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DIVIDE 関数と除算演算子 (/)

データ モデリングツールとして、分子を分母で除算する DAX 式を記述する場合は、DIVIDE 関数または除算演算子 (/ - スラッシュ) を使用できます。

DIVIDE 関数を使用する場合は、分子式と分母式を渡す必要があります。 必要に応じて、代替結果を表す値を渡すことができます。

DIVIDE(<numerator>, <denominator> [,<alternateresult>])

DIVIDE 関数は、ゼロケースによる除算を自動的に処理するように設計されました。 代替結果が渡されず、分母が 0 または BLANKの場合、関数は BLANKを返します。 代替結果が渡されると、BLANKの代わりに返されます。

DIVIDE 関数は、式を最初に分母値をテストする必要がないため便利です。 また、この関数は、IF 関数よりも分母値をテストするために最適化されています。 ゼロ除算のチェックはコストがかかるため、パフォーマンスの向上は重要です。 さらに DIVIDE を使用すると、より簡潔でエレガントな表現になります。

次のメジャー式は安全な除算を行いますが、4 つの DAX 関数を使用します。

Profit Margin =
IF(
    OR(
        ISBLANK([Sales]),
        [Sales] == 0
    ),
    BLANK(),
    [Profit] / [Sales]
)

この計算式は同じ結果を達成しますが、より効率的で、かつ洗練されています。

Profit Margin =
DIVIDE([Profit], [Sales])

推奨 事項

分母がゼロまたは BLANK を返す "可能性がある" 式のときは、常に DIVIDE 関数を使用することをお勧めします。

分母が定数値である場合は、除算演算子を使用することをお勧めします。 この場合、除算は成功することが保証され、不要なテストが回避されるため、式のパフォーマンスが向上します。

DIVIDE 関数が代替値を返す必要があるかどうかを慎重に検討してください。 測定では、通常、BLANKを返す方がより良い設計です。 集計が BLANK の場合、既定ではレポートの視覚エフェクトでグループ化が削除されるため、BLANK を返す方が推奨されます。 これにより、ビジュアルはデータが存在するグループに注目できるようになります。 必要に応じて、Power BI では、フィルター コンテキスト内のすべてのグループ (値または を返す) を表示するようにビジュアルを構成できます。そのためには、[データ のないアイテムを表示する] オプション 有効にします。