アドレス一覧を編集する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2009-06-17
ここでは、Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用して、既存のアドレス一覧の設定を編集する方法について説明します。
開始する前に
以下の手順を実行するには、使用するアカウントに次の役割が委任されている必要があります。
- Exchange 組織管理者の役割
Microsoft Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
また、このトピックの手順を実行する場合は、事前に以下の点を確認してください。
- Exchange 管理コンソールを使用して、グローバル アドレス一覧 (GAL) を編集することはできません。GAL を編集できるのは、Exchange 管理シェルで Set-GlobalAddressList コマンドレットを使用した場合だけです。
- Exchange 管理コンソールを使用して、アドレス一覧をそのコンテナから移動することはできません。Exchange 管理シェルで Move-AddressList コマンドレットを使用する必要があります。詳細については、「アドレス一覧を移動する方法」を参照してください。
- Exchange 管理コンソールを使用して、すべての連絡先、すべてのグループ、すべての会議室、すべてのユーザー、およびパブリック フォルダという既定のアドレス一覧の条件または受信者の種類を編集することはできません。これらの既定のアドレス一覧を編集するには、Exchange 管理シェルを使用する必要があります。
注 : このページの条件は、Exchange 管理コンソールで定義済みの条件です。このページに示されている条件以外の条件を指定する場合は、Exchange 管理シェルを使用して、アドレス一覧のカスタム クエリを作成する必要があります。カスタム受信者フィルタがあるアドレス一覧のフィルタと条件の設定は、Exchange 管理シェルでしか管理できないことに注意してください。
手順
Exchange 管理コンソールを使用してアドレス一覧を編集するには、次の操作を行います。
コンソール ツリーで、[組織の構成] を展開し、[メールボックス] をクリックします。
結果ウィンドウの [アドレス一覧] タブで、編集するアドレス一覧をクリックします。
操作ウィンドウで、[編集] をクリックします。アドレス一覧の編集ウィザードが表示されます。
[概要] ページで、以下のフィールドに入力します。
[名前] このボックスを使用して既存の表示名を表示するか、またはアドレス一覧の新しい表示名を入力します。名前は最大 64 文字です。ワイルドカード文字を含めることはできますが、円記号 (\) を含めることはできません。
注 : Microsoft Outlook クライアントと Microsoft Office Outlook Web Access クライアントのアドレス帳の表示名を変更するには、Exchange 管理シェルから Set-Address List コマンドレットを使用する必要があります。たとえば、次のコマンドを実行します。 Set-AddressList -Identity "current address book name which you want to change the display name" -Name "new address book display name" -DisplayName "new address book display name"
[コンテナ] この読み取り専用ボックスには、アドレス一覧のコンテナのパスが表示されます。アドレス一覧の新規作成ウィザードを実行するときにこのパスを設定します。
[これらの受信者の種類を含む] アドレス一覧に対する受信者の種類を選択します。[なし]、[すべての受信者の種類]、または次の特定の種類を選択できます。
- [Exchange メールボックスを持つユーザー] アドレス一覧を Microsoft Exchange Server 2007 メールボックスを持つユーザーに適用する場合は、このチェック ボックスをオンにします。Exchange 2007 メールボックスを持つユーザーとは、Exchange 組織でユーザー ドメイン アカウントとメールボックスを持つユーザーのことです。
- [外部の電子メール アドレスを持つユーザー] アドレス一覧を外部の電子メール アドレスを持つユーザーに適用する場合は、このチェック ボックスをオンにします。外部の電子メール アカウントを持つユーザーは、Active Directory ディレクトリ サービスにユーザー ドメイン アカウントを持ちますが、組織の外部の電子メール アカウントを使用します。これにより、これらのユーザーは GAL に含まれ、配布リストに追加されます。
- [リソース メールボックス] アドレス一覧を Exchange リソース メールボックスに適用する場合は、このチェック ボックスをオンにします。リソース メールボックスを使用すると、会議室や社用車などの会社のリソースをメールボックスによって管理できます。
- [外部の電子メール アドレスを持つ連絡先] アドレス一覧を外部の電子メール アドレスを持つ連絡先に適用する場合は、このチェック ボックスをオンにします。外部の電子メール アカウントを持つ連絡先は、Active Directory のユーザー ドメイン アカウントを持っていませんが、外部の電子メール アドレスは GAL で使用できます。
- [メールが有効なグループ] アドレス一覧をメールが有効になっているセキュリティ グループや配布グループに適用する場合は、このチェック ボックスをオンにします。メールが有効なグループは配布グループと同様です。メールが有効なグループ アカウントに送信された電子メール メッセージは、複数の受信者に配信されます。
[次へ] をクリックします。
[条件] ページで、以下のフィールドに入力します。
[ステップ 1: 条件の選択] アドレス一覧の条件を編集または設定するには、このセクションを使用します。一覧に条件を設定しない場合は、どのチェック ボックスもオンにしないでください。このウィザードの [概要] ページでは、このアドレス一覧に対する受信者の範囲を指定できます。条件を選択することによって、アドレス一覧のメンバシップはさらに制限され、特定の条件に一致する範囲内の受信者のみとなります。以下の条件から選択できます。
