用許諾契約書」の条項に同意します] を選択し、[続行] をクリックします。

  4. [インストールの種類を選択してください] ページで、[詳細設定] をクリックします。これにより、ファーム インストールに Office Project Server 2007 をインストールするためのオプションが表示されます。

    [!メモ] このページの [基本] オプションを使用すると、スタンドアロン インストールがインストールされます。スタンドアロン インストールは、[詳細設定] オプションでもインストールできます。詳細設定バージョンのスタンドアロン インストールでは、既定の場所以外の場所にインストールできます。基本バージョンではできません。スタンドアロン コンピュータへの Office Project Server 2007 のインストールについては、「Project Server 2007 をスタンドアロンのコンピュータにインストールする」を参照してください。

  5. 次のページの [サーバーの種類] タブで、コンピュータにインストールする種類を選択します。

    • [完全]   ファーム環境でフロントエンド Web サーバーとアプリケーション サーバーをインストールします。

    • [Web フロント エンド]   フロントエンド Web サーバーのみをインストールします。

    • [スタンドアロン]   ファーム以外の環境にフロントエンド Web サーバー、アプリケーション サーバー、および Microsoft SQL Server 2005 Express Edition をインストールします。

      [!メモ] スタンドアロンのインストールの種類を、既存のファームへのユーザーの追加に合わせて拡張することはできません。詳細については、「Project Server 2007 をスタンドアロンのコンピュータにインストールする」を参照してください。

    [ファイルの場所] タブで、バイナリ ファイルをインストールする場所を指定できます。既定の場所は C:\Program Files\Microsoft Office Servers です。

    Windows SharePoint Services ヘルプ検索サービスの使用を計画している場合は、[ファイルの場所] タブでローカル ハード ディスク上の検索インデックス ファイルの格納場所を指定することもできます。

    [!メモ] Windows SharePoint Service ヘルプ検索サービスの詳細については、「検索を計画する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

    [フィードバック] タブで、カスタマ エクスペリエンス向上プログラムに参加するかどうかを選択できます。既定では、[後で選択する] が選択されています。このオプションは、後でサーバーの全体管理から構成することができます。

    [今すぐインストール] をクリックします。Office Project Server 2007 コンポーネントがコンピュータにインストールされます。

  6. バイナリ ファイルのインストールが完了すると、[セットアップ完了] ページが表示され、サーバーの構成を完了するよう求めるメッセージが表示されます。[SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを今すぐ実行する] が選択されていることを確認し、[閉じる] をクリックします。

    [!メモ] SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを後で実行するように選択する場合は、チェック ボックスをオフにし、[閉じる] をクリックします。SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを起動するときは、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に、[Microsoft Office Server] をクリックし、[SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザード] をクリックします。

SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行する

この手順は、一般的にセットアップ後の構成と呼ばれ、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行して Windows SharePoint Services 3.0 を構成します。SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行すると、以下のことを実行できます。

  • 新しいファームを作成する、または既存のファームに接続する。

  • ファーム用の新しい構成データベースを作成する、または既存のファームの構成データベースを使用して接続する。

  • ファーム内のすべてのサーバーとサービスを管理するために使用する SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを作成する。これにより、サーバーでサーバーの全体管理サービスが開始されます。

以下の手順を使用して、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行します。

  1. [SharePoint 製品とテクノロジへようこそ] ページで、ウィザードの構成の間に必要になる情報について目を通します。次のような情報があります。

    • サーバー ファーム構成データが格納されるデータベース サーバーおよびデータベースの名前

    • サーバー ファームを管理するデータベース アクセス アカウントのユーザー名およびパスワード

    [次へ] をクリックします。

  2. 構成中に一部のサービスを再起動またはリセットする必要があることを示す場合には、その警告に目を通します。たとえば、次のようなサービスが該当します。

    • インターネット インフォメーション サービス

    • SharePoint Administration Service

    • SharePoint Timer Service

    [はい] をクリックします。

  3. [サーバー ファームへの接続] ページで、以下のどちらかを選択します。

    • [はい、既存のサーバー ファームに接続します] — このサーバーを既存のファームに追加する場合は、このオプションを選択します。

    • [いいえ、新しいサーバー ファームを作成します] — これがファームで最初のサーバーの場合は、このオプションを選択します。

    [次へ] をクリックします。

  4. [構成データベースの設定] ページで、前に収集した情報を使用して、SQL Server を実行しているコンピュータの名前および構成データベースの名前を指定し、コンピュータが構成データベースに接続するために使用する Windows アカウントを指定します。

