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X 軸と Y 軸のプロパティをカスタマイズする

適用対象: Power BI Desktop Power BI サービス

このチュートリアルでは、ビジュアルの X 軸と Y 軸をカスタマイズする、さまざまな方法について説明します。 すべての視覚化に軸があるわけではありません。 たとえば、円グラフには軸はありません。 また、カスタマイズのオプションは視覚化によって異なります。 オプションの数が多すぎて 1 つの記事では扱いきれないため、よく使われるカスタマイズの一部を見ていくほか、Power BI レポート キャンバスでビジュアルの [書式] ペインを使いこなせるようにします。

Amanda が X 軸と Y 軸をカスタマイズするようすをご覧ください。 また、ドリルダウンとドリルアップのオプションを使用するときにさまざまな方法で連結を制御する方法も紹介します。

注意

このビデオでは、以前のバージョンの Power BI Desktop または Power BI サービスが使用されている可能性があります。

前提条件

新しい視覚化を追加する

視覚化をカスタマイズする前に、それを構築する必要があります。

  1. Power BI Desktop で、小売りの分析のサンプルを開きます。

  2. 下部にある黄色のプラス記号のアイコンを選択して、新しいページを追加します。

    新しいページのアイコン (黄色のプラス記号) を示すスクリーンショット。

  3. [視覚化] ウィンドウから、積み上げ縦棒グラフ アイコンを選択します。 レポート キャンバスに空のテンプレートが追加されます。

    [視覚化] ウィンドウと空の積み上げ縦棒グラフのスクリーンショット。

  4. X 軸の値を設定するには、 [フィールド] ペインから [Time](時間)>[FiscalMonth] を選択します。

  5. Y 軸の値を設定するには、 [フィールド] ペインから、 [Sales](売上)>[Last Year Sales](昨年の売上) および [Sales](売上)>[This Year Sales](今年の売上)>[値] を選択します。

    値が取り込まれた積み上げ縦棒グラフのスクリーンショット。

これで X 軸をカスタマイズできます。 Power BI には、視覚化を書式設定するためのほぼ無制限のオプションが用意されています。

X 軸をカスタマイズする

X 軸に対してカスタマイズできる機能は多数あります。 データ ラベルと X 軸のタイトルを追加および変更できます。 カテゴリについては、横棒、縦棒、線、領域の幅、サイズ、パディングを変更できます。 また、値については、表示単位、小数点以下桁数、グリッド線を変更できます。 主軸のデータ型がスカラーの場合は、連続軸 (数値や datetime などのスカラー型の既定値) またはカテゴリ軸を選択できます。 連続軸は、線形またはログ スケールにすることができ、スクロールせずにすべてのデータを表示できます。 カテゴリ軸では、各データ ポイントのカテゴリ ラベルが表示され、コンテンツがプロット エリア内に収まらない場合にはスクロール表示になります。

次の例は、縦棒グラフのカスタマイズを示しています。 オプションの使い方に慣れるためにいくつかカスタマイズを追加してから、他のオプションも自分で確認してみましょう。

X 軸のラベルをカスタマイズする

X 軸のラベルは、グラフの縦棒の下に表示されます。 現在、小さく淡色で表示されているので、読み取りにくくなっています。 それを変更してみましょう。

  1. [視覚化] ウィンドウで、[書式] (絵筆アイコン ) を選択して、カスタマイズのオプションを表示します。

  2. X 軸のオプションを展開します。

    X 軸のオプションのスクリーン ショット。

  3. [X 軸] スライダーを [オン] に移動します。

    X 軸の [オン] スライダーのスクリーンショット。

    X 軸を [オフ] に設定する理由としては、ラベルがなくても視覚化が一目瞭然である場合や、情報量の多いレポート ページにさらに多くのデータを表示するためのスペースが必要な場合などが考えられます。

  4. テキストの色、サイズ、フォントを設定します。

    • :黒を選択します

    • 文字のサイズ:「14」と入力します

    • フォント ファミリ: [Arial Black] を選択します

    • : [間隔] を開きます

    • 内側のパディング: 「40% 」と入力します

      ラベルが斜めになったスクリーンショット。

  5. X 軸のテキストが斜めに表示されるのは、気に入らないかもしれません。 いくつかのオプションがあります。

    • テキスト サイズを 14 より小さい値に変更する。
    • 視覚化のサイズを大きくする。
    • [カテゴリの最小幅] を大きくして、表示する縦棒を少なくし、スクロール バーを追加する。

