Eseutil /P (修復) を実行する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2007-08-27
ここでは、メールボックス、パブリック フォルダ、またはトランスポート サーバーのキュー データベースで Exchange Server データベース ユーティリティ (Eseutil.exe) による修復を実行するための手順と構文について説明します。さらに、修復後の推奨事項についても説明します。Eseutil 修復モードでは、アプリケーション レベルではなくページ レベルおよびテーブル レベルで破損または損傷したデータベースを修正します。修復が正常に完了し、すべてのデータベース テーブルの整合性が維持されても、マウントできない非常に深刻な損傷を受けたデータベースが残る場合があります。Eseutil 修復モードの詳細については、「Eseutil /P 修復モード」を参照してください。
開始する前に
メールボックスまたはパブリック フォルダ データベースに対して Eseutil 修復モードを実行する前に、次のことを行います。
- 一時修復データベースのための十分なディスク領域がローカルの論理ドライブ上に存在することを確認する。一時ファイルのサイズは行われる修復の性質によって大幅に異なりますが、修復するデータベース ファイルのサイズの 20% を確保することをお勧めします。十分な領域を使用できない場合、後で説明するように、一時ファイルを別のドライブにリダイレクトする必要がある可能性があります。
- 修復を実行するフォルダに対する完全なアクセス許可があることを確認する。
- そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバシップを委任されたアカウントを使用してログオンしていることを確認します。
- データベースのマウントを解除する。
- 修復するデータベース ファイルのコピーを作成する。
ハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割上でトランスポート サーバーのキュー データベースに対して Eseutil 修復モードを実行する前に、次のことを行います。
- Microsoft Exchange Transport サービスを停止する。
- Exchange サーバー上のキュー フォルダのバックアップを作成する。
- 修復を実行するフォルダに対する完全なアクセス許可があることを確認する。
- コンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンしていることを確認する。
重要 : 連続したメール フローを維持するために、Microsoft Exchange Transport サービスの再開時に既存のキュー フォルダの名前を変更し、新しいフォルダとキュー データベースを作成できます。この操作の詳細については、「トランスポート サーバー上のキュー データベースの操作」を参照してください。
手順
メールボックス、パブリック フォルダ、またはトランスポート サーバーのキュー データベースに対して Eseutil /P を実行するには、次の操作を行います。
Eseutil を使用してデータベースを修復するための基本的なコマンド ライン構文は次のとおりです。
ESEUTIL /P databasefilename.edb
注 : 既定では、トランスポート キュー データベースの名前は mail.que です。
メールボックスまたはパブリック フォルダ データベースに関する修復後の考慮事項
メールボックスまたはパブリック フォルダ データベースを修復するために Eseutil /P を実行した後は、次の点に注意してください。
- データベースの完全バックアップを修復後できるだけ早く実行します。修復により前のバックアップは無効になります。これは、前のバックアップは復元できなくなる、つまり価値がなくなるということではありません。これは、この修復により前のバックアップからデータベースを完全にロール フォワードできなくなるということです。前のバックアップを復元する場合、トランザクション ログ ファイルの再生は修復を実行した時点で終了します。修復後にデータベースに加えた変更を、復元されたデータベースに戻すことはできません。したがって、データベースの完全バックアップを修復後できるだけ早く実行することは、非常に重要です。
- 修復を終了するには、Eseutil 最適化モード (Eseutil /D)、および -fix オプションを使用した Information Store Integrity Checker (Isinteg.exe) を実行する必要があることに注意してください。修復したデータベースを復旧処理にのみ使用して破棄する場合は、これらの追加手順を省略できます。これらの手順を省略した場合は、手順を完了した場合より復旧できるデータが減る可能性がありますが、回復にかかる時間を数時間短縮できます。
重要 : 修復を実行する前に、修復したデータベースの状態がバックアップしたバージョンより悪化した場合に備え、データベース ファイルをバックアップしてデータベースのコピーを作成しておく必要があります。
詳細情報
コマンド プロンプトで「eseutil /?」と入力し、修復を示す P を選択すると、Eseutil /P のコマンド ライン リファレンスと構文を参照できます。
注 : |
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Eseutil /P のコマンド ライン ヘルプでは、ストリーミング (.stm) ファイルに適用できる /createstm スイッチと /s スイッチが表示されます。ただし、ストリーミングファイルは Eseutil ツールではサポートされていないため、これらのスイッチは Microsoft Exchange Server 2007 データベースに対しては機能しません。 |
Eseutil の詳細については、以下のトピックを参照してください。
- Eseutil /D 最適化モード
- Eseutil /C 復元モード
- Eseutil /R 回復モード
- Eseutil /G 整合性モード
- Eseutil /M ファイル ダンプ モード
- Eseutil /K チェックサム モード
- Eseutil /Y コピー ファイル モード
- 一般的な Eseutil エラーのリファレンス
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。