    1. 新しいファームを作成する場合は、[データベース サーバー] ボックスにデータベースが作成される SQL Server を実行しているコンピュータの名前を入力します。

      既存のファームに接続する場合は、構成データベースが存在する SQL Server を実行しているコンピュータの名前を入力します。

    2. 新しいファームを作成する場合は、[データベース名] ボックスに構成データベースの名前を入力します。既定のエントリは SharePoint_Config です。

      既存のファームに接続する場合は、[データベース名の取得] ボタンをクリックします。これにより、指定した SQL Server で構成データベースが検索されます。サーバー上の構成データベース名が [データベース名] の一覧に表示されます。既存のファームの構成データベース名を選択します。

    3. [データベース アクセス アカウントの指定] セクションの [ユーザー名] ボックスに、サーバー ファーム アカウントの名前を入力します。

      Important重要
      サーバー ファーム アカウントは、SharePoint 構成データベースへのアクセスに使用されます。このアカウントは、SharePoint サーバーの全体管理アプリケーション プールのアプリケーション プール ID としても機能し、Windows SharePoint Services Timer サービスを実行するアカウントです。SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードにより、このアカウントが SQL Server のログイン、SQL Server Database Creator サービス ロール、および SQL Server Security Administrators サーバー ロールに追加されます。サービス アカウントとして指定するユーザー アカウントはドメイン ユーザー アカウントである必要がありますが、Web サーバーまたはバックエンド データベース サーバー上の特定のセキュリティ グループのメンバである必要はありません。最低限の特権を与えるという原則に従って、Web サーバーまたはバックエンド サーバーの Administrators グループのメンバではないユーザー アカウントを指定することをお勧めします。
    4. [パスワード] ボックスに、このアカウントのパスワードを入力します。

    5. [次へ] をクリックします。

  5. [SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションの構成] ページで、以下のオプションを構成します。

    1. [SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションの構成] ページで、SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションが特定のポートを使用するようにする場合は、[ポート番号を指定する] チェック ボックスをオンにし、ポート番号を入力します。SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトで使用するポート番号が重要でない場合は、[ポート番号を指定する] チェック ボックスをオフのままにします。使用可能なポート番号を指定しない場合は、ポート番号は自動的に選択されます。

    2. [セキュリティ設定の構成] セクションで、[NTLM認証] (既定値) または [ネゴシエート (Kerberos)] を選択します。どちらを選択するか不明な場合は、ネットワーク管理者に問い合わせてください。次に、[次へ] をクリックします。

      [!メモ] ほとんどの場合、既定の設定 (NTLM) を使用する必要があります。[ネゴシエート (Kerberos)] は、Kerberos が環境でサポートされている場合にのみ使用します。[ネゴシエート (Kerberos)] オプションを使用するには、ドメイン ユーザー アカウントのサービス プリンシパル名を構成する必要があります。これを行うには、Domain Admins グループのメンバである必要があります。Kerberos の構成については、マイクロソフト サポート技術情報の記事番号 832769「Kerberos 認証を使用するように Windows SharePoint Services の仮想サーバーを構成する方法および Kerberos 認証から NTLM 認証に戻す方法」を参照してください。

  6. [SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードの終了] ページで、構成設定が正しいことを確認します。設定が正しくない場合は、[戻る] ボタンを使用して設定を変更します。[次へ] をクリックします。

  7. 構成が終了すると、[構成成功] ページが表示されます。[完了] をクリックします。これにより、自動的にサーバーの全体管理が開きます。

    [!メモ] ユーザー名およびパスワードを求めるメッセージが表示された場合は、Internet Explorer で信頼済みサイトの一覧にサーバーの全体管理を追加する必要がある可能性があります。この設定を構成する手順については、後で説明します。

    [!メモ] プロキシ サーバーに関するエラー メッセージが表示される場合は、ローカル アドレスにはプロキシ サーバーを使用しないようにプロキシ サーバーの設定を構成する必要がある可能性があります。この設定を構成する手順については、後で説明します。