    ここでは、2 つ目のオプションを選択して、サイズ変更バーの 1 つをドラッグして視覚化の幅を広げました。 これで、テキストを斜めまたはスクロール バー付きで表示する必要なく、14 ポイントのテキストを使用できるようになりました。

    ラベルが水平に表示されているグラフと [書式設定] ペイン。

X 軸のタイトルをカスタマイズする

X 軸のタイトルが [オン] になっている場合、X 軸のタイトルは X 軸のラベルの下に表示されます。

  1. まず、X 軸のタイトルを [オン] にします。

    X 軸のタイトルのオン/オフの切り替えを示すスクリーンショット。

    最初に、既定の X 軸のタイトルが視覚化に表示されていることに気付きます。 この例では、FiscalMonth です。

    タイトルが下部に表示されているグラフ。

  2. タイトルのテキストの色、サイズ、フォントを設定します。

    • タイトルの色:オレンジ色を選択します

    • 軸のタイトル:「Fiscal Month」(スペースを含む) と入力します

    • タイトル テキストのサイズ:「18」と入力します

    カスタマイズが完了すると、積み上げ縦棒グラフは次のようになります。

    カスタマイズした積み上げ縦棒グラフのスクリーンショット。

  3. 行った変更を保存して、次のセクションに移動します。 すべての変更を既定値に戻す必要がある場合は、 [X 軸] カスタマイズ ウィンドウの下部にある [既定値に戻す] を選択します。 次に、Y 軸をカスタマイズします。

Y 軸をカスタマイズする

Y 軸に対してカスタマイズできる機能は多数あります。 データ ラベル、Y 軸のタイトル、グリッド線を追加および変更できます。 値については、表示単位、小数点以下桁数、開始点、終了点を変更できます。 また、カテゴリについては、横棒、縦棒、線、領域の幅、サイズ、パディングを変更できます。

次の例では、引き続き縦棒グラフをカスタマイズします。 オプションの使い方に慣れてるよういくつか変更を加えてから、他のオプションも自分で確認してみましょう。

Y 軸のラベルをカスタマイズする

Y 軸のラベルは、既定では左側に表示されます。 現在、小さく淡色で表示されているので、読み取りにくくなっています。 それを変更してみましょう。

  1. Y 軸のオプションを展開します。

    Y 軸のオプションのスクリーン ショット。

  2. [Y 軸] スライダーを [オン] に移動します。

    Y 軸の [オン] スライダーのスクリーンショット。

    Y 軸をオフにする理由の 1 つとして、より多くのデータが表示されるように領域を確保することが考えられます。

  3. テキストの色、サイズ、フォントを設定します。

    • :黒を選択します

    • 文字のサイズ:「10」と入力します

    • 表示単位: [百万] を選択します

    Y 軸の書式設定後のグラフ。

Y 軸のタイトルをカスタマイズする

Y 軸のタイトルが [オン] になっている場合、Y 軸のタイトルは Y 軸のラベルの横に表示されます。 この視覚化の場合、Y 軸にタイトルを表示してもビジュアルがわかりやすくなることはないので、 [タイトル][オフ] のままにします。 このチュートリアルでは、後で 2 つの軸を持つビジュアルに Y 軸のタイトルを追加します。

グリッド線をカスタマイズする

色とストロークを変更して、グリッド線が目立つようにします。

  • 枠線の展開タブ: [水平] を選択します

  • :オレンジ色を選択します

  • : 「2」と入力します

これらのカスタマイズをすべて完了すると、棒グラフは次のように表示されるはずです。

Y 軸をカスタマイズしたグラフのスクリーンショット。

2 つの Y 軸を持つ視覚化をカスタマイズする

視覚化には、2 つの Y 軸を使用するとメリットが得られるものもあります。 複合グラフはよい例です。 2 つの Y 軸を書式設定する前に、売上と粗利益の傾向を比較する複合グラフを作成します。

2 つの Y 軸を持つグラフを作成する

  1. 縦棒グラフを選択し、これを [折れ線グラフおよび積み上げ縦棒グラフ] に変更します。 この種類の視覚化では、単一の折れ線グラフ値と複数の積み重ね可能な列値がサポートされています。