- [都道府県内の受信者] アドレス一覧に都道府県内の受信者のみを含める場合は、このチェック ボックスをオンにします。この情報は、受信者のプロパティの [アドレスおよび電話] タブに含まれています。
- [部署内の受信者] アドレス一覧に特定の部署内の受信者のみを含める場合は、このチェック ボックスをオンにします。この情報は、受信者のプロパティの [組織] タブに含まれています。
- [社内の受信者] アドレス一覧に特定の会社内の受信者のみを含める場合は、このチェック ボックスをオンにします。この情報は、受信者のプロパティの [組織] タブに含まれています。
- [カスタム属性が値と等しい] 各受信者には、15 個のカスタム属性があります。カスタム属性ごとに個別の条件があります。アドレス一覧に、特定のカスタム属性に対して特定の値が設定されている受信者のみを含める場合は、そのカスタム属性に対応するチェック ボックスをオンにします。
注 : 都道府県、部署、および会社の条件は、メールボックス、メール ユーザー、およびメール連絡先にのみ適用可能な属性に基づいています。これらの条件は、メールが有効な配布グループには適用されません。アドレス一覧にこのような条件を構成すると、メールが有効な配布グループは事実上すべて除外されます。 [ステップ 2: 条件の編集 (下線が引かれている値をクリックしてください)] ステップ 1 で条件を選択すると、選択した各条件はアドレス一覧の定義に追加されます。たとえば、ステップ 1 で [都道府県内の受信者] チェック ボックスをオンにすると、ステップ 2 では [指定された都道府県の場合] 条件が表示されます。
各条件について、下線付きの用語をクリックして条件を作成します。既定では、新しい条件の下線付きの用語は [指定] です。条件を編集すると、下線付きの用語が、指定した値に変更されます。
都道府県、部署、または会社の条件の下線付きの値をクリックすると、ダイアログ ボックスが表示され、条件の値を指定できます。条件の値を作成するには、ダイアログ ボックスの次のボタンを使用します。
- [追加] テキスト ボックスに値を入力し、[追加] をクリックします。複数の値を追加できますが、重複する値は入力できません。
- [編集] 既存の値を変更するには、一覧で値を選択し、[編集] をクリックします。
- 既存の値を削除するには、一覧で値を選択し、 をクリックします。
カスタム属性条件の下線付きの値をクリックすると、ダイアログ ボックスが表示され、条件の値を指定できます。各カスタム属性には 1 つの値を指定できます。テキスト ボックスに値を入力し、[OK] をクリックします。
重要 : これらのダイアログ ボックスで入力する値は、受信者のプロパティに表示される値と正確に一致している必要があります。たとえば、[都道府県名の指定] ダイアログ ボックスに「Washington」と入力した場合に、受信者のプロパティの [アドレスおよび電話] タブに県名が "WA" と表示されていると、条件が満たされません。 [次へ] をクリックします。
[スケジュール] ページで、以下のフィールドに入力します。
[アドレス一覧の適用] 以下のいずれかのオプションを選択して、アドレス一覧への変更をいつ適用するかを指定します。
- [適用しない] 変更を適用しない場合は、このボタンをクリックします。
- [直ちに適用する] 変更を直ちに適用するには、このボタンをクリックします。
- [次の時刻に適用する] 変更を適用する時刻を指定するには、このボタンをクリックし、対応する一覧を使用します。
[次の時間が経過したら実行中のタスクを取り消す (時間)] タスクの実行に許可される時間を指定するには、このチェック ボックスをオンにし、対応するテキスト ボックスを使用します。既定値は 8 時間です。
[次へ] をクリックします。
[アドレス一覧の編集] ページで、構成の設定を確認します。アドレス一覧に対する変更を適用するには、[編集] をクリックします。構成を変更するには、[戻る] をクリックします。
[完了] ページで、アドレス一覧が正常に編集されたかどうかを確認します。[完了] の状態は、ウィザードでタスクが正常に完了したことを示します。[失敗] の状態は、タスクが完了しなかったことを示します。タスクが失敗した場合は、説明の概要を確認し、[戻る] をクリックして必要な変更を行います。
[終了] をクリックし、[アドレス一覧の編集] ウィザードを終了します。
Exchange 管理シェルを使用してアドレス一覧を編集するには、次の操作を行います。
条件付きパラメータを使用してアドレス一覧を編集するには、次のコマンドを実行します。
Set-AddressList -Identity <MultiValuedProperty> -ConditionalCompany <MultiValuedProperty> -ConditionalStateorProvince <MultiValuedProperty>
たとえば、アドレス一覧を、Contoso California という会社の支社で働いている受信者を含めるように編集するには、次のコマンドを実行します。
Set-AddressList -Identity "Contoso California Branch" -ConditionalCompany Contoso -ConditionalStateorProvince California
Exchange 管理シェルを使用してアドレス一覧を適用するには、次の操作を行います。
編集済みのアドレス一覧を新しい変更で更新するには、次のコマンドを実行します。
Update-AddressList -Identity <AddressListIdParameter>
たとえば、Washington State というアドレス一覧を更新するには、次のコマンドを実行します。
Update-AddressList -Identity "Washington State"
構文およびパラメータの詳細については、以下の関連トピックを参照してください。
詳細情報
アドレス一覧の詳細については、以下のトピックを参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。