信頼済みサイトの一覧に SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを追加する

  1. Internet Explorer の [ツール] メニューで [インターネット オプション] をクリックします。

  2. [セキュリティ] タブで、[Web コンテンツのゾーンを選択してセキュリティのレベルを設定する] ボックスの [信頼済みサイト] をクリックし、[サイト] をクリックします。

  3. [このゾーンのサイトにはすべてサーバーの確認 (https:) を必要とする] チェック ボックスをオフにします。

  4. [次の Web サイトをゾーンに追加する] ボックスに、サーバーの全体管理の URL を入力し、[追加] をクリックします。

  5. [このゾーンのサイトにはすべてサーバーの確認 (https:) を必要とする] チェック ボックスをオンにします。

  6. [閉じる] をクリックして、[信頼済みサイト] ダイアログ ボックスを閉じます。

  7. [OK] をクリックして、[インターネット オプション] ダイアログ ボックスを閉じます。

ローカル アドレスにはプロキシ サーバーを使用しないようにプロキシ サーバーの設定を構成する

  1. Internet Explorer の [ツール] メニューで [インターネット オプション] をクリックします。

  2. [接続] タブの [ローカル エリア ネットワーク (LAN) の設定] 領域で、[LAN の設定] をクリックします。

  3. [プロキシ サーバー] の [ローカル アドレスにはプロキシ サーバーを使用しない] チェック ボックスをオンにします。

  4. [OK] をクリックして、[ローカル エリア ネットワーク (LAN) の設定] ダイアログ ボックスを閉じます。

  5. もう一度、[OK] をクリックして、[インターネット オプション] ダイアログ ボックスを閉じます。

ファーム サービスを構成する

以下の手順では、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを使用して、サーバー ロールに基づいてサービスを有効または無効にします。次の表では、インストールしたサーバーの種類に応じて、コンピュータで開始または停止する必要があるサービスを示しています。

サーバー ロール サービス構成

フロントエンド Web サーバー

なし

アプリケーション サーバー

  • Project アプリケーション サービスを開始する

  • Windows SharePoint Services Web Application サービスを停止する

    [!メモ] Windows SharePoint Services Web Application サービスは、サーバーがコンテンツを提供しない場合にのみ停止します。

アプリケーション サーバーおよびフロントエンド Web サーバー

  • Project アプリケーション サービスを開始する

ファーム サービスを構成するには

  1. サーバーの全体管理のページの上部のナビゲーションで、[サーバー構成の管理] をクリックします。

  2. [サーバー構成の管理] ページの [トポロジおよびサービス] セクションで、[サーバーのサービス] を選択します。

  3. このコンピュータの [サーバーのサービス] ページで、[開始するサービスを示すサーバーの役割を以下の表で選択してください。] セクションの [ユーザー設定] を選択します (サーバー上のすべてのファーム サービスが一覧表示されます)。

  4. [以下の表のサービスを起動] の一覧で、構成するサービスを見つけます。同じ行の [操作] 行で、[開始] をクリックしてサービスを有効にします。サービスを無効にする場合は、[停止] をクリックします。

  5. 状態が目的の状態に変更されたかどうかを確認するには、ページを更新する必要がある場合があります。

Web アプリケーションを作成する

Office Project Server 2007 バイナリ ファイルをインストールし、セットアップ後の構成を実行し、サーバー ファームでサービスを構成した後、Web アプリケーションおよびサイト コレクションを作成できます。

Office Project Server 2007 では、以下の 2 つのサイトに対して Web アプリケーションを作成する必要があります。

  • Project Web Access サイト

  • 共有サービス プロバイダ ホーム サイト

Project Web Access サイトをホストする Web アプリケーション用のサイト コレクションを作成する必要もあります。これにより、Project Web Access ホーム サイトおよび Project ワークスペースが配置されるトップ レベル サイトが作成されます。

Project Web Access サイトをホストするための Web アプリケーションを作成する

以下の手順により、Project Web Access 用の Web アプリケーションを作成できます。この処理では、新しい Web サイトを作成し、Project Web Access サイトおよび Project ワークスペース サイト用のサイト コレクションを作成します。終了すると、サイト コレクション用の新しいトップ レベル サイトが作成されます (ただし、このサイトにはこの時点ではデータは含まれません)。

