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サプライ チェーン ソリューション

ビジネス プロセスとデータ通信に関する問題の解決に、テクノロジが役立ちます。 先端企業は情報技術 (IT) システムを利用することで、パートナーとの通信をオフラインで互換性のないプロセスから、統合かつ標準化されたプロセスへと変革することができます。

サプライ チェーンの統合

サプライ チェーン内の個々のパートナーのプロセスに互換性がなくても、これらを統合することができます。 テクノロジによって、さまざまな独自の接続を使用する統一性のないシステムを 1 つの標準化した接続を使用するシステムに変え、パートナー間を接続することができます。 このようなソリューションの例については、次の図を参照し、「 サプライ チェーン チャレンジ」の図に示されているシステムと比較します。

<変更>RN3_Integrated_Supply_Chain_Scenarioなし

このシステムでは、取引先間の標準インターフェイスは RNIF (RosettaNet Implementation Framework) 接続です。 システムは RosettaNet に準拠して実装されており、独自の手動処理はすべて自動化された RNIF 接続に置き換えられています。 このシステムを利用していても、企業は必要に応じて各システムをカスタマイズしたり、パートナーと独自のアグリーメントを作成したり、他の通信デバイスを使用したりできます。 このシステムは、パートナーがそれぞれの目的に合わせてシステムをカスタマイズできる柔軟性を備えています。 ただし、すべてのパートナーがルーチン データ通信に一貫して同じプロセスを使用する必要があります。

このサプライ チェーンに属するすべての会社は RNIF 接続を共有します。 大企業の場合は、MicrosoftBizTalk Server と BizTalk Accelerator for RosettaNet (BTARN) を使用して、完全に自動化されたエンタープライズ システムを設定できます。 さらに、取引先はインストール済みの任意の RosettaNet 準拠実装を使用するか、EDI システムの使用を継続できます。 一方、小規模な会社には、完全な BTARN システム用のリソースがない可能性があります。 このような企業は、サプライ チェーン システムに接続するための Web サービスをセットアップできます。 この場合のテクノロジ要件は Web ブラウザーのみです。 どちらの場合でも、システム上のすべての企業が統一した方法を使ってパートナーと接続できます。

標準化の利点

完全統合システムに参加しなくても、企業は電子手段によってデータを交換できます。 しかし、それぞれの取引先が別々の形式でデータを管理し、そのデータを別々のデータ プロトコルで転送すると、データ交換の設計とカスタマイズに多大な労力が必要になります。 接続しているすべてのパートナーが、標準化された形式とプロトコルを使用してデータ交換を行えば、取り引きの効率性を大幅に向上させることができます。

RosettaNet 組織では、パートナーがインターネット経由でメッセージを交換する方法を定義する規格と、パートナーがメッセージ コンテンツを構築する方法を定義する規格を、それぞれ RNIF と PIP (Partner Interface Process) として作成しました。 RosettaNet 準拠の認定を受けることで、相互運用性が保証されます。 統合ソリューションが RosettaNet 認定を受けていれば、これを複数のパートナーに拡張できます。 このシステムでは、EDI などの統合テクノロジ、または Oracle や SAP などのバックエンド システムを含め、既存のソリューションに対応できます。

RosettaNet 規格は、ハイテク製造業界のニーズに焦点を当てたものです。 サプライ チェーン内のすべてのパートナーがそのスキーマとメッセージ処理を同じ規格に準拠させていれば、データ交換に関連する全体的な労力、コスト、リスクを軽減でき、特定のニーズに合ったシステムを手に入れることができます。

可視性とコスト

統合システムを使用すると、パートナーのプロセスを統合するメカニズムを利用し、各パートナー間の差異を解決して、各パートナーに接続できます。 さらに、業界標準に基づいてデータ交換が自動化されるので、最小限のユーザー操作でビジネス プロセスを実行できます。 これにより、通信に互換性が生まれ、技術投資から利益を生み出すことができます。

統合システムを利用して、サプライ チェーン全体の在庫状態をより正確に把握できます。 需要をよりすばやく正確に測定し、トレンドに対応することができます。 注文がサプライ チェーン内のどこで発生したものか判断でき、システムの状態を正確に評価できます。

エンドツーエンド サプライ チェーンに対する可視性が向上することにより、在庫を減らし、在庫の回転率を上げ、運送費を減らすことができるので、全体的なコストを減少させることができます。 自動システムにより、人的な入力ミスやその労力が削減され、従業員の生産性が上がり、コストを削減できます。 自動プロセスの利用度が上がり、他の通信コストを減らすことができます。

参照

サンプル サプライ チェーンシナリオ
サプライ チェーンの課題
取引先との統合の必要性