    折れ線グラフおよび積み上げ縦棒グラフのアイコンが強調された [視覚化] ウィンドウのスクリーンショット。

  2. [フィールド] ペインから [Sales](売上)>[Gross Margin Last Year %](前年の粗利 (%))[線の値] バケットにドラッグします。

    3 つの値が明確に表された折れ線グラフおよび積み上げ縦棒グラフのスクリーンショット。

  3. 視覚化の書式を変更して、X 軸のラベルの傾斜を取り除きます。

    フォント サイズが 12 に縮小された複合グラフと [書式] ペイン。

    Power BI では 2 つの Y 軸が作成されるため、値をそれぞれ拡大縮小できます。 左の軸は販売 (ドル) の測定値で、右の軸は粗利率の測定値です。

2 番目の Y 軸の書式を設定する

1 つの Y 軸が書式設定された視覚化から開始したので、Power BI は同じ設定を使用して 2 番目の Y 軸を作成しました。 ただし、これは変更できます。

  1. [視覚化] ウィンドウで、絵筆のアイコンを選択して、書式設定のオプションを表示します。

  2. 2 つめの Y 軸オプションを展開します。

  3. [オン] になっていることを確認します。 2 番目の Y 軸は折れ線グラフを表します。

    [セカンダリを表示] オプションのスクリーンショット。

  4. (省略可能) 2 つの軸のフォントの色、サイズ、表示単位をカスタマイズします。 棒の軸または線の軸の位置を切り替えた場合、2 つの軸の左右が切り替わります。

両方の軸にタイトルを追加する

複雑な視覚化では、軸のタイトルの追加が有用です。 タイトルにより、同僚は視覚化の内容を理解しやすくなります。

  1. 「Y 軸 (棒)」「Y 軸 (折れ線)」[タイトル][オン] に切り替えます。

  2. 両方とも、 [スタイル][タイトルの表示のみ] に設定します。

    [タイトル] オプションと [スタイル] オプションのスクリーンショット。

  3. これで、複合グラフに 2 つの軸がともにタイトル付きで表示されます。

    カスタマイズした 2 つの Y 軸を持つグラフのスクリーンショット。

  4. タイトルの書式を設定します。 この例では、タイトルの 1 つを短くし、両方のフォント サイズを縮小しています。

    • フォント サイズ: 9
    • 最初の Y 軸 (縦棒グラフ) の [軸のタイトル] を "Sales last year & this year" に短縮しましました。

    タイトル全体が表示されている複合グラフのスクリーンショット。

    詳細については、「Power BI における色の書式設定に関するヒントとコツ」および「視覚エフェクトのタイトル、背景、および凡例をカスタマイズする」を参照してください。

Y 軸を反転する

折れ線、横棒、縦棒、面、複合の各グラフの場合は、y 軸を反転して正の値を下げ、負の値を上げることができます。

  • ビジュアルを選択します。 [書式] ウィンドウで [Y 軸] セクションを展開し、[範囲] セクションを展開します。 [範囲の反転]オンにスライドします。

    Y 軸の値が反転した縦棒グラフのスクリーンショット。

表示単位

この設定では、以下に示すいくつかの表示単位を定義するためのオプションが用意されていますが、これらを使用できるのは軸が連続として構成されている場合だけです。

  • Auto: 単位は、データ値の大きさに基づいて動的に調整されます。
  • None: 値を単位なしでそのまま表示します。
  • Thousands: 値を 1,000 で割って "K" というサフィックスを追加します。
  • Millions: 値を 1,000,000 で割って "M" というサフィックスを追加します。
  • Billions: 値を 1,000,000,000 で割って "B" というサフィックスを追加します。
  • Trillions: 値を 1,000,000,000,000 で割って "T" というサフィックスを追加します。

考慮事項と制限事項

  • 連続軸の目盛りについては、書式文字列を制御することはできません。 Power BI によって、データ範囲に基づく最適な目盛り間隔が選択され、その単位間隔に応じた最小の書式文字列が作成されて、スペースが保持されます。 日付の値は、システムまたはブラウザーのロケールに基づいてローカライズされます。

他にわからないことがある場合は、 Power BI コミュニティを利用してください