  1. サーバーの全体管理のページの上部のナビゲーションで、[アプリケーション構成の管理] をクリックします。

  2. [アプリケーション構成の管理] ページで、[SharePoint Web アプリケーション構成の管理] セクションの [Web アプリケーションの作成または拡張] をクリックします。

  3. [Web アプリケーションの作成または拡張] ページの [SharePoint Web アプリケーションの追加] セクションで、[新しい Web アプリケーションの作成] を選択します。

  4. [新しい Web アプリケーションの作成] ページで、以下の手順を実行します。

    1. [IIS Web サイト] セクションで、[既存の IIS Web サイトを使用する] または [新しい IIS Web サイトを作成する] を選択します。

      [!メモ] 既存のサイトを作成または指定する場合は、サイトがポート 80 を使用するように設定することをお勧めします。サイトがポート 80 を使用している場合、ホスト ヘッダーは必要なく、サイトにアクセスするユーザーは URL の一部としてポート番号を入力する必要がありません。

    2. [セキュリティ構成] セクションの [認証プロバイダ] で、ネットワークに応じて [ネゴシエート (Kerberos)] または [NTLM] を選択します。不明な場合は、ネットワーク管理者に問い合わせてください。

    3. [負荷分散される URL] セクションで、Web アプリケーションにアクセスするために使用される URL を指定するか、既定のエントリを使用します。URL は、"http://servername:port" という形式で指定する必要があります。サーバーで複数の領域が構成されている場合は、[領域] の一覧で領域をクリックすることができます。

    4. [アプリケーション プール] セクションで、[新しいアプリケーション プールを作成する] を選択します。

    5. [アプリケーション プール名] ボックスで、選択した拡張 Web サイトに基づいて一意の名前が自動的に生成されます。このエントリを使用するか、別の一意の名前を入力することができます。

    6. [構成可能] を選択し、[ユーザー名] ボックスに、ファーム管理者の Windows アカウントを入力します。[パスワード] ボックスに、アカウントのパスワードを入力します。

      [!メモ] アカウントの詳細については、「管理アカウントとサービス アカウントを計画する (Project Server)」を参照してください。

    7. [OK] をクリックします。

    8. 表示される [作成済みアプリケーション] ページで、[新しい Windows SharePoint Services サイト コレクションを作成する] を選択します。

      サイト コレクションの作成では、Web アプリケーションのトップ レベル サイトを構成できます。

  5. [サイト コレクションの作成] ページで、以下の手順を実行します。

    1. [タイトルと説明] セクションの [タイトル] に、新しいサイトのタイトルを入力します。

    2. [説明] に、サイト コレクションの説明を入力します。

    3. [Web サイトのアドレス] セクションで、新しいサイトを作成するための URL 名およびパスを指定します。URL 一覧で、新しいサイトが作成される URL に追加する管理パスを選択します。

      [!メモ] 一覧に新しいパスを追加する場合は、[管理パスの定義] リンクをクリックし、[新しいパスの追加] セクションで情報を入力します。管理パスの詳細については、「サイトのパスを決定する (Project Server)」を参照してください。

    4. [サイト コレクションの管理者] セクションで、対応するフィールドにサイト コレクション管理者のユーザー名を入力します。サイト コレクションの代理の管理者のユーザー名を入力することもできます。

      [!メモ] Windows SharePoint Services サービス アカウントをユーザー名として使用できます。

    5. [クォータ テンプレート] セクションは、サイトで使用可能なストレージの容量を制限するために使用されます。既定のテンプレートは [クォータなし] です。このオプションを使用するか、作成したその他のクォータ テンプレートから選択することができます。

      [!メモ] SharePoint サーバーの全体管理サイトの [アプリケーション構成の管理] の [SharePoint サイト管理] セクションから、後で追加のクォータ テンプレートを作成し、この設定を変更することができます。

    6. [テンプレートの選択] セクションの [テンプレートの選択] の一覧で、サイト コレクションのトップ レベル サイトが作成されるときに使用するテンプレートを選択し、[OK] をクリックします。

  6. [トップ レベル サイトが作成されました] ページで、新しい空のトップ レベル サイトの URL が表示されます。[OK] をクリックしてサーバーの全体管理に戻ります。

