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オブジェクト レベルのセキュリティ (OLS)

オブジェクト レベルのセキュリティ (OLS) を使用すると、モデル作成者はレポート ビューアーから特定のテーブルまたは列をセキュリティで保護できます。 たとえば、個人データを含む列は、特定の閲覧者のみが表示および操作できるように制限できます。 さらに、オブジェクト名とメタデータを制限することもできます。 これにより、適切なアクセス レベルを持たないユーザーが、従業員や財務記録などのビジネス クリティカルな機密性の高い個人情報を検出できなくなります。 必要なアクセス許可を持たない閲覧者の場合、セキュリティで保護されたテーブルまたは列が存在しないかのように見えます。

OLS を使用するレポートを作成する

RLS と同様に、OLS もモデル ロール内で定義されます。 現時点では、Power BI Desktop で OLS 定義をネイティブに作成することはできません。

Power BI Desktop セマンティック モデルにロールを作成するには、Tabular Editor などの外部ツールを使用します。

表形式エディターを使用してオブジェクト レベルのセキュリティを構成する

  1. Power BI Desktop で、OLS ルールを定義するロールとモデルを作成します。

  2. [外部ツール] リボンで、[Tabular Editor] を選択します。 [Tabular Editor] ボタンが表示されない場合は、プログラムをインストールします。 Tabular Editor を開くと、モデルに自動的に接続されます。 [外部ツール] メニューのスクリーンショット。

  3. [モデル] ビューで、[ロール] のドロップダウン メニューを選択します。 ステップ 1 で作成したロールが表示されます。 [モデル] ビューの [ロール] フォルダーの下に表示されているロール名のスクリーンショット。

  4. OLS 定義を有効にするロールを選択し、[テーブルのアクセス許可] を展開します。 OLS の [テーブルのアクセス許可] にアクセスする場所を示すスクリーンショット。

  5. テーブルまたは列のアクセス許可を [なし] または [読み取り] に設定します。

    なし: OLS が適用され、テーブルまたは列がそのロールから非表示になります
    読み取り: テーブルまたは列がそのロールに表示されます

    [テーブルのアクセス許可] のカテゴリを [なし] に設定します。 テーブル全体の OLS ルールを [なし] に設定するスクリーンショット。


  1. ロールのオブジェクト レベルのセキュリティを定義したら、変更を保存します。 ロール定義の保存のスクリーンショット。

  2. Power BI Desktop で、セマンティック モデルを Power BI サービスに発行します。

  3. Power BI サービスで、セマンティック モデルの [その他のオプション] メニューを選択して [セキュリティ] ページに移動し、メンバーまたはグループを適切なロールに割り当てます。

OLS ルールが定義されました。 必要なアクセス許可を持たないユーザーには、そのフィールドを使用するすべてのレポート ビジュアルに対してフィールドが見つからないというメッセージが表示されます。

列が見つからないか、この式では使用できないというエラー メッセージのスクリーンショット。

考慮事項と制限事項

  • OLS は、ワークスペース内の "閲覧者" にのみ適用されます。 "管理者"、"メンバー"、"共同作成者" が割り当てられているワークスペース メンバーには、セマンティック モデルの編集アクセス許可が与えられます。そのため、OLS はこれらのメンバーに適用されません。 詳細については、ワークスペースでのロールに関する記事を参照してください。

  • 1 つ以上のテーブル オブジェクトまたは列オブジェクトに対して OLS が構成されたセマンティック モデルは、次の Power BI 機能ではサポートされていません。

    • クイック分析情報の視覚化
    • スマート説明の視覚化
    • Excel のデータ型ギャラリー
  • その他の OLS の制限事項を確認する