メッセージ変数を使用して追跡データベースのサイズを求める方法
Microsoft BizTalk Serverでは、さまざまな変数を使用して、BizTalk Tracking (BizTalkDTADb) データベースが特定の期間にどの程度の大きさになるかを判断できます。 これらの変数を次に示します。
使用パイプライン数
関連するオーケストレーション数
生成されたイベント数
追跡対象のメッセージ プロパティ数
追加的に作成されるメッセージ数
指定の期間に受け取ったメッセージの推定数
BizTalk の追跡データベースのサイズを見積もるための式はそれほど複雑なものではありません。ただし、この式は、BizTalk Server 環境で使用されるすべての受信/送信メッセージ プロセスに対して適用する必要があります。 つまり、個々のメッセージ シナリオに対してこの式を適用し、その結果を総計して初めて、最終的な推定データベース サイズを得ることができます。 このドキュメントでは、次の 2 つのシナリオを想定しています。 シナリオは次のとおりです。
メッセージを受信し、そのメッセージを変換して、結果のメッセージを送信する
メッセージを受信し、そのメッセージを使ってビジネス プロセスを実行して、結果のメッセージを送信する
どちらも、BizTalk Server 環境で想定されるシナリオですが、追跡データの量はシナリオによって異なります。 BizTalk Server 環境で生成される総追跡データは、これらすべてのシナリオを合計した値になります。
式に用いられている変数には、次のようなものがあります。
変数 | 説明 |
---|---|
Nserv | サービス数 (パイプライン数 + オーケストレーション数) |
イベント | 生成されるメッセージ イベント数 |
Properties | 追跡対象のメッセージ プロパティ数 |
PropSize | 昇格させたプロパティ (フィールド) のサイズ (バイト単位) |
CMsgs | 1 つの受信メッセージにつき追加的に作成されるメッセージ数 |
Msgs | 一定期間における受信メッセージの推定数 |
MsgSize | メッセージ サイズ |
MsgNum | 受信メッセージごとに追跡されるメッセージ数 |
式は次のとおりです。
[((Nserv * 150 bytes) + (Events * 230 bytes) + (Properties * CMsgs*(52 bytes + PropSize))) * Msgs]/1024/1024 = Data size in MB
この式では、メッセージによって生成される追跡データのみが計算されます。オーケストレーション デバッガー用に生成される追跡データは含まれません。 BizTalk の追跡データベースのサイズを見積もるには、各メッセージ プロセスに対してこの式を適用する必要があります。
参照
メッセージの本文を追跡するための追跡データベースのサイズ設定
シナリオ 1: 単純な BizTalk メッセージの追跡データベースのサイズ設定
シナリオ 2: オーケストレーション内のメッセージの追跡データベースのサイズ設定
シナリオ 4: すべてのメッセージの追跡データベースのサイズ調整
シナリオ 3: 配布リストに送信されるメッセージの追跡データベースのサイズ設定