共有サービス プロバイダをホストするための Web アプリケーションを作成する

以下の手順により、共有サービス プロバイダ Web アプリケーションが作成されます。

  1. サーバーの全体管理のページの上部のナビゲーションで、[アプリケーション構成の管理] をクリックします。

  2. [アプリケーション構成の管理] ページで、[SharePoint Web アプリケーション構成の管理] セクションの [Web アプリケーションの作成または拡張] をクリックします。

  3. [Web アプリケーションの作成または拡張] ページの [Select Create New or Extend Existing] セクションで、[新しい Web アプリケーションの作成] をクリックします。

  4. [新しい Web アプリケーションの作成] ページで、以下の手順を実行します。

    1. [IIS Web サイト] セクションで、[新しい IIS Web サイトを作成する] を選択します。既定の名前とポートを使用するか、異なる名前とポートを指定することができます。ただし、新しいサイトと関連付けられたポート番号を必ず書き留めてください。これにより、後で共有サービス プロバイダをセットアップするときに正しいサイトを選択できます。

    2. [セキュリティ構成] セクションの [認証プロバイダ] で、ネットワーク構成に応じて [ネゴシエート (Kerberos)] または [NTLM] を選択します。

    3. [負荷分散される URL] セクションで、Web アプリケーションにアクセスするために使用される URL を指定するか、既定のエントリを使用することができます。URL は、"http://servername:port" という形式で指定する必要があります。サーバーで複数の領域が構成されている場合は、[領域] の一覧で領域をクリックすることができます。

    4. [アプリケーション プール] セクションで、[新しいアプリケーション プールを作成する] を選択します。

    5. [構成可能] を選択し、[ユーザー名] ボックスと [パスワード] ボックスに、Web アプリケーションのアプリケーション プール ID として機能するユーザー アカウントのユーザー名とパスワードを入力します。

  5. [OK] をクリックします。Web サイトが完成した後、[作成済みアプリケーション] ページが表示されます。

共有サービス プロバイダを作成する

Office Project Server 2007 は、ユーザー インターフェイス、ファーム トポロジ、および管理機能のサポートに関して完全に Windows SharePoint Services 3.0 に依存しています。Office Project Server 2007 は、Windows SharePoint Services 3.0 および他の Office SharePoint Server 2007 製品と同じ管理インフラストラクチャを共有します。このインフラストラクチャのコア機能の 1 つが共有サービス プロバイダです。

共有サービス プロバイダは、共有サービスをグループ化して、ファーム内のサーバー、複数のサーバー ファーム、Web アプリケーション、およびサイト コレクション全体でユーザーがコンテンツを共有して使用できるようにします。

Office Project Server 2007 の中間層サービスは、共有サービス プロバイダの中に含まれ一方フロントエンド Web サーバーは、関連する Web アプリケーションで管理されます。

インフラストラクチャ

以下の手順では、共有サービス プロバイダをホストするために以前に作成した Web アプリケーションを使用して、共有サービス プロバイダを作成できます。

  1. サーバーの全体管理のページの上部のナビゲーションで、[アプリケーション構成の管理] をクリックします。

  2. [アプリケーション構成の管理] ページの [Office SharePoint Server 共有サービス] セクションで、[このファームの共有サービスの作成または構成] をクリックします。

  3. [このファームの共有サービスの管理] ページで、[新しい SSP] をクリックします。

  4. [新しい共有サービス プロバイダ] ページで、以下の手順を実行します。

    1. [SSP 名] セクションの [Web アプリケーション] の一覧で、共有サービス プロバイダをホストするための Web アプリケーションを作成したときに作成した Web アプリケーションを選択します。

    2. [SSP サービス資格情報] セクションで、SSP 管理者である Windows ユーザーの名前とパスワードを入力します。

      [!メモ] このアカウントの詳細については、「管理アカウントとサービス アカウントを計画する (Project Server)」を参照してください。

    3. 各共有サービス プロバイダは、サービス固有のデータを格納するためのデータベースを必要とします。[SSP データベース] セクションで、既定のデータベース サーバー名には、構成データベースをホストするサーバーが表示されます。データベース名も自動的に生成されます。既定の設定を使用するか、必要に応じて変更することができます。

  5. [OK] をクリックします。

    [!メモ] このプロセスを完了するには数分かかることがあります。

  6. SSP が正しく作成された後、[成功!] ページが表示されます。[OK] をクリックして、次のセクションで必要となる [このファームの共有サービスの管理] ページに移動します。

ファームで Project Server 2007 サイトを準備する

この最終手順では、ファームで Project Server インスタンスを作成できます。このプロセスでは、Project Server 管理者アカウントを指定し、Office Project Server 2007 データベースをホストするために使用されるデータベース サーバーをポイントし、Office Project Server 2007 データベースに名前を付けることができます。

  1. [このファームの共有サービスの管理] ページの [SSP および関連付けられた Web アプリケーション] の一覧で、先ほど作成した共有サービス プロバイダをクリックします。

    [!メモ] 共有サービス プロバイダの下に表示されている Web アプリケーションではなく、共有サービス プロバイダをクリックしてください。サイド リンク バーの [共有サービス管理] セクションから共有サービス プロバイダを開くこともできます。

  2. このコア サービスのホーム ページで、[Project Server] セクションの [Project Web Access サイト] をクリックします。

  3. [Project Web Access の管理] ページで、[Project Web Access サイトの作成] をクリックします。

  4. [Project Web Access サイトの作成] ページで、以下の手順を実行します。

    1. [Project Web Access サイトの場所] セクションで、[Project Web Access をホストする SharePoint Web アプリケーション] の一覧から、拡張 Web サイトの名前を選択します。共有サービス プロバイダに使用されている Web サイトは選択しないでください。

    2. [Project Web Access のパス] ボックスに、Project Web Access パスの既定の名前が表示されます。必要に応じて、異なる名前を入力できます。

    3. [管理者アカウント] セクションに、Project Server インスタンスへの管理資格情報が与えられる Windows ユーザー アカウントを入力します。

      [!メモ] このアカウントの詳細については、「管理アカウントとサービス アカウントを計画する (Project Server)」を参照してください。

    4. [プライマリ データベース] セクションで、[プライマリ データベース サーバー] ボックスに、発行済み、下書き、およびアーカイブ データベースが配置される SQL Server を実行するコンピュータの名前を入力します。発行済み、下書き、およびアーカイブ データベース名のフィールドに、各 Office Project Server 2007 データベースの一意の名前を入力します。

      [!メモ] 既定のデータベース名を使用できます。ただし、それらの名前が SQL Server 上に既に存在しないことを確認してください。

    5. [レポート データベース] セクションで、レポート データベースをホストする SQL Server を実行しているコンピュータが、指定したプライマリ データベース サーバーと同じである場合は、[プライマリ データベース サーバーを使用する] を選択します。異なる SQL Server 上にある場合は、このオプションをオフにし、[レポート データベース サーバー] ボックスに SQL Server の名前を入力します。[レポート データベース名] ボックスに、レポート データベースの一意の名前を入力します。

      [!メモ] 既定のデータベース名を使用できます。ただし、その名前が SQL Server 上に既に存在しないことを確認してください。

  5. [OK] をクリックします。準備プロセスが開始します。

  6. [Project Web Access の管理] ページに戻ります。[状態の更新] ボタンをクリックして、準備プロセスの状態を更新します。準備が完了すると、[状態] 列のエントリは [準備済み] になります。その状態になると、URL をクリックして Project Web Access サイトに移動できます。

    [!メモ] 準備は非同期プロセスなので、ジョブが完了するまでに数分かかることがあります。

Project Web Access サイトを削除する

Project Web Access サイトを削除する場合は、サーバーの全体管理を使用します。

Project Web Access サイトを削除する

  1. サーバーの全体管理のサイド リンク バーの [共有サービス管理] セクションで、削除する Project Web Access サイトをホストしている共有サービス プロバイダをクリックします。

  2. 共有サービス プロバイダのホーム ページで、[Project Server] セクションの [Project Web Access サイト] をクリックします。

  3. [Project Web Access サイトの管理] ページで、削除する Project Web Access サイトを右クリックし、[削除] をクリックします。

  4. [Project Web Access サイトの削除] ページで、[削除] をクリックします。

    Important重要
    削除したサイトと同じ名前とデータベースを持つ Project Web Access サイトを作成することもできます。ただし、この新しいサイトにアクセスするには、サイトが準備された後にコマンド プロンプトで iisreset コマンドを実行する必要があります。